上越市(上越地域の中核・2005年に周辺14市町村と合併した広域自治体)の産業タイプは高付加価値製造業型で、総就業者数94,235人(県内3位/30市町村中)・製造品出荷額約5,901億円(県内3位)・農業産出額約160億円(県内5位)の規模を持ちます。第2次産業就業者比率は29.4%(県内22位)、第3次産業就業者比率は63.9%(県内6位)、第1次産業就業者比率は4.3%(県内23位)です。
上越市の製造業は出荷額規模では県内3位(長岡市を約670億円下回る)ですが、付加価値額は約2,878億円で県内2位(長岡市約2,564億円を+315億円上回る)となり、規模順位と質の順位に乖離があります。付加価値率48.8%(県内8位)・1人あたり付加価値額1,798万円/人(県内3位)で、県平均加重1,188万円/人を+610万円上回る質の高い製造業構造です。事業所あたり従業者約42.9人は長岡市約29.3人・新潟市約33.7人を上回る「少数大規模事業所」型で、業種横断でも19業種中17業種が県内3位以内(例外は公務が県内2位・長岡市を上回る)を占める上越圏の中核市です。
この記事では、高付加価値製造業型3市町村内での位置と、上越地域内での上越市の中核性から、上越市の産業構造を読み解きます。
- この記事でわかること
- ① 上越市の産業タイプ(高付加価値製造業型・県内3位規模×上越圏中核)
- ② 産業構造サマリー(2020年・19業種中17業種県内3位以内×公務のみ県内2位)
- ③ 10年間の産業構造変化(就業者△5.4%は減少幅県内7位小さい×製造業△1.9%の安定×医療福祉+18.4%)
- ④ 主要業種の詳細(就業者数上位5業種・製造業18.8%×医療福祉14.7%×卸小売14.4%の分散構造)
- ⑤ 高付加価値製造業型の質×規模×上越圏中核(付加価値額県内2位で長岡市を+315億円上回る×3市町村76.5%×上越地域73%×補完する農業)
- ⑥ 移住検討者・起業出店・就職転職への読み方
- ⑦ データの見方・注意点
- まとめ
- この記事の執筆・データについて
- 出典
この記事でわかること
- 上越市の産業タイプは「高付加価値製造業型」。総就業者数94,235人(県内3位)・第3次産業比率63.9%(県内6位)で、新潟市・長岡市に次ぐ県内3位規模
- 製造品出荷額約5,901億円(県内3位)に対し、付加価値額は約2,878億円で県内2位(長岡市約2,564億円を+315億円上回る)
- 付加価値率48.8%(県内8位)・1人あたり付加価値額1,798万円/人(県内3位)で、県平均加重1,188万円/人を+610万円上回る高付加価値構造
- 事業所あたり従業者約42.9人は長岡市約29.3人・新潟市約33.7人を上回る「少数大規模事業所」型
- 19業種中17業種が県内3位以内で、例外は公務が県内2位(3,900人・長岡市3,629人を上回る)の上越圏中核構造
- 高付加価値製造業型3市町村(妙高市・上越市・胎内市)中でグループ総就業者の76.5%を単独占有する規模最大市
- 上越地域3市町村(上越市・糸魚川市・妙高市)の総就業者の73%を上越市が占める上越圏の中核
- 10年間で総就業者は△5.4%(△5,382人)減少で、県内で減少幅が7番目に小さい水準。製造業△1.9%は安定・医療福祉+18.4%(+2,144人)が伸長
① 上越市の産業タイプ(高付加価値製造業型・県内3位規模×上越圏中核)
上越市の産業構造の最大の特徴は、高付加価値製造業型の3市町村中で規模突出の1位を占め、19業種中17業種が県内3位以内の上越圏中核構造を持つ点です。
上越市の産業タイプは「高付加価値製造業型」です。総就業者数94,235人(県内3位)・製造品出荷額約5,901億円(県内3位)の規模を持ち、1人あたり付加価値額1,798万円/人(県内3位)が県平均加重の+1.5倍水準を超える高付加価値製造業型に分類されます。県内で本タイプに分類されるのは妙高市・上越市・胎内市の3市町村のみです。
上越市の産業構造を数値で確認します。
| 指標 | 数値 | 県内順位(30市町村中) |
|---|---|---|
| 産業タイプ | 高付加価値製造業型 | — |
| 総就業者数(2020年) | 94,235人 | 3位 |
| 第2次産業就業者比率 | 29.4% | 22位 |
| 第3次産業就業者比率 | 63.9% | 6位 |
| 主要業種1位 | 製造業 17,758人 | 全就業者の18.8% |
| 製造品出荷額(2022年) | 約5,901億円 | 3位 |
| 付加価値額(2022年) | 約2,878億円 | 2位 |
| 1人あたり付加価値額 | 1,798万円/人 | 3位 |
※出典:総務省(国勢調査 令和2年)、経済産業省(工業統計調査 令和4年)
→ 総就業者94,235人・出荷額約5,901億円は県内3位ですが、付加価値額は県内2位で、1人あたり付加価値額1,798万円は県内3位の高付加価値構造となっています。
「高付加価値製造業型」の判定式は、1人あたり付加価値額が県平均加重(1,188万円/人)の1.5倍以上(=1,782万円/人以上)かつ第2次産業比率が20%以上の市町村です。上越市の1人あたり付加価値額1,798万円/人は判定閾値1,782万円/人を+16万円で超える境界位置で、県内で本タイプに分類される市町村は妙高市・上越市・胎内市の3市町村のみです。
