出雲崎町への観光客はどのくらい来ているのでしょうか。
この記事では、新潟県観光政策課が毎年公表している「観光客入込数・消費額調査」のデータをもとに、出雲崎町の観光客入込数・長期推移・季節パターン・主要施設の入込数を整理します。
県内30市町村の中での位置づけ・コロナ前後の変化・観光の種類の特徴をデータで確認できます。
この記事でわかること
- 出雲崎町の観光客入込数(2024年・約17.0万人)と県内ランキング(28位/30市町村中)
- 2013〜2024年の推移と変化率(コロナ前比72.8%・コロナ前から続く長期下落傾向)
- 観光の種類の内訳(都市型観光67.2%・天領の里(物産館)を核とした物産館型)
- 月別の観光客の集中パターンとピーク月(8月・夏集中型・冬閑散型)
- 主要観光施設別の入込数と海水浴場データ(1か所・1,843人)
① 出雲崎町の観光客数(2024年)
出雲崎町の2024年(令和6年)の観光客数を確認します。
観光客数サマリー
| 指標 | 2024年 | 前年比 |
|---|---|---|
| 観光客入込数 | 17.0万人 | −6.9% |
| 県内順位(入込数) | 28位/30市町村中 | — |
| 県全体に占める割合 | 約0.27% | — |
| 観光客/人口比 | 約43.7倍(県内13位) | — |
※出典:新潟県観光政策課「令和6年観光客入込数・消費額調査」
出雲崎町は県内第28位の観光地です。観光の中心は都市型観光(67.2%)で、天領の里(物産館)への来訪が主体の物産館・歴史施設型観光です。コロナ前(2019年:23.3万人)比は72.8%(県内24位)と、回復が遅れているグループに属します。観光客/人口比は約43.7倍(県内13位)と、町の人口規模(約3,900人)に対して一定の観光客数がある水準です。
観光客数が少ない市町村であるため、統計的な代表値としての信頼性に限界があります(詳細は⑧参照)。
② 観光客数の推移(2012〜2024年)
年別推移
| 年(和暦) | 観光客入込数 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2012年(H24) | 28.5万人 | — |
| 2013年(H25) | 27.6万人 | −2.8% |
| 2014年(H26) | 25.8万人 | −6.6% |
| 2015年(H27) | 26.3万人 | +1.9% |
| 2016年(H28) | 27.5万人 | +4.3% |
| 2017年(H29) | 27.7万人 | +0.9% |
| 2018年(H30) | 26.1万人 | −5.8% |
| 2019年(R1) | 23.3万人 | −10.5% |
| 2020年(R2) | 14.9万人 | −36.3% |
| 2021年(R3) | 18.7万人 | +25.5% |
| 2022年(R4) | 19.3万人 | +3.5% |
| 2023年(R5) | 18.2万人 | −5.6% |
| 2024年(R6) | 17.0万人 | −6.9% |
出雲崎町の観光客数には、コロナ前から続く長期的な下落傾向が見られます。2012年(28.5万人)から2019年(23.3万人)まで、コロナ禍前の7年間でも観光客数は減少傾向にありました。2019年は前年比−10.5%と、コロナ前の時点ですでに大幅な落ち込みを記録しています。
2020年はコロナ禍の影響とみられる−36.3%(14.9万人)の急落がありました。2021年(+25.5%)・2022年(+3.5%)と一時的に回復しましたが、その後2023年(−5.6%)・2024年(−6.9%)と再び下落が続き、17.0万人と12年間で最も少ない水準になっています。
コロナ前(2019年:23.3万人)と比べると、2024年は17.0万人でコロナ前比72.8%(県内24位)です。観光客数がコロナ前比3割近く減った状態が続いています。
5年ごとの変化(2014→2019→2024年)
| 比較期間 | 変化率 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 2014年→2019年(コロナ前・5年間) | −9.6% | 25位/30市町村中 |
| 2019年→2024年(コロナ後・5年間) | −27.2% | 24位/30市町村中 |
コロナ前の5年間(2014→2019年)でも−9.6%(県内25位)と、すでに減少傾向にありました。コロナ後の5年間(2019→2024年)はさらに−27.2%(県内24位)と、回復が進んでいない状態です。長期(H25→R6:2013→2024年)では−38.6%(県内24位)と、12年間で観光客がほぼ4割減少しています。
▼【グラフ:出雲崎町_入込数推移.png 出雲崎町の観光客入込数の推移(2012〜2024年)】

