【2026年最新】長岡市の気温・降水量データ完全版|猛暑日が30年で3倍・土砂災害区域数県内1位の複合リスク

データ

この記事でわかること:

  • 長岡市の年間気温・降水量の長期(30年)トレンド
  • 猛暑日が過去30年で3倍(3.2日→9.5日)に増えた実態
  • 豪雨(日100mm超)の発生頻度の変化
  • 今後の気温・豪雨の見通し(長期トレンドの評価)
  • 土砂災害リスクエリアの分布(県内1位・4,762箇所)
  • 移住者・住宅購入者が知っておくべき夏の猛暑と土砂災害リスク

① クイックデータカード

項目データ備考
年間平均気温(直近10年平均)14.0℃県内14位/30市町村
猛暑日数(直近10年平均)年間9.5日県内6位(日最高気温35℃以上)
熱帯夜日数(直近10年平均)年間10.7日県内11位(日最低気温25℃以上)
年間降水量(直近10年平均)2,324mm県内14位
日雨量100mm超の年間日数(直近10年平均)年平均0.0日県内28位
土砂災害警戒区域数4,762箇所県内1位(特別警戒1,950・警戒2,812)

※ 参照観測所:長岡(AMeDAS 54501、長岡市街地)

長岡市の気候を一言で表すと、「内陸型の夏に猛暑日が多く、30年間で劇的に増加してきた」フェーン現象型内陸都市の気候です。猛暑日数は県内6位(9.5日)で、30年前(3.2日)の約3倍に達しています。海からの風が届きにくい内陸に位置するため、夏の最高気温は高くなりやすい一方、夜間は比較的下がる傾向があります。また、土砂災害警戒区域数が県内30市町村中1位(4,762箇所)という点も、住宅選定で見落とせないリスクです。

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)


② 長期気温トレンド(過去30年):長岡市はどれだけ暑くなったか

年間平均気温の推移(1994〜2024年)

▼【グラフ:nagaoka_avg_temp_30y.png|1994〜2024年の年間平均気温の折れ線グラフ。10年区切り平均水平線(1994-2003・2004-2013・2014-2023)を重ねる。横軸=年、縦軸=℃】

1994年〜2024年の30年間で、長岡市の年間平均気温は持続的な上昇傾向を示しています。2023年は観測値が特に高く、近年の高温化を象徴する年となりました。

  • 直近10年(2014〜2023年)の平均:14.0℃
  • 30年前(1994〜2003年)の平均:13.2℃
  • 30年間の上昇幅:+0.8℃

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

上昇幅の+0.8℃は新潟県内の観測所の中でも大きい部類です。特に直近10年に気温上昇が集中しており、それ以前の中間期(2004〜2013年:13.4℃)は緩やかな上昇にとどまっていたのと対照的です。

猛暑日・真夏日・熱帯夜の年間日数の推移(30年)

▼【グラフ:nagaoka_heat_days_30y.png|1994〜2023年の猛暑日数(35℃以上)・真夏日数(30℃以上)・熱帯夜数(最低25℃以上)の3指標を折れ線で重ねたグラフ。横軸=年、縦軸=日数】

指標1994〜2003年平均2014〜2023年平均増加幅
猛暑日(35℃以上)日数3.2日9.5日+6.3日(約3倍)
真夏日(30℃以上)日数36.8日49.2日+12.4日
熱帯夜(最低25℃以上)日数2.9日10.7日+7.8日(約3.7倍)

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

最も注目すべきデータは猛暑日の約3倍増加(+6.3日)です。30年前は年間平均3.2日だった35℃超えの日が、直近10年では9.5日まで増加しています。熱帯夜も2.9日から10.7日へと約3.7倍に増えており、「夏全体が長く、より強く暑くなっている」傾向がデータに明確に表れています。

内陸に位置する長岡市では、夏の高温は日本海からの湿った南西風がフェーン現象を引き起こすことでさらに増幅されます。沿岸部の新潟市(猛暑日4.8日・20位)や柏崎市(猛暑日3.1日・23位)と比較すると、長岡市の内陸型高温パターンが際立ちます。

