聖籠町(新潟県下越地域)の1人当たり課税対象所得(R5年度)は 275.7万円 で、新潟県30市町村中 13位(下越圏4位)です。
10年で +17.5%(+41.0万円) 増加し、この +17.5%は県内1位(単独同率) の変化率です。
所得割納税義務者6,536人のうち 87.9%が給与所得者(県内1位・単独同率)で、県平均81.8%を +6.1ポイント 上回ります。総就業者数7,220人は10年で +7.4%(県内最大の増加率)、産業タイプは 製造業集積型(工業集積町) で、1人あたり付加価値額1,493万円は県内6位 の上位グループです。この記事は、総務省「市町村税課税状況等の調べ」ほかの公的統計をもとに、聖籠町の所得水準・10年変化・産業構造との対応・下越圏内での位置づけ・移住検討者/事業者/研究者への読み方までを、記事単体で判断材料が読み取れる構造で整理したものです。
- この記事でわかること
- ① 聖籠町の1人当たり所得(R5年度サマリー)
- ② 下越圏内での位置づけ|下越4位(新潟・燕・新発田に次ぐ)・下越13市町村中で就業者増加は聖籠町のみ
- ③ 10年推移と「変化率+17.5%は県内1位」
- ④ 所得種類別の内訳(給与所得者87.9%は県内1位)
- ⑤ 推計手取り327.4万円(県内13位)・手取り変化率+9.7%は県内1位・手取り転換率74.7%は県内上位|実効税率3.1%は11市町村同率
- ⑥ 聖籠町の主力産業|工業集積町・主要業種2位に建設業14.5%は上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ・1人あたり付加価値額県内6位
- ⑦ 下越13市町村比較でみる聖籠町|就業者+7.4%と納税義務者+9.98%の同時増加は上位20位・下越圏で聖籠町のみ・4つの県内1位を同時保有
- ⑧ 移住検討者・事業者・研究者への読み方
- ⑨ データの見方・注意点
- まとめ
- この記事の執筆・データについて
- 出典
この記事でわかること
- R5年度の1人当たり課税対象所得は 275.7万円(県内 13位/30市町村中)・県平均-1.4万円・県中央値+2.4万円
- H25→R5の10年変化は +17.5%(+41.0万円)(県内1位・単独同率)・課税対象所得総額の変化率 +29.2% も県内1位
- 所得割納税義務者 6,536人(県内21位・シェア0.64%)のうち 87.9%が給与所得者(県内1位・単独同率)、農業所得者は0.9%(4市町村同率)
- 実効税率 3.1%(11市町村同率)・10年変化-0.1ポイント
- 推計手取り 327.4万円(県内13位)・10年 +28.9万円(+9.7%)・変化率+9.7%は 県内1位・手取り転換率74.7%
- 産業タイプは 製造業集積型(工業集積町)、主要業種1位製造業22.3%・2位に建設業14.5%(上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ)、1人あたり付加価値額1,493万円は県内6位
- 下越13市町村中 4位(新潟1・燕2・新発田3・聖籠4)・総就業者+7.4%と納税義務者+9.98%の同時増加は圏内で聖籠町のみ
① 聖籠町の1人当たり所得(R5年度サマリー)
聖籠町の1人当たり所得は275.7万円で県内13位・下越圏4位・変化率+17.5%は県内1位です。
【結論】 聖籠町の1人当たり所得は 275.7万円(県内13位・下越圏4位) ですが、10年変化率・課税対象所得変化率・給与所得者比率・手取り変化率の 4指標で県内1位を保有する県内唯一の市町村 です。
【根拠】 聖籠町のR5年度住民所得サマリーです。
| 指標 | 数値 | 県内順位(30市町村中) |
|---|---|---|
| 1人当たり課税対象所得 | 275.7万円 | 13位 |
| 所得割納税義務者数 | 6,536人 | 21位 |
| 課税対象所得(総額) | 約180.2億円 | 21位 |
※出典:総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年)
→ 1人当たり275.7万円で県内13位・下越圏4位・変化率+17.5%は県内1位です。
【比較・解釈】 聖籠町の1人当たり所得 275.7万円 は県平均277.1万円を -1.4万円 下回り、県中央値273.3万円を +2.4万円 上回ります。1位新潟市(319.5万円)との差は -43.8万円、30位阿賀町(257.3万円)との差は +19.0万円 です。
県内で1人当たり所得が聖籠町を上回るのは1位新潟市(+43.8万円)から12位の市町村までの12市町村です。県平均を下回りつつ県中央値を上回るという位置は、県内30市町村中で13番目の水準を意味します。
