三条市の住宅着工件数は?持家・貸家の推移と県内比較をデータで分析(R5年)

住宅着工件数

三条市では年間308戸の住宅が着工されています(R5年度)。新潟県30市町村の中で着工戸数は6位、1,000人あたり着工戸数は11位です。

H25年度比で-42.8%減少(538戸→308戸で△230戸)しています。用途別では全用途で減少が特徴で、持家-44%・貸家-37%・分譲-46%と3用途とも同水準で縮小しています。分譲が増加する新潟市(+154%)・長岡市(+53%)・新発田市(+58%)と異なり、構造変化を伴わない全用途縮小型のパターンとなっています。

この記事では、国土交通省「建築着工統計調査」をもとに、三条市の住宅着工件数の推移・持家と貸家の内訳・人口比較・県内での位置づけを整理します。


この記事でわかること

  • R5年度(2023年度)の新設住宅着工戸数は308戸(県内6位・1,000人あたり11位
  • H25年度比で-42.8%減少
  • 着工住宅のうち持家66.6%(205戸)・貸家21.4%(66戸)・給与住宅0.6%(2戸)・分譲11.4%(35戸)
  • 1,000人あたり着工戸数は3.38戸/千人(県平均2.70戸・県内11位)

① 住宅着工サマリー(R5年度)

三条市の住宅着工の現状を確認します。

区分着工戸数比率県内順位
合計308戸6位
持家205戸66.6%
貸家66戸21.4%
給与住宅(社宅等)2戸0.6%
分譲住宅35戸11.4%

※出典:国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度)

持家が66.6%を占め、戸建てが中心となっています。貸家比率21.4%は同じ製造業集積型の見附市(0.0%)・弥彦村(0.0%)を上回りますが、燕市(38.0%)は下回る水準です。給与住宅(社宅等)は2戸・0.6%と軽微です。


▼【グラフ:sanjo_県内ランキング.png 新潟県30市町村 新設住宅着工戸数ランキング(R5年度・三条市を強調)】


② 住宅着工の推移(H25→H30→R5)

過去10年間(2013〜2023年度)の住宅着工件数の変化を確認します。

年度合計持家貸家給与分譲
H25年度(2013年度)538戸368戸105戸0戸65戸
H30年度(2018年度)472戸313戸120戸3戸36戸
R5年度(2023年度)308戸205戸66戸2戸35戸
10年変化(H25→R5)-42.8%減少-44.3%-37.1%-46.2%

三条市の合計着工戸数はH25年度の538戸からR5年度の308戸へ推移しました(△230戸・-42.8%)。減少はH25→H30の5年間で-12.3%と緩やかでしたが、H30→R5の5年間で-34.7%と後半5年で急激に進みました。

10年間の推移を用途別に見ると、全用途で減少しています。持家が-44.3%減少(368戸→205戸で△163戸)、貸家が-37.1%減少(105戸→66戸で△39戸)、分譲が-46.2%減少(65戸→35戸で△30戸)と3用途とも同水準で縮小しました。他の中規模市町村では分譲が増加するケースが多い中、三条市は分譲も減少している構造変化を伴わない全用途縮小型のパターンとなっています。


▼【グラフ:sanjo_着工推移.png 三条市と近隣市町村の住宅着工推移(H25→H30→R5)】


③ 用途別の内訳と変化

着工住宅の内訳(持家・貸家・分譲)の変化を確認します。

用途H25年度H30年度R5年度10年変化
持家368戸(68.4%)313戸(66.3%)205戸(66.6%)-44.3%
貸家105戸(19.5%)120戸(25.4%)66戸(21.4%)-37.1%
給与住宅0戸(0.0%)3戸(0.6%)2戸(0.6%)
分譲65戸(12.1%)36戸(7.6%)35戸(11.4%)-46.2%

H25年度時点で持家が68.4%を占めていたのに対し、R5年度は66.6%となっています。貸家は19.5%→21.4%、分譲は12.1%→11.4%と推移しています。

