出雲崎町(新潟県中越地域)の1人当たり課税対象所得(R5年度)は 267.4万円(県内18位・中越圏9位・県平均差-9.6万円) です。
10年で +15.7%(+36.2万円・変化率県内3位・出雲崎町単独同率) 変化し、前半5年+1.38%と後半5年+14.09%の10.21倍加速 で推移する後半集中型の変化パターンが観察されます。
産業タイプは 製造業集積型 で、給与所得者比率80.7%は県内23位(出雲崎町単独同率)、主要業種は 製造業21.4%+卸売業・小売業14.6%+医療・福祉13.4%の3業種で就業者の49.4% を占め、製造品出荷額 66.9億円(県内26位)・1人あたり付加価値額 807万円(県内21位)、実効税率 3.0%(26位・出雲崎町/村上市/津南町の3市町村同率・上位20位で唯一の3.0%グループ) の構造です。この記事は、総務省「市町村税課税状況等の調べ」ほかの公的統計をもとに、出雲崎町の所得水準・10年変化・産業構造との対応・中越圏12市町村内での位置づけ・移住検討者/事業者/研究者への読み方までを、記事単体で判断材料が読み取れる構造で整理したものです。
- この記事でわかること
- ① 出雲崎町の1人当たり所得(R5年度サマリー)
- ② 中越圏内での位置づけ(中越9位・県内18位)
- ③ 10年推移(前半+1.38%→後半+14.09%の10.21倍加速・県内3位)
- ④ 所得種類別の内訳(給与所得者80.7%・出雲崎町単独同率)
- ⑤ 推計手取りと住民税・実効税率3.0%(3市町村同率・上位20位で唯一)
- ⑥ 出雲崎町の主力産業(製造業集積型・製造業+卸売業で就業者36.0%・極小規模)
- ⑦ 中越12市町村比較でみる出雲崎町(納税義務者-10.84%は上位20位で最大の減少幅)
- ⑧ 移住検討者・事業者・研究者への読み方
- ⑨ データの見方・注意点
- まとめ
- この記事の執筆・データについて
- 出典
この記事でわかること
- R5年度の1人当たり課税対象所得は 267.4万円(県内18位・中越圏9位・県平均差-9.6万円)・県中央値差-5.9万円
- H25→R5の10年変化は +15.7%(+36.2万円・変化率県内3位・出雲崎町単独同率)・前半 +1.38% → 後半 +14.09% の 10.21倍加速
- 所得割納税義務者 1,735人(県内29位・県内シェア0.17%) のうち 80.7%が給与所得者(県内23位・出雲崎町単独同率)、農業所得者比率は 0.6%(県内17位・出雲崎町単独同率)
- 実効税率 3.0%(26位・出雲崎町/村上市/津南町の3市町村同率)・上位20位で唯一の3.0%グループ・10年変化 -0.1ポイント
- 推計手取り 319.4万円(県内18位・10年+24.2万円)・変化率 +8.2%(県内4位)・手取り転換率73.8%
- 産業タイプは 製造業集積型、製造業21.4%+卸売業14.6%の2業種で就業者36.0%、製造品出荷額 66.9億円(県内26位)・1人あたり付加価値額 807万円(県内21位) の効率21位・規模26位で5ランク差
- 納税義務者-10.84%(-211人)は上位20位で最大の減少幅
- 前半+1.38%→後半+14.09%の10倍超加速は湯沢町(10.07倍)と出雲崎町(10.21倍)の2市町村のみ
① 出雲崎町の1人当たり所得(R5年度サマリー)
出雲崎町のR5年度における1人当たり所得は267.4万円で県内18位・中越12市町村中9位、県平均を9.6万円下回る中位帯ですが、10年変化率+15.7%は県内3位で新潟県30市町村の中で上位に位置する伸び幅の観察が読み取れます。
【結論】 出雲崎町の住民所得は1人当たり 267.4万円 で県内 18位・中越 9位、規模は課税対象所得 約46.4億円(県内29位)・納税義務者 1,735人(県内29位・シェア0.17%) の極小規模自治体です。
【根拠】 出雲崎町のR5年度における1人当たり所得・県内順位・中越圏内順位・産業タイプの主要指標を一覧化した表です。
| 指標 | 数値 | 県内順位(30市町村中) |
|---|---|---|
| 1人当たり課税対象所得 | 267.4万円 | 18位 |
| 所得割納税義務者数 | 1,735人 | 29位 |
| 課税対象所得(総額) | 約46.4億円 | 29位 |
※出典:総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年)
→ 267.4万円は県平均を9.6万円下回り県内18位、中越12市町村中では長岡市・三条市・柏崎市・刈羽村・湯沢町・小千谷市・南魚沼市・見附市に次ぐ9位で、中越圏の中位グループに位置します。
【比較・解釈】 出雲崎町の1人当たり所得 267.4万円 は県平均277.1万円を -9.6万円 下回り、県中央値273.3万円との差は -5.9万円 です。1位新潟市(319.5万円)との差は -52.1万円、30位津南町(256.7万円)との差は +10.7万円 となります。
規模指標(課税対象所得29位・納税義務者数29位)と1人当たり指標 18位 で 11ランクの順位差 があります。県内シェアは 納税義務者0.17%・課税対象所得0.15% で県内最下位グループの水準ですが、1人当たり指標では中位帯に入る構成です。
【読者にとっての意味】 出雲崎町は「規模指標29位・1人当たり指標18位」という 11ランク差 の構造で、後述の産業構造(製造業集積型・総就業者1,998人の極小規模・製造業21.4%(427人)・1人あたり付加価値額県内21位807万円)と対応します。詳細な判断材料は章⑥⑦⑧を参照してください。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
