見附市(新潟県中越地域)の1人当たり課税対象所得(R5年度)は 271.3万円(県内17位・中越圏8位・県平均差-5.8万円) です。
10年で +11.9%(+28.9万円・見附市・阿賀野市の2市同率・変化率12位) 変化し、前半5年+5.70%と後半5年+5.91%のほぼ同率で推移 する安定成長パターンが観察されます。
産業タイプは 製造業集積型 で、給与所得者比率84.2%は県内4位(単独同率)、主要業種は 製造業26.3%+卸売業・小売業17.1%+医療・福祉12.2%の3業種で就業者の55.6% を占め、製造品出荷額 1,644.6億円(県内8位)・1人あたり付加価値額 1,128万円(県内12位) の構造です。この記事は、総務省「市町村税課税状況等の調べ」ほかの公的統計をもとに、見附市の所得水準・10年変化・産業構造との対応・中越圏12市町村内での位置づけ・移住検討者/事業者/研究者への読み方までを、記事単体で判断材料が読み取れる構造で整理したものです。
- この記事でわかること
- ① 見附市の1人当たり所得サマリー:所得17位×給与所得者比率4位の順位乖離(R5年度)
- ② 中越圏内での位置づけ(中越8位・県内17位)
- ③ 10年推移(前半5.70%・後半5.91%のほぼ同率推移)
- ④ 所得種類別の内訳(給与所得者84.2%・県内4位・見附市単独同率)
- ⑤ 推計手取り322.9万円(県内17位)・実効税率3.1%は県内最大同率グループ(11市町村同率)の中央付近
- ⑥ 見附市の主力産業(製造業集積型・製造業+卸売業で就業者43.4%)
- ⑦ 中越12市町村比較でみる見附市(総就業者-2.1%は上位20位で3番目)
- ⑧ 見附市データの読み方(所得17位×給与所得者比率4位×製造業+卸売業43.4%の判断材料)
- ⑨ データの見方・注意点
- まとめ
- この記事の執筆・データについて
- 出典
この記事でわかること
- R5年度の1人当たり課税対象所得は 271.3万円(県内17位・中越圏8位・県平均差-5.8万円)・県中央値差-2.1万円
- H25→R5の10年変化は +11.9%(+28.9万円・見附市・阿賀野市の2市同率・変化率12位)・前半 +5.70% → 後半 +5.91% の 前後半ほぼ同率推移
- 所得割納税義務者 18,345人(県内15位・県内シェア1.79%) のうち 84.2%が給与所得者(県内4位・見附市単独同率)、農業所得者比率は 0.4%(新潟市・刈羽村・見附市の3市町村同率)
- 実効税率 3.1%(11市町村同率・県内15位)・10年変化 -0.2ポイント
- 推計手取り 322.9万円(県内17位・10年+17.0万円)・変化率 +5.6%・手取り転換率71.7%
- 産業タイプは 製造業集積型、製造業26.3%+卸売業17.1%の2業種で就業者43.4%、製造品出荷額 1,644.6億円(県内8位)・1人あたり付加価値額 1,128万円(県内12位) の中位
- 総就業者-2.1%(H22→R2)は上位20位で聖籠+7.4%・新発田-1.8%に次ぐ3番目の小幅減少
- 主要業種2位卸売業17.1%は上位20位の製造業集積型で三条19.0%・燕17.8%に次ぐ3位クラス
① 見附市の1人当たり所得サマリー:所得17位×給与所得者比率4位の順位乖離(R5年度)
見附市のR5年度における1人当たり所得は271.3万円で県内17位・中越12市町村中8位、県平均を5.8万円下回る中位帯ですが、給与所得者比率84.2%は県内4位(見附市単独同率)で給与所得中心の労働市場を示す、所得順位と給与所得者比率順位で13ランクの乖離が特徴です。
【結論】 見附市の住民所得は1人当たり 271.3万円 で県内 17位・中越 8位、規模は課税対象所得 約497.6億円(県内14位)・納税義務者 18,345人(県内15位・シェア1.79%) の中位帯自治体です。ただし給与所得者比率84.2%は県内4位(単独同率)で、所得順位17位との間に 13ランクの順位乖離 が見附市固有の組合せとして観察されます。
【根拠】 見附市のR5年度における1人当たり所得・県内順位・中越圏内順位・産業タイプの主要指標を一覧化した表です。
| 指標 | 数値 | 県内順位(30市町村中) |
|---|---|---|
| 1人当たり課税対象所得 | 271.3万円 | 17位 |
| 所得割納税義務者数 | 18,345人 | 15位 |
| 課税対象所得(総額) | 約497.6億円 | 14位 |
※出典:総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年)
→ 271.3万円は県平均を5.8万円下回り県内17位、中越12市町村中では長岡市・三条市・柏崎市・刈羽村・湯沢町・小千谷市・南魚沼市に次ぐ8位で、中越圏の中位グループに位置します。
【比較・解釈】 見附市の1人当たり所得 271.3万円 は県平均277.1万円を -5.8万円 下回り、県中央値273.4万円との差は -2.1万円 です。1位新潟市(319.5万円)との差は -48.2万円、30位津南町(256.7万円)との差は +14.6万円 となります。
規模指標(課税対象所得14位・納税義務者数15位)と1人当たり指標 17位 で 2〜3ランクの順位差 があります。県内シェアは 納税義務者1.79%・課税対象所得1.63% で県内中位水準ですが、1人当たり指標では県中央値を若干下回る位置に入る構成です。
【読者にとっての意味】 見附市は「規模指標14〜15位・1人当たり指標17位・給与所得者比率4位」という3層構造で、後述の産業構造(製造業集積型・給与所得者比率県内4位84.2%・製造品出荷額県内8位1,644.6億円)と対応します。詳細な判断材料は章⑥⑦⑧を参照してください。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