第3次産業比率63.9%(県内6位)は県平均(単純平均)59.9%を+4.0ポイント上回る水準で、上越地域の中核都市として第3次サービス機能(医療福祉・卸小売・教育・公務等)も県内3位規模で保有していることが反映されています。第1次産業比率4.3%(県内23位)・第2次産業比率29.4%(県内22位)は分類順位としては県内中位以下ですが、絶対規模(就業者数)ではいずれも県内3位を占める広域自治体構造です。
上越市の産業構造は、「高付加価値製造業型」というラベルの通り、少数の大規模事業所を核とする質の高い製造業を持ちつつ、上越地域の広域拠点として第3次サービス機能も県内3位規模で集積した複合構造と読み取れます。同タイプの妙高市・胎内市と比較して規模が数倍〜10倍近く大きく、高付加価値製造業型グループ内では例外的な巨大自治体です。産業タイプ「高付加価値製造業型」の詳細な内訳は章②〜⑤で確認できます。
② 産業構造サマリー(2020年・19業種中17業種県内3位以内×公務のみ県内2位)
上越市の産業別就業者比率と県内順位を整理します。
| 指標 | 数値 | 県内順位(30市町村中) |
|---|---|---|
| 総就業者数 | 94,235人 | 3位 |
| 第1次産業就業者比率 | 4.3% | 23位 |
| 第1次産業就業者数 | 4,096人 | — |
| 第2次産業就業者比率 | 29.4% | 22位 |
| 第2次産業就業者数 | 27,703人 | — |
| 第3次産業就業者比率 | 63.9% | 6位 |
| 第3次産業就業者数 | 60,217人 | — |
※出典:総務省(国勢調査 令和2年)
→ 総就業者94,235人(県内3位)・第3次63.9%(県内6位)で、新潟市・長岡市に次ぐ県内3位規模の均等分布型となっています。
総就業者数94,235人は県内3位で、1位新潟市(376,334人)の約25%の規模、2位長岡市(128,543人)の約73%の規模です。第3次産業比率63.9%は県内6位で、県平均(単純平均)59.9%を+4.0ポイント上回ります。第1次産業比率4.3%は県内23位・第2次産業比率29.4%は県内22位ですが、いずれも絶対就業者数(第1次4,096人・第2次27,703人)では県内3位規模となっています。
19業種中17業種が県内3位以内・例外は「公務が県内2位」
上越市は業種横断で19業種中17業種が県内3位以内を占めます(新潟市>長岡市>上越市の3強構造)。例外となる業種を整理します。
| 業種 | 上越市の値 | 県内順位 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 公務 | 3,900人 | 県内2位 | 長岡市(3,629人)を上回る |
| 農業・林業 | 4,047人 | 4位 | — |
| 漁業 | 49人 | 8位 | — |
※出典:総務省(国勢調査 令和2年)
→ 19業種中17業種が県内3位以内で、例外は公務が県内2位(長岡市3,629人を上回る)・農業林業4位・漁業8位の3業種のみとなっています。
公務就業者3,900人が県内2位で長岡市を上回るのは、上越地方の広域行政機能(合同庁舎・地方裁判所・県出先機関等)が上越市に集中していることによるとみられます(因果断定はできません)。他の16業種(建設業・製造業・電気ガス・情報通信・運輸郵便・卸小売・金融保険・不動産・学術技術・宿泊飲食・生活娯楽・教育・医療福祉・複合・他サービス・鉱業)はいずれも県内3位で、新潟市・長岡市に次ぐ「県内3位の万能型構造」と読み取れます。
▼【グラフ:joetsu_産業構造.png 新潟県30市町村の産業別就業者比率(2020年・上越市を強調)】

③ 10年間の産業構造変化(就業者△5.4%は減少幅県内7位小さい×製造業△1.9%の安定×医療福祉+18.4%)
10年で総就業者は△5.4%減少しましたが、県内で減少幅が7番目に小さい水準です。製造業△1.9%は10年で安定維持(2015→2020で反発)、医療福祉+18.4%(+2,144人)が伸長しました。
2010年から2020年までの10年間で、上越市の総就業者数は△5.4%(△5,382人)減少しました。この減少幅は県内30市町村で下から7番目に小さい水準(減少幅が小さい順で聖籠+7.4%>新発田△1.8%>見附△2.1%>新潟△2.9%>燕△3.0%>三条△3.7%>上越△5.4%)となっています。業種別では製造業△1.9%が10年でほぼ横ばい維持・医療福祉+18.4%(+2,144人)が伸長しました。
2010年から2020年までの就業者数と産業構造の推移を整理します。
| 年 | 総就業者数 | 第1次比率 | 第2次比率 | 第3次比率 |
|---|---|---|---|---|
| 2010年(H22) | 99,617人 | 5.3% | 29.9% | 62.0% |
| 2015年(H27) | 96,378人 | 5.0% | 29.1% | 64.6% |
| 2020年(R2) | 94,235人 | 4.3% | 29.4% | 63.9% |
| 10年変化 | △5,382人(△5.4%) | △1.0pt | △0.5pt | +1.9pt |
※出典:総務省(国勢調査 令和2年・平成27年・平成22年)