規模指標(納税義務者数21位・課税対象所得総額21位)と1人当たり指標13位で 8ランクの順位差 があります。町単位(納税義務者6,536人)で県内13位の1人当たり水準を持つ構造で、変化率・給与所得者比率など複数指標で県内1位を占めます。県内シェア(納税義務者0.64%・課税対象所得0.59%)は下位ですが、1人あたり指標での位置は中位となる構成です。
【読者にとっての意味】 聖籠町は「町単位・県内13位の水準ながら変化率と給与所得者比率で県内1位を複数保有する」構造で、後述の産業構造(製造業集積型・建設業14.5%・1人あたり付加価値額県内6位)と対応します。詳細は章⑥⑦⑧を参照してください。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
規模指標2つが21位・1人当たり13位という 8ランクの順位差 と、10年変化率+17.5%・課税対象所得変化率+29.2%・給与所得者比率87.9%・手取り変化率+9.7%の4指標で県内1位を同時保有する 構造は、聖籠町が「町単位ながら県内で最も所得の勢いを保った市町村」の位置にあることを示します。
▼【グラフ:seiro_県内ランキング.png 新潟県30市町村 1人当たり課税対象所得ランキング(R5年度・聖籠町を強調)】

② 下越圏内での位置づけ|下越4位(新潟・燕・新発田に次ぐ)・下越13市町村中で就業者増加は聖籠町のみ
下越13市町村の1人当たり所得順位です。
| 圏内順位 | 市町村 | 1人当たり所得 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 新潟市 | 319.5万円 | 1位 |
| 2位 | 燕市 | 300.8万円 | 4位 |
| 3位 | 新発田市 | 283.9万円 | 10位 |
| 4位 | 聖籠町 | 275.7万円 | 13位 |
| 5位 | 胎内市 | 273.9万円 | 15位 |
| 6位 | 弥彦村 | 272.7万円 | 16位 |
| 7位 | 関川村 | 265.9万円 | 21位 |
| 8位 | 阿賀野市 | 265.1万円 | 23位 |
| 9位 | 田上町 | 261.7万円 | 24位 |
| 10位 | 五泉市 | 261.3万円 | 25位 |
| 11位 | 村上市 | 261.1万円 | 26位 |
| 12位 | 加茂市 | 260.8万円 | 27位 |
| 13位 | 阿賀町 | 257.3万円 | 29位 |
→ 聖籠町は下越4位(新潟・燕・新発田に次ぐ位置)で、県内順位は13位です。
下越13市町村の分布特徴
下越13市町村の県内順位は 1位〜29位の全域 に広がり、県内格差幅(62.8万円)の大半が下越圏内で発生する構造です。聖籠町は圏内4位で、上位3市(新潟・燕・新発田)に次ぐ位置に位置します。
下越圏の他12市町村は新潟市・燕市・新発田市・胎内市・弥彦村・関川村・阿賀野市・田上町・五泉市・村上市・加茂市・阿賀町の構成で、下越圏内で1人当たり所得が聖籠町を上回るのは新潟・燕・新発田の3市のみです。県内13位という位置は、下越圏内で見ると上位グループ(4位)に相当し、圏内の分布のなかで上位側に位置します。
「圏内で就業者増加は聖籠町のみ」の観察
下越13市町村の総就業者数(H22→R2)を見ると、聖籠町の +7.4% は圏内で唯一の増加値です。他12市町村は新潟-2.9%・新発田-1.8%を含めいずれも減少側にあり、下越圏13市町村中で総就業者が正の値で増加したのは聖籠町のみとなります。同じ期間の納税義務者数変化率でも聖籠町の +9.98% は下越圏13市町村中最大で、上位3市(新潟+4.16%・燕+3.06%・新発田+1.19%)を上回る位置に入ります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
下越13市町村は県内順位1〜29位に分布し、聖籠町は圏内4位で 上位3市(新潟・燕・新発田)に続く位置 にあります。下越圏内で1人当たり所得が聖籠町を上回るのは新潟市・燕市・新発田市の3市のみです。総就業者+7.4%は下越圏内で唯一の増加値、納税義務者+9.98%も圏内最大 で、下越圏13市町村中で就業者・納税義務者ともに増加している唯一の市町村となります。
③ 10年推移と「変化率+17.5%は県内1位」
聖籠町の10年変化率+17.5%は県内1位で、前半+7.66%・後半+9.11%と前後半とも県内トップ級の増加を続けています。