規模指標2つが県内 14〜15位 で1人当たり指標が 17位 という 2〜3ランクの順位差 は、見附市が「中規模市の枠内で1人当たり水準が県中央値をわずかに下回る」構造にあることを示します。県平均差-5.8万円・県中央値差-2.1万円 の位置は、県内30市町村のちょうど中盤〜中後盤帯に入る水準グループとなります。「県内17位・給与所得者比率県内4位の13ランク乖離」 は見附市固有の組合せで、同水準の給与所得者比率84%台を持つ他市町村(聖籠町・燕市・関川村・阿賀野市)は所得順位が1位・4位・10位クラスに分布しているのに対し、見附市は17位というやや低い位置で84.2%の給与所得者比率を維持している構図として観察できます。
▼【グラフ:mitsuke_県内ランキング.png 新潟県30市町村 1人当たり課税対象所得ランキング(R5年度・見附市を強調)】

② 中越圏内での位置づけ(中越8位・県内17位)
この表で分かること:県内30市町村の1人当たり所得ランキングで見附市(17位)の位置を上位10位と対比します。
| 順位 | 市町村 | 1人当たり課税対象所得 | 10年変化率 | 変化率順位 | 地域 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 新潟市 | 319.5万円 | +11.3% | 20位 | 下越 |
| 2 | 上越市 | 305.4万円 | +11.5% | 17位(同率) | 上越 |
| 3 | 長岡市 | 302.5万円 | +11.5% | 17位(同率) | 中越 |
| 4 | 燕市 | 300.8万円 | +15.6% | 4位 | 下越 |
| 5 | 三条市 | 297.9万円 | +13.9% | 9位 | 中越 |
| 6 | 柏崎市 | 292.8万円 | +8.8% | 26位 | 中越 |
| 7 | 刈羽村 | 292.5万円 | +7.2% | 29位 | 中越 |
| 8 | 糸魚川市 | 286.6万円 | +15.0% | 6位 | 上越 |
| 9 | 妙高市 | 284.3万円 | +11.7% | 15位(同率) | 上越 |
| 10 | 新発田市 | 283.9万円 | +11.7% | 15位(同率) | 下越 |
| … | |||||
| 17 | 見附市 | 271.3万円 | +11.9% | 12位 | 中越 |
→ 見附市は上位10位圏外・県平均差-5.8万円・1位差-48.2万円で中位帯にあり、同じ製造業集積型で上位に長岡市(県内3位)・三条市(県内5位)・燕市(県内4位)が並びます。
中越圏12市町村の分布特徴
中越圏は12市町村(長岡市・三条市・柏崎市・小千谷市・十日町市・見附市・魚沼市・南魚沼市・湯沢町・津南町・出雲崎町・刈羽村)で構成される地域圏です。県内順位範囲は 県内3〜30位 に広く分布し、県内格差幅62.8万円(1位新潟市319.5万円 − 30位津南町256.7万円)のほぼ全域にわたるパターンとなります。見附市は圏内 8位(長岡1位・三条2位・柏崎3位・刈羽4位・湯沢5位・小千谷6位・南魚沼7位に次ぐ)で、圏内の中位グループに位置します。
見附市の変化率順位 12位(+11.9%) は、見附市・阿賀野市の2市が同率 で並ぶグループを形成しており、上位10位のいずれの市町村とも同率ではない独自の変化率パターンを持ちます。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
中越圏12市町村の県内順位範囲が県内3〜30位に広く分布 する構造は、中越圏内の格差幅が県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたる観察を示します。見附市は圏内8位 で、県内3位の長岡市を筆頭とする上位グループから30位に至る圏内格差の中で、上位・下位のちょうど中間、県内中位帯に位置する構図として読み取れます。上位に位置する長岡市(県内3位)・三条市(県内5位)・燕市(県内4位・下越)と見附市はいずれも製造業集積型で、産業タイプは同じでありながら所得順位で見附市(17位)と14〜12ランクの差が観察されます。
③ 10年推移(前半5.70%・後半5.91%のほぼ同率推移)
見附市の10年変化率は+11.9%(県内12位・見附市・阿賀野市の2市同率)で、前半5年+5.70%・後半5年+5.91%とほぼ同率で推移し、10年で1人当たり所得が28.9万円積み上がっています。
【結論】 見附市の1人当たり所得は10年で +11.9%(+28.9万円) 増加し、変化率は県内 12位(見附市・阿賀野市の2市同率) で、前半5年 +5.70%・後半5年 +5.91% とほぼ同率で推移しました。
【根拠】 見附市の1人当たり所得のH25→H30→R5の10年推移と前半・後半5年変化率を示した表です。
この表で分かること:平成25年度から令和5年度までの見附市の1人当たり所得・納税義務者数・課税対象所得総額の10年推移が確認できます。
| 年度 | 1人当たり課税対象所得 | 所得割納税義務者数 | 課税対象所得(総額) |
|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 242.3万円 | 18,306人 | 約443.6億円 |
| H30年度(2018年度) | 256.1万円 | 18,424人 | 約471.9億円 |
| R5年度(2023年度) | 271.3万円 | 18,345人 | 約497.6億円 |