④ 新潟県内での位置づけ
観光客入込数 県内ランキング(2024年)
| 順位 | 市町村 | 観光客入込数(2024年) |
|---|---|---|
| 1位 | 新潟市 | 1,601.9万人 |
| 2位 | 長岡市 | 737.9万人 |
| 3位 | 妙高市 | 517.9万人 |
| 4位 | 上越市 | 318.3万人 |
| 5位 | 湯沢町 | 312.4万人 |
| … | … | … |
| 27位 | 刈羽村 | 23.0万人 |
| 28位 | 出雲崎町 | 17.0万人 |
| 29位 | 聖籠町 | 14.4万人 |
| 30位 | 粟島浦村 | 1.1万人 |
出雲崎町は県全体(約6,302万人)の約0.27%を占めています。観光客数は県内下位グループに位置しており、コロナ前比72.8%(24位)という回復率も県内下位グループの水準です。
▼【グラフ:出雲崎町_県内ランキング.png 新潟県内観光客入込数ランキング(2024年)出雲崎町を強調表示】

⑤ 観光の種類と季節パターン
観光の種類(2024年)
出雲崎町の観光は都市型観光(67.2%)が主体で、物産館・歴史施設への来訪を核とした構成です。
都市型観光(67.2%)は天領の里(物産館)への来館が中心です。スポーツ・レクリエーション(25.7%)がこれに続き、行祭事・イベント(7.1%)が加わります。自然・歴史文化・温泉健康の分類はデータ上ゼロです。
| 観光分類 | 比率 |
|---|---|
| 都市型観光 | 67.2% |
| スポーツ・レクリエーション | 25.7% |
| 行祭事・イベント | 7.1% |
スキー場・道の駅はありません。海水浴場が1か所あり(詳細は⑥参照)、夏季の来訪者数に寄与しているとみられます。
月別の観光動向(2024年)
| 月 | 観光客数 |
|---|---|
| 1月 | 0.4万人 |
| 2月 | 0.7万人 |
| 3月 | 1.0万人 |
| 4月 | 1.5万人 |
| 5月 | 1.8万人 |
| 6月 | 1.5万人 |
| 7月 | 1.6万人 |
| 8月 | 3.7万人 |
| 9月 | 1.6万人 |
| 10月 | 1.7万人 |
| 11月 | 1.2万人 |
| 12月 | 0.4万人 |
ピークは8月(3.7万人)で、年間の21.5%が集中しています。8月の集客は他の月と比べて突出しており、2位の5月(1.8万人)の約2倍の水準です。夏集中度(7〜9月)は30.6%と夏季への偏りが明確です。
8月ピークの背景として、都市型観光(67.2%)の主力施設「天領の里(物産館)」への夏季行楽需要に加え、海水浴場(1か所)への来訪が集中しているとみられます。行祭事・イベント(7.1%)として夏季の地域行事(盆行事等)が寄与している可能性もあります。
冬集中度(12〜2月)は8.5%で、12月・1月はともに0.4万人と年間最少水準です。都市型観光の主力施設(物産館)は冬期でも来館可能とみられますが、観光需要の低迷が冬期の低水準に影響しているとみられます。
▼【グラフ:出雲崎町_月別推移.png 出雲崎町の月別観光客数(2024年)】