規模指標2つが県内 29位 で1人当たり指標が 18位 という 11ランクの順位差 は、出雲崎町が「極小規模自治体でありながら1人当たり水準は中位帯を保つ」構造にあることを示します。県平均差-9.6万円・県中央値差-5.9万円 の位置は、県内30市町村のちょうど中盤〜中後盤帯に入る水準グループとなります。「県内18位・変化率県内3位」 は出雲崎町固有の組合せで、変化率上位5位(1位聖籠+17.5・2位湯沢+16.0・3位出雲崎+15.7・4位燕+15.6・5位阿賀町+15.2)のうち、1人当たり所得順位が18位で最も低いのが出雲崎町という位置構造として観察できます。
▼【グラフ:izumozaki_県内ランキング.png 新潟県30市町村 1人当たり課税対象所得ランキング(R5年度・出雲崎町を強調)】

② 中越圏内での位置づけ(中越9位・県内18位)
この表で分かること:県内30市町村の1人当たり所得ランキングで出雲崎町(18位)の位置を上位10位と対比します。
| 順位 | 市町村 | 1人当たり課税対象所得 | 10年変化率 | 変化率順位 | 地域 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 新潟市 | 319.5万円 | +11.3% | 20位 | 下越 |
| 2 | 上越市 | 305.4万円 | +11.5% | 17位(同率) | 上越 |
| 3 | 長岡市 | 302.5万円 | +11.5% | 17位(同率) | 中越 |
| 4 | 燕市 | 300.8万円 | +15.6% | 4位 | 下越 |
| 5 | 三条市 | 297.9万円 | +13.9% | 9位 | 中越 |
| 6 | 柏崎市 | 292.8万円 | +8.8% | 26位 | 中越 |
| 7 | 刈羽村 | 292.5万円 | +7.2% | 29位 | 中越 |
| 8 | 糸魚川市 | 286.6万円 | +15.0% | 6位 | 上越 |
| 9 | 妙高市 | 284.3万円 | +11.7% | 15位(同率) | 上越 |
| 10 | 新発田市 | 283.9万円 | +11.7% | 15位(同率) | 下越 |
| … | |||||
| 18 | 出雲崎町 | 267.4万円 | +15.7% | 3位(単独同率) | 中越 |
→ 出雲崎町は上位10位圏外・県平均差-9.6万円・1位差-52.1万円で中位帯ですが、変化率3位は上位10位の順位と入替不可の伸び幅の観察を示します。
中越圏12市町村の分布特徴
中越圏は12市町村(長岡市・三条市・柏崎市・小千谷市・十日町市・見附市・魚沼市・南魚沼市・湯沢町・津南町・出雲崎町・刈羽村)で構成される地域圏です。県内順位範囲は 県内3〜30位 に広く分布し、県内格差幅62.8万円(1位新潟市319.5万円 − 30位津南町256.7万円)のほぼ全域にわたるパターンとなります。出雲崎町は圏内 9位(長岡1位・三条2位・柏崎3位・刈羽4位・湯沢5位・小千谷6位・南魚沼7位・見附8位に次ぐ)で、圏内の中位下グループに位置します。
出雲崎町の変化率順位 3位(+15.7%) は、出雲崎町単独同率 で並ぶ他市町村がなく、上位10位で最も近い変化率順位は4位燕市(+15.6%)・9位三条市(+13.9%)・15位妙高市/新発田市(+11.7%同率)・17位上越市/長岡市(+11.5%同率)となり、上位10位のいずれの市町村とも同率ではない独自の変化率位置となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
中越圏12市町村の県内順位範囲が県内3〜30位に広く分布 する構造は、中越圏内の格差幅が県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたる観察を示します。出雲崎町は圏内9位 で、県内3位の長岡市を筆頭とする上位グループから30位に至る圏内格差の中で、中位より下位寄りの位置にあります。上位に位置する長岡市(県内3位)・三条市(県内5位)と出雲崎町はいずれも製造業集積型で、産業タイプは同じでありながら所得順位で出雲崎町(18位)と13〜15ランクの差が観察されます。同時に 変化率順位3位(+15.7%) は上位10位のいずれの市町村より高い伸び幅で、順位と変化率で位置が入替わる構図が読み取れます。
③ 10年推移(前半+1.38%→後半+14.09%の10.21倍加速・県内3位)
出雲崎町の10年変化率は+15.7%(県内3位・出雲崎町単独同率)で、前半5年+1.38%・後半5年+14.09%の10.21倍加速となる後半集中型の変化パターンで推移し、10年で1人当たり所得が36.2万円積み上がっています。
【結論】 出雲崎町の1人当たり所得は10年で +15.7%(+36.2万円) 増加し、変化率は県内 3位(出雲崎町単独同率) で、前半5年 +1.38%・後半5年 +14.09% の 10.21倍加速 となる後半集中型パターンで推移しました。
【根拠】 出雲崎町の1人当たり所得のH25→H30→R5の10年推移と前半・後半5年変化率を示した表です。
この表で分かること:平成25年度から令和5年度までの出雲崎町の1人当たり所得・納税義務者数・課税対象所得総額の10年推移が確認できます。
| 年度 | 1人当たり課税対象所得 | 所得割納税義務者数 | 課税対象所得(総額) |
|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 231.2万円 | 1,946人 | 約45.0億円 |
| H30年度(2018年度) | 234.4万円 | 1,866人 | 約43.7億円 |
| R5年度(2023年度) | 267.4万円 | 1,735人 | 約46.4億円 |
| 10年変化(H25→R5) | +36.2万円(+15.7%) | -211人(-10.84%) | +1.4億円(+3.1%) |