| 10年変化(H25→R5) | +28.9万円(+11.9%) | +39人(+0.21%) | +54.0億円(+12.2%) |
→ +11.9%(変化率順位12位)で見附市・阿賀野市の2市同率、前半+5.70%・後半+5.91%と前後半ほぼ同率で安定して推移しています。
【比較・解釈】 10年変化率 +11.9% は県内 12位 で、見附市・阿賀野市の2市同率 の変化率グループを形成します。前半5年(H25→H30)は +5.70%、後半5年(H30→R5)は +5.91% で、前半・後半の変化率がほぼ同率 となり、10年間を通じて安定した伸び幅を維持した構造となります。
課税対象所得総額の10年変化率は +12.2% で、納税義務者数は10年で +39人(+0.21%) と微増しています。1人当たりが+11.9%増える一方で総額の伸び(+12.2%)は納税義務者数微増の影響で1人当たり伸びを+0.3ポイント上回ります。1人当たり指標の伸び幅(+11.9%)と総額の伸び幅(+12.2%)がほぼ揃う構造は、納税義務者数がほぼ横ばいの中で1人当たり指標と総額指標が同水準で改善する構図を示します。
【読者にとっての意味】 前半+5.70% ≒ 後半+5.91%のほぼ同率推移 は、10年変化を単純平均で読んでも実勢と乖離しにくい安定した推移パターンの観察です。10年の変化幅が前半・後半に均等に分布しており、特定期間の急伸・急落がない構造として読み取れます。詳細な圏内比較は章⑦を参照してください。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
10年変化率 +11.9%(県内12位・見附市・阿賀野市の2市同率) と 前半5.70%・後半5.91%のほぼ同率推移 の観察は、見附市の変化パターンが「前半5年・後半5年の伸び幅がほぼ同水準」という安定した構造にあることを示します。課税対象所得+12.2% と 納税義務者数+0.21% が同時進行し、1人当たり伸び+11.9%が総額伸び+12.2%とほぼ揃う構造は、納税義務者数がほぼ横ばいの中で1人当たり指標が改善する構図として観察できます。上位20位で納税義務者が正の変化(+0.21%)を示す8市町村(聖籠+9.98%・湯沢+8.76%・新潟+4.16%・燕+3.06%・新発田+1.19%・上越+1.14%・長岡+1.1%・見附+0.21%)の1つとして、見附市は納税義務者微増を維持した位置に入ります。
▼【グラフ:mitsuke_所得推移.png 見附市の1人当たり課税対象所得の推移(H25→H30→R5)】

④ 所得種類別の内訳(給与所得者84.2%・県内4位・見附市単独同率)
この表で分かること:見附市の所得割納税義務者18,345人の種類別内訳(給与・営業等・農業・その他)を把握できます。
| 所得区分 | 納税義務者数 | 比率 |
|---|---|---|
| 給与所得者 | 15,455人 | 84.2% |
| 営業等所得者 | 528人 | 2.9% |
| 農業所得者 | 81人 | 0.4% |
| その他 | 2,281人 | 12.4% |
| 合計 | 18,345人 | 100% |
→ 給与所得者84.2%(県内4位・見附市単独同率)・その他12.4%・営業等2.9%・農業0.4%(新潟・刈羽・見附の3市町村同率)で、給与所得者比率上位グループの構成です。
給与所得者は 84.2% を占め、県内 4位 で 見附市単独同率(この比率で並ぶ他市町村なし)です。営業等所得者は2.9%、農業所得者は0.4%、その他(年金所得等を含む)は12.4%となります。
給与所得者比率の県内上位5位を並べると、1位聖籠町87.9%・2位燕市84.9%・3位関川村84.5%・4位見附市84.2%・5位阿賀野市84.1%です。上位5位の給与所得者比率84%台は下越の聖籠町・燕市・関川村・阿賀野市と、中越の見附市で構成され、見附市は中越圏内では唯一この上位グループに位置します。
農業所得者比率 0.4% は県内 21位 で、新潟市・刈羽村・見附市の3市町村同率 です。この3市町村同率は、県内で農業所得者比率が最も低い水準グループに並ぶ組合せで、見附市は中越圏の見附市と、下越圏の新潟市・中越圏の刈羽村と共に、農業所得者が納税義務者の1%未満に留まる構造となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
給与所得者比率84.2%は見附市単独同率(この比率で並ぶ他市町村なし)で、給与所得者中心の構造がこの水準に単独で位置する構成です。農業所得者比率0.4%は新潟・刈羽・見附の3市町村同率 で、県平均0.8%を -0.4ポイント 下回る水準は、後述の農業産出額 25.4億円(県内18位) という産業構造と対応する観察となります。見附市は給与所得者中心でありつつ、農業所得者比率が県内で最も低い水準グループ(3市町村同率)に位置する構造として読み取れます。「県内17位・給与所得者比率県内4位の乖離」 は見附市固有の組合せで、他29市町村では見られない位置構造となります。
▼【グラフ:mitsuke_所得種類別.png 見附市の所得種類別 所得割納税義務者数(R5年度)】

⑤ 推計手取り322.9万円(県内17位)・実効税率3.1%は県内最大同率グループ(11市町村同率)の中央付近
見附市の推計手取りは322.9万円(県内17位・10年で+17.0万円)、実効税率3.1%は県内で最大規模の同率グループ(11市町村同率・県内30市町村の3分の1超が該当)の中央付近に位置し、給与収入増+23.7万円のうち71.7%が手取り転換されています。
住民税(所得割)の実額と、社会保険料・所得税を含む推計手取りの10年推移を確認します。見附市の実効税率3.1%は県内最大規模の同率グループ(11市町村同率)に属し、住民税負担の水準が県内で最も広く共有される標準グループの中央付近に位置する構造として観察されます。
