弥彦村への観光客はどのくらい来ているのでしょうか。
この記事では、新潟県観光政策課が毎年公表している「観光客入込数・消費額調査」のデータをもとに、弥彦村の観光客入込数・長期推移・季節パターン・主要施設の入込数を整理します。
県内30市町村の中での位置づけ・コロナ前後の変化・観光の種類の特徴をデータで確認できます。
この記事でわかること
- 弥彦村の観光客入込数(2024年・約235.2万人)と県内ランキング(7位/30市町村中)
- 2012〜2024年の推移と変化率(コロナ前比90.1%・前年比−6.6%)
- 観光の種類の内訳(歴史文化45.6%+自然21.9%の神社山岳型)
- 月別の観光客の集中パターンとピーク月(11月・弥彦菊まつりが主因)
- 主要観光施設別の入込数(8施設・彌彦神社が最大)
① 弥彦村の観光客数(2024年)
弥彦村の2024年(令和6年)の観光客数を確認します。
観光客数サマリー
| 指標 | 2024年 | 前年比 |
|---|---|---|
| 観光客入込数 | 235.2万人 | −6.6% |
| 県内順位(入込数) | 7位/30市町村中 | — |
| 県全体に占める割合 | 約3.71% | — |
| 観光客/人口比 | 約312.2倍(県内2位) | — |
※出典:新潟県観光政策課「令和6年観光客入込数・消費額調査」
弥彦村は県内第7位の観光地です。人口(約7,500人)に対して年間312.2人の観光客が来ており、観光客/人口比は県内2位です。彌彦神社と弥彦山を中心とした神社山岳型の観光地として、小規模な村に大量の観光客が集まる構造となっています。
② 観光客数の推移(2012〜2024年)
年別推移
| 年(和暦) | 観光客入込数 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2012年(H24) | 258.5万人 | — |
| 2013年(H25) | 248.0万人 | −4.1% |
| 2014年(H26) | 259.7万人 | +4.7% |
| 2015年(H27) | 252.8万人 | −2.6% |
| 2016年(H28) | 254.4万人 | +0.7% |
| 2017年(H29) | 235.0万人 | −7.7% |
| 2018年(H30) | 248.9万人 | +5.9% |
| 2019年(R1) | 261.0万人 | +4.9% |
| 2020年(R2) | 215.4万人 | −17.5% |
| 2021年(R3) | 201.9万人 | −6.3% |
| 2022年(R4) | 223.8万人 | +10.8% |
| 2023年(R5) | 251.7万人 | +12.5% |
| 2024年(R6) | 235.2万人 | −6.6% |
※2020〜2021年の急減はコロナ禍の影響とみられます。
コロナ前(2019年:261.0万人)と比べると、2024年は235.2万人でコロナ前比90.1%です。コロナ前の水準にはまだ達しておらず、県内30市町村中12番目の回復率となっています。2024年は前年(2023年:251.7万人)から−16.5万人の大幅な減少で、彌彦神社と弥彦山への集客が落ち込んだためとみられます。
5年ごとの変化(2014→2019→2024年)
| 比較期間 | 変化率 |
|---|---|
| 2014年→2019年(コロナ前・5年間) | +0.5% |
| 2019年→2024年(コロナ後・5年間) | −9.9% |
コロナ前の5年間(2014→2019年)は+0.5%とほぼ横ばいで安定していました。コロナ後の5年間(2019→2024年)は−9.9%と減少しており、県内12番目の変化率です。長期的(H25→R6)には−5.2%の減少です。
▼【グラフ:弥彦村_入込数推移.png 弥彦村の観光客入込数の推移(2012〜2024年)】

