新潟市の住宅着工件数は?持家・貸家の推移と県内比較をデータで分析(R5年)

住宅着工件数

新潟市では年間4,049戸の住宅が着工されています(R5年度)。新潟県30市町村で唯一4桁の着工戸数を持つ最大都市で、着工戸数は1位、1,000人あたり着工戸数は2位(1位は隣接する燕市の5.54戸)です。

H25年度比で-35.8%減少(6,303戸→4,049戸で△2,254戸)していますが、内訳は用途別に対照的です。持家-42%・貸家-49%と大きく減少する一方、分譲住宅は+154%増加(296戸→752戸)。分譲比率18.6%は県内で高い水準(長岡市19.0%と拮抗)で、県平均を大きく上回る用途構成です。

この記事では、国土交通省「建築着工統計調査」をもとに、新潟市の住宅着工件数の推移・持家と貸家の内訳・人口比較・県内での位置づけを整理します。


この記事でわかること

  • R5年度(2023年度)の新設住宅着工戸数は4,049戸(県内1位・1,000人あたり2位
  • H25年度比で-35.8%減少
  • 着工住宅のうち持家48.5%(1962戸)・貸家32.8%(1328戸)・給与住宅0.2%(7戸)・分譲18.6%(752戸)
  • 1,000人あたり着工戸数は5.32戸/千人(県平均2.70戸・県内2位)

① 住宅着工サマリー(R5年度)

新潟市の住宅着工の現状を確認します。

区分着工戸数比率県内順位
合計4,049戸1位
持家1,962戸48.5%
貸家1,328戸32.8%
給与住宅(社宅等)7戸0.2%
分譲住宅752戸18.6%

※出典:国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度)

新潟市の用途構成は、持家48.5%・貸家32.8%・分譲18.6%と3用途がバランスよく存在する構成です(給与住宅0.2%は軽微)。分譲比率18.6%は県内で高い水準で、県平均の分譲比率(6.9%)と比べても集合住宅供給が突出しています。


▼【グラフ:niigata_県内ランキング.png 新潟県30市町村 新設住宅着工戸数ランキング(R5年度・新潟市を強調)】


② 住宅着工の推移(H25→H30→R5)

過去10年間(2013〜2023年度)の住宅着工件数の変化を確認します。

年度合計持家貸家給与分譲
H25年度(2013年度)6,303戸3,401戸2,602戸4戸296戸
H30年度(2018年度)5,038戸2,506戸1,670戸28戸834戸
R5年度(2023年度)4,049戸1,962戸1,328戸7戸752戸
10年変化(H25→R5)-35.8%減少-42.3%-49.0%+154.1%

新潟市の合計着工戸数はH25年度の6,303戸からR5年度の4,049戸へ推移しました(△2,254戸・-35.8%)。減少はH25→H30(-20.1%)とH30→R5(-19.6%)でほぼ均等に進んでおり、持続的な減少傾向として現れています。

10年間の推移は用途によって対照的です。持家が42.3%減少(3,401戸→1,962戸で△1,439戸)、貸家が49.0%減少(2,602戸→1,328戸で△1,274戸)と大きく減少した一方、分譲住宅は+154%増加(296戸→752戸で+456戸)となっています。持家・貸家が減少する一方で分譲が増加しており、用途構成の変化として現れています。給与住宅(社宅等)は10年間で数戸レベルの小さな変動にとどまります。


▼【グラフ:niigata_着工推移.png 新潟市と近隣市町村の住宅着工推移(H25→H30→R5)】


③ 用途別の内訳と変化

着工住宅の内訳(持家・貸家・分譲)の変化を確認します。

用途H25年度H30年度R5年度10年変化
持家3,401戸(54.0%)2,506戸(49.7%)1,962戸(48.5%)-42.3%
貸家2,602戸(41.3%)1,670戸(33.1%)1,328戸(32.8%)-49.0%
給与住宅4戸(0.1%)28戸(0.6%)7戸(0.2%)
分譲296戸(4.7%)834戸(16.6%)752戸(18.6%)+154.1%