住民税(所得割)の推移
| 年度 | 1人当たり住民税(所得割) | 実効税率(住民税÷課税対象所得) |
|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 約8.0万円 | 3.3% |
| H30年度(2018年度) | 約8.4万円 | 3.3% |
| R5年度(2023年度) | 約8.5万円(84,998円) | 3.1% |
| 10年変化 | +0.5万円 | -0.2ポイント |
→ R5の実効税率3.1%は県内最大規模の同率グループ(11市町村同率)で県内実効税率ランキング15位、1人当たり住民税は約8.5万円(県内16位)です。
R5の実効税率 3.1% は 11市町村同率 で、県内実効税率ランキング 15位 となります。1人当たり住民税は 約8.5万円(84,998円・県内16位) で、10年で+0.5万円の増加、実効税率は10年で -0.2ポイント の低下です。実効税率3.1%の11市町村同率は県内30市町村のうち3分の1超が該当する県内最大規模の同率グループで、見附市はこのグループの中央付近に位置します。
推計手取りの推移(10年)
この表で分かること:推定給与収入から社会保険料・所得税・住民税を控除した推計手取りの10年推移を示します。
| 項目 | H25(2013年度) | H30(2018年度) | R5(2023年度) | 10年変化 |
|---|---|---|---|---|
| 課税対象所得(給与所得) | 242.3万円 | 256.1万円 | 271.3万円 | +28.9万円 |
| 推定給与収入(※1) | 約370.4万円 | 約387.6万円 | 約394.1万円 | +23.7万円 |
| ー 社会保険料(※2) | 約52.7万円 | 約56.0万円 | 約58.1万円 | +5.4万円 |
| ー 所得税(※3) | 約3.9万円 | 約4.4万円 | 約4.6万円 | +0.7万円 |
| ー 住民税(実額) | 約8.0万円 | 約8.4万円 | 約8.5万円 | +0.5万円 |
| 推計手取り | 約305.9万円 | 約318.8万円 | 約322.9万円 | +17.0万円(+5.6%) |
→ 推計手取りは322.9万円(県内17位)で、10年で+17.0万円・手取り転換率71.7%(給与収入増加分に対する手取り増加の割合)です。
推計手取り 322.9万円 は県内 17位、変化率 +5.6% は県内 14位 で、額の順位と変化率順位で 3ランクの近接性 があります。給与収入の10年増加 +23.7万円 のうち +17.0万円 が手取りに転換されており、手取り転換率は71.7% です。残り約28.3%(約6.7万円)は社会保険料増(+5.4万円)・所得税増(+0.7万円)・住民税増(+0.5万円)に吸収されています。
推定給与収入は 394.1万円(県内17位) で、額の順位は1人当たり所得順位・推計手取り順位と同一の17位に並びます。見附市は「1人当たり所得17位・推計手取り17位・推定給与収入17位」の3指標が同一順位で揃う構造となり、規模指標2つ(課税対象所得14位・納税義務者15位)との2〜3ランクの順位差が該当章①で観察された「規模と1人当たりの順位乖離」パターンを、手取り側でも再確認できる構図となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
推計手取り322.9万円(県内17位)・10年+17.0万円、手取り転換率71.7%(給与収入+23.7万円→手取り+17.0万円)、実効税率3.1%(11市町村同率・県平均差-0.1ポイント) の3指標が県中位グループに揃う構造です。実効税率3.1%の同率11市町村 は県内30市町村のうち3分の1超が該当する県内最大規模の同率グループで、見附市はこのグループの中央付近に位置する構図として観察できます。この期間には令和2年の税制改正で住民税の基礎控除が33万円から43万円に引き上げられた時期を含み、実効税率は10年で -0.2ポイント 変化しています。手取り転換率71.7%は、10年間で給与収入増加分の7割超が手取りに転換されたことを示しており、社会保険料率の引き上げ(厚生年金保険料率のH25 17.35%→H29以降18.3%、本人負担8.737%→9.15%への引き上げ)の影響を差し引いた後の可処分所得の伸び幅を示す指標として読み取れます。
⑥ 見附市の主力産業(製造業集積型・製造業+卸売業で就業者43.4%)
見附市は産業タイプが製造業集積型で、主要業種は製造業26.3%・卸売業17.1%・医療福祉12.2%の3業種で就業者の55.6%、主要業種2位の卸売業17.1%は上位20位の製造業集積型で三条・燕に次ぐ3位クラスの水準です。
見附市の産業構造と所得水準の対応関係を、複数データで観察します。
産業タイプと就業構造
見附市は産業構造マスター(総務省 国勢調査 令和2年)で 製造業集積型 に分類されています。総就業者数 20,045人(H22→R2で -2.1%)で、主要業種は1位が 製造業(26.3%・5,281人)、2位が 卸売業・小売業(17.1%・3,428人)、3位が 医療・福祉(12.2%・2,439人) です。3業種合計で就業者の55.6%を占める 集中構造となります。
「製造業26.3%+卸売業17.1%の2業種で就業者43.4%」
主要業種1位の製造業と2位の卸売業の合計で就業者 43.4% を占める構造は、見附市の産業構成が「製造業と卸売業の2業種で就業者の4割超を占める」構図を示します。単一業種依存ではなく、製造業を中核に卸売業が並ぶ構造として観察できます。