【結論】 聖籠町は10年間で1人当たり所得が +17.5%増加し県内1位・前半 +7.66% と後半 +9.11% のいずれも高水準で、変化の勢いが一時的でなく継続的だった構造が観察されます。
【根拠】 H25→H30→R5の3時点比較です。
| 年度 | 1人当たり課税対象所得 | 所得割納税義務者数 | 課税対象所得(総額) |
|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 234.7万円 | 5,943人 | 約139.5億円 |
| H30年度(2018年度) | 252.7万円 | 6,138人 | 約155.1億円 |
| R5年度(2023年度) | 275.7万円 | 6,536人 | 約180.2億円 |
| 10年変化(H25→R5) | +41.0万円(+17.5%) | +593人(+9.98%) | +40.7億円(+29.2%) |
→ 前半+7.66%・後半+9.11%と前後半ともに増加し、10年で+17.5%は県内1位の変化率です。
【比較・解釈】 10年変化率 +17.5% は県内1位で、聖籠町単独同率(他に同じ変化率の市町村なし)です。前半5年(H25→H30)の変化率は +7.66%、後半5年(H30→R5)は +9.11% で、前半・後半ともに県内トップ級の水準です。
課税対象所得総額の10年変化率 +29.2% も県内1位、納税義務者数は10年で +593人(+9.98%) 増加しています。上位20位内で納税義務者10年変化率が正の値となるのは聖籠・湯沢・新潟・燕・新発田・上越・長岡・見附の8市町村のみで、聖籠町の+9.98%はそのなかで最も高い部類です。
【読者にとっての意味】 「前半+7.66%・後半+9.11%の前後半とも高水準の継続的増加」は、10年間で変化の勢いが一時的な要因に依存しなかった構造の観察で、聖籠町固有の変化パターンです。詳細な圏内比較は章⑦を参照してください。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
10年変化率 +17.5%(県内1位・単独同率)・課税対象所得変化率 +29.2%(県内1位)・納税義務者数 +9.98% の3指標が同時に県内上位を占める構造は、聖籠町が「額の水準(13位)」と別に「10年の変化率」で県内最も高い位置にあることを示します。前半+7.66%と後半+9.11%の前後半連続高水準 の観察は、上位20位内の他市町村では見られないパターンです。
▼【グラフ:seiro_所得推移.png 聖籠町の1人当たり課税対象所得の推移(H25→H30→R5)】

④ 所得種類別の内訳(給与所得者87.9%は県内1位)
R5年度の所得種類別内訳です。
| 所得区分 | 納税義務者数 | 比率 |
|---|---|---|
| 給与所得者 | 5,748人 | 87.9% |
| 営業等所得者 | 217人 | 3.3% |
| 農業所得者 | 57人 | 0.9% |
| その他 | 514人 | 7.9% |
| 合計 | 6,536人 | 100% |
→ 給与所得者比率87.9%は県内1位(単独同率)で、県平均81.8%を+6.1ポイント上回ります。
給与所得者は 87.9% を占め、県内1位で 聖籠町単独同率(他に同じ比率の市町村なし)です。県平均81.8%を +6.1ポイント 上回り、30市町村中で最大の乖離となっています。営業等所得者は3.3%、農業所得者は0.9%、その他(年金所得等を含む)は7.9%です。
農業所得者比率 0.9% は県内8位で、聖籠町・南魚沼市・魚沼市・田上町の4市町村同率 です。同率4市町村の産業タイプは聖籠=製造業集積型・南魚沼=複合型・魚沼=複合型・田上=製造業集積型と分かれますが、農業所得者比率で同水準となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
給与所得者比率87.9%は県内1位(単独同率)で、県平均+6.1ポイントは30市町村中で最大の乖離 です。営業等・農業・その他を合わせた12.1%は県内で最も小さい比率で、聖籠町の所得構造が 給与所得者中心 に傾いていることを示す観察です。農業所得者比率0.9%(4市町村同率)に含まれ、産業タイプは分かれるものの農業所得者比率で同水準に位置します。
▼【グラフ:seiro_所得種類別.png 聖籠町の所得種類別 所得割納税義務者数(R5年度)】

⑤ 推計手取り327.4万円(県内13位)・手取り変化率+9.7%は県内1位・手取り転換率74.7%は県内上位|実効税率3.1%は11市町村同率
推計手取り327.4万円は県内13位・実効税率3.1%は11市町村同率で、手取り変化率+9.7%は県内1位、手取り転換率74.7%は県内上位です。