→ +15.7%(変化率順位3位・出雲崎町単独同率)で聖籠+17.5・湯沢+16.0に次ぐ位置、前半+1.38%・後半+14.09%の10.21倍加速で推移しています。
【比較・解釈】 10年変化率 +15.7% は県内 3位 で、出雲崎町単独同率 の変化率グループを形成します。前半5年(H25→H30)は +1.38%、後半5年(H30→R5)は +14.09% で、後半/前半比率は10.21倍(14.09÷1.38)に達し、10年間の伸び幅の大半が後半5年に集中する後半集中型の構造となります。
課税対象所得総額の10年変化率は +3.1% で、納税義務者数は10年で -211人(-10.84%) 減少しています。1人当たりが+15.7%増える一方で総額の伸び(+3.1%)は納税義務者数減少の影響で1人当たり伸びを -12.6ポイント 下回ります。1人当たり指標の伸び幅(+15.7%)と総額の伸び幅(+3.1%)が 12.6ポイント乖離 する構造は、納税義務者数が10年で1割超減少する中で1人当たり指標だけが県内上位の伸び幅で改善する構図を示します。
【読者にとっての意味】 前半+1.38% × 後半+14.09%の10.21倍加速 は、10年変化を単純平均で読むと実勢と大きく乖離する後半集中型の推移パターンの観察です。10年の変化幅の大半(36.2万円のうち33.0万円)が後半5年に集中しており、前半・後半の伸び方に大きな差がある構造として読み取れます。詳細な圏内比較は章⑦を参照してください。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
10年変化率 +15.7%(県内3位・出雲崎町単独同率) と 前半1.38%・後半14.09%の10.21倍加速 の観察は、出雲崎町の変化パターンが「後半5年の伸び幅が前半5年の10倍超」という後半集中型の構造にあることを示します。課税対象所得+3.1% と 納税義務者数-10.84% が同時進行し、1人当たり伸び+15.7%が総額伸び+3.1%を +12.6ポイント上回る構造は、納税義務者数減少下で1人当たり指標だけが改善する構図として観察できます。
県内30市町村で 後半変化率10%超は5市町村(湯沢町+14.40%・出雲崎町+14.09%・粟島浦村+12.13%・阿賀町+12.06%・糸魚川市+10.06%)に限られます。このうち前半・後半とも正で 10倍超の加速比率 を示すのは湯沢町(前半+1.43%→後半+14.40%・10.07倍)と 出雲崎町(前半+1.38%→後半+14.09%・10.21倍) の2市町村のみで、加速比率では出雲崎町がわずかに湯沢町を上回る位置に立ちます。変化率+15.7%は聖籠+17.5・湯沢+16.0に次ぐ県内3位 で、出雲崎町単独同率のグループに位置する構図として読み取れます。
▼【グラフ:izumozaki_所得推移.png 出雲崎町の1人当たり課税対象所得の推移(H25→H30→R5)】

④ 所得種類別の内訳(給与所得者80.7%・出雲崎町単独同率)
この表で分かること:出雲崎町の所得割納税義務者1,735人の種類別内訳(給与・営業等・農業・その他)を把握できます。
| 所得区分 | 納税義務者数 | 比率 |
|---|---|---|
| 給与所得者 | 1,401人 | 80.7% |
| 営業等所得者 | 43人 | 2.5% |
| 農業所得者 | 10人 | 0.6% |
| その他 | 281人 | 16.2% |
| 合計 | 1,735人 | 100% |
→ 給与所得者80.7%(県内23位・出雲崎町単独同率)・その他16.2%・営業等2.5%・農業0.6%(県内17位・出雲崎町単独同率)で、給与所得者と農業所得者の両方で単独同率グループを形成する構成です。
給与所得者は 80.7% を占め、県内 23位 で 出雲崎町単独同率(この比率で並ぶ他市町村なし)です。営業等所得者は2.5%、農業所得者は0.6%、その他(年金所得等を含む)は16.2%となります。
給与所得者比率の県平均は81.8%で、出雲崎町の80.7%は 県平均差-1.1ポイント の位置となります。県内23位は中位より下位寄りで、給与所得者比率上位グループ(1位聖籠町87.9%・2位燕市84.9%・3位関川村84.5%・4位見附市84.2%・5位阿賀野市84.1%)とは3.4〜7.2ポイントの差があります。
農業所得者比率 0.6% は県内 17位 で、こちらも 出雲崎町単独同率 グループを形成します。県平均0.8%を -0.2ポイント 下回る水準で、農業産出額 4.6億円(県内28位) という産業構造と対応する観察となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
給与所得者比率80.7%・農業所得者比率0.6%がいずれも出雲崎町単独同率 で並ぶ他市町村がない構成は、給与・農業の2区分同時に単独同率位置を持つ構造として観察できます。給与所得者比率23位・農業所得者比率17位という中位の順位帯であっても、比率の小数点1桁が他市町村と完全一致しない独自の内訳を保つ構図です。営業等所得者比率2.5%とその他所得者比率16.2%を含めた4区分すべての内訳が、出雲崎町固有の分布パターンとして読み取れます。「県内18位・給与所得者比率単独同率・農業所得者比率単独同率」 は出雲崎町固有の組合せで、他29市町村では見られない位置構造となります。
▼【グラフ:izumozaki_所得種類別.png 出雲崎町の所得種類別 所得割納税義務者数(R5年度)】

⑤ 推計手取りと住民税・実効税率3.0%(3市町村同率・上位20位で唯一)
出雲崎町の推計手取りは319.4万円(県内18位・10年で+24.2万円)、実効税率3.0%は出雲崎町・村上市・津南町の3市町村同率で上位20位で唯一の3.0%グループ、給与収入増+32.8万円のうち73.8%が手取り転換されています。