製造業関連指標(工業統計調査 令和4年)
この表で分かること:見附市の総就業者20,045人の主要業種上位3位と製造業関連指標・農業産出額を1枚で確認できます。
| 指標 | 数値 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 総就業者数(R2) | 20,045人 | — |
| 主要業種1位 | 製造業 26.3%(5,281人) | — |
| 主要業種2位 | 卸売業・小売業 17.1%(3,428人) | ★上位20位で3位クラス |
| 主要業種3位 | 医療・福祉 12.2%(2,439人) | — |
| 製造業従業者数 | 4,108人 | — |
| 製造品出荷額 | 1,644.6億円 | ★8位 |
| 付加価値額 | 463.5億円 | 15位 |
| 1人あたり付加価値額 | 1,128万円 | 12位 |
| 農業産出額 | 25.4億円 | 18位 |
→ 製造業26.3%+卸売業17.1%で就業者43.4%を占め、卸売業比率は上位20位の製造業集積型で三条(19.0%)・燕(17.8%)に次ぐ3位クラス、製造品出荷額1,644.6億円は県内8位の水準です。
「主要業種2位卸売業17.1%は上位20位の製造業集積型で3位クラス」
上位20位の製造業集積型に該当する市町村の主要業種2位比率を比べると、長岡市16.5%(卸売)・三条市 19.0%(卸売)・燕市 17.8%(卸売)・柏崎市13.7%(医療)・糸魚川市14.0%(建設業)・刈羽村14.8%(医療)・小千谷市13.5%(卸売)・弥彦村14.9%(卸売)・見附市17.1%(卸売)・出雲崎町14.6%(卸売)・胎内市13.0%(医療・福祉)・聖籠町14.5%(建設業)などとなります。
見附市の卸売業17.1%は上位20位の製造業集積型で三条市(19.0%)・燕市(17.8%)に次ぐ3位クラス の水準で、主要業種2位に卸売業が並ぶ市町村の中では上位グループに入ります。三条市・燕市は金物・食器などの製造業と卸売業が集積する地域で、見附市もこれらと同じく製造業と卸売業が並ぶ構造として観察できます。
製造品出荷額県内8位×付加価値額県内15位×1人あたり付加価値額県内12位
製造品出荷額 1,644.6億円(県内8位) に対し、付加価値額は 463.5億円(県内15位) に位置し、絶対規模で 7ランクの順位差 があります。1人あたり付加価値額は 1,128万円(県内12位) で中位水準となり、労働生産性は県内中位帯に位置します。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
「県内17位・製造業26.3%+卸売業17.1%」 は見附市固有の組合せで、他29市町村では見られない位置構造です。主要業種2位卸売業17.1%は上位20位の製造業集積型で三条・燕に次ぐ3位クラス の水準は、製造業集積型の中でも卸売業比率が上位に位置する構造として観察できます。製造品出荷額県内8位(1,644.6億円) と 1人あたり付加価値額県内12位(1,128万円) の並存は、絶対規模で上位・労働生産性で中位という構造で、製造業の量的集積が中心という構図を示します。
なお1人あたり付加価値額の1,128万円は 製造業事業所ベースの分母 で算出された指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得271.3万円(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です(詳細は⑨を参照)。
⑦ 中越12市町村比較でみる見附市(総就業者-2.1%は上位20位で3番目)
見附市は中越12市町村中8位(271.3万円)で県内順位範囲3〜30位の圏内で中位、上位20位における総就業者-2.1%は聖籠+7.4%・新発田-1.8%に次ぐ3番目の小幅減少、納税義務者+0.21%は上位20位で正の変化を示す8市町村の1つです。
見附市を中越圏12市町村の1市として捉え、圏内での位置関係と、県内上位20位における就業者変化率の位置を確認します。
中越圏の分布特徴
この表で分かること:中越12市町村内での見附市の位置と圏内順位範囲を確認できます。
| 圏内順位 | 市町村 | 1人当たり所得 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 長岡市 | 302.5万円 | 3位 |
| 2位 | 三条市 | 297.9万円 | 5位 |
| 3位 | 柏崎市 | 292.8万円 | 6位 |
| 4位 | 刈羽村 | 292.5万円 | 7位 |
| 5位 | 湯沢町 | (上位10位圏外) | — |
| 6位 | 小千谷市 | (上位10位圏外) | — |
| 7位 | 南魚沼市 | (上位10位圏外) | — |
| 8位 | 見附市 | 271.3万円 | 17位 |
| … | |||
| 12位(下限) | 津南町 | 256.7万円 | 県内30位 |
※圏内順位範囲:県内3〜30位(中越12市町村の県内順位分布)
→ 見附市は中越12市町村中8位で、上位7市町村(長岡・三条・柏崎・刈羽・湯沢・小千谷・南魚沼)に次ぐ位置、圏内は県内3位から30位までの広い格差を含みます。
中越圏12市町村の1人当たり所得は、圏内1位の長岡市 302.5万円(県内3位)から圏内12位の津南町 256.7万円(県内30位)まで分布します。中越圏の県内順位範囲は県内3〜30位 で、県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたる広い分布となります。見附市は圏内 8位(長岡・三条・柏崎・刈羽・湯沢・小千谷・南魚沼に次ぐ)で、上位グループと下位グループの中間・県内中位帯に位置します。