真夏日(30℃以上)も30年前の36.8日から49.2日へと+12.4日増加しており、「猛暑レベルには届かないが30℃台が続く日」も大幅に増えています。

10年ごとの気温変化の比較(テーブルのみ)

期間年間平均気温
1994〜2003年13.2℃
2004〜2013年13.4℃
2014〜2023年14.0℃

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

中間期(2004〜2013年)は13.4℃と前の期間から+0.2℃の緩やかな上昇にとどまっていたのに対し、2014〜2023年は14.0℃へと+0.6℃の大幅上昇となっています。気温上昇が直近10年に加速した構造は、猛暑日・熱帯夜の急増と一致しています。


③ 短期詳細(過去5年):最近の夏はどうだったか

直近5年の月別平均気温

▼【グラフ:nagaoka_monthly_temp_5y.png|2019〜2023年の各年の月別平均気温を折れ線で5年分重ねる。25℃・35℃の横線を表示。2023年を強調色にする】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(長岡観測所、2019〜2023年)

5年平均気温最高年最低年
1月2.0℃2020年 4.4℃2021年 0.9℃
2月2.7℃2020年 4.0℃2022年 1.3℃
3月7.0℃2023年 8.2℃2022年 5.8℃
4月11.3℃2022年 12.5℃2020年 9.8℃
5月17.6℃2019年 18.4℃2021年 16.9℃
6月22.1℃2020年 22.5℃2019年 21.1℃
7月25.9℃2023年 27.0℃2020年 23.7℃
8月27.9℃2023年 30.5℃2021年 26.6℃
9月23.7℃2023年 25.7℃2021年 22.1℃
10月16.2℃2019年 17.2℃2022年 15.2℃
11月10.7℃2022年 11.4℃2019年 9.9℃
12月4.6℃2019年 5.4℃2022年 3.6℃

8月の5年平均は27.9℃ですが、2023年8月は30.5℃と突出した最高値を記録しています。7月も5年平均25.9℃に対し、2023年7月は27.0℃と高く、夏全体を通じて2023年が突出していることがわかります。夏の暑さのピークは7〜8月で、特に2023年は両月とも5年最高を更新しています。

直近5年の猛暑日数・冬日数

出典:気象庁 過去の気象データ検索(長岡観測所)

猛暑日数熱帯夜数冬日数
2019年8日18日32日
2020年9日10日18日
2021年7日8日56日
2022年9日12日53日
2023年34日32日45日
5年平均13.4日16.0日40.8日

2023年の猛暑日34日・熱帯夜32日は、他の年(7〜9日・8〜18日)と比較して突出した数値です。この1年が5年平均(13.4日)を直近10年平均(9.5日)より大幅に上回らせる要因になっています。2023年を除く4年(2019〜2022年)の平均は猛暑日8.3日・熱帯夜12.0日で、直近10年平均に近い水準です。

冬日数(最低気温0℃未満の日数)は2021〜2022年に50日超(56日・53日)と厳しい冬があった一方、2020年は18日にとどまっており、年によって冬の厳しさの差が大きいことも長岡市の特徴です。


④ 長期降水量トレンド(過去30年):雨の降り方はどう変わったか

年間降水量の推移(1994〜2024年)

▼【グラフ:nagaoka_precip_30y.png|1994〜2024年の年間降水量(棒グラフ)と10年移動平均(折れ線)の複合グラフ。横軸=年、縦軸=mm】

長岡市の年間降水量は30年間で増減を繰り返しながら、中間期にピークをつけた後に落ち着いた推移を示しています。

  • 直近10年平均(2014〜2023年):2,324mm
  • 中間期(2004〜2013年)平均:2,530mm(30年間最大)
  • 30年前(1994〜2003年)平均:2,207mm
  • 最多年:2013年 2,994mm
  • 最少年:1994年 1,628mm