住民税(所得割)の実額と、社会保険料・所得税を含む推計手取りの10年推移を確認します。
住民税(所得割)の推移
| 年度 | 1人当たり住民税(所得割) | 実効税率(住民税÷課税対象所得) |
|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 約7.2万円 | 3.1% |
| H30年度(2018年度) | 約7.4万円 | 3.1% |
| R5年度(2023年度) | 約8.1万円(81,004円) | 3.0% |
| 10年変化 | +0.9万円 | -0.1ポイント |
→ R5の実効税率3.0%は出雲崎町・村上市・津南町の3市町村同率で、上位20位(1人当たり所得上位20位)で3.0%グループに属するのは出雲崎町のみです。
R5の実効税率 3.0% は 出雲崎町・村上市・津南町の3市町村同率 で、県内実効税率ランキング 26位 となります。1人当たり住民税は 約8.1万円(81,004円・県内24位) で、10年で+0.9万円の増加、実効税率は10年で -0.1ポイント の低下です。実効税率3.0%の同率3市町村のうち、1人当たり所得順位は 出雲崎町18位・村上市26位・津南町30位で、上位20位に属するのは出雲崎町のみとなります。他の上位20位の市町村は実効税率3.1〜3.3%または新潟市4.5%に分布しており、上位20位で3.0%グループに属するのは出雲崎町単独 の構造です。
推計手取りの推移(10年)
この表で分かること:推定給与収入から社会保険料・所得税・住民税を控除した推計手取りの10年推移を示します。
| 項目 | H25(2013年度) | H30(2018年度) | R5(2023年度) | 10年変化 |
|---|---|---|---|---|
| 課税対象所得(給与所得) | 231.2万円 | 234.4万円 | 267.4万円 | +36.2万円 |
| 推定給与収入(※1) | 約356.5万円 | 約360.5万円 | 約389.3万円 | +32.8万円 |
| ー 社会保険料(※2) | 約50.7万円 | 約52.1万円 | 約57.4万円 | +6.7万円 |
| ー 所得税(※3) | 約3.4万円 | 約3.5万円 | 約4.4万円 | +1.0万円 |
| ー 住民税(実額) | 約7.2万円 | 約7.4万円 | 約8.1万円 | +0.9万円 |
| 推計手取り | 約295.2万円 | 約297.6万円 | 約319.4万円 | +24.2万円(+8.2%) |
→ 推計手取りは319.4万円(県内18位)で、10年で+24.2万円・変化率+8.2%は県内4位・手取り転換率73.8%(給与収入増加分に対する手取り増加の割合)です。
推計手取り 319.4万円 は県内 18位、変化率 +8.2% は県内 4位 で、額の順位と変化率順位で 14ランクの乖離 があります。給与収入の10年増加 +32.8万円 のうち +24.2万円 が手取りに転換されており、手取り転換率は73.8% です。残り約26.2%(約8.6万円)は社会保険料増(+6.7万円)・所得税増(+1.0万円)・住民税増(+0.9万円)に吸収されています。
推定給与収入は 389.3万円(県内18位) で、額の順位は1人当たり所得順位・推計手取り順位と同一の18位に並びます。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
推計手取り319.4万円(県内18位)・変化率+8.2%(県内4位) の額と変化率の14ランク差、手取り転換率73.8%(給与収入+32.8万円→手取り+24.2万円)、実効税率3.0%(出雲崎町/村上市/津南町の3市町村同率・上位20位で唯一) の3指標が同時に観察できる構造です。実効税率3.0%の3市町村同率グループ のうち出雲崎町だけが上位20位に位置し、他の上位20位(1人当たり所得3位長岡市・2位上越市・4位燕市など)はいずれも実効税率3.1〜3.3%または新潟市4.5%に分布しています。この期間には令和2年の税制改正で住民税の基礎控除が33万円から43万円に引き上げられた時期を含み、実効税率は10年で -0.1ポイント 変化しています。手取り転換率73.8%は上位グループの水準で、10年間で給与収入増加分の7割超が手取りに転換されたことを示しており、社会保険料率の引き上げ(厚生年金保険料率のH25 17.35%→H29以降18.3%、本人負担8.737%→9.15%への引き上げ)の影響を差し引いた後の可処分所得の伸び幅を示す指標として読み取れます。
⑥ 出雲崎町の主力産業(製造業集積型・製造業+卸売業で就業者36.0%・極小規模)
出雲崎町は産業タイプが製造業集積型で、主要業種は製造業21.4%・卸売業14.6%・医療福祉13.4%の3業種で就業者の49.4%、総就業者1,998人の極小規模自治体で1人あたり付加価値額県内21位807万円と付加価値額県内26位30.7億円の効率21位・規模26位で5ランク差の構造です。
出雲崎町の産業構造と所得水準の対応関係を、複数データで観察します。
産業タイプと就業構造
出雲崎町は産業構造マスター(総務省 国勢調査 令和2年)で 製造業集積型 に分類されています。総就業者数 1,998人(H22→R2で -12.3%)で、主要業種は1位が 製造業(21.4%・427人)、2位が 卸売業・小売業(14.6%・292人)、3位が 医療・福祉(13.4%・267人) です。3業種合計で就業者の49.4%を占める 集中構造となります。
「製造業21.4%+卸売業14.6%の2業種で就業者36.0%」
主要業種1位の製造業と2位の卸売業の合計で就業者 36.0% を占める構造は、出雲崎町の産業構成が「製造業と卸売業の2業種で就業者の3分の1超を占める」構図を示します。単一業種依存ではなく、製造業を中核に卸売業が並ぶ構造として観察できます。
