十日町市の産業構造|業種均等度は県内最上位クラス・農業基盤県内6位・中越地域内で最大の10年減少率(R2/R4)

市町村

十日町市(中越地域・中魚沼地域・信濃川中流域の豪雪地・きもの/大地の芸術祭で知られる地域)の産業タイプは複合型で、総就業者数26,103人(県内10位/30市町村中)・製造品出荷額約391.9億円(県内20位)・農業産出額約65.9億円(県内12位)の規模を持ちます。第1次産業就業者比率は10.9%(県内6位)、第2次産業就業者比率は29.0%(県内23位)、第3次産業就業者比率は59.0%(県内17位)で、第1次比率は県平均(単純平均8.6%)を+2.3ポイント上回る水準です。

十日町市の産業構造の最大の特徴は、業種構造の均等度が県内で最も高いレベルにある点です。主要業種1位比率は16.0%(県内で下から2番目)、主要業種1-2位差は2.2ポイント(県内4位に均等)、上位3業種合計は42.8%(分散型6市町村中で南魚沼市42.0%に次ぐ2位)で、19業種中10業種が県内トップ10入りする多業種型の構造を持ちます。同時に農業・林業就業者数2,840人(県内6位)・農業経営体数2,705戸(県内6位)は、総就業者県内10位規模を上回る農業基盤で、中魚沼地域の稲作を中心とした農業構造が反映されています。10年間で総就業者は△13.0%(△3,889人)減少し、この減少幅は県内で大きい方から5番目、中越地域16市町村内では津南町と同率で最大の減少率となります。

業種均等度県内最上位クラスの多業種型、農業・林業就業者県内6位という農業基盤、10年で中越地域最大の△13.0%減少という3軸から、十日町市の産業構造を読み解きます。


  1. この記事でわかること
  2. ① 十日町市の産業タイプ(複合型・業種均等度は県内最上位クラス・総就業者10位規模で最も分散)
  3. ② 産業構造サマリー(2020年・19業種中10業種が県内トップ10入り・農業林業6位/鉱業4位が総就業者順位10位を上回る)
  4. ③ 10年間の産業構造変化(就業者△13.0%×津南町と同率で中越地域最大の減少率×第3次比率+3.9pt)
  5. ④ 主要業種の詳細(就業者数上位5業種・製造業16.0%×卸小売13.8%×医療福祉13.0%×建設12.6%×農業林業10.9%の分散構造)
  6. ⑤ 製造業の規模と質(事業所数県内9位×1事業所あたり21.3人×1人あたり付加価値額県内28位の多事業所小規模構造)
  7. ⑥ 農業の規模と特徴(就業者6位×経営体6位×産出額12位×耕地12位×1戸あたり26位の多数小規模農家型)
  8. ⑦ 中越地域の中の十日町市(中越6位×複合型2市町村のみ×中越地域内で津南町と同率の10年減少率)
  9. ⑧ 就業・就農・移住検討者への読み方(分散型労働市場×農業基盤県内6位×中越最大の10年減少圧×大地の芸術祭の複合構造)
    1. 視点1:就業・転職検討者向け(分散型労働市場×多事業所小規模製造業×医療福祉伸長×中越最大の減少圧)
    2. 視点2:就農・農業関連事業検討者向け(農業基盤県内6位×多数小規模農家×稲作構造)
    3. 視点3:移住検討者向け(分散型複合都市×農業基盤×豪雪地×大地の芸術祭の地域文化)
  10. ⑨ データの見方・注意点
  11. まとめ
    1. 十日町市の産業構造の特徴(データから読み取れる範囲)
    2. 10年間の産業構造変化
    3. 派生指標で見える意外な観察
  12. この記事の執筆・データについて
  13. 出典

この記事でわかること

  • 産業タイプは「複合型」。総就業者数26,103人(県内10位)・第1次産業比率10.9%(県内6位)・第2次29.0%(23位)・第3次59.0%(17位)の分散構造
  • 業種構造の均等度は県内で最も高いレベル:主要業種1位比率16.0%(下から2番目)・1-2位差2.2pt(県内4位)・上位3業種合計42.8%(分散型6市町村中2位)
  • 19業種中10業種が県内トップ10入り:農業・林業6位・鉱業4位・情報通信7位・建設業8位等
  • 農業・林業就業者数2,840人(県内6位)・農業経営体数2,705戸(県内6位)で、総就業者県内10位規模を上回る農業基盤・中魚沼地域の稲作構造
  • 製造業は事業所数149か所(県内9位)と多いが、1事業所あたり従業者21.3人・1人あたり付加価値額524万円/人(県内28位)の多事業所小規模構造で、県平均加重を△664万円下回る
  • 10年間で総就業者は△13.0%(△3,889人)で減少幅県内5位・中越地域16市町村内で最大の減少率(津南町と同率)
  • 医療・福祉のみ+8.9%(+277人)と唯一の増加業種で、高齢化に伴う需要変化とみられる

① 十日町市の産業タイプ(複合型・業種均等度は県内最上位クラス・総就業者10位規模で最も分散)

十日町市の産業構造の最大の特徴は、総就業者県内10位規模を持ちながら業種構造の均等度が県内で最も高いレベルにあり、農業・製造業・第3次サービスが拮抗する分散型の複合都市である点です(章① サマリー)。

