五泉市への観光客はどのくらい来ているのでしょうか。
この記事では、新潟県観光政策課が毎年公表している「観光客入込数・消費額調査」のデータをもとに、五泉市の観光客入込数・長期推移・季節パターン・主要施設の入込数を整理します。
県内30市町村の中での位置づけ・コロナ前後の変化・観光の種類の特徴をデータで確認できます。
この記事でわかること
- 五泉市の観光客入込数(2024年・約83.1万人)と県内ランキング(19位/30市町村中)
- 2012〜2024年の推移と変化率(コロナ前比200.0%・前年比+7.2%・2022年以降急増)
- 観光の種類の内訳(都市型52.4%が過半数・温泉健康21.3%・行祭事19.8%)
- 月別の観光客の集中パターンとピーク月(4月・春季集中型)
- 主要観光施設別の入込数(3施設・ラポルテ五泉が最大施設)
① 五泉市の観光客数(2024年)
五泉市の2024年(令和6年)の観光客数を確認します。
観光客数サマリー
| 指標 | 2024年 | 前年比 |
|---|---|---|
| 観光客入込数 | 83.1万人 | +7.2% |
| 県内順位(入込数) | 19位/30市町村中 | — |
| 県全体に占める割合 | 約1.31% | — |
| 観光客/人口比 | 約18.2倍(県内25位) | — |
※出典:新潟県観光政策課「令和6年観光客入込数・消費額調査」
五泉市は県内第19位の観光地です。観光の中心は都市型複合施設のラポルテ五泉で、温泉・健康と行祭事・イベントがこれに続く都市型観光地です。コロナ前(2019年:41.6万人)比では200.0%と県内1位の水準で、2019年のほぼ2倍の観光客が訪れています。ただし、2022年(R4)に+181.7%という大幅な増加を記録しており、集計対象施設の変動が影響している可能性が高く、単純な実数増加とは言えない面があります(⑧ 注意点参照)。
② 観光客数の推移(2012〜2024年)
年別推移
| 年(和暦) | 観光客入込数 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2012年(H24) | 30.0万人 | — |
| 2013年(H25) | 32.7万人 | +8.7% |
| 2014年(H26) | 40.8万人 | +24.9% |
| 2015年(H27) | 35.5万人 | −12.9% |
| 2016年(H28) | 48.8万人 | +37.2% |
| 2017年(H29) | 47.1万人 | −3.4% |
| 2018年(H30) | 37.1万人 | −21.2% |
| 2019年(R1) | 41.6万人 | +12.0% |
| 2020年(R2) | 22.2万人 | −46.6% |
| 2021年(R3) | 26.0万人 | +17.1% |
| 2022年(R4) | 73.2万人 | +181.7% |
| 2023年(R5) | 77.6万人 | +6.0% |
| 2024年(R6) | 83.1万人 | +7.2% |
2012〜2021年の五泉市の観光客数は、22〜49万人台で上下しながら推移していました。コロナ禍の2020年は−46.6%と大幅に落ち込みましたが、2022年(R4)に73.2万人(+181.7%)と急増し、以降2024年まで安定した増加が続いています。
2022年の+181.7%という急増は、同年から主要施設(ラポルテ五泉・約39.7万人)が集計対象に加わった可能性が高いとみられます。実際、ラポルテ五泉単体の入込数(39.7万人)は、2021年の市全体入込数(26.0万人)を大きく上回っています。集計対象の変動による見かけ上の増加を含んでいるとみられるため、2021年以前と2022年以降の数値は構造的な断絶がある点に注意が必要です。
コロナ前(2019年:41.6万人)と比べると、2024年は83.1万人でコロナ前比200.0%(約2倍)です。コロナ前水準の回復率は県内1番目で、県内30市町村の中で最も高い水準です。ただし上記の通り、集計対象変動の影響を含む可能性があります。
5年ごとの変化(2014→2019→2024年)
| 比較期間 | 変化率 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 2014年→2019年(コロナ前・5年間) | +1.9% | 11位/30市町村 |
| 2019年→2024年(コロナ後・5年間) | +100.0% | 1位/30市町村 |
コロナ前の5年間(2014→2019年)は+1.9%と県内11番目のほぼ横ばいで、コロナ前は観光客が大きく変動しなかった市町村のひとつです。コロナ後の5年間(2019→2024年)は+100.0%と県内1番目の増加率を記録しています。長期(H25→R6:2013→2024年)では+154.6%(県内2位)と、県内で最も観光客が増加したグループの一つです。ただし、いずれも2022年以降の集計対象変動の影響を含むとみられます。
▼【グラフ:五泉市_入込数推移.png 五泉市の観光客入込数の推移(2012〜2024年)】

