田上町の観光客数は?推移と観光の特徴をデータで見る(2024年)

市町村

田上町への観光客はどのくらい来ているのでしょうか。

この記事では、新潟県観光政策課が毎年公表している「観光客入込数・消費額調査」のデータをもとに、田上町の観光客入込数・長期推移・季節パターン・主要施設の入込数を整理します。

県内30市町村の中での位置づけ・コロナ前後の変化・観光の種類の特徴をデータで確認できます。


この記事でわかること

  • 田上町の観光客入込数(2024年・約79.1万人)と県内ランキング(20位/30市町村中)
  • 2012〜2024年の推移と変化率(コロナ前比199.6%・前年比+3.2%・2021年以降急増)
  • 観光の種類の内訳(都市型56.6%が過半数・温泉健康22.6%・自然11.3%)
  • 月別の観光客の集中パターンとピーク月(10月・年間を通じた均等分布型)
  • 主要観光施設別の入込数(4施設・道の駅たがみが最大施設)

① 田上町の観光客数(2024年)

田上町の2024年(令和6年)の観光客数を確認します。

観光客数サマリー

指標2024年前年比
観光客入込数79.1万人+3.2%
県内順位(入込数)20位/30市町村中
県全体に占める割合約1.25%
観光客/人口比約74.7倍(県内6位)

※出典:新潟県観光政策課「令和6年観光客入込数・消費額調査」

田上町は県内第20位の観光地です。観光の中心は道の駅たがみ(都市型複合施設)で、温泉・健康施設と自然観光資源がこれに続く都市型・温泉型の観光地です。コロナ前(2019年:39.6万人)比では199.6%と県内2位の水準で、2019年のほぼ2倍の観光客が訪れています。観光客/人口比は74.7倍(県内6位)と非常に高く、人口約1万人の町に年間79万人が訪れています。ただし2021年に急増を記録しており、集計対象施設の変動が影響している可能性があります(⑧ 注意点参照)。


② 観光客数の推移(2012〜2024年)

年別推移

年(和暦)観光客入込数前年比
2012年(H24)46.5万人
2013年(H25)43.0万人−7.4%
2014年(H26)42.2万人−2.0%
2015年(H27)40.6万人−3.8%
2016年(H28)39.1万人−3.5%
2017年(H29)40.6万人+3.9%
2018年(H30)39.8万人−2.0%
2019年(R1)39.6万人−0.6%
2020年(R2)39.9万人+0.8%
2021年(R3)64.8万人+62.3%
2022年(R4)72.0万人+11.1%
2023年(R5)76.6万人+6.4%
2024年(R6)79.1万人+3.2%

田上町の2012〜2019年の観光客数は、39〜47万人台でほぼ横ばいの推移でした。コロナ禍の2020年(R2)は他の多くの市町村が大幅減少した中で+0.8%とほぼ維持しており、道の駅が生活インフラ的な施設として季節・コロナを問わず集客を維持していたとみられます。

2021年(R3)は64.8万人と前年比+62.3%の急増を記録しています。同年から主要施設(道の駅たがみ・約44.8万人)が集計対象に加わった可能性が高いとみられます。実際、道の駅たがみ単体の入込数(44.8万人)は2021年以前の市全体(39〜47万人)と同水準を超えています。2022〜2024年は3年連続の増加が続いており、安定した来訪が継続しています。

コロナ前(2019年:39.6万人)と比べると、2024年は79.1万人でコロナ前比199.6%(約2倍)です。コロナ前水準の回復率は県内2番目の水準です。ただし上記の通り、2021年以降の集計対象変動の影響を含む可能性があります。

5年ごとの変化(2014→2019→2024年)

比較期間変化率県内順位
2014年→2019年(コロナ前・5年間)−6.1%23位/30市町村
2019年→2024年(コロナ後・5年間)+99.6%2位/30市町村

