出雲崎町の観光客データ 年間17.0万人は県内28位、都市型67.2%は県内2位

市町村

出雲崎町は年間 17.0 万人の観光客が訪れる県内 28 位の観光地です。県全体(約 6,336 万人)の 0.27% を占めます。

出雲崎町の観光構造で数値上目立つのは、人口 3,886 人という町の規模に対する観光客の多さです。観光客/人口比は 43.72 倍(県内 13 位)、最も混む 8 月には住民 1 人あたり 9.40 人(県内 6 位)が訪れます。入込の絶対数は県内 28 位ですが、人口比では上位に入ります。

主要観光地点として計上されているのは天領の里(物産館)1 か所のみで、町全体の 35.1% にあたります。残る 64.9% は施設別データに表れません。

この記事では、出雲崎町の観光客数を 13 年間の推移・観光分類の内訳・月別の集客カレンダー・主要観光施設 1 か所の集中度から整理します。2022 年以降 3 年続けて入込が減っている町で、その減少がどの部分で起きているのかも数値で確認します。訪問時期を選ぶとき・移住や出店を検討するときの判断材料になる部分もあわせて示します。


▼【グラフ:出雲崎町_県内ランキング.png 新潟県内 30 市町村の観光客入込数ランキング(2024 年・出雲崎町を強調表示)】


出雲崎町の観光を支える 1 施設と、そこに含まれない 64.9%

出雲崎町で主要観光地点として計上されているのは 1 か所です。

施設名分類2023 年2024 年町全体シェア前年比
天領の里(物産館)都市型観光60,309 人59,675 人35.1%−1.1%
施設に計上されない部分─121,691 人110,325 人64.9%−9.3%
町全体─182,000 人170,000 人100%−6.9%

施設はほぼ横ばい、減ったのは施設外

2024 年、計上されている天領の里(物産館)は 60,309 人から 59,675 人へ −1.1%(−634 人)とほぼ横ばいでした。一方で町全体は 18.2 万人から 17.0 万人へ −6.9%(−1.2 万人)減っています。

この差は、施設に計上されていない部分が 121,691 人から 110,325 人へ −9.3%(−11,366 人)減ったことによります。町全体の 64.9% は内訳が公表されていないため、この減少がどこで起きたかは公表データからは追えません。

天領の里(物産館)の 59,675 人は、県内の主要観光地点を入込数順に並べると 188 位にあたります。

海水浴場は 1 か所・1,843 人

出雲崎町の海水浴場は井鼻 1 か所で、2024 年の海水浴客は 1,843 人(県内 11 位/12 市町村中)です。前年の 2,479 人から −25.7% でした。うち県外からの来訪は 721 人(39.1%)です。

町全体入込 17.0 万人に対して海水浴客は 1.1% にあたり、夏の集客の中で海水浴が占める比率は高くありません。


13 年推移(2012〜2024 年):2012 年 28.5 万人からの緩やかな減少

年(和暦)観光客入込数前年比
2012 年(H24)28.5 万人(13 年間のピーク)─
2013 年(H25)27.6 万人−3.2%
2014 年(H26)25.8 万人−6.5%
2015 年(H27)26.3 万人+1.9%
2016 年(H28)27.5 万人+4.6%
2017 年(H29)27.7 万人+0.7%
2018 年(H30)26.1 万人−5.8%
2019 年(R1)23.3 万人−10.7%
2020 年(R2)14.9 万人−36.1%
2021 年(R3)18.7 万人+25.5%
2022 年(R4)19.3 万人+3.2%
2023 年(R5)18.2 万人−5.7%
2024 年(R6)17.0 万人−6.9%

コロナ前は 23〜29 万人

2012〜2019 年は 23.3〜28.5 万人の幅で推移し、13 年間のピークは初年の 2012 年(28.5 万人)です。2019 年は 23.3 万人(−10.7%)で、コロナ禍の前年にすでに水準が下がっていました。