住民税(所得割)の実額と、社会保険料・所得税を含む推計手取りの10年推移を確認します。
住民税(所得割)の推移
| 年度 | 1人当たり住民税(所得割) | 実効税率(住民税÷課税対象所得) |
|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 約7.5万円 | 3.2% |
| H30年度(2018年度) | 約7.9万円 | 3.1% |
| R5年度(2023年度) | 約8.5万円(84,943円) | 3.1% |
| 10年変化 | +1.0万円 | -0.1ポイント |
→ R5の実効税率3.1%は11市町村同率で、この11市町村同率グループは県内で最大の同率グループです。
R5の実効税率 3.1% は 11市町村同率(聖籠・胎内・弥彦・見附・十日町・魚沼・阿賀野・田上・五泉・加茂・佐渡)で、県内実効税率ランキング 15位 です。11市町村同率は県内30市町村中の実効税率で最大の同率グループとなります。
推計手取りの推移
推計手取りと住民税の10年推移です。
| 項目 | H25 | H30 | R5 | 10年変化 |
|---|---|---|---|---|
| 課税対象所得(給与所得) | 234.7万円 | 252.7万円 | 275.7万円 | +41.0万円 |
| 推定給与収入 | 約360.9万円 | 約384.5万円 | 約399.6万円 | +38.7万円 |
| ー 社会保険料 | 51.3万円 | 55.4万円 | 59.1万円 | +7.8万円 |
| ー 所得税 | 3.9万円 | 4.7万円 | 5.3万円 | +1.4万円 |
| ー 住民税(実額) | 7.5万円 | 7.9万円 | 8.5万円 | +1.0万円 |
| 推計手取り | 約298.5万円 | 約316.5万円 | 約327.4万円 | +28.9万円(+9.7%) |
→ 推計手取り327.4万円は県内13位・10年で+28.9万円増加し、変化率+9.7%は県内1位です。
推計手取り327.4万円は県内13位、変化率 +9.7% は県内 1位 で、額の順位と変化率の順位で 12ランクの差 があります。給与収入の10年増加 +38.7万円 のうち +28.9万円 が手取りに転換されており、手取り転換率は74.7% で県内上位の水準です。残り約25%は社会保険料増(+7.8万円)・所得税増(+1.4万円)・住民税増(+1.0万円)に吸収されています。
手取り変化率+9.7%が県内1位という観察は、額の順位(推計手取り13位)とは別軸の指標で、10年間の手取り増加ペースが県内で最も高かった構造を示します。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
推計手取り変化率+9.7%は県内1位、手取り転換率74.7%(給与収入+38.7万円→手取り+28.9万円) は県内上位です。実効税率3.1%は11市町村同率で県中央値実効税率と一致し、10年で-0.1ポイント変化しています。この期間には令和2年の税制改正で住民税の基礎控除が33万円から43万円に引き上げられた時期を含みます。
⑥ 聖籠町の主力産業|工業集積町・主要業種2位に建設業14.5%は上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ・1人あたり付加価値額県内6位
聖籠町は工業集積町(製造業集積型)で、製造業22.3%・建設業14.5%(上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ)・卸売業11.8%、1人あたり付加価値額1,493万円は県内6位です。
聖籠町の産業構造と所得水準の対応関係を、複数データで観察します。
産業タイプと就業構造
聖籠町は産業構造マスター(総務省 国勢調査 令和2年)で 製造業集積型 に分類されています。総就業者数 7,220人(H22→R2で +7.4%・県内最大の増加率)で、主要業種は1位が 製造業(22.3%・1,609人)、2位が 建設業(14.5%・1,046人)、3位が 卸売業・小売業(11.8%・852人) です。3業種合計で就業者の 48.6% を占めます。
「主要業種2位に建設業14.5%」の観察
上位20位内で主要業種2位に建設業が入るのは糸魚川市(14.0%)と聖籠町(14.5%)の 2市町村のみ です。他18市町村の2位は製造業・卸売業・医療福祉などが中心で、建設業を2位に持つ構造は上位20位内で少数派となります。建設業就業者 1,046人 は総就業者7,220人の14.5%を占めます。
主要3業種48.6%の集中構造