コロナ前の5年間(2014→2019年)は−6.1%と県内23番目のマイナスで、コロナ前は観光客が微減傾向にありました。コロナ後の5年間(2019→2024年)は+99.6%と県内2番目の増加率で、大幅な数値上昇を記録しています。長期(H25→R6:2013→2024年)では+83.8%(県内4位)ですが、いずれも2021年以降の集計対象変動の影響を含むとみられます。


▼【グラフ:田上町_入込数推移.png 田上町の観光客入込数の推移(2012〜2024年)】


④ 新潟県内での位置づけ

観光客入込数 県内ランキング(2024年)

順位市町村観光客入込数(2024年)
1位新潟市1,601.9万人
2位長岡市737.9万人
3位妙高市517.9万人
4位上越市318.3万人
5位湯沢町312.4万人
19位五泉市83.1万人
20位田上町79.1万人
28位出雲崎町17.0万人
29位聖籠町14.4万人
30位粟島浦村1.1万人

田上町は県全体(約6,330万人)の約1.25%を占めています。人口約1万人と県内最小規模の自治体のひとつですが、道の駅たがみを核とした集客によりコロナ後の順位が大幅に上昇しています。


▼【グラフ:田上町_県内ランキング.png 新潟県内観光客入込数ランキング(2024年)田上町を強調表示】


⑤ 観光の種類と季節パターン

観光の種類(2024年)

田上町の観光は都市型(56.6%)が過半数を占める都市型・温泉型の構成です。

都市型(56.6%)は道の駅たがみへの来訪が主体です。温泉・健康(22.6%)はごまどう湯っ多里館・湯田上温泉への温泉来訪、自然(11.3%)は護摩堂山へのハイキング・自然散策が含まれます。スポーツ・レクリエーション(8.2%)はスポーツ関連の来訪です。

観光分類比率
都市型56.6%
温泉・健康22.6%
自然11.3%
スポーツ・レクリエーション8.2%
歴史・文化1.2%

月別の観光動向(2024年)

観光客数
1月4.1万人
2月4.7万人
3月5.4万人
4月7.5万人
5月8.1万人
6月7.1万人
7月6.8万人
8月7.4万人
9月7.3万人
10月8.2万人
11月7.5万人
12月4.9万人

ピークは10月(8.2万人)で、年間の10.4%が集中しています。田上町は年間を通じて来訪が均等に分布する非常に珍しいパターンです。冬季(1〜2月)に4〜5万人台と最低水準になりますが、春〜秋(4〜11月)は6.8〜8.2万人台で推移しており、月ごとの変動幅が非常に小さい特徴があります。10月のピークは護摩堂山の紅葉シーズンへの来訪が一因とみられます。

夏集中度(7〜8月合計)は18.0%、冬集中度(12〜2月合計)は17.3%と、夏と冬がほぼ同率です。春〜夏〜秋を通じて道の駅たがみへの安定した来訪が続くことで、季節変動が大きくない均等分布型の観光パターンを形成しているとみられます。


▼【グラフ:田上町_月別推移.png 田上町の月別観光客数(2024年)】

▼【グラフ:田上町_分類別.png 田上町の観光分類別内訳(2024年)】


⑥ 主要観光施設・観光資源

田上町で主要観光地点として計上されている施設は4か所です(2024年)。

施設名分類2024年入込数2023年入込数前年比
道の駅たがみ都市型44.8万人42.3万人+5.9%
ごまどう湯っ多里館温泉・健康12.4万人12.5万人−0.8%
護摩堂山自然9.0万人9.5万人−5.1%
湯田上温泉温泉・健康5.5万人5.5万人+0.4%

スキー場補完: データなし(スキー場なし)

海水浴場補完: データなし(海水浴場なし)

道の駅補完: 道の駅たがみの利用者数は44.8万人で、道の駅保有市町村(15市町村中)の9位です。

施設への集中度

田上町で最も入込数が多い施設は「道の駅たがみ」(44.8万人)で、町全体入込数の56.6%を占めます(県内5位の集中度)。上位3施設(道の駅たがみ・ごまどう湯っ多里館・護摩堂山)の合計は全体の83.6%です(県内4位)。

