十日町市の気候データ 10年平均の1時間の雨量は県内23番目でも、30年の記録は県内2番目

データ

十日町市の気候を、市役所から3.1 kmの観測地点で測った気温と降水量の記録でまとめます。

この記事の気温と降水の数字は、十日町観測所の値です。観測所の標高は170 mで、十日町市役所から3.1 km離れています。この観測所の値を使うのは十日町市だけです。

十日町市の雨の特徴は、10年を平均した1時間あたりの雨量が県内の下位にありながら、30年で一番強かった1時間は県内の上位に入るところにあります。

1年の雨量は2,462.8 mmで県内30市町村のうち7番目に多い値ですが、1時間あたりの雨量の10年平均は29.4 mmで県内23番目です。この記事の数字と、十日町市が公表しているハザードマップを合わせて見ると、備えを考えるときの参考になります。

  • 1時間あたりの雨量の10年平均は29.4 mmで県内23番目です。気象庁の階級では「強い雨」にあたります。
  • ところが30年で一番強かった1時間は121.0 mm(2011年)で県内2番目、階級は「猛烈な雨」(1時間80 mm以上)です。記録的短時間大雨情報の基準に達したことがあるのは、県内でこの市と関川村の2つだけです。
  • 5年ごとに見ると、1時間あたりの雨量の県内順位は18番目・2番目・22番目・1番目・8番目・27番目と動きます。
  • 最低気温が0 ℃を下回る日は年97.3 日で県内3番目、最高気温が0 ℃を下回る日は年7.5 日で県内3番目です。一方、最低気温が25 ℃以上の夜は年0.5 日で、県内で最も少ない3市町村の1つです。

信濃川沿いの標高170 m、海岸まで80 kmの市

十日町市は、長野県と境を接する内陸の市です。

気温と降水量は観測地点で測った値で、市の全域で測っているものではありません。この記事の数字は十日町観測所の値で、観測所は標高170 mの場所にあり、十日町市役所から3.1 km離れています。市街地標高も170 mで、観測所と同じ高さです。1時間雨量の観測は1994年から2023年までの30年分がそろっています。

項目十日町市県内の位置
市街地標高170 m5番目に高い
海岸距離(市街地から)80 km5番目に遠い
海に面するか面しない(海岸線長0.0 km)–
主要河川信濃川・魚野川–
境界を接する市町村の数8–
県外と接する県長野県–
豪雪地帯の区分特別豪雪地帯–
指定の範囲全域–

市街地標高は170 mで県内5番目に高く、海岸までは80 kmで5番目に遠い値です。県内で一番高いのと一番遠いのはどちらも津南町で、標高450 m、海岸まで105 kmです。市域は海に面していません。県内で境界を接するのは8市町村で、県外では長野県と接します。

市の全域が特別豪雪地帯に指定されています。これは豪雪地帯対策特別措置法にもとづく国の指定で、新潟県は30市町村すべてが豪雪地帯、うち18が特別豪雪地帯です。


10年平均の1時間は県内23番目、30年の記録は県内2番目

同じ雨でも、10年を平均した値と30年で一番強かった値では、県内での位置が反対になります。

年間平均気温12.2 ℃と年間降水量2,462.8 mm、30年の動き

年間平均気温は1年間の平均気温、年間降水量は1年に降った雨と雪を合わせた量で、雪は水に換算して数えます。

2014〜2023年の10年平均では、年間降水量は2,462.8 mmで県内7番目に多い値です。県内で一番多いのは妙高市と上越市の2,922.5 mmです。年間平均気温は12.2 ℃で県内4番目に低い値です。

月別で数えた12〜3月の降水量は1,204.7 mmで、1年の合計の49%にあたります。一番多い月は12月の432.4 mm、次が1月の376.2 mmで、冬の3か月が上位を占めます。1月の平均気温は▲0.1 ℃で、12か月のうち1月だけが0 ℃を下回ります。

▼【グラフ:tokamachi_dodai_suii.png 年間平均気温と年間降水量の5年区間平均6区間(左軸が気温・右軸が降水)】

▼【グラフ:tokamachi_dodai_sanpu.png 県内30市町村の年間平均気温と年間降水量(2014〜2023年の10年平均)】

30年を重ならない5年ずつに区切ると、次のように動いています。

区間年間平均気温年間降水量
1994〜1998年11.82 ℃2,413.6 mm
1999〜2003年11.94 ℃2,518.0 mm
2004〜2008年11.98 ℃2,668.0 mm
2009〜2013年11.54 ℃2,712.7 mm
2014〜2018年11.80 ℃2,390.0 mm
2019〜2023年12.54 ℃2,535.5 mm