④ 新潟県内での位置づけ
観光客入込数 県内ランキング(2024年)
| 順位 | 市町村 | 観光客入込数(2024年) |
|---|---|---|
| 1位 | 新潟市 | 1,601.9万人 |
| 2位 | 長岡市 | 737.9万人 |
| 3位 | 妙高市 | 517.9万人 |
| 4位 | 上越市 | 318.3万人 |
| 5位 | 湯沢町 | 312.4万人 |
| 6位 | 南魚沼市 | 287.0万人 |
| 7位 | 弥彦村 | 235.2万人 |
| … | … | … |
| 28位 | 出雲崎町 | 17.0万人 |
| 29位 | 聖籠町 | 14.4万人 |
| 30位 | 粟島浦村 | 1.1万人 |
弥彦村は県全体(約6,334万人)の約3.71%を占めています。7位の位置は安定しており、8位の十日町市(212.9万人)とは22.3万人の差があります。
▼【グラフ:弥彦村_県内ランキング.png 新潟県内観光客入込数ランキング(2024年)弥彦村を強調表示】

⑤ 観光の種類と季節パターン
観光の種類(2024年)
弥彦村の観光は彌彦神社を中心とした歴史文化観光と弥彦山の自然観光が組み合わさった神社山岳型です。
歴史・文化(45.6%)が最も大きく、彌彦神社への参拝が集客の中心です。次いで自然(21.9%)が高く、弥彦山への登山・ロープウェイ利用が主な集客要素です。スポーツ・レクリエーション(13.0%)・温泉・健康(11.1%)が続き、弥彦公園・温泉との組み合わせが特徴的です。
| 観光分類 | 比率 |
|---|---|
| 歴史・文化 | 45.6% |
| 自然 | 21.9% |
| スポーツ・レクリエーション | 13.0% |
| 温泉・健康 | 11.1% |
| 都市型観光 | 6.4% |
| 行祭事・イベント | 2.0% |
| その他 | 0.0% |
月別の観光動向(2024年)
| 月 | 観光客数 |
|---|---|
| 1月 | 30.7万人 |
| 2月 | 8.7万人 |
| 3月 | 9.4万人 |
| 4月 | 17.9万人 |
| 5月 | 18.2万人 |
| 6月 | 15.4万人 |
| 7月 | 15.9万人 |
| 8月 | 22.2万人 |
| 9月 | 15.3万人 |
| 10月 | 20.8万人 |
| 11月 | 52.9万人 |
| 12月 | 7.9万人 |
ピークは11月(52.9万人)で、年間の22.5%が集中しています。全国有数の菊まつりとして知られる弥彦菊まつり(11月開催)が主な集客要因です。11月の52.9万人は2位の1月(30.7万人)を大きく上回る突出した月です。
1月(30.7万人)が2番目に多いのは、彌彦神社への初詣によるものとみられます。歴史文化比率45.6%が高い弥彦村において、年始の参拝が重要な集客機会となっています。
最も少ないのは12月(7.9万人)で、2月(8.7万人)・3月(9.4万人)も冬〜早春は低水準です。11月の菊まつり終了後から翌年1月の初詣前の12月が谷間となる独特の季節パターンがあります。夏集中度(7〜8月合計)は16.2%、冬集中度(12〜2月合計)は20.1%で、11月と1月を頂点とした二峰型の月別パターンが特徴です。
▼【グラフ:弥彦村_月別推移.png 弥彦村の月別観光客数(2024年)】