→ 総就業者△5.4%は県内で減少幅が7番目に小さい水準で、第3次産業比率は+1.9pt上昇して63.9%に達しました。第2次比率△0.5ptは県内10位(減少幅小さい順)で、製造業比率がほぼ維持されています。
主要業種の10年間の就業者数変化を整理します。
| 業種 | 2010年 | 2020年 | 10年変化 |
|---|---|---|---|
| 医療・福祉 | 11,679人 | 13,823人 | +2,144人(+18.4%) |
| 情報通信 | 678人 | 736人 | +58人(+8.6%) |
| 製造業 | 18,102人 | 17,758人 | △344人(△1.9%) |
| 教育 | 4,814人 | 4,541人 | △273人(△5.7%) |
| 公務 | 4,195人 | 3,900人 | △295人(△7.0%) |
| 卸売業・小売業 | 15,447人 | 13,583人 | △1,864人(△12.1%) |
| 宿泊・飲食業 | 5,180人 | 4,493人 | △687人(△13.3%) |
| 建設業 | 11,574人 | 9,833人 | △1,741人(△15.0%) |
| 農業・林業 | 5,220人 | 4,047人 | △1,173人(△22.5%) |
※出典:総務省(国勢調査 令和2年・平成27年・平成22年)
→ 医療福祉+18.4%(+2,144人・絶対数最大増加)・情報通信+8.6%が伸長する一方、農業△22.5%・建設△15.0%・宿泊飲食△13.3%・卸小売△12.1%が減少しました。製造業△1.9%は第2次業種の中で減少幅が小さい水準です。
製造業△1.9%の安定は上越市の10年変化の特徴で、2010年18,102人→2015年16,991人(△6.1%)→2020年17,758人(+4.5%反発)と、2015→2020の後半5年で反発しています。県内で総就業者△5.4%は減少幅が7番目に小さい水準で、上位の聖籠+7.4%・新発田△1.8%・見附△2.1%・新潟△2.9%・燕△3.0%・三条△3.7%に次ぎ、上越市の減少幅は県内中位より上(減少幅が小さい方)に位置します。
一方、増加業種は医療・福祉+18.4%・情報通信+8.6%の第3次高次業種で、農業・林業△22.5%・建設業△15.0%・宿泊飲食△13.3%・卸小売△12.1%は第1次・第2次建設・第3次商業サービス系の減少パターンとなっています。
上越市の10年変化は、総就業者数の減少幅が県内で7番目に小さい安定性を持ち、業種別では製造業△1.9%の安定(第2次業種で県内最上位クラス)と医療福祉+18.4%(+2,144人)の伸長が同時に進む構造と読み取れます。医療・福祉+18.4%増は高齢化に伴う医療・介護需要の変化がみられ、情報通信+8.6%増は上越地方のIT関連拠点機能の変化がみられますが、業種別増減の背景は複数の要因が絡み合うため、単一の因果として断定はできません。
▼【グラフ:joetsu_産業変化.png 上越市の産業構造推移(2010→2015→2020年・積み上げ棒)】

④ 主要業種の詳細(就業者数上位5業種・製造業18.8%×医療福祉14.7%×卸小売14.4%の分散構造)
就業者数の多い上位5業種を確認します。
| 順位 | 業種名 | 就業者数 | 就業者比率 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 製造業 | 17,758人 | 18.8% |
| 2位 | 医療・福祉 | 13,823人 | 14.7% |
| 3位 | 卸売業・小売業 | 13,583人 | 14.4% |
| 4位 | 建設業 | 9,833人 | 10.4% |
| 5位 | その他サービス業 | 4,713人 | 5.0% |
※出典:総務省(国勢調査 令和2年)
→ 製造業17,758人(18.8%)が最大業種ですが、医療福祉14.7%・卸小売14.4%も規模が大きく、上位3業種で47.9%を占める分散構造となっています。1位と2位の差はわずか+4.1ポイントです。
主要業種1位「製造業」の就業者比率18.8%は、単一業種として就業者の約5人に1人を占める水準です。2位の医療・福祉(14.7%)との差は+4.1ポイント、3位の卸売業・小売業(14.4%)との差は+4.4ポイントで、上位業種の集中度は低く分散型構造となっています。1位から3位までを合わせた上位3業種で全就業者の47.9%を占めます。
主要業種1位「製造業」の18.8%は、県内で製造業を主要業種1位とする25市町村の中で下位に位置する境界レベルで、上越市の第2次比率29.4%が県内22位(章①参照)と対応しています。県内の集積型上位(燕市35.2%・三条市28.8%・小千谷市28.6%等)と比較すると、上越市の製造業比率は集積度としては低めですが、絶対規模(就業者17,758人)では県内3位を占める広域自治体構造となっています。
主要業種2位「医療・福祉」(13,823人・14.7%)は県内3位で、章③で確認したとおり10年で+18.4%(+2,144人)と伸長した業種です。上越市の業種別10年変化で絶対数最大の増加を示しています。
主要業種3位「卸売業・小売業」(13,583人・14.4%)は県内3位で、上越地域の広域商業拠点機能を反映した水準といえます。