主要業種1位(製造業22.3%)・2位(建設業14.5%)・3位(卸売業・小売業11.8%)の3業種で就業者の 48.6% を占め、上位3業種の集中度が約半分に達する構成です。1位の製造業就業者1,609人と2位の建設業就業者1,046人を合わせると2,655人(36.8%)で、就業者の3人に1人以上が製造業または建設業に従事する構造となります。
製造業関連指標(工業統計調査 令和4年)
聖籠町の産業構造と主要業種上位3業種の裏付けとなる、製造業関連指標です。
| 指標 | 数値 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 製造業従業者数 | 5,285人 | — |
| 製造品出荷額 | 1,930.5億円 | 7位 |
| 付加価値額 | 788.8億円 | 7位 |
| 現金給与総額 | 約260.2億円 | 7位 |
| 1人あたり付加価値額 | 1,493万円 | ★6位 |
| 農業産出額 | 19.9億円 | 22位 |
→ 工業集積町として製造業出荷額県内7位・付加価値額県内7位、主要業種2位に建設業14.5%が入る構造は上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ、1人あたり付加価値額1,493万円は県内6位です。
1人あたり付加価値額県内6位(1,493万円)の観察
1人あたり付加価値額 1,493万円 は県内 6位 で、上位グループに位置します。規模指標(製造品出荷額7位・付加価値額7位)と効率指標(1人あたり付加価値額6位)で 1ランク差 のみの乖離小構造となっています。規模も効率も上位グループに揃う構成です。
製造業従業者数5,285人という工業集積町の規模
製造業従業者数 5,285人 は総就業者7,220人の73.2%相当(※事業所ベースの分母と就業者ベースの分母は異なるため参考値)で、町単位の自治体としては県内で最大級の製造業事業所集積です。町単位(納税義務者6,536人)で製造品出荷額 1,930.5億円 を持つ構造は、聖籠町を「工業集積町」として位置づける根拠となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
「工業集積町(製造業従業者5,285人)」・「主要業種2位に建設業14.5%が入るのは上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ」・「1人あたり付加価値額1,493万円は県内6位」・「製造業集積型・下越圏」 の組合せは聖籠町固有の観察です。規模指標と効率指標の順位差が1ランクのみという構造は、上位20位内でも稀な部類となります。
なお1人あたり付加価値額の1,493万円は 製造業事業所ベースの分母 で算出された指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得275.7万円(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です。
⑦ 下越13市町村比較でみる聖籠町|就業者+7.4%と納税義務者+9.98%の同時増加は上位20位・下越圏で聖籠町のみ・4つの県内1位を同時保有
下越13市町村中4位で県内順位範囲は1〜29位・聖籠町は圏内で就業者と納税義務者が同時増加した唯一の市町村・4指標で県内1位を同時保有する県内唯一の市町村です。
聖籠町を下越圏13市町村の1町として捉え、圏内他12市町村との位置関係を確認します。
下越13市町村の主要指標比較
下越13市町村の所得・変化率・給与所得者比率の比較です。
| 圏内順位 | 市町村 | 1人当たり所得 | 県内順位 | 産業タイプ |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 新潟市 | 319.5万円 | 1位 | 複合型 |
| 2位 | 燕市 | 300.8万円 | 4位 | 製造業集積型 |
| 3位 | 新発田市 | 283.9万円 | 10位 | 複合型 |
| 4位 | 聖籠町 | 275.7万円 | 13位 | 製造業集積型 |
| 5位 | 胎内市 | 273.9万円 | 15位 | 高付加価値製造業型 |
| 6位 | 弥彦村 | 272.7万円 | 16位 | 製造業集積型 |
| 7位 | 関川村 | 265.9万円 | 21位 | 農業型 |
| 8位 | 阿賀野市 | 265.1万円 | 23位 | 製造業集積型 |
| 9位 | 田上町 | 261.7万円 | 24位 | 製造業集積型 |
| 10位 | 五泉市 | 261.3万円 | 25位 | 製造業集積型 |