十日町市の産業タイプは「複合型」です。総就業者数26,103人(県内10位)・第1次産業比率10.9%(県内6位)・第2次産業比率29.0%(県内23位)・第3次産業比率59.0%(県内17位)の構成で、県内で第1次産業比率が上位に位置する農業基盤を持ちながら、特定業種への偏りが小さい業種均等度の高い分散型都市です。

十日町市の産業構造を数値で確認します。

指標数値県内順位(30市町村中)
産業タイプ複合型
総就業者数(2020年)26,103人10位
第1次産業就業者比率10.9%6位
第2次産業就業者比率29.0%23位
第3次産業就業者比率59.0%17位
主要業種1位比率16.0%(製造業)下から2番目(=分散型)
主要業種1-2位差2.2pt4位(均等)
上位3業種合計比率42.8%分散型6市町村中2位

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

→ 総就業者は県内10位規模ですが、主要業種1位比率16.0%は県内で下から2番目・上位3業種合計42.8%は分散型6市町村中2位の分散度で、業種構造の均等度は県内最上位クラスに位置します。

主要業種1-2位差の県内順位(均等度が高い順)を整理します。

順位市町村主要業種1位比率1-2位差上位3合計
1粟島浦村20.2%(漁業)0.0pt51.4%
2佐渡市16.2%(医療・福祉)0.1pt45.9%
3阿賀町16.8%(製造業)0.6pt47.5%
4十日町市16.0%(製造業)2.2pt42.8%
5南魚沼市15.6%(製造業)2.3pt42.0%
6関川村19.6%(製造業)2.7pt49.8%

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

→ 十日町市の1-2位差2.2ptは県内4位の均等度で、上位3市町村(粟島浦村・佐渡市・阿賀町)は総就業者県内20位以下の小規模市町村または特殊構造市町村です。総就業者県内10位規模を持つ市町村では十日町市が最も均等度の高い分散型に位置づけられます。

十日町市の産業タイプは、判定式(第1次比率15%未満・第2次比率30%未満)により「複合型」に分類されます。第1次産業比率10.9%(県内6位)は県平均(単純平均8.6%)を+2.3ポイント上回り、農業基盤の存在を示しています。第2次産業比率29.0%(県内23位)は中位より下、第3次産業比率59.0%(県内17位)は県中位に位置します。

中越地域16市町村内で「複合型」に分類されるのは南魚沼市と十日町市の2市町村のみで、他14市町村は製造業集積型・農業型・宿泊業型(湯沢町)に分類されます。

十日町市の産業構造は、「複合型」というラベルの通り、特定業種への集中度が低く農業・製造業・第3次サービスが拮抗する分散型都市と読み取れます。総就業者10位規模でありながら業種均等度は県内4位、19業種中10業種が県内トップ10入り(章②で詳述)という多業種型の構造は、移住検討者にとって「特定産業への依存度が低い就業機会の幅」として読み取り材料になります。産業タイプ「複合型」の詳細な内訳は章②〜⑦で確認できます。


② 産業構造サマリー(2020年・19業種中10業種が県内トップ10入り・農業林業6位/鉱業4位が総就業者順位10位を上回る)

十日町市の産業別就業者比率と県内順位を整理します。

指標数値県内順位(30市町村中)
総就業者数26,103人10位
第1次産業就業者比率10.9%6位
第1次産業就業者数2,842人
第2次産業就業者比率29.0%23位
第2次産業就業者数7,562人
第3次産業就業者比率59.0%17位
第3次産業就業者数15,394人

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

→ 総就業者は県内10位、第1次比率10.9%(6位)は県平均を上回る農業基盤、第2次・第3次は中位帯の複合構造です。

総就業者数26,103人は県内10位で、中越地域内では長岡市(128,543人)・三条市(49,378人)・燕市(41,335人)・柏崎市(38,970人)・南魚沼市(28,656人)に次ぐ中越地域6位の規模、県内5位の南魚沼市の約91%の規模です。第1次産業比率10.9%は県内6位で、県平均(単純平均8.6%)を+2.3ポイント上回る水準です。

19業種中10業種が県内トップ10入り・多業種型の構造

十日町市の業種別絶対値順位は、総就業者数10位という規模を反映して19業種中10業種が県内トップ10入りします。特に県平均以上の順位に位置する業種を整理します。

業種十日町市の就業者数県内順位
鉱業87人県内4位
農業・林業2,840人県内6位
情報通信288人県内7位
建設業3,300人県内8位
学術技術418人県内8位
生活娯楽1,139人県内8位
宿泊・飲食業1,522人県内9位
教育1,078人県内9位
卸売業・小売業3,600人県内10位
複合491人県内10位

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

→ 農業・林業6位・鉱業4位・情報通信7位が総就業者県内10位規模を上回る順位で、多業種型の構造を示します。

19業種中10業種が県内トップ10入りする構造は、特定業種への偏りが小さい分散型の証左です。特に農業・林業2,840人が県内6位は総就業者順位(10位)を4ランク上回り、中魚沼地域の農業基盤の存在を示しています(詳細は章⑥)。鉱業87人が県内4位(新潟290・長岡228・上越112の次)・情報通信288人が県内7位は総就業者順位を上回る位置です。