製造業関連指標(工業統計調査 令和4年)
この表で分かること:出雲崎町の総就業者1,998人の主要業種上位3位と製造業関連指標・農業産出額を1枚で確認できます。
| 指標 | 数値 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 総就業者数(R2) | 1,998人 | — |
| 主要業種1位 | 製造業 21.4%(427人) | — |
| 主要業種2位 | 卸売業・小売業 14.6%(292人) | — |
| 主要業種3位 | 医療・福祉 13.4%(267人) | — |
| 製造業従業者数 | 380人 | — |
| 製造品出荷額 | 66.9億円 | 26位 |
| 付加価値額 | 30.7億円 | 26位 |
| 1人あたり付加価値額 | 807万円 | 21位 |
| 農業産出額 | 4.6億円 | 28位 |
→ 製造業21.4%+卸売業14.6%で就業者36.0%を占め、製造品出荷額66.9億円は県内26位、1人あたり付加価値額807万円は県内21位で効率21位・規模26位の5ランク差が観察できます。
「効率指標県内21位・規模指標県内26位の5ランク差」
出雲崎町の1人あたり付加価値額 807万円(県内21位) と付加価値額 30.7億円(県内26位) は 5ランクの順位差 があります。労働生産性指標では中位、絶対規模指標では下位という位置構造で、極小規模自治体の中でも1人あたり労働生産性は県内中位帯を保つ構造として観察できます。製造品出荷額 66.9億円(県内26位) も付加価値額と同じく規模指標側の順位となります。
総就業者-12.3%(H22→R2)と納税義務者-10.84%(H25→R5)の並行減少
総就業者数の10年変化は -12.3%(H22→R2) で、同時期の納税義務者数変化 -10.84%(H25→R5・-211人) と並行して減少している構造です。総就業者と納税義務者がともに10年で1割超減少する中で、1人当たり所得は +15.7%(県内3位) の伸びを示している構図として観察できます。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
「県内18位・製造業21.4%+卸売業14.6%・総就業者1,998人(-12.3%)・納税義務者-10.84%」 は出雲崎町固有の組合せで、他29市町村では見られない位置構造です。1人あたり付加価値額県内21位807万円と付加価値額県内26位30.7億円の5ランク差 は、労働生産性は中位・絶対規模は下位という構造で、極小規模自治体の中でも生産性側で県内中位帯を保つ構図を示します。製造品出荷額66.9億円(県内26位) と 付加価値額30.7億円(県内26位) が同じ26位で並ぶ構造は、絶対規模指標が2つとも下位グループに揃う観察となります。
なお1人あたり付加価値額の807万円は 製造業事業所ベースの分母 で算出された指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得267.4万円(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です(詳細は⑨を参照)。
⑦ 中越12市町村比較でみる出雲崎町(納税義務者-10.84%は上位20位で最大の減少幅)
出雲崎町は中越12市町村中9位(267.4万円)で県内順位範囲3〜30位の圏内で中位下、上位20位における納税義務者-10.84%は最大の減少幅、後半変化率+14.09%は湯沢・出雲崎の2市町村のみが該当する「前後半とも正で10倍超加速」パターンのグループに属します。
出雲崎町を中越圏12市町村の1市として捉え、圏内での位置関係と、県内上位20位における納税義務者変化率の位置を確認します。
中越圏の分布特徴
この表で分かること:中越12市町村内での出雲崎町の位置と圏内順位範囲を確認できます。
| 圏内順位 | 市町村 | 1人当たり所得 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 長岡市 | 302.5万円 | 3位 |
| 2位 | 三条市 | 297.9万円 | 5位 |
| 3位 | 柏崎市 | 292.8万円 | 6位 |
| 4位 | 刈羽村 | 292.5万円 | 7位 |
| 5位 | 湯沢町 | 282.6万円 | 11位 |
| 6位 | 小千谷市 | 281.3万円 | 12位 |
| 7位 | 南魚沼市 | 274.8万円 | 14位 |
| 8位 | 見附市 | 271.3万円 | 17位 |
| 9位 | 出雲崎町 | 267.4万円 | 18位 |
| 10位 | 十日町市 | 266.6万円 | 19位 |
| 11位 | 魚沼市 | 266.2万円 | 20位 |
| 12位(下限) | 津南町 | 256.7万円 | 県内30位 |
※圏内順位範囲:県内3〜30位(中越12市町村の県内順位分布)
→ 出雲崎町は中越12市町村中9位・見附市(圏内8位)と十日町市(圏内10位)の間に位置し、上位8市町村(長岡・三条・柏崎・刈羽・湯沢・小千谷・南魚沼・見附)に次ぐ順位、圏内は県内3位から30位までの広い格差を含みます。
中越圏12市町村の1人当たり所得は、圏内1位の長岡市 302.5万円(県内3位)から圏内12位の津南町 256.7万円(県内30位)まで分布します。中越圏の県内順位範囲は県内3〜30位 で、県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたる広い分布となります。出雲崎町は圏内 9位(長岡・三条・柏崎・刈羽・湯沢・小千谷・南魚沼・見附に次ぐ)で、上位グループと下位グループの中間・中位下グループに位置します。
納税義務者-10.84%は上位20位で最大の減少幅