▼【グラフ:joetsu_就業者数.png 上越市の業種別就業者数(2020年・上位10業種)】

⑤ 高付加価値製造業型の質×規模×上越圏中核(付加価値額県内2位で長岡市を+315億円上回る×3市町村76.5%×上越地域73%×補完する農業)
上越市の製造業は出荷額規模では県内3位(長岡市を670億円下回る)ですが、付加価値額は約2,878億円で県内2位(長岡市を+315億円上回る)・付加価値率48.8%が長岡市39.0%を+9.8pt上回る「少数大規模事業所×高付加価値」構造です。さらに高付加価値製造業型3市町村内でグループ総就業者の76.5%を、上越地域3市町村内で73%を単独占有する上越圏の中核市です。
この章では、上越市の産業構造を「高付加価値製造業型の質×規模×上越圏中核」という切り口で読み解きます。①製造業の規模と質、②長岡市との対比(少数大規模事業所×高付加価値)、③高付加価値製造業型3市町村×上越地域内での位置、④補完する農業構造の4つの視点で整理します。
視点1:製造業の規模と質(出荷額3位×付加価値額県内2位×付加価値率48.8%)
上越市の製造業は製造品出荷額約5,901億円(県内3位)ですが、付加価値額は約2,878億円で県内2位となり、出荷額2位の長岡市(約2,564億円)を+315億円上回ります。付加価値率48.8%(県内8位)は長岡市39.0%・新潟市38.4%・燕市36.2%を上回る水準で、1人あたり付加価値額1,798万円/人(県内3位)は県平均加重1,188万円/人を+610万円上回る質の高い構造となっています。
2022年の製造業指標を規模と効率の両面で整理します。
| 指標 | 数値 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 製造品出荷額(2022年) | 約5,901億円 | 3位 |
| 付加価値額(2022年) | 約2,878億円 | 2位 |
| 現金給与総額(2022年) | 約709億円 | 3位 |
| 付加価値率 | 48.8% | 8位 |
| 製造業事業所数 | 373か所 | 5位 |
| 製造業従業者数 | 16,008人 | 3位 |
| 1人あたり出荷額 | 約3,686万円/人 | — |
| 1人あたり付加価値額 | 1,798万円/人 | 3位 |
| 事業所あたり従業者 | 約42.9人/事業所 | — |
※出典:経済産業省(工業統計調査 令和4年)※従業者4人以上の事業所が対象
→ 出荷額・現金給与総額・従業者数の規模指標は県内3位で、事業所数は5位ですが、付加価値額は県内2位・付加価値率は県内8位で、1事業所あたり従業者数42.9人の少数大規模事業所構造となっています。
視点2:長岡市との対比(少数大規模事業所×高付加価値・出荷額と付加価値額の順位逆転)
新潟市・長岡市・上越市の3市製造業指標を対比します。
| 指標 | 新潟市 | 長岡市 | 上越市 |
|---|---|---|---|
| 産業タイプ | 複合型 | 製造業集積型 | 高付加価値製造業型 |
| 総就業者数 | 376,334人 | 128,543人 | 94,235人 |
| 製造品出荷額 | 約11,851億円 | 約6,571億円 | 約5,901億円 |
| 付加価値額 | 約4,553億円 | 約2,564億円 | 約2,878億円 |
| 事業所あたり従業者数 | 約33.7人 | 約29.3人 | 約42.9人 |
| 付加価値率 | 38.4% | 39.0% | 48.8% |
| 1人あたり付加価値額 | — | — | 1,798万円/人 |
※出典:経済産業省(工業統計調査 令和4年)
→ 出荷額規模では長岡が上越を約670億円上回りますが、付加価値額では上越が長岡を+315億円上回り、付加価値率でも上越48.8%が長岡39.0%を+9.8pt上回る質の逆転構造となっています。
上越市の出荷額3位×付加価値額2位×付加価値率48.8%の乖離パターンは、長岡市(製造業集積型・多数中規模事業所×付加価値率39.0%)との構造対比の中で明確になります。上越市は事業所数373か所(県内5位)と長岡市854か所(県内2位)の約44%の事業所数ですが、1事業所あたり従業者数約42.9人は長岡市約29.3人・新潟市約33.7人を上回り、少数の大規模事業所を持つ「少数大規模事業所」型と読み取れます。
付加価値率48.8%は「出荷額のうち原材料費・外注費を除く付加価値の割合」を示す指標で、上越市の水準は長岡市39.0%・新潟市38.4%・燕市36.2%を約9〜13pt上回ります。出荷額規模では長岡市を約670億円下回りますが、この付加価値率の差(+9.8pt)が長岡市との付加価値額逆転(上越2,878億円>長岡2,564億円)を生んでいる構造といえます。
1人あたり付加価値額1,798万円/人は県内3位で、県平均加重1,188万円/人を+610万円上回ります。県内で1人あたり付加価値額の上位には妙高市・胎内市・上越市(いずれも高付加価値製造業型3市町村)が並び、少数の大規模事業所や特定業種(電力・化学・非鉄金属・食品加工大手等)が単独立地する市町村が中心となっています。