▼【グラフ:tokamachi_産業構造.png 新潟県30市町村の産業別就業者比率(2020年・十日町市を強調)】


③ 10年間の産業構造変化(就業者△13.0%×津南町と同率で中越地域最大の減少率×第3次比率+3.9pt)

10年で総就業者は△13.0%減少し、この減少幅は県内で大きい方から5番目、中越地域16市町村内では津南町と同率で最大の減少率です。医療・福祉のみ+8.9%と唯一の増加業種となりました(章③ サマリー)。

2010年から2020年までの10年間で、十日町市の総就業者数は△13.0%(△3,889人)減少しました。この減少幅は県内30市町村で大きい方から5番目に位置し、津南町と同率です。中越地域16市町村内では十日町市が津南町と同率で最大の減少率(南魚沼・柏崎・見附等は△12%台以下)となります。

産業構造の比率変化では第3次産業比率+3.9pt(プラス変化順位3位)と第3次シフトが県内で上位に位置し、業種別では医療・福祉のみ+8.9%(+277人)が唯一の増加業種となりました。

2010年から2020年までの就業者数と産業構造の推移を整理します。

総就業者数第1次比率第2次比率第3次比率
2010年(H22)29,992人12.4%31.3%55.1%
2015年(H27)28,551人11.4%30.7%56.8%
2020年(R2)26,103人10.9%29.0%59.0%
10年変化△3,889人(△13.0%)△1.5pt△2.3pt+3.9pt

※出典:総務省(国勢調査 令和2年・平成27年・平成22年)

→ 総就業者△13.0%は減少幅が県内で大きい方から5番目・中越地域内で津南町と同率で最大ですが、第3次産業比率+3.9ptは県内プラス変化順位3位で、第3次シフトが県内で上位に位置します。

主要業種の10年間の就業者数変化を整理します。

業種2010年2020年10年変化
医療・福祉3,127人3,404人+277人(+8.9%)
卸売業・小売業4,157人3,600人△557人(△13.4%)
宿泊・飲食業1,805人1,522人△283人(△15.7%)
建設業4,062人3,300人△762人(△18.8%)
製造業5,186人4,175人△1,011人(△19.5%)
農業・林業3,717人2,840人△877人(△23.6%)

※出典:総務省(国勢調査 令和2年・平成27年・平成22年)

→ 医療・福祉+8.9%が唯一の増加業種で、農業・林業△23.6%・製造業△19.5%・建設業△18.8%が減少しました。

10年間の総就業者減少率上位5市町村は、阿賀町△18.2%・佐渡市△18.0%・関川村△16.1%・糸魚川市△13.6%・津南町/十日町市△13.0%(同率)で、いずれも豪雪地・山間部・離島を中心とする地域が並びます。中越地域16市町村内では十日町市が津南町と同率で最大の減少率となり、南魚沼市(△12%台)・柏崎市(△12%未満)等を上回ります。

農業・林業△23.6%(△877人)は総就業者減少率△13.0%を大きく上回る減少幅で、農業従事者の高齢化と後継者不足の影響とみられます(因果断定はできません)。医療・福祉+8.9%(+277人)は十日町市で唯一の増加業種で、高齢化の進行に伴う医療・介護需要の変化が背景にあるとみられます。

十日町市の10年変化は、総就業者数の減少幅(△13.0%)が県内で5番目・中越地域内で津南町と同率で最大に位置する一方、第3次産業比率+3.9ptが県内プラス変化順位3位となり、第3次シフトが県内で上位に位置します。これは「第1次・第2次の減少が第3次の増加を上回る形での相対的シフト」として観察でき、医療・福祉+8.9%増は高齢化に伴う需要変化がみられる業種として位置づけられます。業種別増減の背景は複数の要因が絡み合うため、単一の因果として断定できません。

▼【グラフ:tokamachi_産業変化.png 十日町市の産業構造推移(2010→2015→2020年・積み上げ棒)】


④ 主要業種の詳細(就業者数上位5業種・製造業16.0%×卸小売13.8%×医療福祉13.0%×建設12.6%×農業林業10.9%の分散構造)

就業者数の多い上位5業種を確認します。

順位業種名就業者数就業者比率県内絶対値順位
1位製造業4,175人16.0%県内14位
2位卸売業・小売業3,600人13.8%県内10位
3位医療・福祉3,404人13.0%県内11位
4位建設業3,300人12.6%県内8位
5位農業・林業2,840人10.9%県内6位

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

→ 主要業種1位から5位まで16.0%〜10.9%の狭いレンジに収まり、上位5業種で全就業者の66.3%を占めます。主要業種5位に農業・林業(10.9%・県内6位)が入ることが十日町市の農業基盤を示しています。

主要業種1位「製造業」の就業者比率16.0%は、単一業種として就業者の約6人に1人を占める水準で、県内全30市町村中で下から2番目の主要業種1位比率(=業種構造の均等度が県内最上位クラス)に位置します。