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

年間降水量は2,000〜3,000mm前後の範囲で変動しています。中間期(2004〜2013年)が2,530mmと最も多く、直近10年(2,324mm)はそこから減少傾向にあります。冬季の降雪・降雨量が多いこともあり、年間総量は県内でも中程度の水準です。

大雨(日雨量100mm超・50mm超)の年間発生日数の変化

▼【グラフ:nagaoka_heavy_rain_30y.png|1994〜2023年の「日雨量100mm超」「日雨量50mm超」の年間発生日数を棒グラフで示す。10年移動平均を折れ線で重ねる】

指標1994〜2003年平均2004〜2013年平均2014〜2023年平均変化
日雨量100mm超の年間日数0.1日0.6日0.0日−0.1日
日雨量50mm超の年間日数3.4日5.6日4.1日+0.7日

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

長岡市(長岡観測所)の日雨量100mm超大雨は、中間期(2004〜2013年)に0.6日/年とピークを記録した後、直近10年(2014〜2023年)には0.0日まで減少しています。ただしこれは観測所(長岡市街地)の数値であり、長岡市の広大な山間部における局地的な集中豪雨は観測所データに反映されない場合があります。

日雨量50mm超の年間日数は直近10年で4.1日と、中間期(5.6日)からは減少しつつも、30年前(3.4日)より多い水準を維持しています。「大雨の頻度は観測所単点では落ち着いているが、年によって0〜7日以上の大きな変動がある」という点に注意が必要です。


⑤ 短期詳細(過去5年):近年の大雨の実態

直近5年の月別降水量

▼【グラフ:nagaoka_monthly_precip_5y.png|2019〜2023年の各年の月別降水量を折れ線で5年分重ねる。5年月別平均を背景に薄色で表示。300mmラインを横線で示す】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(長岡観測所、2019〜2023年)

5年平均最多年最少年
1月294.8mm2023年 340.5mm2022年 225.5mm
2月186.6mm2022年 270.5mm2019年 135.5mm
3月114.8mm2019年 147.0mm2022年 96.5mm
4月116.0mm2020年 159.0mm2023年 70.0mm
5月103.9mm2023年 149.0mm2019年 77.0mm
6月158.8mm2019年 257.5mm2022年 81.5mm
7月201.4mm2020年 444.0mm2019年 81.0mm
8月143.9mm2019年 249.5mm2023年 13.5mm
9月136.7mm2023年 184.5mm2019年 71.0mm
10月208.5mm2019年 248.5mm2020年 162.5mm
11月263.4mm2023年 342.0mm2022年 175.0mm
12月449.7mm2022年 689.0mm2019年 332.5mm

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

特に注目すべき月が3点あります。

12月(5年平均449.7mm):5年間で最も降水量が多い月です。冬型の気圧配置による降雪・降雨が集中し、2022年12月は689.0mmと5年最大を記録しています。12月の降水量が500mmを超える年もあり、冬の備えが欠かせません。

7月(5年平均201.4mm):夏の降水で最も多い月です。2020年7月は444.0mmと5年最大を記録しており、梅雨末期から夏初めにかけての集中豪雨リスクが高い時期です。一方2019年7月は81.0mmと少なく、年による差が363mmにも達します。

8月(5年平均143.9mm):特異なのは2023年8月の13.5mmという極端な少雨です。2023年の高温・少雨の異常気象を反映しており、猛暑が極端に増えた一方で降水量が激減した夏でした。逆に2019年8月は249.5mmと多雨で、年による夏の降水パターンの差が大きいことがわかります。


⑥ 今後の見通し:気温・豪雨はこれからどう変わるか

長期トレンドの評価

気温上昇の長期評価:長岡市の年間平均気温は1994〜2024年の30年間で+0.8℃上昇しています(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。特に直近10年への加速が顕著で、猛暑日数は30年前比で+6.3日(+197%)増加しています(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。熱帯夜数も2.9日から10.7日へ+7.8日(+269%)と大幅な増加です。