④ 新潟県内での位置づけ
観光客入込数 県内ランキング(2024年)
| 順位 | 市町村 | 観光客入込数(2024年) |
|---|---|---|
| 1位 | 新潟市 | 1,601.9万人 |
| 2位 | 長岡市 | 737.9万人 |
| 3位 | 妙高市 | 517.9万人 |
| 4位 | 上越市 | 318.3万人 |
| 5位 | 湯沢町 | 312.4万人 |
| … | … | … |
| 18位 | 佐渡市 | 97.9万人 |
| 19位 | 五泉市 | 83.1万人 |
| 20位 | 田上町 | 79.1万人 |
| … | … | … |
| 28位 | 出雲崎町 | 17.0万人 |
| 29位 | 聖籠町 | 14.4万人 |
| 30位 | 粟島浦村 | 1.1万人 |
五泉市は県全体(約6,343万人)の約1.31%を占めています。2019年(41.6万人)と比べて2024年は83.1万人と倍増しており、コロナ後の順位上昇が大きい市町村です。
▼【グラフ:五泉市_県内ランキング.png 新潟県内観光客入込数ランキング(2024年)五泉市を強調表示】

⑤ 観光の種類と季節パターン
観光の種類(2024年)
五泉市の観光は都市型(52.4%)が過半数を占める都市型観光地の構成です。
都市型(52.4%)はラポルテ五泉(商業・文化複合施設)への来訪が主体です。温泉・健康(21.3%)は村松さくらんど温泉を中心とした温泉来訪、行祭事・イベント(19.8%)は花木まつりなど地域イベントへの来訪が含まれます。
| 観光分類 | 比率 |
|---|---|
| 都市型 | 52.4% |
| 温泉・健康 | 21.3% |
| 行祭事・イベント | 19.8% |
| 自然 | 2.9% |
| 歴史・文化 | 2.7% |
| スポーツ・レクリエーション | 1.1% |
月別の観光動向(2024年)
| 月 | 観光客数 |
|---|---|
| 1月 | 3.6万人 |
| 2月 | 4.3万人 |
| 3月 | 4.9万人 |
| 4月 | 17.9万人 |
| 5月 | 11.5万人 |
| 6月 | 6.0万人 |
| 7月 | 4.9万人 |
| 8月 | 6.6万人 |
| 9月 | 6.3万人 |
| 10月 | 6.7万人 |
| 11月 | 6.8万人 |
| 12月 | 3.6万人 |
ピークは4月(17.9万人)で、年間の21.5%が集中しています。4・5月合計(29.4万人)は年間の35.4%を占め、五泉市は春季集中型の観光パターンです。4月は花木まつりなど行祭事・イベントへの来訪が集中することが背景にあるとみられます。
夏集中度(7〜8月合計)は13.8%、冬集中度(12〜2月合計)は13.8%と、夏と冬がほぼ同率です。春以外の季節(6〜11月)はラポルテ五泉への来訪を中心に6〜7万人台で安定しており、4月の特異なピーク後は比較的均等な分布となっています。
冬季(12〜2月)は3〜4万人台で推移しており、5月と同水準まで落ち込む完全な春型観光地のパターンです。スキー場・海水浴場がないため、冬の集客装置が限られていることが背景にあるとみられます。
▼【グラフ:五泉市_月別推移.png 五泉市の月別観光客数(2024年)】