⚠️ 注意: 着工統計は住宅の「供給側」(建設が開始された住宅の数)を記録したデータです。「特定の用途の着工が多い=その用途の需要が高い」と直接断定することはできません。


▼【グラフ:sanjo_用途別.png 三条市の用途別 新設住宅着工内訳(R5年度)】


④ 人口との比較(1,000人あたり着工戸数)

人口規模が異なる市町村を比較するため、人口1,000人あたりの着工戸数を確認します。

指標三条市県内順位
人口(R7年1月1日)91,178人
着工戸数(R5年度)308戸6位
1,000人あたり着工戸数3.38戸11位

三条市の1,000人あたり着工戸数は3.38戸/千人で、新潟県30市町村の11位です。県平均(2.70戸/千人)の約1.3倍で、着工総数(6位)より人口比の順位(11位)がやや低くなっています。人口91,178人は県内で新発田市(91,677人)とほぼ同規模ですが、着工戸数は新発田市(328戸)より少なく、人口比でも下回っています。


⑤ 県内での位置づけ(近隣市町村比較)

三条市と近隣市町村(長岡市・燕市・加茂市・見附市・五泉市)の住宅着工戸数(R5年度)を比較します。

市町村名着工戸数(合計)1,000人あたり持家比率
三条市308戸3.38戸66.6%
長岡市1,094戸4.29戸61.2%
燕市421戸5.54戸55.3%
加茂市84戸3.49戸53.6%
見附市103戸2.71戸90.3%
五泉市128戸2.80戸71.9%

三条市の着工戸数308戸は近隣6市町村で3位で、長岡市(1,094戸)・燕市(421戸)に次ぐ水準です。持家比率66.6%は加茂市(53.6%)・燕市(55.3%)・長岡市(61.2%)と比べて高く、見附市(90.3%)・五泉市(71.9%)に近い水準です。1,000人あたりでは3.38戸で、燕市(5.54戸)・長岡市(4.29戸)・加茂市(3.49戸)に次ぐ近隣4位となっており、隣接する燕市(+2.9%)が10年で増加している中で三条市は-42.8%減少と対照的な動きを示しています。


⑥ データの見方・注意点

着工戸数は住宅需要を直接示すものではありません

建築着工統計の着工戸数は、建設が開始された住宅の数を記録したものです。着工を決定するのは建て主(持家の場合)や建築業者・不動産業者(貸家・分譲の場合)であり、着工数の多さが直接的に「住宅需要の強さ」を示すものではありません。この記事でも「〜の着工が多い」「〜の割合が高い」までをデータから述べています。

小規模市町村のデータ変動について

年間の着工件数が少ない市町村では、1〜2件の変動が変化率に大きく影響します。単年度の変化率のみで「増加傾向」「減少傾向」と判断するには注意が必要です。


まとめ

三条市の住宅着工の特徴

  • R5年度(2023年度)の住宅着工は308戸で県内6位、1,000人あたり着工は3.38戸11位(着工総数より人口比の順位が低い)
  • H25→R5の10年で-42.8%減少(△230戸)。H30→R5の5年間で-34.7%と後半5年で急減
  • 着工住宅の66.6%が持家、21.4%が貸家、11.4%が分譲。貸家比率21.4%は近隣製造業集積型で見附市・弥彦村(貸家0%)を上回るが燕市(38.0%)は下回る水準
  • 用途別に全用途で減少:持家が-44.3%減少(368戸→205戸)/貸家が-37.1%減少(105戸→66戸)/分譲も-46.2%減少(65戸→35戸)。分譲が増加する他中規模市町村と異なり、構造変化を伴わない全用途縮小型のパターン

出典

  • 新設住宅着工戸数・用途別内訳:
    国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度・平成30年度・平成25年度)
  • 人口(1,000人あたり計算用):
    総務省(住民基本台帳に基づく人口・人口動態及び世帯数 令和7年1月1日現在)
  • 産業タイプ:
    総務省(国勢調査 令和2年)

データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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