大雨頻度の長期評価:年間降水量は中間期(2,530mm)をピークに直近10年(2,324mm)は落ち着いています。日100mm超の大雨は中間期に一時0.6日/年のピークを記録しましたが、直近10年は0.0日と低水準です(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。ただし土砂災害区域数が県内1位という地形特性は変わらず、局地的な豪雨に対する脆弱性は継続しています。

短期トレンドの評価

  • 気温:直近5年の猛暑日5年平均13.4日は、直近10年平均(9.5日)を大幅に上回っています。ただしこれは2023年の猛暑日34日が押し上げている影響が大きく、2019〜2022年の4年平均は8.3日と直近10年平均に近い水準です(出典:気象庁 過去の気象データ検索)
  • 大雨:直近5年の日100mm超は5年合計でゼロ件(0.0日/年)と、直近10年平均(0.0日/年)と同水準の低水準です。一方、日50mm超は5年によって0〜7日超と変動幅が大きい状況が続いています(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

将来の方向性(長期トレンドからの評価)

30年間の変化から、今後の方向性を読み取ることができます。気象庁の地球温暖化予測資料(北陸地域)では、温室効果ガスの排出シナリオに応じて21世紀末にかけて気温の上昇・強雨の増加が見込まれていますが、具体的な数値は気象庁の最新資料を直接確認することを推奨します。

  • 気温:猛暑日・熱帯夜の急増トレンドが継続する場合、2023年型(猛暑日34日)のような極端な高温年が「珍しくない年」になる可能性があります
  • 大雨:観測所単点では直近10年に日100mm超がゼロですが、大雨の集中化傾向は山間部・丘陵部の土砂災害リスクを高める方向に働きます
  • 土砂災害:4,762箇所の警戒区域を抱える長岡市では、気候変動による大雨の強度上昇が最も直接的なリスク要因となります

移住・住宅選択への示唆

  • エアコンは夏の必需品です:猛暑日が30年で3倍になった長岡市では、エアコンなしの生活は年間9.5日(直近10年平均)の35℃超えに対処できません。2023年のような年(34日)を想定した高性能エアコンへの投資は合理的です
  • 土砂災害リスクの事前確認が特に重要です:県内1位の4,762箇所の警戒区域は、長岡市の広大な山間部に分布しています。住宅選定前のハザードマップ確認は他市町村以上に重要です
  • 冬の降雪・降水対策も必要です:12月の月降水量5年平均449.7mmは、除雪・屋根雪対策を要するレベルの降水量です

⑦ 土砂災害リスク:長岡市の警戒区域を把握する

土砂災害警戒区域の分布

長岡市には土砂災害警戒区域が4,762箇所(うち特別警戒区域1,950箇所、警戒区域2,812箇所)指定されています(県内30市町村中1位)。

(出典:新潟県 土砂災害警戒区域等マップ)

4,762箇所という数値は、2位以下の市町村を大幅に上回っています。これは長岡市が多数の旧市町村との合併によって市域面積が巨大化(県内最大級)し、中越地方の急峻な山間部・丘陵地帯を広く包含していることが主な理由です。信濃川・渋海川・芋川などの河川に沿って急傾斜地が多く、山間部集落を中心に警戒区域が集中しています。

特別警戒区域(1,950箇所)は、土石流・地すべり・急傾斜地崩壊の発生時に建築物への損傷が生じ、住民に著しい危害が生ずるおそれのあるエリアです。市街地から離れた山間集落では、隣の家が特別警戒区域内というケースも珍しくありません。

土砂災害警戒区域の確認方法

長岡市の土砂災害警戒区域は以下から確認できます:

  • 新潟県「土砂災害警戒区域等マップ」(新潟県砂防課)
  • 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」(全国統合版)

住宅購入・賃貸契約前には上記サイトで物件の位置を必ず確認することを推奨します。郊外・山沿い・川沿いの物件は特に要確認です。


⑧ 季節ごとの気象リスクカレンダー

長岡市で生活する上で注意が必要な気象リスクを月別にまとめます。

出典:気象庁 過去の気象データ検索(長岡観測所、2019〜2023年直近5年平均)