2位の卸売業・小売業(13.8%)との差は+2.2ポイント、5位の農業・林業(10.9%)との差も+5.1ポイントにとどまり、主要業種の格差が小さい分散構造です。1位から3位までを合わせた上位3業種で全就業者の42.8%(分散型6市町村中で南魚沼42.0%に次ぐ2位)を占めます。

主要業種5位「農業・林業」(2,840人・10.9%)が上位5業種にランクインし、県内絶対値順位でも6位という水準は、十日町市の農業基盤の強さを業種構成に反映しています。県内で農業・林業就業者数の上位には新潟市(11,520人)・佐渡市(4,189人)・長岡市(4,180人)・上越市(4,047人)・南魚沼市(3,401人)が並び、十日町市が6位に位置します(詳細は章⑥)。

主要業種4位「建設業」(3,300人・12.6%)は県内絶対値順位でも8位、主要業種2位「卸売業・小売業」(3,600人)は県内絶対値順位10位で、いずれも総就業者県内10位規模と同水準以上の位置に並びます。

▼【グラフ:tokamachi_就業者数.png 十日町市の業種別就業者数(2020年・上位10業種)】


⑤ 製造業の規模と質(事業所数県内9位×1事業所あたり21.3人×1人あたり付加価値額県内28位の多事業所小規模構造)

十日町市の製造業は事業所数149か所(県内9位)と多いですが、1事業所あたり従業者21.3人・1人あたり付加価値額524万円/人(県内28位)の多事業所小規模構造で、県平均加重を△664万円下回ります(章⑤ サマリー)。

十日町市の製造業は製造品出荷額約391.9億円(県内20位)・付加価値額約166.1億円(県内20位)の規模で、製造業事業所数149か所は県内9位と規模順位を大きく上回る多事業所構造です。ただし1事業所あたり従業者は21.3人、1人あたり付加価値額は524万円/人で県内28位(下位)、県平均加重1,188万円/人を△664万円下回る水準です。付加価値率42.4%(県内16位・中位)を勘案しても、多事業所小規模構造と読み取れます。

2022年の製造業指標を規模と効率の両面で整理します。

指標数値県内順位
製造品出荷額(2022年)約391.9億円20位
付加価値額(2022年)約166.1億円20位
現金給与総額(2022年)約90.9億円20位
付加価値率42.4%16位(中位)
製造業事業所数149か所9位
製造業従業者数3,170人18位
1人あたり出荷額約1,236万円/人
1人あたり付加価値額524万円/人28位(下位)
事業所あたり従業者21.3人/事業所

※出典:経済産業省(工業統計調査 令和4年)※従業者4人以上の事業所が対象

→ 事業所数149か所は県内9位で規模順位(20位)を11ランク上回りますが、1事業所あたり従業者21.3人・1人あたり付加価値額524万円/人(28位)で、多事業所小規模構造が明確です。

十日町市の事業所数9位×従業者数18位×出荷額20位×1人あたり付加価値額28位の乖離パターンは、事業所あたり従業者数21.3人という水準に集約されます。県内主要製造業市町村(燕市・三条市等)の1事業所あたり従業者数と比較して低く、多数の小規模事業所が集積する構造と読み取れます。

十日町市の産業には織物業(きもの・小千谷ちぢみ等)の伝統があり、産業構造データ上は「製造業(大分類E)」の一部として分類されます(データ上は業種細分類まで特定できません)。多事業所小規模構造は、繊維・織物系の小規模事業所が多数集積する地場産業の特徴と整合的とみられます(因果断定はできません)。

1人あたり付加価値額524万円/人は県内28位(下位)で、県平均加重1,188万円/人を△664万円下回ります。付加価値率42.4%は県内16位で中位に位置しますが、事業所規模の小ささが1人あたり付加価値額の水準を制約している構造とみられます。

十日町市の製造業は、事業所数では県内9位と多くの事業所が集積するものの、1事業所あたり従業者・1人あたり付加価値額の水準は県内下位に位置する「多事業所小規模構造」に該当します。この構造は移住検討者・就職転職検討者にとっては「小規模事業所の就業機会が多い」一方「大規模事業所への就業機会は限定的」という判断材料となります。1人あたり付加価値額は製造業事業所ベース(従業者4人以上)の労働生産性指標であり、個別事業所の給与や賃金水準そのものではない点に注意が必要です。

▼【グラフ:tokamachi_県内ランキング.png 新潟県内 1人あたり付加価値額ランキング(十日町市を強調)】


⑥ 農業の規模と特徴(就業者6位×経営体6位×産出額12位×耕地12位×1戸あたり26位の多数小規模農家型)

十日町市の農業は農業・林業就業者数県内6位・農業経営体数県内6位と総就業者10位規模を上回る農業基盤ですが、1戸あたり産出額244万円(県内26位)と多数の小規模農家が広い土地に分散する構造です(章⑥ サマリー)。

農業の規模と効率を整理します。

指標数値県内順位
農業・林業就業者数(2020年)2,840人6位
農業経営体数(2020年)2,705戸6位
農業産出額(2022年推計)約65.9億円12位
経営耕地面積(2020年)約4,664.25ha12位
農家1戸あたり産出額244万円/戸26位(低い)
農地1haあたり産出額141万円/ha12位(中位)