▼【グラフ:出雲崎町_分類別.png 出雲崎町の観光分類別内訳(2024年)】

⑥ 主要観光施設・観光資源
出雲崎町で主要観光地点として計上されている施設は1か所です(2024年)。
| 施設名 | 分類 | 2024年入込数 | 2023年入込数 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 天領の里(物産館) | 都市型観光 | 6.0万人 | 6.0万人 | −1.1% |
海水浴場補完: 出雲崎町には海水浴場が1か所あります。2024年の海水浴客数は1,843人(県内11位/12市町村中)です。
スキー場補完: データなし(スキー場なし)
施設への集中度
出雲崎町で最も入込数が多い施設は「天領の里(物産館)」(6.0万人)で、町全体入込数の35.1%を占めます(県内13位の集中度)。
町全体(17.0万人)と施設入込合計(6.0万人)との差(約11.0万人)は、報告対象外の観光行動(海岸・歴史散策・体験施設等への来訪)に帰属しているとみられます。
前年比が大きく変化した施設(2024年)
- 大きく増加した施設(+20%以上): 該当なし
- 大きく減少した施設(−20%以下): 該当なし
天領の里(物産館)は−1.1%(2023年6.0万人→2024年6.0万人)とほぼ横ばいでした。
⑧ 観光客数データを見るときの注意点
観光客数が少なく、報告施設が1か所のみです
出雲崎町は主要観光地点として計上されている施設が1か所(天領の里(物産館))のみです。この施設の集計方法変更や運営状況の変化が、町全体の観光統計に直接影響します。観光施設数が少ないため、数値の代表性には限界があります。
観光客入込数は実測値ではなく推計値です
新潟県の観光客入込数・消費額調査は、各市町村から報告された観光施設の利用者数・入場者数などをもとに集計・推計しています。統計手法や報告施設の範囲が市町村によって異なるため、市町村間の数値を厳密に比較することは適切ではありません。
宿泊者・日帰り客の内訳はデータなし
新潟県の市区町村別調査では宿泊者数・日帰り客数の内訳は公表されていません。
まとめ
2024年の観光客数規模
- 出雲崎町の観光客入込数(2024年)は17.0万人で、新潟県内28位です。観光規模は県内下位グループに属し、コロナ前比72.8%(24位)と回復も遅れています
- 観光の中心は都市型観光(67.2%)で、天領の里(物産館)への来館を核とする物産館型観光地です
- 観光客/人口比は約43.7倍(県内13位)と、町の人口規模に対してある程度の観光客数がある水準です
長期トレンド
コロナ前(2019年:23.3万人)と比べると、2024年は17.0万人でコロナ前比72.8%(県内24位)と、回復が進んでいない状態が続いています。コロナ前の5年間(2014→2019年)でも−9.6%(県内25位)と下落傾向にあり、コロナ前から続く構造的な観光客数の減少とみられます。コロナ後の5年間(2019→2024年)は−27.2%(県内24位)と、長期的な減少傾向が続いています。
直近の動向(2022〜2024年)
2022年(+3.5%)・2023年(−5.6%)・2024年(−6.9%)と直近3年間は下落傾向が続いています。2024年は天領の里(物産館)の来館数がほぼ横ばい(−1.1%)のなか、町全体としては−6.9%の減少となりました。
月・施設の集中パターン
- ピーク月: 8月(年間の21.5%が集中)。天領の里(物産館)への夏季行楽需要と海水浴場(1か所・1,843人)への来訪が重なる夏集中型パターンです。冬集中度は8.5%と低く、冬期(12・1月)が明確な閑散期です
- 最大施設: 「天領の里(物産館)」が全体の35.1%を担う(県内13位の集中度)
- 報告施設が1か所のみで、この施設の動向が町全体の観光統計を左右します
伸びている施設・縮小している施設(2024年)
- 大きく増加: 該当なし
- 大きく減少: 該当なし(天領の里(物産館)−1.1%はほぼ横ばい)
出典
- 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)
- 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表7)
- 海水浴場入込客数:新潟県観光政策課(令和6年度海水浴客入込状況)
データ基準日:2024年(令和6年)
次回更新推奨:2025年(令和7年)観光客入込数調査公表後

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