気温は直近の2019〜2023年が12.54 ℃で6区間のうち一番高い値です。年間降水量は2009〜2013年の2,712.7 mmが一番多く、2014〜2018年の2,390.0 mmが一番少ない区間です。

時間の幅を短く取ると、県内7番目から23番目へ

ここから、同じ降水を見る時間の幅を短くしていきます。年最大日降水量は1年のうち1日の降水量が一番多かった1日の値、年最大1時間降水量は1時間の降水量が一番多かった1時間の値、年最大10分間降水量は10分間の降水量が一番多かった10分間の値です。日50mm超日数と日100mm超日数は、1日の降水量が50 mm・100 mmを超えた日が1年に何日あったかです。

指標値(2014〜2023年の10年平均)県内順位
年間降水量2,462.8 mm7番目に多い
年最大日降水量76.2 mm24番目に多い
年最大1時間降水量29.4 mm23番目に多い
年最大10分間降水量13.0 mm21番目に多い
日50mm超日数年4.3 日8番目に多い
日100mm超日数年0.2 日21番目に多い

▼【グラフ:tokamachi_haba.png 雨を見る時間の幅を1年間から10分間まで短くしたときの県内順位】

1年の合計では県内7番目ですが、1時間で区切ると23番目に下がります。1時間あたりの29.4 mmは、気象庁が1時間雨量で分けた階級の「強い雨」(1時間20 mm以上30 mm未満)にあたります。県内で一番多い関川村は52.2 mmです。いっぽう1日に50 mmを超えた日は年4.3 日で県内8番目で、こちらは1年の合計の順位に近い位置です。

10年平均は「強い雨」、30年の記録は「猛烈な雨」

10年平均とは別に、1994〜2023年の30年で一番強かった値を見ます。

指標値県内順位
年最大1時間降水量(2014〜2023年の10年平均)29.4 mm23番目に多い
観測史上最大の1時間降水量(1994〜2023年)121.0 mm(2011年)2番目に多い
観測史上最大の日降水量(1994〜2023年)200.0 mm(2005年)16番目に多い
記録的短時間大雨情報の基準に達した年数1 年1番目に多い(関川村と並ぶ)
1時間に50 mm以上を記録した年数6 年5番目に多い
1時間に30 mm以上を記録した年数11 年4番目に少ない

▼【グラフ:tokamachi_fudan_kiroku.png 1時間あたりの雨量の10年平均と観測史上最大、気象庁の階級の線】

▼【グラフ:tokamachi_kiroku.png 30年で一番強かった1時間の雨量の県内の並び】

10年平均の29.4 mmは「強い雨」の階級ですが、30年で一番強かった121.0 mmは「猛烈な雨」(1時間80 mm以上)の階級です。この121.0 mmは県内2番目に大きい値で、1番目は関川村の149.0 mm、3番目は新潟市の97.0 mmです。記録的短時間大雨情報は気象庁が発表する情報で、十日町市を含む中越では1時間に100 mmが基準です。30年のうち達したのは1年で、県内で基準に達したことがあるのは十日町市と関川村の2市村だけです。いっぽう1時間に30 mm以上を記録した年は30年のうち11年で、こちらは県内4番目に少ない数です。

5年ごとの県内順位は1番目から27番目まで動く

同じ指標を5年ごとに区切ると、県内順位は1番目から27番目まで動きます。

区間年最大1時間降水量県内順位
1994〜1998年27.4 mm18番目に多い
1999〜2003年37.2 mm2番目に多い
2004〜2008年33.6 mm22番目に多い
2009〜2013年49.0 mm1番目に多い
2014〜2018年32.9 mm8番目に多い
2019〜2023年25.9 mm27番目に多い

▼【グラフ:tokamachi_jikan_suii.png 1時間あたりの雨量の5年区間平均6区間と県内順位】

6区間のうち県内1番目が1回、2番目が1回ある一方で、22番目と27番目の区間もあります。値も25.9 mmから49.0 mmまで動きます。直近の2019〜2023年は25.9 mmで県内27番目ですが、その1つ前に県内8番目、2つ前に県内1番目の区間があります。なお1994〜1998年と1999〜2003年の順位は29市町村での順位です。聖籠町の観測開始が2003年で、この2区間の値がないためです。