※出典:農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年・農林業センサス 令和2年)・総務省(国勢調査 令和2年)

→ 農業・林業就業者6位・経営体6位は総就業者県内10位規模を上回る農業基盤ですが、1戸あたり244万円(26位)は県内下位で、多数の小規模農家が広い土地に分散する構造です。

「多数小規模農家×広い耕地」の構造

十日町市の農業経営体数2,705戸は県内6位で、新潟市(7,032戸)・長岡市(3,795戸)・佐渡市(3,404戸)・上越市(3,111戸)・南魚沼市(2,959戸)に次ぐ水準です。農業・林業就業者数2,840人も同じく県内6位で、農業基盤が明確に上位に並びます。一方、農業産出額約65.9億円は県内12位、経営耕地面積約4,664.25haは県内12位で、規模順位(経営体・就業者6位)を6ランク下回る位置です。

農家1戸あたり産出額244万円/戸は県内26位と下位に位置し、農地1haあたり産出額141万円/haは県内12位と中位帯です。この「経営体数6位×1戸あたり産出額26位」の乖離パターンは、多数の小規模農家が集積する構造と読み取れます。

中越地域16市町村内で農業経営体数が上位に入るのは南魚沼市(2,959戸・県内5位)・十日町市(2,705戸・県内6位)の2市町村のみで、いずれも豪雪地・稲作地帯の地域構造を反映しています。

複合型の中の農業の位置

十日町市は産業タイプ「複合型」で第1次産業就業者比率10.9%(県内6位)と県内上位に位置します。農業産出額約65.9億円(県内12位)の水準は複合型として明確な農業基盤を持ちますが、産業タイプの判定式「農業型」(第1次≧15%)には満たないため複合型に分類されます。産業構造の中で農業は主要業種5位(10.9%)として業種構成に位置し、製造業(16.0%)・卸小売(13.8%)・医療福祉(13.0%)・建設業(12.6%)と拮抗する分散構造の一部を担います。

十日町市の主要農産品(コメ品種・野菜・そば等)の詳細は本記事の範囲外です。十日町市公式サイト・JA十日町・農林水産省の関連資料を参照してください。


⑦ 中越地域の中の十日町市(中越6位×複合型2市町村のみ×中越地域内で津南町と同率の10年減少率)

十日町市は中越地域16市町村中で総就業者6位に位置し、南魚沼市とともに中越地域内で複合型に分類される2市町村のみです。10年減少率は中越地域内で津南町と同率で最大となります(章⑦ サマリー)。

十日町市は中越地域の中魚沼地域に位置し、信濃川中流域の豪雪地帯を市域に含みます。本章では、中越地域内での十日町市の位置と、複合型としての位置の2つの視点で十日町市の広域構造を整理します。

中越地域16市町村内での十日町市の位置

中越地域主要7市町村の総就業者と産業タイプを整理します。

順位市町村総就業者数産業タイプ
1長岡市128,543人製造業集積型
2三条市49,378人製造業集積型
3燕市41,335人製造業集積型
4柏崎市38,970人製造業集積型
5南魚沼市28,656人複合型
6十日町市26,103人複合型
7見附市20,045人製造業集積型

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

→ 十日町市は中越地域6位規模で、南魚沼市とともに中越地域内で複合型に分類される2市町村のみです。

十日町市の総就業者26,103人は中越地域16市町村内で6位、南魚沼市(28,656人)に次ぐ規模です。中越地域は製造業集積型(長岡・三条・燕・柏崎・見附等14市町村)が中心の地域構造ですが、南魚沼市と十日町市の2市町村のみが複合型に分類され、業種の分散構造を持つ位置に並びます。

中越地域内で津南町と同率で最大の10年減少率

10年間の総就業者減少率で中越地域主要市町村を比較すると、十日町市△13.0%は中越地域16市町村内で津南町と同率で最大の減少率となります。中越地域他市町村(南魚沼△12%台・柏崎△12%未満・長岡△10%未満・燕△6%程度等)と比較すると、十日町市の減少幅は中越地域内で津南町と並ぶ最大の水準に位置します。

この10年減少率は県内全30市町村でも大きい方から5番目(阿賀町△18.2%・佐渡市△18.0%・関川村△16.1%・糸魚川市△13.6%・十日町/津南△13.0%)に位置し、いずれも豪雪地・山間部・離島を中心とする共通点があります。

業種均等度が県内で最も高いレベル×農業基盤の複合構造

十日町市の産業構造は「複合型」の分類の中でも、業種構造の均等度が県内で最も高いレベル(主要業種1-2位差2.2pt・県内4位)にあり、同時に農業・林業就業者6位・農業経営体6位の農業基盤を併せ持ちます。中越地域内の複合型2市町村(十日町・南魚沼)の中でも、十日町市の主要業種1位比率16.0%は南魚沼市15.6%とほぼ拮抗しますが、農業・林業就業者順位では十日町6位>南魚沼(3,401人・5位)に近い水準で、農業基盤の位置は両市町村がともに上位に並びます。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