上越市の製造業は、出荷額規模では県内3位ですが、付加価値額では県内2位・付加価値率では長岡市を+9.8pt上回る「規模より質」の構造となっています。この構造は、上越市の373か所・16,008人・1事業所あたり42.9人という「少数大規模事業所」型の集積を反映しているとみられ、大規模装置産業(化学・鉄鋼・電力・非鉄金属等)の事業所立地がみられます(個別事業所の業種構成はデータからは把握できません)。1人あたり付加価値額は製造業事業所ベース(従業者4人以上)の労働生産性指標であり、個別事業所の給与や賃金水準そのものではない点に注意が必要です。
視点3:高付加価値製造業型3市町村×上越地域内での位置(グループ76.5%×上越圏73%)
上越市は上越地域の中核都市として、県内で最も大規模装置産業事業所が集中している上越地域の中心に位置します。ここでは、高付加価値製造業型3市町村内での上越市の位置と、上越地域内での上越市の位置の2つの角度で上越市の広域構造を整理します。
高付加価値製造業型3市町村内での上越市の位置
産業タイプ「高付加価値製造業型」に分類される3市町村(妙高市・上越市・胎内市)の中での上越市の位置を確認します。
| 市町村 | 総就業者数 | 製造品出荷額 | グループ内シェア |
|---|---|---|---|
| 上越市 | 94,235人 | 約5,901億円 | 総就業者76.5% / 出荷額68.8% |
| 妙高市 | 14,978人 | — | — |
| 胎内市 | 13,953人 | — | — |
| 3市町村合計 | 123,166人 | 約8,572億円 | 100% |
※出典:総務省(国勢調査 令和2年)・経済産業省(工業統計調査 令和4年)
→ 高付加価値製造業型3市町村合計123,166人のうち、上越市94,235人は76.5%を占め、妙高市・胎内市(各1.5万人前後)と比較して約6〜7倍規模の圧倒的な中核市となっています。
高付加価値製造業型3市町村合計総就業者123,166人のうち、上越市の94,235人は76.5%を占めます。製造品出荷額でも3市町村合計約8,572億円のうち上越市の約5,901億円は68.8%を占めており、高付加価値製造業型グループ全体の中で上越市が規模最大の中核市であることが数値で確認できます。妙高市(14,978人)・胎内市(13,953人)と比較すると、上越市は約6〜7倍規模で、同一タイプ内の他2市町村とは明確に異なる規模スケールを持っています。
上越地域3市町村内での上越市の位置
上越地域(上越市・糸魚川市・妙高市)の総就業者を整理します。
| 市町村 | 産業タイプ | 総就業者数 | 上越地域内シェア |
|---|---|---|---|
| 上越市 | 高付加価値製造業型 | 94,235人 | 73% |
| 糸魚川市 | 製造業集積型 | 19,998人 | 15% |
| 妙高市 | 高付加価値製造業型 | 14,978人 | 12% |
| 上越地域合計 | — | 129,211人 | 100% |
※出典:総務省(国勢調査 令和2年)
→ 上越地域3市町村合計129,211人のうち、上越市94,235人は73%を占め、上越圏の中核として2位糸魚川市(19,998人)の約4.7倍・3位妙高市(14,978人)の約6.3倍の総就業規模となっています。
上越市の総就業者94,235人は上越地域全体の73%を占め、上越圏の中核として2位糸魚川市の約4.7倍・3位妙高市の約6.3倍の規模となっています。上越地域は3市町村のうち2市町村(上越市・妙高市)が高付加価値製造業型で、県内で本タイプに分類される3市町村のうち2つが上越地域に集中する構造です。
視点4:補完する農業構造(規模上位×単位効率下位・大規模水田型)
上越市は産業タイプ「高付加価値製造業型」で第1次産業就業者比率4.3%(県内23位)と低位ですが、農業産出額約160億円(県内5位)の水準を保有します。高付加価値製造業型の中核市として、農業も一定規模を補完的に保有する複合構造とみられます。
農業の規模と効率を整理します。
| 指標 | 数値 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 農業産出額(2022年推計) | 約160億円 | 5位 |
| 農業経営体数(2020年) | 3,111戸 | 4位 |
| 経営耕地面積(2020年) | 約13,258ha | 3位 |
| 農家1戸あたり産出額 | 515万円/戸 | 11位 |
| 農地1haあたり産出額 | 121万円/ha | 25位 |
※出典:農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年・農林業センサス 令和2年)
→ 経営体3,111戸(県内4位)・耕地約13,258ha(県内3位)と規模上位ですが、1戸あたり515万円(11位)・1haあたり121万円(25位)と効率は中位〜下位となっています。
上越市の農業経営体数3,111戸は県内4位、経営耕地面積約13,258haは県内3位で、規模順位はいずれも上位です。一方、農業産出額約160億円は県内5位で、規模順位より1〜2ランク下位に位置します。単位あたり指標は農家1戸あたり産出額515万円/戸が県内11位(経営体数順位4位と7ランクの乖離)・農地1haあたり産出額121万円/haが県内25位(耕地面積順位3位と22ランクの乖離)で、県中位〜下位に位置します。