0 ℃を下回る日は県内3番目、25 ℃以上の夜は県内で最も少ない

気温は、区切る温度によって県内での位置が変わります。夏日は最高気温が25 ℃以上の日、真夏日は30 ℃以上の日、猛暑日は35 ℃以上の日、熱帯夜は最低気温が25 ℃以上の日、冬日は最低気温が0 ℃を下回る日、真冬日は最高気温が0 ℃を下回る日です。

指標値(2014〜2023年の10年平均)県内順位
年間平均気温12.2 ℃4番目に低い
夏日数年104.7 日21番目に多い
真夏日数年40.8 日18番目に多い
猛暑日数年2.7 日5番目に少ない
熱帯夜数年0.5 日1番目に少ない
冬日数年97.3 日3番目に多い
真冬日数年7.5 日3番目に多い

▼【グラフ:tokamachi_fuyu_natsu.png 最低気温0 ℃未満の日数と最低気温25 ℃以上の日数の県内の並び(左が冬・右が夏の夜)】

最低気温が0 ℃を下回る日は年97.3 日で県内3番目に多く、1番目は阿賀町の年101.4 日、2番目は津南町の年100.9 日です。最高気温が0 ℃を下回る日も年7.5 日で県内3番目です。いっぽう最低気温が25 ℃以上の夜は年0.5 日で、魚沼市・南魚沼市と並んで県内で最も少ない値です。10年で5回という水準で、県内で年1日に満たないのは5市町村です。25年前と比べると、35 ℃以上の日の増え方は+3.4 日で県内5番目に小さく、最低気温が25 ℃以上の夜の増え方も+0.6 日で3番目に小さい値です。この順位は29市町村で数えています。

備えを決めるときに見るのは、10年平均と30年の記録の両方です。


指定区域2,311 件は県内4番目、建築の制限がかかる区域も4番目

指定された区域の数は、雨の量とは別に数えたものです。

土砂災害警戒区域は土砂災害のおそれがあるとして指定された区域、特別警戒区域はそのうち建築の制限がかかる区域で、合計は両方を足した数です。

項目十日町市県内順位
合計区域数2,311 件4番目に多い
警戒区域数1,385 件4番目に多い
特別警戒区域数926 件4番目に多い
表面雨量指数の基準にかかる1km格子数576–

▼【グラフ:tokamachi_dosha.png 土砂災害の警戒区域と特別警戒区域の積み上げと県内の並び】

合計は2,311 件で県内4番目に多く、1番目は長岡市の4,762 件、2番目は上越市の4,049 件、3番目は佐渡市の3,299 件です。区域の数は指定された区域の数で、被害が起きた回数ではありません。大雨警報に「1時間雨量◯ mm」という基準はなく、1km四方の格子ごとの指数で決まります。基準が定められた格子は市内に576あります。

指定された区域の場所は、十日町市のハザードマップに載っています。


まとめ

十日町市の年間平均気温は12.2 ℃で県内30市町村のうち4番目に低く、年間降水量は2,462.8 mmで7番目に多い値です。その雨は、10年を平均した値だけでは備えを決められません。1時間あたりの雨量の10年平均は29.4 mmで県内23番目ですが、30年で一番強かった1時間は121.0 mmで県内2番目です。備えの厚みは、10年平均ではなく30年の記録と合わせて考える土地です。

数え方ごとの位置は次のとおりです。

  • 1時間あたりの雨量の10年平均は29.4 mmで県内23番目、気象庁の階級では「強い雨」です。
  • 30年で一番強かった1時間は121.0 mm(2011年)で県内2番目、階級は「猛烈な雨」(1時間80 mm以上)です。記録的短時間大雨情報の基準に達したことがあるのは、県内でこの市と関川村の2つだけです。
  • 1日に50 mmを超えた日は年4.3 日で県内8番目、1日に降った最大は年76.2 mmで24番目です。1年の合計の順位に近いのは前者です。
  • 最低気温が0 ℃を下回る日は年97.3 日で県内3番目、最低気温が25 ℃以上の夜は年0.5 日で県内で最も少ない値です。
  • 土砂災害の指定区域は2,311 件で県内4番目、建築の制限がかかる特別警戒区域は926 件です。

備えを考えるときは、10年平均の1時間あたりの雨量だけでなく、30年で一番強かった1時間と、十日町市のハザードマップの指定区域を合わせて確かめておくと参考になります。