| 11位 | 村上市 | 261.1万円 | 26位 | 製造業集積型 |
| 12位 | 加茂市 | 260.8万円 | 27位 | 製造業集積型 |
| 13位 | 阿賀町 | 257.3万円 | 29位 | 製造業集積型 |
→ 聖籠町は下越圏4位・変化率と給与所得者比率で圏内トップ、就業者+7.4%と納税義務者+9.98%の同時増加は圏内唯一です。
下越圏の分布特徴
下越圏13市町村の1人当たり所得幅は、新潟市319.5万円(圏内1位・県内1位)から阿賀町257.3万円(圏内13位・県内29位)まで、差 62.2万円 です。県内格差幅62.8万円のほぼ全域が下越圏内で発生する構成となります。
下越圏内で製造業集積型は9市町村(燕・聖籠・弥彦・阿賀野・田上・五泉・村上・加茂・阿賀町)と圏内多数派で、聖籠町はその1つです。
「就業者+7.4%・納税義務者+9.98%」の同時増加観察
上位20位で総就業者増加が正の値なのは聖籠町のみ(次点は新発田市-1.8%・見附市-2.1%・新潟市-2.9%)です。他の上位20位市町村は総就業者-2〜-13%の減少が中心となっています。納税義務者数10年変化率で正の値は聖籠(+9.98%)・湯沢(+8.76%)・新潟(+4.16%)・燕(+3.06%)・新発田(+1.19%)・上越(+1.14%)・長岡(+1.1%)・見附(+0.21%)の8市町村ですが、「就業者と納税義務者の両方で正の増加」を達成しているのは聖籠町のみ です(湯沢町は納税義務者+8.76%だが総就業者-8.6%)。
納税義務者数の10年増加 +593人 は絶対数としては6,000人規模の自治体で見ると小さい数字ですが、上位20位の中で就業者と納税義務者が同時に増加する構造は聖籠町固有の観察となります。
「4つの県内1位を同時保有する県内唯一の市町村」
聖籠町は変化率 +17.5%・課税対象所得変化率 +29.2%・給与所得者比率 87.9%・手取り変化率 +9.7% の 4指標で県内1位を同時保有する県内唯一の市町村 です。下越圏13市町村内で見ると、他12市町村(新潟・燕・新発田・胎内・弥彦・関川・阿賀野・田上・五泉・村上・加茂・阿賀町)にはこの4指標いずれかで1位を持つ市町村はなく、下越圏内でも聖籠町のみが該当する構造となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
下越13市町村の県内順位分布は1〜29位に広がり、圏内格差は県格差のほぼ全域を占めます。聖籠町は 圏内4位・県内13位 で、上位3市(新潟・燕・新発田)に続く位置にあります。「就業者+7.4%・納税義務者+9.98%の同時増加」は上位20位・下越圏の両方で聖籠町のみ、「4指標で県内1位を同時保有」も県内30市町村で聖籠町のみ の観察で、下越圏13市町村内で変化のダイナミクスにおいて独自の位置を持つ構造と対応します。
⑧ 移住検討者・事業者・研究者への読み方
本章は「聖籠町 移住」「聖籠町 平均年収」「聖籠町 手取り」等の検索意図に対する、データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。
視点1:移住検討者(会社員・給与所得世帯)
給与所得者比率87.9%(県内1位・単独同率・県平均+6.1ポイント)と総就業者+7.4%(県内最大増加)は、給与所得世帯にとっての雇用機会と収入水準を判断する直接材料となります。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 1人当たり所得は下越4位・県内13位 | 275.7万円・県平均-1.4万円 |
| 給与所得者中心の町(1位・単独同率) | 給与所得者5,748人・比率 87.9% |
| 総就業者数 +7.4%(H22→R2) | 県内最大増加・下越圏内唯一の就業者増加 |
| 推計手取りは県内13位・10年 +28.9万円 | 推計手取り 327.4万円・R5想定料率による試算値 |
| 実効税率 3.1%(11市町村同率) | 県中央値実効税率と一致・県平均差-0.1ポイント |
| 生活コストとの照合が必要 | 1人当たり所得順位は所得側面のみ・家賃/物価/通勤環境は別データ要参照 |
視点2:事業者(BtoB製造業・地元建設業)
工業集積町として製造業出荷額県内7位・付加価値額県内7位、1人あたり付加価値額 1,493万円(県内6位・規模より1ランク上の効率指標)、主要業種2位に建設業14.5%(上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ)という組合せは、BtoB製造業の立地判断・地元建設業の事業環境判断の直接材料となります。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 産業タイプ:製造業集積型(工業集積町) | 総就業者7,220人・製造業従業者5,285人 |