農地1haあたり産出額121万円/haが県内25位という水準は、単位面積あたりの産出額が県内下位に位置することを示します。県内で1haあたり産出額の上位には園芸・畜産・果樹等の高付加価値農業を含む市町村が並びますが、上越市の規模3〜4位×1戸あたり11位×1haあたり25位の乖離パターンは、これらの「高付加価値農業型」とは異なり、大規模水田地帯を広く抱える稲作主体の構造と読み取れます。
上越市は2005年に周辺14市町村(旧安塚町・旧牧村・旧板倉町・旧大島村等)と合併した広域自治体で、越後平野南部の平野部と山間部の農山村地域を含む広範な農業地帯を保有しています。経営耕地面積約13,258ha(約133km²)は市域内に大規模水田地帯が広がる規模で、都市部と農村部が同一市域に混在する構造となっています。高付加価値製造業型3市町村(妙高市・上越市・胎内市)の農業産出額合計約292億円のうち、上越市の約160億円は55%を占めており、高付加価値製造業型グループ内で農業規模が最大の市町村と読み取れます。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
上越市の産業構造は、高付加価値製造業型の中核市として、製造業の質(付加価値額県内2位で長岡市を+315億円上回る・付加価値率48.8%)と上越圏中核としての規模突出(同タイプ3市町村の76.5%・上越地域3市町村の73%を単独占有)の2つの面を同時に持ちます。19業種中17業種が県内3位以内で、例外は公務が県内2位(3,900人・長岡市3,629人を上回る)の1業種のみという業種横断3強構造の中の例外構造も、上越地方の広域行政機能が上越市に集中していることを反映しているとみられます。さらに農業経営体3,111戸(県内4位)・経営耕地約13,258ha(県内3位)の大規模水田型の農業を補完的に保有し、都市部と農村部が同一市域に混在する広域自治体構造となっています。上越市を「高付加価値製造業型3市町村の圧倒的中核」と「上越圏の広域拠点」の両面から捉えることが、同タイプの妙高市・胎内市および上越地域内の糸魚川市・妙高市との構造的な差異を理解するうえで妥当な視点といえます。
▼【グラフ:joetsu_県内ランキング.png 新潟県内 付加価値額ランキング(上越市を強調)】

⑥ 移住検討者・起業出店・就職転職への読み方
本章は「上越市 移住」「上越市 就職」「上越市 起業」等の検索意図に対する、産業構造データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。
視点1:就職・転職検討者向け(県内3位規模の多業種選択肢と質の高い製造業)
上越市は総就業者94,235人(県内3位)・主要業種1位製造業17,758人(18.8%)・2位医療福祉13,823人(14.7%)・3位卸小売13,583人(14.4%)と、県内3位の規模で多業種の選択肢を持つ労働市場となっています。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 労働市場の規模(多業種) | 総就業者94,235人(県内3位・新潟市の約25%規模) |
| 製造業の就業機会 | 製造業17,758人(18.8%・県内3位)・事業所ベース従業者16,008人(県内3位)・事業所373か所(県内5位) |
| 質の高い製造業労働市場 | 付加価値額約2,878億円(県内2位)・1人あたり付加価値額1,798万円/人(県内3位・県平均加重+610万円) |
| 医療・福祉分野の就業機会 | 医療福祉13,823人(14.7%・県内3位)・10年で+18.4%(+2,144人・絶対数最大増加) |
| 公務セクターの就業機会 | 公務3,900人(県内2位・長岡市3,629人を上回る上越地方の広域行政機能集積) |
上越市は県内3位規模の労働市場で、19業種中17業種が県内3位以内を占める均等分布型構造となっています。特に製造業は少数大規模事業所型で1人あたり付加価値額が県内3位、医療福祉は10年で+18.4%と伸長、公務は県内2位で長岡市を上回るという3つの特徴があります。1人あたり付加価値額1,798万円(県内3位)は製造業事業所ベース(従業者4人以上)の労働生産性指標で、個別事業所の給与そのものではありません。
視点2:起業・出店検討者向け(県内3位規模の広域商圏×上越圏中核)
上越市の産業構造は製造業18.8%を主軸としつつ、医療福祉14.7%・卸小売14.4%・建設業10.4%・その他サービス5.0%が上位を占め、事業所ベースの幅広い需要基盤を持ちます。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 卸小売BtoC・BtoBの市場規模 | 卸小売就業者13,583人(県内3位)・上越地域の広域商業拠点機能 |
| 製造業BtoB市場の規模と質 | 製造品出荷額約5,901億円(県内3位)・付加価値額約2,878億円(県内2位)・事業所373か所(少数大規模型) |
| 医療福祉関連の需要拡大 | 医療福祉就業者13,823人・10年で+18.4%(+2,144人)増加 |
| 公務セクター関連の需要 | 公務3,900人(県内2位)・上越地方の合同庁舎・地方裁判所・県出先機関等の広域行政機能集積 |