▼【グラフ:五泉市_分類別.png 五泉市の観光分類別内訳(2024年)】

⑥ 主要観光施設・観光資源
五泉市で主要観光地点として計上されている施設は3か所です(2024年)。
| 施設名 | 分類 | 2024年入込数 | 2023年入込数 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| ラポルテ五泉 | 都市型 | 39.7万人 | 38.3万人 | +3.7% |
| 村松さくらんど温泉 | 温泉・健康 | 10.7万人 | 9.9万人 | +8.7% |
| 花木まつり | 行祭事・イベント | 6.5万人 | 7.2万人 | −9.7% |
スキー場補完: データなし(スキー場なし)
海水浴場補完: データなし(海水浴場なし)
施設への集中度
五泉市で最も入込数が多い施設は「ラポルテ五泉」(39.7万人)で、市全体入込数の47.8%を占めます(県内8位の集中度)。上位3施設の合計は全体の68.5%です(県内8位)。
施設集中度は県内上位圏にあり、ラポルテ五泉1施設が市全体の約半数の入込数を担っています。市全体(83.1万人)と主要3施設入込合計(56.9万人)との差(約26.2万人)は、報告対象外の施設・観光行動に帰属しています。
前年比が大きく変化した施設(2024年)
- 大きく増加した施設(+20%以上): 該当なし
- 大きく減少した施設(−20%以下): 該当なし
ラポルテ五泉(+3.7%)・村松さくらんど温泉(+8.7%)・花木まつり(−9.7%)はいずれも前年比が±20%の範囲内で安定した推移となっています。
⑧ 観光客数データを見るときの注意点
観光客入込数は実測値ではなく推計値です
新潟県の観光客入込数・消費額調査は、各市町村から報告された観光施設の利用者数・入場者数などをもとに集計・推計しています。統計手法や報告施設の範囲が市町村によって異なるため、市町村間の数値を厳密に比較することは適切ではありません。
2022年(R4)の急増は集計対象変動の可能性があります
五泉市は2022年に前年比+181.7%という大幅な増加を記録しています。最大施設のラポルテ五泉(39.7万人)の入込数が2021年の市全体(26.0万人)を大きく上回っていることから、2022年からラポルテ五泉が集計対象に加わった可能性が高いとみられます。その場合、コロナ前比200%・R1→R6 +100%といった指標は、観光客の実数増加ではなく集計対象の変動を反映している可能性があります。
宿泊者・日帰り客の内訳はデータなし
新潟県の市区町村別調査では宿泊者数・日帰り客数の内訳は公表されていません。ラポルテ五泉(商業・文化複合施設)の来訪者は日帰り型が中心とみられますが、データによる確認はできません。
まとめ
2024年の観光客数規模
- 五泉市の観光客入込数(2024年)は83.1万人で、新潟県内19位です
- 観光の中心は都市型(52.4%)で、ラポルテ五泉への来訪が市全体の約半数を担う都市型観光地です
- 観光客/人口比は約18.2倍(県内25位)で、地域人口規模と比較して中程度の水準です
長期トレンド
コロナ前(2019年:41.6万人)と比べると、2024年は83.1万人でコロナ前比200.0%(県内1位)です。ただし、2022年からの大幅増加は最大施設(ラポルテ五泉)の集計対象加算によるものとみられ、実観光客数の2倍増とは言えない可能性があります。2022〜2024年は+181.7%・+6.0%・+7.2%と3年連続の増加が続いています。長期(H25→R6)では+154.6%(県内2位)ですが、同様の留意点があります。
直近の動向(2022〜2024年)
2022年(+181.7%)・2023年(+6.0%)・2024年(+7.2%)と3年連続の増加が続いています。ラポルテ五泉・村松さくらんど温泉とも前年比プラスで安定した推移となっており、3施設合計での急激な変動はみられません。
月・施設の集中パターン
- ピーク月: 4月(年間の21.5%が集中)。花木まつりなど行祭事・イベントへの来訪集中が主な要因とみられます。春集中度(4〜5月合計)は35.4%。夏集中度・冬集中度はともに13.8%と均等
- 最大施設: 「ラポルテ五泉」が全体の47.8%を担う(県内8位の集中度)
- 上位3施設合計: 68.5%(県内8位)。施設集中度は県内上位圏
伸びている施設・縮小している施設(2024年)
- 大きく増加: 該当なし
- 大きく減少: 該当なし
出典
- 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)
- 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表7)
データ基準日:2024年(令和6年)
次回更新推奨:2025年(令和7年)観光客入込数調査公表後

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