十日町市は中越地域16市町村中で総就業者6位(26,103人)に位置し、南魚沼市とともに中越地域内で複合型に分類される2市町村のみに該当します。業種構造の均等度は県内で最も高いレベル(主要業種1-2位差2.2pt・県内4位)で、19業種中10業種が県内トップ10入りする分散型都市と読み取れます。

同時に農業・林業就業者6位・農業経営体6位の農業基盤を持ち、中越地域内で最大の10年減少率(△13.0%)という減少圧が加わる構造です。十日町市を「業種均等度の高い分散型複合都市」と「農業基盤を持ちながら減少圧が中越地域内で津南町と同率で最大」の両面から捉えることが、中越地域内および複合型の中での構造的な差異を理解するうえで妥当な視点となります。


⑧ 就業・就農・移住検討者への読み方(分散型労働市場×農業基盤県内6位×中越最大の10年減少圧×大地の芸術祭の複合構造)

本章は「十日町市 就職」「十日町市 就農」「十日町市 移住」等の検索意図に対する、産業構造データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。

⚠️ 視点の並び順について: 本市町村では、①分散型労働市場に対する評価(就業機会の幅と中越最大の減少圧の両面)、②農業基盤県内6位に基づく就農・農業関連の判断、③大地の芸術祭に代表される地域文化を含めた広義の移住判断、の順で整理します。標準的な「移住→就業→起業」の順ではなく、十日町市の産業構造の特徴(多業種分散×農業基盤×中越最大の減少)を反映した順序で並べています。

視点1:就業・転職検討者向け(分散型労働市場×多事業所小規模製造業×医療福祉伸長×中越最大の減少圧)

十日町市は総就業者26,103人(県内10位)の中規模労働市場で、主要業種1位から5位まで16.0%〜10.9%の狭いレンジに収まる業種均等度が県内で最も高いレベルの分散型労働市場に該当します。同時に、10年間の総就業者減少率は△13.0%(中越地域16市町村内で津南町と同率で最大)という減少圧が働いています。就業・転職検討者にとっては、この「業種の幅の広さ」と「労働市場の縮小圧力」の両面が判断材料となります。

読み取り材料データ根拠
労働市場の規模(中規模・分散型)総就業者26,103人(県内10位)・主要業種1-2位差2.2pt(県内4位)・19業種中10業種が県内トップ10入り
労働市場の縮小圧力(中越最大の減少率)10年で総就業者△13.0%(△3,889人)・中越地域内で津南町と同率で最大の減少率
製造業の就業機会(多事業所小規模)製造業就業者4,175人(16.0%・県内14位)・事業所数149か所(県内9位)・1事業所あたり従業者21.3人・1人あたり付加価値額524万円/人(県内28位)
医療・福祉分野の就業機会(伸長業種)医療福祉3,404人(13.0%)・10年で+8.9%(+277人)と唯一の増加業種
卸売・小売の就業機会卸売業・小売業3,600人(13.8%・県内10位)・生活サービスの中心業種

十日町市の1人あたり付加価値額524万円/人(県内28位)は製造業事業所ベース(従業者4人以上)の労働生産性指標で、個別事業所の給与そのものではありません。ただし県内28位という水準は多事業所小規模構造を反映しており、大規模事業所への就業機会は限定的な水準として読み取り材料になります。医療福祉+8.9%は十日町市で唯一の増加業種となり、高齢化に伴う需要変化が背景にあるとみられます。10年で総就業者△13.0%という中越地域内で最大の減少幅は、労働市場全体の縮小圧力として就業・転職検討者の判断材料になります。

視点2:就農・農業関連事業検討者向け(農業基盤県内6位×多数小規模農家×稲作構造)

十日町市は農業・林業就業者数2,840人(県内6位)・農業経営体数2,705戸(県内6位)と、総就業者県内10位規模を上回る農業基盤を持ちます。中越地域16市町村内で農業経営体数が上位に入るのは南魚沼市と十日町市の2市町村のみで、中魚沼地域の稲作構造が背景にあります。同時に農家1戸あたり産出額244万円/戸(県内26位)と多数の小規模農家が分散する構造であり、農業・林業就業者は10年で△23.6%(△877人)と総就業者減少率を大きく上回るペースで減少しています。

読み取り材料データ根拠
農業基盤の規模(県内上位・中越2市町村のみ)農業・林業就業者2,840人(県内6位)・農業経営体2,705戸(県内6位)・経営耕地面積約4,664ha(12位)
農業の生産性水準(1戸あたり下位)農業産出額約65.9億円(県内12位)・1戸あたり産出額244万円(県内26位)・1haあたり141万円(県内12位)
農業就業の減少圧(大幅な人員減)農業・林業10年で△23.6%(△877人)・総就業者減少率△13.0%を大きく上回る
農業タイプ中魚沼地域の稲作構造・多数小規模農家×広い耕地の分散型農業
農業関連BtoBの需要基盤経営体2,705戸への農機・資材・流通の潜在需要(規模の目安)

十日町市の農業基盤は総就業者県内10位規模を上回る位置にあり、中越地域内では南魚沼市と並ぶ2市町村のみの上位クラスに該当します。ただし1戸あたり産出額244万円(県内26位)は下位に位置し、多数の小規模農家が広い土地に分散する構造です。就農・農業関連事業を検討する場合、この「経営体数の多さ×1戸あたり規模の小ささ」というギャップと、農業・林業就業者が10年で△23.6%減少したペースを合わせて判断材料とすることが妥当です。主要農産品(コメ品種・野菜・そば等)の詳細は本記事の範囲外のため、十日町市公式サイト・JA十日町・農林水産省の関連資料を参照してください。