この記事の数値が示す範囲

  • 気温と降水の値は、十日町観測所1地点の観測値です。市内で観測しているのはこの1地点だけで(十日町市役所から3.1 km・標高170 m)、市全体を代表する値ではありません。
  • 年間平均気温・夏日・真夏日・猛暑日・熱帯夜・冬日・真冬日・年間降水量・年最大日降水量・年最大1時間降水量・年最大10分間降水量・日50mm超日数・日100mm超日数は、2014〜2023年の10年平均です。単年の値ではありません。
  • 観測史上最大の値と、1時間に30 mm・50 mm以上を記録した年数、記録的短時間大雨情報の基準に達した年数は、1994〜2023年の30年の観測値です。10年平均とは別の基準で、30年のうち1回の値です。毎年その値が出るわけではありません。
  • 記録的短時間大雨情報の基準に達した年数は「年の数」です。30年のうち何年あったかで、雨量そのものではありません。
  • 5年区間平均と25年前との差も、10年平均とは別の基準です。25年前との差は、2019〜2023年の5年平均と1994〜1998年の5年平均を比べたものです。
  • 25年前との差の順位と、1994〜1998年・1999〜2003年の5年区間の順位は29市町村で数えています。聖籠町の観測開始が2003年で、この期間の値がないためです。
  • 年最大10分間降水量の5年区間は2009〜2013年からの3区間だけです。観測の開始が遅いためです。
  • 年最大1時間降水量は「1年のうち一番多かった1時間」の平均です。年間の合計とは別の数え方で、年に何回その雨が降ったかは数えていません。
  • 記録的短時間大雨情報の1時間雨量基準は区域ごとに違います。中越は100 mm、佐渡は80 mmです。
  • 熱帯夜の年0.5 日、猛暑日の年2.7 日、日100mm超日数の年0.2 日、基準に達した1年は、もとの数が小さい指標です。5年区間でも大きく動きます。
  • 土砂災害の区域数は、県が指定した区域の数です。崩れた回数でも、危険の度合いでもありません。雨量とは別に数えた値です。
  • 大雨警報の基準は1km四方の格子ごとです。市に1つの代表値はありません。
  • 海岸距離は市街地から海岸までの距離です。市域は海に面していません。
  • 年間降水量には雪の分が水に換算して含まれます。積雪の深さや降雪量の統計は使っていません。
  • 豪雪地帯・特別豪雪地帯は法律にもとづく指定で、気象の分類ではありません。県内30市町村はすべて豪雪地帯で、うち18が特別豪雪地帯です。
  • 月別の降水量は10年平均を月ごとに数えたものです。年間の値とは別に数えた値で、月別の県内順位はありません。

出典・情報基準日

出典基準日・年次使っている値
気象庁『過去の気象データ検索』(地域気象観測・アメダス 十日町観測所)1994〜2023年気温・降水の10年平均・5年区間平均・25年前との差・月別・観測史上最大
気象庁『雨の強さと降り方』基準日なし「強い雨」「猛烈な雨」の区分
気象庁『記録的短時間大雨情報』2026年5月28日現在1時間雨量の発表基準100 mm(中越の区域)
気象庁『警報・注意報の発表基準』2026年5月28日現在大雨警報の基準にかかる表面雨量指数の1km格子数
気象庁『気象警報・注意報の発表区域』基準日なし一次細分区域(中越)
新潟県『土砂災害警戒区域等マップ』2025年3月31日現在土砂災害の警戒区域・特別警戒区域・合計
国土交通省『豪雪地帯対策特別措置法にもとづく指定』2026年4月1日現在豪雪地帯の指定と範囲
国土交通省『国土数値情報(行政区域 N03)』2026年1月1日境界を接する市町村の数・県外と接する県・海に面するか
十日町市 公式サイト基準日なし(概数)市街地標高・海岸距離・主要河川

データの見方

  • 10年平均は、その期間に観測された値を平均したものです。単年の値とは一致しません。
  • 5年区間平均は1994〜1998年から2019〜2023年までの6区間で、1年も重なりません。
  • 県内順位は新潟県の市町村のうちの順位です。同じ値の市町村があるときは同じ順位に並び、次の順位が飛びます。
  • 表の「-」は、その項目に県内順位が無いことを表します。

免責

本記事は公表統計をもとに作成したもので、個別の判断の結果について責任を負いません。


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新潟県の公的データをもとに、市町村別のデータ記事を作成しています。

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