総就業者-2.1%は上位20位で3番目の小幅減少
見附市の総就業者数変化率(H22:20,478人→R2:20,045人)は -2.1% で、上位20位(1人当たり所得上位20位)における総就業者変化率と並べると、以下の順序となります:
- 聖籠町:+7.4%(最大伸び幅)
- 新発田市:-1.8%
- 見附市:-2.1%
- 新潟市:-2.9%
- 燕市:-3.0%
- 三条市:-3.7%
- 上越市:-5.4%
- 南魚沼市:-6.6%
- 弥彦村:-6.7%
- 湯沢町:-8.6%
- 糸魚川市:-13.6%
- (他省略)
見附市-2.1%は上位20位で聖籠町(+7.4%)・新発田市(-1.8%)に次ぐ3番目の小幅減少 で、新潟市(-2.9%)を上回る位置にあります。上位20位の中で、就業者減少が2%台以内(-2.9%以上)に留まる市町村は聖籠・新発田・見附・新潟の4市町村のみで、見附市はこの数少ないグループの1つとなります。
納税義務者+0.21%は上位20位で正の変化を示す8市町村の1つ
見附市の納税義務者数変化率(H25→R5)は +0.21%(+39人) で、上位20位で納税義務者が正の変化を示す市町村は8市町村(聖籠+9.98%・湯沢+8.76%・新潟+4.16%・燕+3.06%・新発田+1.19%・上越+1.14%・長岡+1.1%・見附+0.21%)です。見附市はこの8市町村の1つ で、上位20位で納税義務者数を減らさなかった市町村グループの下端に位置します。
中越圏内の同率グループ位置
見附市が該当する同率グループを中越圏内で確認すると、変化率+11.9%(見附市・阿賀野市の2市同率・中越圏内で該当は見附のみ)・給与所得者比率84.2%(見附市単独同率・中越圏内で該当は見附のみ)・農業所得者比率0.4%(新潟・刈羽・見附の3市町村同率・中越圏内では刈羽と見附の2市町村が該当)・実効税率3.1%(11市町村同率・中越圏内では十日町・魚沼など複数市町村が該当) の4種類です。
変化率+11.9%は見附市・阿賀野市の2市同率で中越圏内で該当は見附市のみ、給与所得者比率84.2%は見附市単独同率で中越圏内で該当は見附市のみ という構図で、見附市は中越圏12市町村の中で独自の同率グループ位置を持つ構造となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
中越圏12市町村の県内順位が 3〜30位 に広く分布し、圏内格差幅が県内格差幅62.8万円のほぼ全域に及ぶ構造は、中越圏が県内の広い所得格差を含む地域圏である観察を示します。見附市は圏内8位・県内17位 で、長岡市・三条市・柏崎市・刈羽村・湯沢町・小千谷市・南魚沼市に続く位置にあります。上位20位で聖籠・新発田に次ぐ3番目の小幅減少(総就業者-2.1%) と 上位20位で正の納税義務者変化を示す8市町村の1つ(+0.21%) の組合せは、見附市が上位20位の中で就業者・納税義務者両方の減少を抑えた数少ない市町村の1つであることを示す観察として読み取れます。
⑧ 見附市データの読み方(所得17位×給与所得者比率4位×製造業+卸売業43.4%の判断材料)
本章は「見附市 移住」「見附市 平均年収」「見附市 手取り」「見附市 製造業」等の検索意図に対する、データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。見附市固有の3点(所得順位17位×給与所得者比率県内4位の乖離/製造業+卸売業の2業種で就業者43.4%/上位20位で3番目の小幅減少)を軸に、給与所得中心の家計・製造業BtoB・地域理解の3視点で整理します。
視点1:給与所得中心の家計を見る(見附市の所得17位×給与所得者比率4位)
見附市の家計水準を把握する材料として、所得・手取り・実効税率・給与所得者比率が県内位置と合わせて読み取れます。給与所得者比率84.2%(県内4位・単独同率)は給与収入で生活する世帯にとって直接的な参考値で、実効税率3.1%(11市町村同率)は住民税負担が県内標準的な水準にある構造を示します。所得順位17位と給与所得者比率順位4位の13ランク乖離は見附市固有の組合せで、給与所得者比率84%台の他4市町村(聖籠1位・燕4位・関川10位クラス・阿賀野10位クラス)と比べて所得順位で下位に位置する構図が特徴です。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 1人当たり所得は中越圏8位・県内17位 | 271.3万円・県平均差-5.8万円・県中央値差-2.1万円 |
| 中越圏内は長岡・三条・柏崎・刈羽・湯沢・小千谷・南魚沼に次ぐ位置 | 圏内順位範囲は県内3〜30位に広く分布 |
| 推計手取りは県内17位・10年 +17.0万円 | 推計手取り 322.9万円・R5想定料率による試算値 |
| 給与所得者比率84.2%は県内4位・見附市単独同率 | 給与所得者15,455人・給与収入中心の労働市場 |
| 実効税率 3.1%(11市町村同率) | 県平均差-0.1ポイントで住民税負担は県内標準的水準 |
| 手取り転換率71.7%(給与収入+23.7万円→手取り+17.0万円) | 10年間で給与収入増加分の7割超が手取りに転換 |
| 農業所得者比率は新潟・刈羽・見附の3市町村同率 | 0.4%・県平均-0.4ポイント |
| 生活コストとの照合が必要 | 1人当たり所得順位は所得側面のみ・家賃/物価/通勤環境は別データ要参照 |
視点2:製造業BtoB・卸売業需要を見る(製造業+卸売業で就業者43.4%)