視点3:移住検討者向け(分散型複合都市×農業基盤×豪雪地×大地の芸術祭の地域文化)

十日町市は中越地域の中魚沼地域に位置する豪雪地帯で、農業・製造業・第3次サービスが拮抗する分散型の複合都市です。総就業者26,103人(県内10位)の生活圏規模を持ち、生活サービスに関わる業種(医療福祉3,404人・卸小売3,600人)と農業基盤(農業・林業2,840人・県内6位)が業種構成に含まれます。加えて「きもの」「大地の芸術祭」に代表される地域文化・伝統産業(織物)の側面を持ちますが、10年で総就業者△13.0%(中越地域内で津南町と同率で最大)の減少圧が働いている地域でもあります。

読み取り材料データ根拠
就業先の選択肢の広さ(分散型)主要業種1-2位差2.2pt(県内4位)・上位3業種合計42.8%(分散型6市町村中2位)・19業種中10業種が県内トップ10入り
生活サービスの水準(中規模生活圏)医療福祉3,404人(13.0%・県内11位)・卸小売3,600人(13.8%・県内10位)・教育1,078人(県内9位)
農業基盤の存在(中越で南魚沼と2市町村のみ)農業・林業就業者2,840人(10.9%・県内6位)・農業経営体2,705戸(県内6位)・経営耕地面積約4,664ha(12位)
医療・福祉分野の伸長10年で+8.9%(+277人)と唯一の増加業種・高齢化に伴う需要変化とみられる
地理的位置・地域文化信濃川中流域・妻有地域・豪雪地帯・きもの/大地の芸術祭で知られる地域文化・織物系地場産業
労働市場全体の減少圧10年で総就業者△13.0%(中越地域内で津南町と同率で最大の減少率)

十日町市は総就業者26,103人(県内10位)の中規模生活圏として、業種構造の均等度が県内で最も高いレベルの分散型都市に位置します。移住検討者にとっては「特定産業への依存度が低い就業機会の幅」と「農業基盤を持つ複合構造」に加えて、「大地の芸術祭に代表される地域文化・織物系地場産業」と「10年で中越地域内で最大の労働市場縮小」の両面が読み取り材料となります。個別の医療施設・商業施設・住環境・住宅コスト・保育・学校情報・雪国生活の実態は本記事の範囲外です。

⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、移住・就業・就農の意思決定を代替するものではありません。起業・出店等の事業展開の意思決定にあたっては、10年で総就業者△13.0%(中越地域内で最大の減少率)の減少圧を踏まえ、個別の市場調査・競合分析等を別途参照してください。


⑨ データの見方・注意点

産業タイプ分類は目安です

本記事の「産業タイプ」(製造業集積型・高付加価値製造業型・農業型・複合型・都市サービス型等)は、産業別就業者比率と製造業指標を組み合わせた分類です。同一タイプでも市町村ごとに主要業種・規模・変化パターンは異なるため、タイプラベルだけで判断せず、本文の各指標を合わせて確認してください。

就業者比率と生産性は別指標です

第1/2/3次産業の就業者比率は「誰がどこで働いているか」を示す指標です。1人あたり付加価値額(製造業事業所ベース)は「製造業の労働生産性の目安」を示す別の指標であり、就業者比率が高いほど生産性が高いとは限りません。

製造業指標は事業所ベースです

⑤で提示する製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額は、経済産業省「工業統計調査」の事業所ベース集計です。市町村内に本社を置く企業ではなく、事業所(工場・作業所等)が市町村内にあることが集計基準となります。県外本社の事業所も含まれる場合があります。

農業産出額は推計値です

⑥で提示する農業産出額は農林水産省「市町村別農業産出額(推計)」による推計値です。市町村単位の農業産出額は農林水産省が農業経営体調査・作物統計等から推計しており、実額とは差が生じる場合があります。

農業産出額と農家収入は別です

農業産出額は市町村内で生産された農産物の推定額(生産額ベース)で、農家の手取り収入とは異なります。生産コスト・流通経費・農業経営体の規模差により、産出額と農家収入の関係は市町村ごとに異なります。

主要業種比率の分母は総就業者数です

②〜④で提示する主要業種の比率は、国勢調査「産業(大分類)別就業者数」を分母として計算しています。分母は当該市町村に居住する15歳以上就業者(従業地ではなく居住地ベース)です。市町村外へ通勤する就業者も含まれます。

10年変化は国勢調査5年ごとの比較です

③で提示する2010年→2015年→2020年の10年変化は、国勢調査(5年ごと実施)の3時点比較です。年次データではないため、単年度のショック(特定事業所の開設・閉鎖等)の影響が5年間の中で吸収されている場合があります。

産業タイプは順位ではありません

産業タイプの分類(製造業集積型等)は市町村の産業構造の特徴を示す分類であり、優劣を示すものではありません。「複合型」が「農業型」より優れているという意味ではなく、産業の集中度や分散度の違いを示す指標です。