出雲崎町の納税義務者数変化率(H25:1,946人→R5:1,735人)は -10.84%(-211人) で、上位20位(1人当たり所得上位20位)における納税義務者変化率と並べると、以下の順序となります:
- 聖籠町:+9.98%(最大伸び幅)
- 湯沢町:+8.76%
- 新潟市:+4.16%
- 燕市:+3.06%
- 新発田市:+1.19%
- 上越市:+1.14%
- 長岡市:+1.10%
- 見附市:+0.21%
- 妙高市:-6.03%(他省略)
- …
- 出雲崎町:-10.84%(上位20位で最大減少幅)
上位20位の中で納税義務者-10%超の減少を示すのは出雲崎町のみ で、他の上位20位は正の変化(8市町村)または-9%以内の減少に留まります。上位20位で1割超の納税義務者減少を伴いつつ1人当たり所得+15.7%(県内3位)の伸びを維持しているのは出雲崎町の位置構造として観察できます。
「前後半とも正で10倍超加速」の湯沢・出雲崎の2市町村同グループ
県内30市町村で 後半変化率10%超は5市町村(湯沢+14.40・出雲崎+14.09・粟島浦+12.13・阿賀町+12.06・糸魚川+10.06)に限られます。このうち 前半・後半とも正で10倍超の加速比率 を示すのは湯沢町(前半+1.43%→後半+14.40%・10.07倍)と 出雲崎町(前半+1.38%→後半+14.09%・10.21倍) の2市町村のみで、加速比率では出雲崎町がわずかに湯沢町を上回る位置となります。
中越圏内の同率グループ位置
出雲崎町が該当する同率グループを中越圏内で確認すると、変化率+15.7%(出雲崎町単独同率・中越圏内で該当は出雲崎町のみ)・給与所得者比率80.7%(出雲崎町単独同率・中越圏内で該当は出雲崎町のみ)・農業所得者比率0.6%(出雲崎町単独同率・中越圏内で該当は出雲崎町のみ)・実効税率3.0%(出雲崎町/村上市/津南町の3市町村同率・中越圏内では津南町が該当) の4種類です。
変化率・給与所得者比率・農業所得者比率の3指標がいずれも出雲崎町単独同率 で、中越圏内で該当する他市町村がない位置構造となります。実効税率3.0%の3市町村同率グループには中越圏内から津南町も含まれますが、上位20位(1人当たり所得上位20位)に属するのは出雲崎町のみとなります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
中越圏12市町村の県内順位が 3〜30位 に広く分布し、圏内格差幅が県内格差幅62.8万円のほぼ全域に及ぶ構造は、中越圏が県内の広い所得格差を含む地域圏である観察を示します。出雲崎町は圏内9位・県内18位 で、長岡市・三条市・柏崎市・刈羽村・湯沢町・小千谷市・南魚沼市・見附市に続く位置にあります。上位20位で最大の納税義務者減少幅-10.84% と 後半変化率+14.09%(10.21倍加速) の組合せは、出雲崎町が「1割超の納税義務者減少下で1人当たり所得は県内3位の伸び幅」を示す数少ない市町村の1つであることを示す観察として読み取れます。「上位20位・実効税率3.0%グループ(出雲崎町のみ)」 の構図は、上位20位で最も低い実効税率グループに属するのは出雲崎町単独である位置構造として読み取れます。
⑧ 移住検討者・事業者・研究者への読み方
本章は「出雲崎町 移住」「出雲崎町 平均年収」「出雲崎町 手取り」「出雲崎町 製造業」等の検索意図に対する、データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。
視点1:移住検討者(給与所得者中心の家計・実効税率上位20位で唯一の3.0%グループ)
出雲崎町の家計水準を把握する材料として、所得・手取り・実効税率・給与所得者比率が県内位置と合わせて読み取れます。給与所得者比率80.7%(県内23位・出雲崎町単独同率)は給与収入で生活する世帯にとって直接的な参考値で、実効税率3.0%(出雲崎町/村上市/津南町の3市町村同率・上位20位で唯一)は住民税負担が上位20位で最も低い水準グループにある構造を示します。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 1人当たり所得は中越圏9位・県内18位 | 267.4万円・県平均差-9.6万円・県中央値差-5.9万円 |
| 中越圏内は長岡・三条・柏崎・刈羽・湯沢・小千谷・南魚沼・見附に次ぐ位置 | 圏内順位範囲は県内3〜30位に広く分布 |
| 推計手取りは県内18位・10年 +24.2万円 | 推計手取り 319.4万円・R5想定料率による試算値 |
| 給与所得者比率80.7%は出雲崎町単独同率(県内23位) | 給与所得者1,401人・給与収入中心の労働市場 |
| 実効税率3.0%は3市町村同率・上位20位で唯一のグループ | 県平均差-0.2ポイントで住民税負担は上位20位で最も低い水準 |
| 手取り転換率73.8%(給与収入+32.8万円→手取り+24.2万円) | 10年間で給与収入増加分の7割超が手取りに転換・上位グループ |
| 推計手取り変化率+8.2%は県内4位 | 10年で+24.2万円の伸び幅は県内上位の水準 |
| 農業所得者比率は出雲崎町単独同率 | 0.6%・県平均-0.2ポイント |
| 生活コストとの照合が必要 | 1人当たり所得順位は所得側面のみ・家賃/物価/通勤環境は別データ要参照 |
視点2:事業者(極小規模商圏・製造業BtoB・農業所得者比率単独同率)
中越圏内9位の極小規模商圏(納税義務者1,735人)と製造業集積(出荷額66.9億円・県内26位)が示す製造業BtoB環境、および1人あたり付加価値額県内21位807万円が示す労働生産性は、事業者・立地検討者にとっての判断材料となります。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 産業タイプ:製造業集積型 | 総就業者1,998人・主要業種1位製造業21.4% |