中越圏内8位の商圏(納税義務者18,345人)と製造業集積(出荷額1,644.6億円・県内8位)が示す製造業BtoB環境、および主要業種2位卸売業17.1%(上位20位の製造業集積型で3位クラス)が示す卸売需要は、事業者・立地検討者にとっての判断材料となります。見附市の産業構成は製造業26.3%+卸売業17.1%の2業種で就業者43.4%という「製造業を中核に卸売業が並ぶ」構図で、単一業種依存ではない中核+従業の2業種集中パターンです。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 産業タイプ:製造業集積型 | 総就業者20,045人・主要業種1位製造業26.3% |
| 商圏規模:納税義務者18,345人(県内15位・中越圏8位) | 課税対象所得約497.6億円・県内シェア1.63% |
| 製造業BtoB:出荷額 1,644.6億円(県内8位) | 付加価値額 463.5億円(県内15位)・製造業従業者4,108人 |
| 主要業種2位卸売業17.1%(上位20位の製造業集積型で3位クラス) | 就業者3,428人・三条19.0%・燕17.8%に次ぐ位置 |
| 労働生産性:1人あたり付加価値額 1,128万円(県内12位) | 中位帯・製造業事業所ベース |
| 3業種集中構造(製造業+卸売業+医療福祉で55.6%) | 単一業種依存ではなく製造業を中核に卸売業が並ぶ構造 |
| 農業産出額 25.4億円(県内18位) | 農業所得者0.4%(新潟・刈羽と3市町村同率)と対応 |
視点3:見附市の地域構造を理解する(他市町村と入替不可の観察)
見附市を通じて新潟県の産業立地・所得構造を理解したい読者にとって、「所得順位17位×給与所得者比率4位の乖離」「上位20位で3番目の小幅減少」「変化率2市同率」など、他市町村と入替不可の分析材料が読み取れます。特に、給与所得者比率上位グループ(1位聖籠・2位燕・3位関川・4位見附・5位阿賀野)に中越圏で唯一位置している構造と、上位20位で就業者・納税義務者両方の減少を抑えた数少ない市町村(4市町村と8市町村の共通集合)の1つである構造が、見附市の地域特徴として観察できます。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 「所得順位17位×給与所得者比率県内4位の乖離」(見附市固有) | 給与所得者比率上位グループと1人当たり所得中位の組合せ |
| 上位20位で聖籠・新発田に次ぐ3番目の小幅減少 | 総就業者-2.1%(H22→R2) |
| 上位20位で正の納税義務者変化を示す8市町村の1つ | 納税義務者+0.21%(H25→R5) |
| 変化率+11.9%は見附市・阿賀野市の2市同率 | 上位10位のいずれとも同率ではない独自の変化率グループ |
| 前後半ほぼ同率推移(+5.70%・+5.91%) | 10年変化の伸び幅が前半・後半に均等分布 |
| 主要業種2位卸売業17.1%は上位20位の製造業集積型で3位クラス | 三条19.0%・燕17.8%に次ぐ位置 |
| 農業所得者比率0.4%は新潟・刈羽・見附の3市町村同率 | 県内で最も低い水準グループ |
| 給与所得者比率84.2%は見附市単独同率 | 中越圏内で該当は見附市のみ |
⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、投資助言・移住助言・個別の意思決定を代替するものではありません。
⑨ データの見方・注意点
順位=豊かさではありません
1人当たり課税対象所得の順位は、後述する複数の解釈上の制約を含んだ指標に基づいています。順位が高いことをもって「豊かな地域」「移住すべき地域」等の価値判断を行うことはできません。順位はあくまで所得割の課税ベース上の数値の相対比較です。
課税対象所得は手取り収入ではありません
課税対象所得(合計所得金額)は、給与・事業・農業などの各所得から給与所得控除等の所得種別の控除を差し引いた所得の合計です。ここからさらに基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除等を差し引いた額が住民税・所得税の課税標準となります。課税対象所得と実際の手取り収入は異なります。
推計手取りの計算モデル
⑤の推計手取りは、給与所得控除の計算式で給与収入を逆算し、公式保険料率と概算率を用いた試算値です。想定料率(協会けんぽ新潟県の概算率)と控除モデル(基礎控除・配偶者控除・扶養控除1人)は記事末の「出典」欄に明示しています。実際の手取りは家族構成・扶養控除・iDeCo/生命保険料控除等の個別事情で大きく変動します。
実効税率は税率設定の違いではありません
住民税所得割の税率は市町村民税6%・道府県民税4%で全国一律です。本記事で示す実効税率(住民税実額÷課税対象所得)は、控除の適用状況・所得構成の違いの結果として現れる値であり、市町村ごとに税率が違うわけではありません。
農業地域では過小表示になる場合があります
農業所得は申告による実額ですが、自家消費・現物収入は含まれない場合があります。農業主体の市町村では、1人当たり課税対象所得が実態の生活水準より低く見える可能性があります。見附市の農業所得者比率0.4%(新潟市・刈羽村と3市町村同率)は県平均を-0.4ポイント下回る水準で、農業産出額25.4億円県内18位の産業構造と対応して観察されます。
所得割納税義務者は全住民ではありません
課税対象所得が控除額を下回る場合(所得が低い・年金受給のみ等)は所得割の納税義務者に含まれません。高齢化が進んだ市町村では分母が小さくなり、1人当たり所得が見かけ上高くなる場合があります。
1人あたり付加価値額と1人当たり所得の混同注意