まとめ

十日町市の産業構造の特徴(データから読み取れる範囲)

  • 産業タイプは複合型。総就業者数26,103人は県内10位、第1次産業比率10.9%は県内6位、第2次産業比率29.0%は県内23位、第3次産業比率59.0%は県内17位の分散構造
  • 業種構造の均等度は県内で最も高いレベル:主要業種1位比率16.0%(県内で下から2番目)・1-2位差2.2pt(県内4位)・上位3業種合計42.8%(分散型6市町村中2位)
  • 19業種中10業種が県内トップ10入り:農業・林業6位・鉱業4位・情報通信7位・建設業8位・学術技術8位・生活娯楽8位・宿泊・飲食業9位・教育9位・卸売業・小売業10位・複合10位
  • 農業・林業就業者数2,840人が県内6位・農業経営体数2,705戸が県内6位で、総就業者県内10位規模を上回る農業基盤・中魚沼地域の稲作構造
  • 製造業は事業所数149か所(県内9位)と多いが、1事業所あたり従業者21.3人・1人あたり付加価値額524万円/人(県内28位・下位)・県平均加重を△664万円下回る多事業所小規模構造
  • 中越地域16市町村内で総就業者6位、南魚沼市とともに中越地域内で複合型に分類される2市町村のみ

10年間の産業構造変化

2010年から2020年にかけて総就業者は△13.0%(△3,889人)減少し、この減少幅は県内で大きい方から5番目(津南町と同率)・中越地域16市町村内では津南町と同率で最大の減少率となりました。産業構造の比率変化では第3次産業比率+3.9pt(プラス変化順位3位)と第3次シフトが県内で上位に位置しました。

業種別では医療・福祉+8.9%(+277人)が唯一の増加業種となり、農業・林業△23.6%・製造業△19.5%・建設業△18.8%・宿泊・飲食業△15.7%・卸売業・小売業△13.4%が減少しました。減少率上位(阿賀町・佐渡・関川・糸魚川・津南・十日町)はいずれも豪雪地・山間部・離島を中心とする共通点があります。

派生指標で見える意外な観察

  • 業種構造の均等度が県内で最も高いレベル:主要業種1-2位差2.2pt(県内4位に均等)・上位3業種合計42.8%(分散型6市町村中2位)で、1-2位差の均等度は粟島浦村・佐渡市・阿賀町の次に位置し、総就業者県内10位規模の市町村では最上位クラス
  • 19業種中10業種が県内トップ10入り:農業・林業6位・鉱業4位・情報通信7位・建設業8位・学術技術8位・生活娯楽8位・宿泊・飲食業9位・教育9位・卸売業・小売業10位・複合10位——多業種型の分散構造
  • 農業・林業就業者6位×農業経営体6位の乖離:総就業者県内10位規模を上回る農業基盤で、農家1戸あたり産出額244万円(26位)と多数の小規模農家が広い土地に分散する構造
  • 事業所数県内9位×1人あたり付加価値額県内28位の乖離:多事業所小規模構造の製造業で、県平均加重(1,188万円/人)を△664万円下回る水準
  • 中越地域内で津南町と同率で最大の10年減少率(△13.0%):南魚沼・柏崎・見附等中越他市町村を上回る減少幅で、豪雪地・山間部の共通パターンに位置
  • 10年で総就業者△13.0%減の一方、第3次比率+3.9pt(プラス変化順位3位):第1次・第2次の減少が第3次の相対的増加を上回る形での構造シフトで、県内で第3次シフトが上位の市町村

この記事の執筆・データについて

執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和2年(2020年)国勢調査/令和4年(2022年)工業統計調査・市町村別農業産出額(推計)/令和2年(2020年)農林業センサス/令和3年(2021年)経済センサス-活動調査
更新日: 2026-09-05
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本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・事業判断助言ではありません。移住・就業・起業・出店等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。


出典

  • 産業別就業者数(第1〜3次産業・主要業種):
    総務省(国勢調査 令和2年・平成27年・平成22年)
  • 製造品出荷額・製造業従業者数・付加価値額:
    経済産業省(工業統計調査 令和4年)
  • 農業産出額:
    農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年)
  • 農家数・農地面積:
    農林水産省(農林業センサス 令和2年)
  • 事業所数・従業者数:
    総務省・経済産業省(経済センサス-活動調査 令和3年)

派生値の算出方法:

本記事で使用する「県平均・県合計・倍率」等の派生値は、新潟県30市町村の集計値から算出しました。

  • 県平均:30市町村の該当指標の単純平均
  • 県合計:30市町村の該当指標の合計値
  • 県内順位:30市町村を該当指標の降順(または昇順)でソートした順位
  • 1人あたり付加価値額:付加価値額 ÷ 製造業従業者数(工業統計調査の事業所ベース)
  • 主要業種比率:業種別就業者数 ÷ 総就業者数(国勢調査)

データ基準日:令和2年(2020年)国勢調査・令和4年(2022年)工業統計調査・市町村別農業産出額
次回更新推奨:令和7年(2025年)国勢調査データ公表後、令和6年(2024年)工業統計調査データ公表後

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