主な気象リスク目安データ(5年平均)
1月積雪・凍結路面・大雪年あり月降水量294.8mm
2月積雪・凍結・融雪洪水月降水量186.6mm
3月融雪期の増水・路面凍結月平均気温7.0℃
4月残雪・春雨・急な気温変動月平均気温11.3℃
5月突発的大雨・気温急上昇月降水量103.9mm
6月梅雨前線による大雨月降水量158.8mm(最大2019年257.5mm)
7月集中豪雨・猛暑の始まり月降水量201.4mm(最大2020年444.0mm)
8月猛暑集中(年差大)・熱帯夜猛暑日5年最大34日 / 月降水量143.9mm
9月台風・秋雨前線月降水量136.7mm
10月秋雨・初霜・気温急降下月降水量208.5mm
11月冬型の降雨・降雪開始月降水量263.4mm(最大2023年342.0mm)
12月冬型降雪・大雪年あり月降水量449.7mm(最大2022年689.0mm)

特に注意が必要な時期は7〜8月(猛暑・集中豪雨)12〜1月(冬型降水) の2つです。7月は2020年に444.0mmの集中豪雨があった一方、8月は2023年に13.5mmの極端な少雨と猛暑が同時に発生しており、夏の気象パターンは年によって大きく異なります。12月は5年平均449.7mmと年間最多月で、2022年の689.0mmは冬型の強烈な年を示しています。


⑨ 近隣市町村との気候比較

▼【グラフ:nagaoka_nearby_climate.png|長岡市と近隣市町村(三条市・柏崎市・十日町市・魚沼市・新潟市)の年間平均気温・猛暑日数・年間降水量・真夏日数の4パネル横棒比較。長岡市を強調色で表示】

市区町村年間平均気温猛暑日数(10年平均)年間降水量真夏日数(10年平均)
長岡市14.0℃(14位)9.5日(6位)2,324mm(14位)49.2日(11位)
三条市14.2℃(19位)8.9日(9位)1,999mm(18位)49.4日(5位)
柏崎市13.9℃(12位)3.1日(23位)2,446mm(8位)37.5日(24位)
十日町市12.2℃(4位)2.7日(25位)2,463mm(7位)40.8日(18位)
魚沼市12.7℃(5位)11.2日(4位)2,561mm(5位)50.7日(1位)
新潟市14.4℃(29位)4.8日(20位)1,803mm(27位)41.2日(17位)

※ ランクは新潟県内30市町村でのランキング。気温は冷涼順(低い方が1位)、猛暑日・降水量・真夏日数は多い方が1位。

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

比較から見えてくるのは、内陸型(猛暑日多・熱帯夜少)と沿岸型(猛暑日少・熱帯夜多)の気候パターンの違いです。

  • 内陸型の特徴(長岡市・魚沼市・三条市):猛暑日が多い(4〜9位)。フェーン現象の影響で昼間の最高気温が急上昇しやすく、35℃超えが頻発します。一方で夜は海から遠いため気温が下がりやすく、熱帯夜は沿岸部より少ない傾向があります
  • 沿岸型の特徴(柏崎市・新潟市):日本海からの海風が昼間の最高気温を抑えるため猛暑日が少ない(20〜23位)。長岡市との猛暑日の差は6.4日(9.5日 vs 3.1日)と顕著です
  • 山間部・高標高型(十日町市):標高が高く年間平均気温が12.2℃と低い(4位)。猛暑日は少ない(25位)が、フェーン時の真夏日増加で夏は油断できません

魚沼市(猛暑日4位・真夏日1位)は長岡市よりさらに猛暑が激しい内陸型の極端例で、長岡市から東(魚沼方面)に向かうほど夏の猛暑が強まる傾向が見られます。


⑩ 移住者・住宅購入者へのアドバイス

夏の暮らし方

長岡市の夏(7〜8月)の猛暑日数は直近10年平均9.5日で、2023年のような年には34日に達します。猛暑日数が30年で3倍になったという事実は、これからも増え続けるリスクがあることを示しています。