H25年度時点で持家が54.0%を占めていたのに対し、R5年度は48.5%となっています。貸家は41.3%→32.8%、分譲は4.7%→18.6%と推移しています。

⚠️ 注意: 着工統計は住宅の「供給側」(建設が開始された住宅の数)を記録したデータです。「特定の用途の着工が多い=その用途の需要が高い」と直接断定することはできません。


▼【グラフ:niigata_用途別.png 新潟市の用途別 新設住宅着工内訳(R5年度)】


④ 人口との比較(1,000人あたり着工戸数)

人口規模が異なる市町村を比較するため、人口1,000人あたりの着工戸数を確認します。

指標新潟市県内順位
人口(R7年1月1日)761,503人
着工戸数(R5年度)4,049戸1位
1,000人あたり着工戸数5.32戸2位

新潟市の1,000人あたり着工戸数は5.32戸/千人で、新潟県30市町村の2位です。1位は隣接する燕市(5.54戸/千人)で、その差はわずか0.22戸/千人。3位以下(聖籠町5.08戸・長岡市4.29戸)を大きく引き離しています。県平均(2.70戸/千人)と比べると約2倍の水準です。


⑤ 県内での位置づけ(近隣市町村比較)

新潟市と近隣市町村(長岡市・三条市・新発田市・燕市・阿賀野市)の住宅着工戸数(R5年度)を比較します。

市町村名着工戸数(合計)1,000人あたり持家比率
新潟市4,049戸5.32戸48.5%
長岡市1,094戸4.29戸61.2%
三条市308戸3.38戸66.6%
新発田市328戸3.58戸57.6%
燕市421戸5.54戸55.3%
阿賀野市141戸3.60戸82.3%

新潟市の着工戸数4,049戸は近隣市町村の中で圧倒的で、2位の長岡市(1,094戸)の約3.7倍にあたります。持家比率48.5%は近隣で最も低い水準で、他市町村(阿賀野市82.3%・三条市66.6%等)と比べて分譲・貸家の存在感が大きい構成です。一方、1,000人あたりでは燕市(5.54戸)に僅差で2位となり、人口比では隣接市町村と大差はありません。


⑥ データの見方・注意点

着工戸数は住宅需要を直接示すものではありません

建築着工統計の着工戸数は、建設が開始された住宅の数を記録したものです。着工を決定するのは建て主(持家の場合)や建築業者・不動産業者(貸家・分譲の場合)であり、着工数の多さが直接的に「住宅需要の強さ」を示すものではありません。この記事でも「〜の着工が多い」「〜の割合が高い」までをデータから述べています。

小規模市町村のデータ変動について

年間の着工件数が少ない市町村では、1〜2件の変動が変化率に大きく影響します。単年度の変化率のみで「増加傾向」「減少傾向」と判断するには注意が必要です。


まとめ

新潟市の住宅着工の特徴

  • R5年度(2023年度)の住宅着工は4,049戸で県内1位(唯一の4桁着工)、1,000人あたり着工は5.32戸2位(1位燕市とわずか0.22戸差)
  • H25→R5の10年で-35.8%減少(△2,254戸)。県内21市町村で3割以上減少している傾向と同様
  • 着工住宅の48.5%が持家、32.8%が貸家、18.6%が分譲で分譲比率は県内で高い水準
  • 用途別に対照的な10年変化:持家-42%・貸家-49%と大きく減少する一方、分譲は+154%増加(296→752戸)。分譲比率が4.7%→18.6%へ大きく上昇

出典

  • 新設住宅着工戸数・用途別内訳:
    国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度・平成30年度・平成25年度)
  • 人口(1,000人あたり計算用):
    総務省(住民基本台帳に基づく人口・人口動態及び世帯数 令和7年1月1日現在)
  • 産業タイプ:
    総務省(国勢調査 令和2年)

データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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