| 農業BtoC・BtoBの規模 | 農業産出額約160億円(県内5位)・経営体3,111戸(4位)・経営耕地約13,258ha(3位) |
上越市は上越地域の中核として、上越地域3市町村総就業者の73%を占める広域商圏を対象とした事業基盤があるとみられます。高付加価値製造業型3市町村(妙高市・上越市・胎内市)の中でグループ総就業者の76.5%を単独占有する規模で、大規模装置産業のBtoB需要と広域行政機能のBtoG需要の両方を含む複合市場と観察できます。
視点3:移住検討者向け(上越圏の中核×高付加価値製造業×広域自治体)
上越市は上越地域の中核都市で、生活サービスに関わる業種(医療福祉13,823人・卸小売13,583人)が県内3位規模で、農業も一定規模(産出額約160億円・県内5位)を保有する複合的な産業構造を持ちます。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 生活サービスの水準 | 医療福祉13,823人(14.7%・県内3位)・卸小売13,583人(14.4%・県内3位)・教育4,541人(県内3位) |
| 就業先の選択肢の広さ | 上位3業種で全就業者の47.9%(残り52.1%は他16業種に分散・県内3位規模の分散型業種構成) |
| 上越地方の中核機能 | 公務3,900人(県内2位・長岡市3,629人を上回る)・上越地方の合同庁舎・地方裁判所・県出先機関等の広域行政機能集積 |
| 農業・水稲+大規模水田地帯 | 農業経営体3,111戸(県内4位)・経営耕地約13,258ha(県内3位)・大規模水田地帯を広く抱える稲作主体構造 |
| 地理的位置(上越圏中核・広域自治体) | 2005年合併の広域自治体(旧安塚町・旧牧村・旧板倉町・旧大島村等14市町村を含む)・北陸新幹線(上越妙高駅)・信越本線の要衝 |
個別の医療施設・商業施設・住環境・住宅コスト・保育・学校情報は本記事の範囲外です。移住の意思決定にあたっては、これらの別データを別途参照してください。
⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、移住・就業・起業の意思決定を代替するものではありません。
⑦ データの見方・注意点
産業タイプ分類は目安です
本記事の「産業タイプ」(製造業集積型・高付加価値製造業型・農業型・複合型・都市サービス型等)は、産業別就業者比率と製造業指標を組み合わせた分類です。同一タイプでも市町村ごとに主要業種・規模・変化パターンは異なるため、タイプラベルだけで判断せず、本文の各指標を合わせて確認してください。
就業者比率と生産性は別指標です
第1/2/3次産業の就業者比率は「誰がどこで働いているか」を示す指標です。1人あたり付加価値額(製造業事業所ベース)は「製造業の労働生産性の目安」を示す別の指標であり、就業者比率が高いほど生産性が高いとは限りません。
製造業指標は事業所ベースです
⑤で提示する製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額は、経済産業省「工業統計調査」の事業所ベース集計です。市町村内に本社を置く企業ではなく、事業所(工場・作業所等)が市町村内にあることが集計基準となります。県外本社の事業所も含まれる場合があります。
農業産出額は推計値です
⑤で提示する農業産出額は農林水産省「市町村別農業産出額(推計)」による推計値です。市町村単位の農業産出額は農林水産省が農業経営体調査・作物統計等から推計しており、実額とは差が生じる場合があります。
農業産出額と農家収入は別です
農業産出額は市町村内で生産された農産物の推定額(生産額ベース)で、農家の手取り収入とは異なります。生産コスト・流通経費・農業経営体の規模差により、産出額と農家収入の関係は市町村ごとに異なります。
主要業種比率の分母は総就業者数です
②〜④で提示する主要業種の比率は、国勢調査「産業(大分類)別就業者数」を分母として計算しています。分母は当該市町村に居住する15歳以上就業者(従業地ではなく居住地ベース)です。市町村外へ通勤する就業者も含まれます。
10年変化は国勢調査5年ごとの比較です
③で提示する2010年→2015年→2020年の10年変化は、国勢調査(5年ごと実施)の3時点比較です。年次データではないため、単年度のショック(特定事業所の開設・閉鎖等)の影響が5年間の中で吸収されている場合があります。
産業タイプは順位ではありません
産業タイプの分類(製造業集積型等)は市町村の産業構造の特徴を示す分類であり、優劣を示すものではありません。「複合型」が「農業型」より優れているという意味ではなく、産業の集中度や分散度の違いを示す指標です。
まとめ
上越市の産業構造の特徴(データから読み取れる範囲)
- 産業タイプは高付加価値製造業型。総就業者数94,235人は県内3位、第3次産業比率63.9%は県内6位、第2次産業比率29.4%は県内22位ですが絶対就業者数(第2次27,703人)は県内3位規模
- 付加価値額約2,878億円は県内2位(出荷額3位でありながら長岡市約2,564億円を+315億円上回る)で、付加価値率48.8%(県内8位)が長岡市39.0%・新潟市38.4%・燕市36.2%を上回る「少数大規模事業所×高付加価値」構造
- 1人あたり付加価値額1,798万円/人(県内3位)で、県平均加重1,188万円/人を+610万円上回る質の高い製造業構造