2022 年以降は 3 年連続で減少

2020 年に 14.9 万人(−36.1%)まで下がったあと、2021 年 18.7 万人(+25.5%)・2022 年 19.3 万人(+3.2%)と戻しました。ただしその後は 2023 年 18.2 万人(−5.7%)・2024 年 17.0 万人(−6.9%・県内 28 位)と 2 年続けて減少しています。

2019 年(23.3 万人)との差は 6.3 万人で、コロナ前比は 72.8%(県内 24 位) です。13 年変化も −38.6%(県内 24 位)で、いずれも県内下位にあたります。


▼【グラフ:出雲崎町_入込数推移.png 出雲崎町の観光客入込数の推移(2012〜2024 年)】


観光の種類(分類別内訳):都市型 67.2% + スポレク 25.7%

観光分類比率該当施設
都市型観光67.2%天領の里(物産館)
スポーツ・レクリエーション25.7%─
行祭事・イベント7.1%─
自然0.0%─
歴史・文化0.0%─
温泉・健康0.0%─

都市型観光 67.2% が最大で、この中核が天領の里(物産館・町全体の 35.1%)です。次いでスポーツ・レクリエーション 25.7%、行祭事・イベント 7.1% と続きますが、この 2 分類に対応する施設は個別には計上されていません。

自然・歴史文化・温泉健康はいずれも 0.0% です。道の駅・スキー場はなく、海水浴場が 1 か所(井鼻・1,843 人)あります。


▼【グラフ:出雲崎町_分類別.png 出雲崎町の観光分類別内訳(2024 年)】


月別カレンダー:8 月ピーク 21.5%・振幅 9.9 倍

月観光客数年間シェア
1 月(最少)0.4 万人2.2%
2 月0.7 万人4.1%
3 月1.0 万人5.7%
4 月1.5 万人9.0%
5 月1.8 万人10.8%
6 月1.5 万人8.9%
7 月1.6 万人9.1%
8 月(最多)3.7 万人21.5%
9 月1.6 万人9.4%
10 月1.7 万人10.1%
11 月1.2 万人7.1%
12 月0.4 万人2.3%

8 月を除くと月 0.4〜1.8 万人

最多は 8 月(3.7 万人・21.5%)で、2 番目の 5 月(1.8 万人)の 2.1 倍です。8 月を除く 11 か月は 0.4〜1.8 万人の範囲に収まります。

4〜10 月の 7 か月は 1.5〜3.7 万人で推移し、この間に年間の 78.8% が入ります。一方で 12 月(0.4 万人)・1 月(0.4 万人)は年間の 2% 台にとどまります。

振幅倍率 9.9 倍

最多の 8 月(36,529 人)と最少の 1 月(3,681 人)の比は 9.9 倍です。冬集中度(12〜2 月)は 8.5% で、冬の 3 か月は合わせて 1.5 万人にとどまります。


▼【グラフ:出雲崎町_月別推移.png 出雲崎町の月別観光客数(2024 年・R4〜R6 の 3 年比較)】


出雲崎町の観光を選ぶときの判断材料

人口 3,886 人の町に、月によって住民の何倍が訪れるのか。月別の数値をその比に置き換えて読みます。

4〜10 月に年間の 78.8%、冬は月 0.4 万人台

時期月別入込年間シェア
8 月3.7 万人21.5%
5 月・10 月1.7〜1.8 万人10.1〜10.8%
7 月・9 月・4 月・6 月1.5〜1.6 万人8.9〜9.4%
11 月・3 月1.0〜1.2 万人5.7〜7.1%
2 月・12 月・1 月0.4〜0.7 万人2.2〜4.1%

8 月だけが 3 万人台で、それ以外の月は 0.4〜1.8 万人です。4〜10 月の 7 か月は 1.5 万人以上で推移し、大きな端境期がありません。冬の 3 か月(12〜2 月)だけが月 0.4〜0.7 万人まで落ちます。