  • エアコンは性能・台数ともに重視が必要です:猛暑日が年間9〜34日に達する長岡市では、リビングだけでなく寝室・子ども部屋へのエアコン設置が実質的に必要です。省エネ性能の高い機種を選ぶことで、ランニングコストも抑えられます
  • フェーン現象の日は室内待機を推奨します:南西〜南寄りの風が吹く日は気温が急上昇するため、屋外での長時間活動は避けることが賢明です
  • 熱中症リスクの高い時間帯:午後2〜4時に最高気温のピーク(8月平均27.9℃、猛暑時35℃超)が集中します

土砂災害への備え(特に重要)

  • 住宅選定前の土砂災害マップ確認は必須です:4,762箇所(県内1位)の警戒区域を持つ長岡市では、郊外・山沿い・川沿いの物件は必ず事前確認が必要です。市街地の中心部でも川沿いに注意が必要なエリアがあります
  • 避難場所・避難経路の把握:長岡市の指定緊急避難場所は長岡市防災ガイドに一覧があります。山間部集落は特に事前確認が重要です
  • 大雨時の行動計画:7月は月降水量5年平均201.4mmで集中豪雨のリスクが高まります。土砂災害警戒情報が発令された際の避難判断基準を事前に決めておくことが有効です

冬の積雪・降水への備え

  • 12月の多雪対策が重要です:12月は5年平均449.7mmと年間最多の降水月です。2022年12月は689.0mmと大雪の年もあり、屋根雪対策・除雪コストを見込んだ住宅選定が必要です
  • 冬日数の年差に備える:冬日数は2020年の18日から2021年の56日まで年によって大きく異なります。暖冬年を基準に住宅の断熱性能を判断しないことが重要です

まとめ

長岡市の気温・降水量データから読み取れる4点を整理します。

① 猛暑日が30年で3倍に増加・2023年は記録的な34日:直近10年平均9.5日(6位)に対し、30年前は3.2日でした。真夏日(49.2日)・熱帯夜(10.7日)も大幅増加しており、「夏がより長く、より強く暑くなっている」傾向が鮮明です。特に2023年の猛暑日34日は今後の極端化を示す事例といえます(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。

② 年間降水量は中間期がピーク・降り方の集中化に注意:直近10年平均2,324mm(14位)は中間期(2,530mm)から減少傾向ですが、7月2020年の444.0mm・12月2022年の689.0mmのような極端な月間降水量は発生しています。日100mm超の大雨は観測所単点では直近10年ゼロですが、山間部の局地豪雨リスクは別途評価が必要です(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。

③ 土砂災害警戒区域数が県内1位(4,762箇所):長岡市の広大な山間部を反映した数値で、特別警戒区域だけで1,950箇所に達します。気候変動による大雨の強度上昇がこの地形特性と組み合わさることで、長期的なリスク増大が見込まれます(出典:新潟県 土砂災害警戒区域等マップ)。

④ 今後の見通し:猛暑日3倍増のトレンドが継続する場合、住宅性能(エアコン・断熱)への投資対効果はさらに高まります。土砂災害リスクエリアへの居住を検討する場合は、現在のハザードマップに加えて将来の気候変動リスクも踏まえた判断が重要です。


出典・情報基準日

データ出典基準日・期間
年間平均気温・年間降水量気象庁 過去の気象データ検索1994〜2024年
猛暑日・真夏日・熱帯夜・冬日・日100mm超・日50mm超気象庁 過去の気象データ検索1994〜2023年
月別気温・月別降水量気象庁 過去の気象データ検索2019〜2023年
近隣市町村気候指標気象庁 過去の気象データ検索2014〜2023年(直近10年平均)
土砂災害警戒区域数新潟県「土砂災害警戒区域等マップ」令和7年3月31日現在

次回更新推奨:毎年10月(夏シーズンのデータ確定後)

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