- 事業所あたり従業者約42.9人は長岡市約29.3人・新潟市約33.7人を上回る「少数大規模事業所」型
- 19業種中17業種が県内3位以内(例外は公務が県内2位・長岡市3,629人を上回る3,900人、農業林業4位、漁業8位)の上越圏中核構造
- 高付加価値製造業型3市町村(妙高市・上越市・胎内市)中でグループ総就業者の76.5%を単独占有する規模突出の中核市
- 農業経営体3,111戸(県内4位)・経営耕地約13,258ha(県内3位)の規模上位ですが、1戸あたり515万円(11位)・1haあたり121万円(25位)の「大規模水田型」構造
- 上越地域3市町村(上越市・糸魚川市・妙高市)の総就業者の73%を上越市が占める上越圏の中核
10年間の産業構造変化
2010年から2020年にかけて総就業者は△5.4%(△5,382人)減少しましたが、この減少幅は県内30市町村で下から7番目に小さい水準(聖籠+7.4%>新発田△1.8%>見附△2.1%>新潟△2.9%>燕△3.0%>三条△3.7%>上越△5.4%)となっています。業種別では医療福祉+18.4%(+2,144人・絶対数最大増加)・情報通信+8.6%が伸長する一方、農業△22.5%・建設△15.0%・宿泊飲食△13.3%・卸小売△12.1%が減少しました。製造業△1.9%は第2次業種の中で減少幅が小さい水準で、2015→2020の後半5年で16,991人→17,758人(+4.5%)と反発しています。第3次産業比率は+1.9pt上昇して63.9%に達しました。
派生指標で見える意外な観察
- 出荷額3位×付加価値額2位×付加価値率48.8%:出荷額規模では長岡市を約670億円下回りますが、付加価値率の差(+9.8pt)が長岡市との付加価値額逆転(上越2,878億円>長岡2,564億円)を生む「規模より質」の乖離構造
- 1人あたり付加価値額1,798万円/人が県平均加重+610万円:県内3位の質の高さで、判定閾値1,782万円/人(=1,188×1.5)を+16万円で超える境界位置の高付加価値製造業型
- 事業所あたり従業者42.9人の「少数大規模事業所」型:長岡市約29.3人・新潟市約33.7人を上回る事業所規模で、大規模装置産業事業所の立地がみられる構造
- 19業種中17業種が県内3位以内・例外は公務が県内2位:業種横断3強構造(新潟>長岡>上越)の中で、公務のみが長岡市3,629人を上回る3,900人で県内2位(上越地方の広域行政機能集積)
- 高付加価値製造業型3市町村中でグループ総就業者の76.5%を単独占有:妙高市(14,978人)・胎内市(13,953人)の約6〜7倍規模で、同タイプ内で圧倒的な中核市
- 上越地域3市町村(上越市・糸魚川市・妙高市)の総就業者の73%を上越市が占める:2位糸魚川市の約4.7倍・3位妙高市の約6.3倍で、上越圏の中核として広域拠点機能を保有
- 総就業者△5.4%は県内で減少幅7番目に小さい×製造業△1.9%は安定維持:10年減少ペースが県内中位より上(減少幅が小さい方)で、製造業は2015→2020後半5年で+4.5%反発
この記事の執筆・データについて
執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和2年(2020年)国勢調査/令和4年(2022年)工業統計調査・市町村別農業産出額(推計)/令和2年(2020年)農林業センサス/令和3年(2021年)経済センサス-活動調査
更新日: 2026-09-05
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本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・事業判断助言ではありません。移住・就業・起業・出店等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。
出典
- 産業別就業者数(第1〜3次産業・主要業種):
総務省(国勢調査 令和2年・平成27年・平成22年) - 製造品出荷額・製造業従業者数・付加価値額:
経済産業省(工業統計調査 令和4年) - 農業産出額:
農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年) - 農家数・農地面積:
農林水産省(農林業センサス 令和2年) - 事業所数・従業者数:
総務省・経済産業省(経済センサス-活動調査 令和3年)
派生値の算出方法:
本記事で使用する「県平均・県合計・倍率」等の派生値は、新潟県30市町村の集計値から算出しました。
- 県平均:30市町村の該当指標の単純平均
- 県合計:30市町村の該当指標の合計値
- 県内順位:30市町村を該当指標の降順(または昇順)でソートした順位
- 1人あたり付加価値額:付加価値額 ÷ 製造業従業者数(工業統計調査の事業所ベース)
- 主要業種比率:業種別就業者数 ÷ 総就業者数(国勢調査)
データ基準日:令和2年(2020年)国勢調査・令和4年(2022年)工業統計調査・市町村別農業産出額
次回更新推奨:令和7年(2025年)国勢調査データ公表後、令和6年(2024年)工業統計調査データ公表後

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