| 商圏規模:納税義務者1,735人(県内29位・中越圏9位) | 課税対象所得約46.4億円・県内シェア0.15% |
| 製造業BtoB:出荷額 66.9億円(県内26位) | 付加価値額 30.7億円(県内26位)・製造業従業者380人 |
| 労働生産性:1人あたり付加価値額 807万円(県内21位) | 効率21位・規模26位の5ランク差・製造業事業所ベース |
| 3業種集中構造(製造業+卸売業+医療福祉で49.4%) | 単一業種依存ではなく製造業を中核に卸売業が並ぶ構造 |
| 総就業者-12.3%(H22→R2)と納税義務者-10.84%(H25→R5)が並行減少 | 就業者・納税義務者がともに10年で1割超減少 |
| 農業産出額 4.6億円(県内28位) | 農業所得者0.6%(出雲崎町単独同率)と対応 |
視点3:研究者・地域理解志向の読者(出雲崎町固有の観察)
出雲崎町を通じて新潟県の産業立地・所得構造を理解したい読者にとって、「変化率3位×納税義務者-10.84%×上位20位で唯一の実効税率3.0%」「湯沢・出雲崎の2市町村のみの10倍超加速」「給与・農業の2区分単独同率」など、他市町村と入替不可の分析材料が読み取れます。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 「変化率3位×納税義務者-10.84%(上位20位で最大減少)」(出雲崎町固有) | 変化率上位グループと納税義務者最大減少の組合せ |
| 前半+1.38%→後半+14.09%の10.21倍加速 | 前後半とも正で10倍超加速は湯沢・出雲崎の2市町村のみ |
| 後半変化率+14.09%は県内で2番目に高い水準 | 後半変化率10%超5市町村(湯沢・出雲崎・粟島浦・阿賀町・糸魚川)内で2位 |
| 実効税率3.0%は上位20位で唯一のグループ | 出雲崎町/村上市/津南町の3市町村同率で、上位20位に属するのは出雲崎町のみ |
| 変化率+15.7%は聖籠・湯沢に次ぐ県内3位 | 出雲崎町単独同率(上位10位のいずれとも同率ではない) |
| 給与所得者比率80.7%は出雲崎町単独同率 | 中越圏内で該当は出雲崎町のみ |
| 農業所得者比率0.6%は出雲崎町単独同率 | 中越圏内で該当は出雲崎町のみ |
| 手取り転換率73.8%(上位グループ) | 給与収入+32.8万円→手取り+24.2万円 |
| 推計手取り変化率+8.2%は県内4位 | 10年で+24.2万円・額の順位18位と変化率順位4位で14ランク乖離 |
| 1人あたり付加価値額県内21位807万円と付加価値額県内26位30.7億円の5ランク差 | 効率21位・規模26位・製造業事業所ベース |
⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、投資助言・移住助言・個別の意思決定を代替するものではありません。
⑨ データの見方・注意点
順位=豊かさではありません
1人当たり課税対象所得の順位は、後述する複数の解釈上の制約を含んだ指標に基づいています。順位が高いことをもって「豊かな地域」「移住すべき地域」等の価値判断を行うことはできません。順位はあくまで所得割の課税ベース上の数値の相対比較です。
課税対象所得は手取り収入ではありません
課税対象所得(合計所得金額)は、給与・事業・農業などの各所得から給与所得控除等の所得種別の控除を差し引いた所得の合計です。ここからさらに基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除等を差し引いた額が住民税・所得税の課税標準となります。課税対象所得と実際の手取り収入は異なります。
推計手取りの計算モデル
⑤の推計手取りは、給与所得控除の計算式で給与収入を逆算し、公式保険料率と概算率を用いた試算値です。想定料率(協会けんぽ新潟県の概算率)と控除モデル(基礎控除・配偶者控除・扶養控除1人)は記事末の「出典」欄に明示しています。実際の手取りは家族構成・扶養控除・iDeCo/生命保険料控除等の個別事情で大きく変動します。
実効税率は税率設定の違いではありません
住民税所得割の税率は市町村民税6%・道府県民税4%で全国一律です。本記事で示す実効税率(住民税実額÷課税対象所得)は、控除の適用状況・所得構成の違いの結果として現れる値であり、市町村ごとに税率が違うわけではありません。
農業地域では過小表示になる場合があります
農業所得は申告による実額ですが、自家消費・現物収入は含まれない場合があります。農業主体の市町村では、1人当たり課税対象所得が実態の生活水準より低く見える可能性があります。出雲崎町の農業所得者比率0.6%(出雲崎町単独同率)は県平均を-0.2ポイント下回る水準で、農業産出額4.6億円県内28位の産業構造と対応して観察されます。
所得割納税義務者は全住民ではありません
課税対象所得が控除額を下回る場合(所得が低い・年金受給のみ等)は所得割の納税義務者に含まれません。高齢化が進んだ市町村では分母が小さくなり、1人当たり所得が見かけ上高くなる場合があります。出雲崎町は10年で納税義務者-211人(-10.84%)の減少を示しており、極小規模自治体(納税義務者1,735人)で少数の変動が指標全体に大きく影響する構造を含みます。
1人あたり付加価値額と1人当たり所得の混同注意
⑥で提示する1人あたり付加価値額は 製造業事業所ベース の指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です。両者を同一の「1人あたり所得」として扱うことはできません。
まとめ
出雲崎町の住民所得の特徴(データから読み取れる範囲)
- 1人当たり課税対象所得は 267.4万円 で県内 18位/30市町村中・中越圏 9位。県平均差-9.6万円・県中央値差-5.9万円