▼【グラフ:弥彦村_分類別.png 弥彦村の観光分類別内訳(2024年)】

⑥ 主要観光施設・観光資源
弥彦村で主要観光地点として計上されている施設は8か所です(2024年)。
| 施設名 | 分類 | 2024年入込数 | 2023年入込数 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 彌彦神社 | 歴史・文化 | 107.2万人 | 111.6万人 | −4.0% |
| 弥彦公園 | スポーツ・レクリエーション | 30.5万人 | 30.8万人 | −0.8% |
| 弥彦山(登山・ロープウェイ以外) | 自然 | 21.9万人 | 25.5万人 | −14.2% |
| 弥彦山ロープウェイ | 自然 | 18.9万人 | 17.3万人 | +9.0% |
| さくらの湯 | 温泉・健康 | 18.6万人 | 17.6万人 | +5.6% |
| おもてなし広場 | 都市型観光 | 12.8万人 | 12.9万人 | −0.5% |
| 弥彦山登山 | 自然 | 10.9万人 | 10.7万人 | +1.1% |
| 弥彦温泉 | 温泉・健康 | 7.5万人 | 7.2万人 | +4.2% |
施設への集中度
弥彦村で最も入込数が多い施設は「彌彦神社」(107.2万人)で、村全体入込数の45.6%を占めます(県内10位の集中度)。上位3施設(彌彦神社・弥彦公園・弥彦山(登山・ロープウェイ以外))の合計は全体の67.8%です(県内10位)。
彌彦神社が約半数を占める構造で、この施設の集客動向が村全体の観光客数を大きく左右します。施設入込数合計は228.2万人で、主要観光地点としての計上率(施設入込数/全体)が高い市町村です。
前年比が大きく変化した施設(2024年)
- 大きく増加した施設: 該当なし(全施設で前年比+20%以上の大幅増加はありませんでした)
- 大きく減少した施設: 該当なし(全施設で前年比−20%以下の大幅減少はありませんでした)
最も減少幅が大きい「弥彦山(登山・ロープウェイ以外)」は前年比−14.2%(25.5万人→21.9万人)です。天候・登山道状況など自然観光地特有の変動要因が影響しているとみられますが、大幅減少(−20%以下)の定義には該当しません。最も増加した「弥彦山ロープウェイ」は前年比+9.0%(17.3万人→18.9万人)です。
⑧ 観光客数データを見るときの注意点
観光客入込数は実測値ではなく推計値です
新潟県の観光客入込数・消費額調査は、各市町村から報告された観光施設の利用者数・入場者数などをもとに集計・推計しています。統計手法や報告施設の範囲が市町村によって異なるため、市町村間の数値を厳密に比較することは適切ではありません。
宿泊者・日帰り客の内訳はデータなし
新潟県の市区町村別調査では宿泊者数・日帰り客数の内訳は公表されていません。市町村の観光の特徴(宿泊型か日帰り型か)は、観光分類別データ(温泉健康・スポーツレクリエーションの比率)や施設種別から間接的に読み取ります。
まとめ
2024年の観光客数規模
- 弥彦村の観光客入込数(2024年)は235.2万人で、新潟県内7位です
- 観光の中心は歴史・文化(45.6%)と自然(21.9%)で、彌彦神社への参拝と弥彦山への登山・ロープウェイ利用が集客の両輪を担う神社山岳型の観光構造です
- 観光客/人口比は約312.2倍(県内2位)で、人口約7,500人の村に大量の観光客が集まる特化型の観光地です
長期トレンド
コロナ前(2019年:261.0万人)と比べると、2024年は235.2万人でコロナ前比90.1%です。県内12番目の回復率で、回復途上にあります。コロナ前の5年間(H26→R1)は+0.5%とほぼ横ばいで推移していましたが、コロナ後の5年間(R1→R6)は−9.9%となっています。
直近の動向(2022〜2024年)
2022年(+10.8%)・2023年(+12.5%)と回復が続きましたが、2024年は前年比−6.6%と大幅に減少しました。彌彦神社(−4.0%)と弥彦山(−14.2%)の集客が落ち込んだことが主な要因とみられます。
月・施設の集中パターン
- ピーク月: 11月(年間の22.5%が集中)。弥彦菊まつりが主な集客要因です。1月(30.7万人)も初詣需要で高水準となっており、11月と1月を頂点とした二峰型のパターンが特徴です
- 最大施設: 「彌彦神社」が全体の45.6%を担う(県内10位の集中度)
- 上位3施設合計: 67.8%(県内10位)。彌彦神社への高い集中度が特徴です
伸びている施設・縮小している施設(2024年)
- 大きく増加: 該当なし
- 大きく減少: 該当なし
出典
- 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)
- 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表7)
データ基準日:2024年(令和6年)
次回更新推奨:2025年(令和7年)観光客入込数調査公表後

コメント