| 製造業BtoB:出荷額 1,930.5億円(県内7位) | 工業統計 製造品出荷額_2022 |
| 付加価値額 788.8億円(県内7位) | 現金給与総額約260.2億円・県内7位 |
| 1人あたり付加価値額 1,493万円(県内6位) | 労働生産性の上位グループ |
| 主要業種2位に 建設業14.5%(1,046人) | 上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ |
| 課税対象所得変化率 +29.2%(県内1位) | 商圏規模の拡大観察 |
視点3:地域理解・研究者(下越圏内で稀な同時増加パターン)
「就業者+7.4%・納税義務者+9.98%・課税対象所得+29.2%・変化率+17.5%」の4指標が同時に県内トップまたはトップ級を記録する構造は、県内30市町村で聖籠町のみです。地域変化パターンとして特異な観察で、下越圏・県内全体の中で聖籠町を位置づける材料になります。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 1人当たり所得変化率(10年) +17.5%(県内1位) | 単独同率・他に同じ変化率の市町村なし |
| 課税対象所得変化率(10年) +29.2%(県内1位) | 総額ベースでも県内トップ |
| 納税義務者数変化率 +9.98%(県内3番目) | 10年 +593人 の増加 |
| 総就業者数変化率 +7.4% | 県内最大の増加率(H22→R2) |
| 手取り転換率 74.7% | 給与収入+38.7万円→手取り+28.9万円 |
| 4つの県内1位を同時保有 | 変化率・課税対象所得変化率・給与所得者比率・手取り変化率 |
⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、投資助言・移住助言・個別の意思決定を代替するものではありません。
⑨ データの見方・注意点
順位=豊かさではありません
1人当たり課税対象所得の順位は、後述する複数の解釈上の制約を含んだ指標に基づいています。順位が高いことをもって「豊かな地域」「移住すべき地域」等の価値判断を行うことはできません。順位はあくまで所得割の課税ベース上の数値の相対比較です。
課税対象所得は手取り収入ではありません
課税対象所得(合計所得金額)は、給与・事業・農業などの各所得から給与所得控除等の所得種別の控除を差し引いた所得の合計です。ここからさらに基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除等を差し引いた額が住民税・所得税の課税標準となります。課税対象所得と実際の手取り収入は異なります。
推計手取りの計算モデル
⑤の推計手取りは、給与所得控除の計算式で給与収入を逆算し、公式保険料率と概算率を用いた試算値です。想定料率(協会けんぽ新潟県の概算率)と控除モデル(基礎控除・配偶者控除・扶養控除1人)は記事末の「出典」欄に明示しています。実際の手取りは家族構成・扶養控除・iDeCo/生命保険料控除等の個別事情で大きく変動します。
実効税率は税率設定の違いではありません
住民税所得割の税率は市町村民税6%・道府県民税4%で全国一律です。本記事で示す実効税率(住民税実額÷課税対象所得)は、控除の適用状況・所得構成の違いの結果として現れる値であり、市町村ごとに税率が違うわけではありません。
農業地域では過小表示になる場合があります
農業所得は申告による実額ですが、自家消費・現物収入は含まれない場合があります。農業主体の市町村では、1人当たり課税対象所得が実態の生活水準より低く見える可能性があります。
所得割納税義務者は全住民ではありません
課税対象所得が控除額を下回る場合(所得が低い・年金受給のみ等)は所得割の納税義務者に含まれません。高齢化が進んだ市町村では分母が小さくなり、1人当たり所得が見かけ上高くなる場合があります。
1人あたり付加価値額と1人当たり所得の混同注意
⑥で提示する1人あたり付加価値額は 製造業事業所ベース の指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です。両者を同一の「1人あたり所得」として扱うことはできません。
まとめ
聖籠町の住民所得の特徴(データから読み取れる範囲)
- 1人当たり課税対象所得は 275.7万円 で県内 13位/30市町村中・下越圏 4位。県平均-1.4万円・県中央値+2.4万円