施設集中度は県内上位圏にあり、道の駅たがみ1施設が町全体の半数以上の入込数を担っています。町全体(79.1万人)と4施設入込合計(71.6万人)との差(約7.5万人)は、報告対象外の施設・観光行動に帰属しています。

前年比が大きく変化した施設(2024年)

  • 大きく増加した施設(+20%以上): 該当なし
  • 大きく減少した施設(−20%以下): 該当なし

道の駅たがみ(+5.9%)・ごまどう湯っ多里館(−0.8%)・護摩堂山(−5.1%)・湯田上温泉(+0.4%)はいずれも前年比が±10%以内の安定した推移となっています。


⑧ 観光客数データを見るときの注意点

観光客入込数は実測値ではなく推計値です

新潟県の観光客入込数・消費額調査は、各市町村から報告された観光施設の利用者数・入場者数などをもとに集計・推計しています。統計手法や報告施設の範囲が市町村によって異なるため、市町村間の数値を厳密に比較することは適切ではありません。

2021年(R3)の急増は集計対象変動の可能性があります

田上町は2021年に前年比+62.3%という急増を記録しています。最大施設の道の駅たがみ(44.8万人)の入込規模が、2020年以前の市全体(39〜47万人)と同水準であることから、2021年から道の駅たがみが集計対象に加わった可能性が高いとみられます。その場合、コロナ前比199.6%・R1→R6 +99.6%といった指標は、観光客の実数増加だけでなく集計対象の変動を反映している可能性があります。

2020年はコロナ禍でも観光客が維持された点に注意が必要です

2020年(R2)の観光客数は39.9万人(+0.8%)とほぼ横ばいでした。道の駅は観光目的に限らない通過型・日常利用の来訪者を含むため、コロナ禍でも来訪が維持されやすい施設形態といえますが、集計対象施設の構成によっては2020年と2021年以降の数値の連続性に注意が必要です。

宿泊者・日帰り客の内訳はデータなし

新潟県の市区町村別調査では宿泊者数・日帰り客数の内訳は公表されていません。道の駅たがみや温泉施設への来訪は日帰り型が中心とみられますが、データによる確認はできません。


まとめ

2024年の観光客数規模

  • 田上町の観光客入込数(2024年)は79.1万人で、新潟県内20位です
  • 観光の中心は都市型(56.6%)で、道の駅たがみへの来訪が町全体の半数以上を担う都市型観光地です
  • 観光客/人口比は約74.7倍(県内6位)で、人口約1万人の町に年間79万人が訪れる高密度な集客構造です

長期トレンド

コロナ前(2019年:39.6万人)と比べると、2024年は79.1万人でコロナ前比199.6%(県内2位)です。ただし、2021年以降の集計対象変動(道の駅たがみの加算)の影響を含む可能性があります。2021〜2024年は4年連続の増加が続いており、安定した来訪が継続しています。

直近の動向(2022〜2024年)

2022年(+11.1%)・2023年(+6.4%)・2024年(+3.2%)と3年連続の増加が続いていますが、増加率は年々鈍化しています。道の駅たがみが毎年安定して前年比プラスを維持しており、増加基調が続いています。

月・施設の集中パターン

  • ピーク月: 10月(年間の10.4%が集中)。護摩堂山の紅葉シーズンへの来訪が一因とみられます。年間を通じた均等分布型で、夏集中度・冬集中度はともに17〜18%
  • 最大施設: 「道の駅たがみ」が全体の56.6%を担う(県内5位の集中度)
  • 上位3施設合計: 83.6%(県内4位)。施設集中度は県内上位圏

伸びている施設・縮小している施設(2024年)

  • 大きく増加: 該当なし
  • 大きく減少: 該当なし

出典

  • 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)
  • 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表7)
  • 道の駅利用者数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)

データ基準日:2024年(令和6年)
次回更新推奨:2025年(令和7年)観光客入込数調査公表後

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