- H25→R5の10年で +15.7%(+36.2万円・変化率県内3位・出雲崎町単独同率)。前半+1.38% × 後半+14.09% の 10.21倍加速 で推移する後半集中型
- 所得割納税義務者1,735人のうち 80.7%が給与所得者(県内23位・出雲崎町単独同率)・農業所得者は 0.6%(出雲崎町単独同率・県内17位)
- 実効税率 3.0%(出雲崎町/村上市/津南町の3市町村同率・県内26位)・上位20位で唯一の3.0%グループ・10年変化 -0.1ポイント
- 推計手取りは10年で +24.2万円(+8.2%・県内4位) 増加。手取り転換率73.8%(上位グループ)
- 産業タイプは 製造業集積型、主要業種は 製造業21.4%・卸売業14.6%・医療福祉13.4% の3業種で就業者 49.4%
- 製造品出荷額 66.9億円は県内26位・1人あたり付加価値額 807万円は県内21位・効率21位×規模26位の5ランク差
- 納税義務者-10.84%(-211人)は上位20位で最大の減少幅
- 前半+1.38%→後半+14.09%の10倍超加速は湯沢町と出雲崎町の2市町村のみ
移住検討者・事業者・研究者への読み方(判断材料)
- 移住検討者: 中越圏9位・県内18位・給与所得者比率県内23位(出雲崎町単独同率)・実効税率3市町村同率で上位20位で唯一の3.0%グループ
- 事業者: 製造業集積型・極小規模商圏(納税義務者1,735人)・出荷額県内26位のBtoB環境・1人あたり付加価値額県内21位807万円
- 研究者・地域理解: 「変化率3位×納税義務者-10.84%(上位20位で最大減少)×実効税率3.0%(上位20位で唯一)」「湯沢・出雲崎の2市町村のみの10倍超加速」「給与・農業の2区分単独同率」は出雲崎町固有
派生指標で見える意外な観察
- 変化率+15.7%は出雲崎町単独同率(聖籠+17.5・湯沢+16.0に次ぐ県内3位)
- 前半+1.38%→後半+14.09%の10.21倍加速(前後半とも正で10倍超加速は湯沢と出雲崎の2市町村のみ・出雲崎町がわずかに湯沢町を上回る加速比率)
- 後半変化率+14.09%は県内で2番目に高い水準(後半変化率10%超5市町村内で2位)
- 納税義務者-10.84%は上位20位で最大の減少幅(上位20位で1割超減少は出雲崎町のみ)
- 実効税率3.0%は3市町村同率(出雲崎町・村上市・津南町・上位20位で属するのは出雲崎町のみ)
- 給与所得者比率80.7%は出雲崎町単独同率(この比率で並ぶ他市町村なし)
- 農業所得者比率0.6%は出雲崎町単独同率(この比率で並ぶ他市町村なし)
- 手取り転換率73.8%(上位グループ)(給与収入+32.8万円→手取り+24.2万円)
- 推計手取り変化率+8.2%は県内4位(額の順位18位と変化率順位4位で14ランク乖離)
- 総就業者-12.3%と納税義務者-10.84%の並行減少下で1人当たり所得+15.7%(県内3位) の伸び幅
- 1人あたり付加価値額県内21位807万円と付加価値額県内26位30.7億円の5ランク差(効率21位×規模26位・製造業事業所ベース)
- 「県内18位・変化率県内3位・給与所得者比率単独同率・農業所得者比率単独同率・上位20位で唯一の実効税率3.0%」は出雲崎町固有の組合せ(他29市町村では見られない位置構造)
この記事の執筆・データについて
執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和5年度(2023年度)市町村税課税状況等の調べ/国勢調査 令和2年/工業統計調査 令和4年/市町村別農業産出額(推計)令和4年
更新日: 2026-08-26
運営者情報: https://niigata-data.com/運営者情報/
データの利用について: https://niigata-data.com/privacy-policy/
本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・税務相談ではありません。移住・就職・事業判断等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。
出典
- 1人当たり課税対象所得・所得割納税義務者数・住民税(所得割)実額・所得種類別納税義務者数:
総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年・平成30年・平成25年) - 産業別就業者数・産業タイプ・主要業種1〜3位・総就業者数:
総務省(国勢調査 令和2年) - 製造業従業者数・現金給与総額・製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額:
経済産業省(工業統計調査 令和4年) - 農業産出額:
農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年)
推計値について:
本記事の「推計手取り」は総務省 課税対象所得から社会保険料・所得税・住民税を控除した試算値です。
想定料率:
- H25:厚生年金 8.737%/健保 4.985%/雇保 0.5%
- H30:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.3%
- R5:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.6%
(協会けんぽ新潟県の概算率を使用)
控除モデル:基礎控除(H25・H30: 38万、R5: 48万)・配偶者控除・扶養控除1人・社会保険料控除
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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