- H25→R5の10年で +17.5%(+41.0万円)(県内1位・単独同率)。前半+7.66% → 後半+9.11% と前後半とも県内トップ級
- 所得割納税義務者6,536人のうち 87.9%が給与所得者(県内1位・単独同率・県平均+6.1ポイント)・農業所得者は0.9%(4市町村同率)
- 実効税率 3.1%(11市町村同率・県内最大の同率グループ)・10年変化-0.1ポイント
- 推計手取りは10年で +28.9万円(+9.7%・県内1位) 増加。手取り転換率 74.7%
- 産業タイプは 製造業集積型(工業集積町)、主要業種2位に建設業14.5%(上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ)、1人あたり付加価値額1,493万円は県内6位
移住検討者・事業者・研究者への読み方(判断材料)
- 移住検討者: 下越圏4位・給与所得者比率87.9%県内1位・総就業者+7.4%県内最大増加(下越圏内唯一)
- 事業者: 工業集積町・製造業BtoB(出荷額7位・付加価値額7位)・1人あたり付加価値額県内6位・建設業14.5%(希少構成)
- 研究者・地域理解: 4つの県内1位を同時保有する県内唯一の市町村・就業者と納税義務者の同時増加は上位20位・下越圏の両方で聖籠町のみ
派生指標で見える意外な観察
- 変化率+17.5%は聖籠町単独同率(県内1位)(他に同じ変化率の市町村なし)
- 給与所得者比率87.9%は聖籠町単独同率(県内1位)・県平均+6.1ポイントは30市町村中で最大の乖離
- 農業所得者比率0.9%は4市町村同率(聖籠・南魚沼・魚沼・田上)
- 主要業種2位に建設業14.5%が入るのは上位20位で糸魚川市と聖籠町のみ
- 就業者+7.4%・納税義務者+9.98%の同時増加は上位20位・下越圏で聖籠町のみ
- 工業集積町:製造業従業者5,285人・製造品出荷額1,930.5億円(県内7位)・1人あたり付加価値額県内6位
- 手取り転換率74.7%(給与収入+38.7万円→手取り+28.9万円)
この記事の執筆・データについて
執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和5年度(2023年度)市町村税課税状況等の調べ/国勢調査 令和2年/工業統計調査 令和4年/市町村別農業産出額(推計)令和4年
更新日: 2026-09-05
運営者情報: https://niigata-data.com/運営者情報/
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本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・税務相談ではありません。移住・就職・事業判断等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。
出典
- 1人当たり課税対象所得・所得割納税義務者数・住民税(所得割)実額・所得種類別納税義務者数:
総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年・平成30年・平成25年) - 産業別就業者数・産業タイプ・主要業種1〜3位・総就業者数:
総務省(国勢調査 令和2年) - 製造業従業者数・現金給与総額・製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額:
経済産業省(工業統計調査 令和4年) - 農業産出額:
農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年)
推計値について:
本記事の「推計手取り」は総務省 課税対象所得から社会保険料・所得税・住民税を控除した試算値です。
想定料率:
- H25:厚生年金 8.737%/健保 4.985%/雇保 0.5%
- H30:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.3%
- R5:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.6%
(協会けんぽ新潟県の概算率を使用)
控除モデル:基礎控除(H25・H30: 38万、R5: 48万)・配偶者控除・扶養控除1人・社会保険料控除
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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