⑥で提示する1人あたり付加価値額は 製造業事業所ベース の指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です。両者を同一の「1人あたり所得」として扱うことはできません。
まとめ
見附市の住民所得の特徴(データから読み取れる範囲)
- 1人当たり課税対象所得は 271.3万円 で県内 17位/30市町村中・中越圏 8位。県平均差-5.8万円・県中央値差-2.1万円
- H25→R5の10年で +11.9%(+28.9万円・見附市・阿賀野市の2市同率・変化率12位)。前半+5.70% ≒ 後半+5.91% の 前後半ほぼ同率推移
- 所得割納税義務者18,345人のうち 84.2%が給与所得者(県内4位・見附市単独同率)・農業所得者は 0.4%(新潟・刈羽・見附の3市町村同率・県内21位)
- 実効税率 3.1%(11市町村同率・県内15位・県内最大規模の同率グループ)・10年変化 -0.2ポイント
- 推計手取りは10年で +17.0万円(+5.6%) 増加。手取り転換率71.7%
- 産業タイプは 製造業集積型、主要業種は 製造業26.3%・卸売業17.1%・医療福祉12.2% の3業種で就業者 55.6%
- 製造品出荷額 1,644.6億円は県内8位・1人あたり付加価値額 1,128万円は県内12位
- 総就業者-2.1%(H22→R2)は上位20位で聖籠+7.4%・新発田-1.8%に次ぐ3番目の小幅減少
- 主要業種2位卸売業17.1%は上位20位の製造業集積型で三条19.0%・燕17.8%に次ぐ3位クラス
判断材料の読み方(給与所得中心の家計・製造業BtoB・地域理解の3視点)
- 給与所得中心の家計: 中越圏8位・県内17位・給与所得者比率県内4位(単独同率)・実効税率11市町村同率で住民税負担は標準的
- 製造業BtoB: 製造業集積型・出荷額県内8位のBtoB環境・卸売業県内3位クラスの需要・中越圏商圏18,345人
- 地域理解: 「所得順位17位×給与所得者比率4位の13ランク乖離」「上位20位で3番目の小幅減少」「見附・阿賀野の2市同率」は見附市固有
派生指標で見える意外な観察
- 変化率+11.9%は見附市・阿賀野市の2市同率(上位10位のいずれとも同率ではない位置)
- 給与所得者比率84.2%は見附市単独同率(この比率で並ぶ他市町村なし)
- 農業所得者比率0.4%は新潟・刈羽・見附の3市町村同率(県内で最も低い水準グループ)
- 実効税率3.1%は11市町村同率(県内で最大規模の同率グループ)
- 前半5.70% ≒ 後半5.91%のほぼ同率推移(10年変化の伸び幅が均等分布)
- 手取り転換率71.7%(給与収入+23.7万円→手取り+17.0万円)
- 総就業者-2.1%は上位20位で聖籠・新発田に次ぐ3番目の小幅減少
- 納税義務者+0.21%は上位20位で正の変化を示す8市町村の1つ
- 主要業種2位卸売業17.1%は上位20位の製造業集積型で三条・燕に次ぐ3位クラス
- 製造業26.3%+卸売業17.1%の2業種で就業者43.4%(製造業を中核に卸売業が並ぶ構造)
- 「所得順位17位×給与所得者比率県内4位の13ランク乖離」は見附市固有の組合せ(他29市町村では見られない位置構造)
この記事の執筆・データについて
執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和5年度(2023年度)市町村税課税状況等の調べ/国勢調査 令和2年/工業統計調査 令和4年/市町村別農業産出額(推計)令和4年
更新日: 2026-09-06
運営者情報: https://niigata-data.com/運営者情報/
データの利用について: https://niigata-data.com/privacy-policy/
本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・税務相談ではありません。移住・就職・事業判断等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。
出典
- 1人当たり課税対象所得・所得割納税義務者数・住民税(所得割)実額・所得種類別納税義務者数:
総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年・平成30年・平成25年) - 産業別就業者数・産業タイプ・主要業種1〜3位・総就業者数:
総務省(国勢調査 令和2年) - 製造業従業者数・現金給与総額・製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額:
経済産業省(工業統計調査 令和4年) - 農業産出額:
農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年)
推計値について:
本記事の「推計手取り」は総務省 課税対象所得から社会保険料・所得税・住民税を控除した試算値です。
想定料率:
- H25:厚生年金 8.737%/健保 4.985%/雇保 0.5%
- H30:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.3%
- R5:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.6%
(協会けんぽ新潟県の概算率を使用)
控除モデル:基礎控除(H25・H30: 38万、R5: 48万)・配偶者控除・扶養控除1人・社会保険料控除
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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