施設として数値が出ているのは 1 か所だけ

主要観光地点は天領の里(物産館)1 か所のみで、町全体の 35.1%(59,675 人)にあたります。残る 64.9%(11.0 万人)は内訳が公表されていません。

別集計として海水浴 1 か所(井鼻・1,843 人・県内 11 位)がありますが、町全体入込の 1.1% にとどまります。道の駅・スキー場はありません。

移住検討者向け:人口 3,886 人の町に住民の 9.4 倍が訪れる月がある

月入込住民 1 人あたり
8 月(最多)3.7 万人9.40 人(県内 6 位)
5 月1.8 万人4.72 人
1 月(最少)0.4 万人0.95 人

人口 3,886 人は県内で 2 番目に少ない水準です(最少は粟島浦村 312 人)。この規模に対して、最も混む 8 月には住民 1 人あたり 9.40 人が訪れ、これは県内 6 位にあたります。年間の観光客/人口比も 43.72 倍(県内 13 位)で、入込の絶対数(28 位)に比べて人口比の順位は大きく上がります。

一方で最少の 1 月は 0.95 倍で住民数をわずかに下回ります。4〜10 月は住民の 3.1〜9.4 倍、冬の 3 か月は 0.95〜1.79 倍という差です。観光客/km² は 3,825.5 人(県内 15 位)で、面積 44.41 km² に対しては中位の密度です。

8 月は、物産館・飲食・海水浴場周辺が最も動く時期にあたります。

事業出店検討者向け:需要規模が小さく、冬に落ちる

月別需要は 0.4〜3.7 万人で、振幅 9.9 倍です。町全体の年間入込 17.0 万人は県内 28 位で、需要の絶対規模は小さくなります。

4〜10 月は月 1.5 万人以上で推移しますが、冬の 3 か月は合わせて 1.5 万人(年間の 8.5%)です。また町全体の 64.9% は施設別データに表れないため、公開データから需要の所在を特定できる範囲は限られます。数値として追えるのは天領の里(物産館・59,675 人)と海水浴(1,843 人)のみです。


出雲崎町のデータを見るときの注意点

1. 主要観光地点が 1 か所のみ

町全体入込 17.0 万人のうち、施設別に内訳が公表されているのは天領の里(物産館)1 か所・59,675 人(35.1%)です。残る 64.9%(11.0 万人)の内訳は公表されていません。

2. 2024 年の減少は施設外で起きている

2024 年は施設が −1.1% とほぼ横ばいだった一方、町全体は −6.9% でした。施設に計上されていない部分が −9.3%(−11,366 人)減ったためです。施設別データと町全体の数値は同じ動きをしないため、どちらを見ているかを区別する必要があります。

3. 分類 25.7%・7.1% に対応する施設が計上されていない

観光分類ではスポーツ・レクリエーション 25.7%・行祭事・イベント 7.1% が計上されていますが、これらに対応する施設は主要観光地点として個別に公表されていません。分類別の比率と施設別データは範囲が一致しません。

4. 推計値・宿泊内訳の非公表

観光客入込数は各観光施設の利用者数を市町村が集計・推計した値で、実測値ではありません。市町村ごとに集計対象施設・カウント方法が異なるため、市町村間の比較は「概ねの規模感」として扱う必要があります。宿泊者数・日帰り客数の内訳、消費額の市区町村別データは新潟県の調査で非公表です。


まとめ

2024 年の出雲崎町(数値一覧)

項目2024 年県内順位
観光客入込数17.0 万人(県全体の 0.27%)28 位
前年比−6.9%28 位
コロナ前(2019 年)比72.8%24 位
長期変化(2013 年→2024 年)−38.6%24 位
最多月8 月 3.7 万人(21.5%)─
最少月1 月 0.4 万人(2.2%)・振幅 9.9 倍─
冬集中度(12〜2 月)8.5%─
ピーク月入込/人口比9.40 人6 位
人口3,886 人県内で 2 番目に少ない
最大の観光分類都市型観光 67.2%─
主要観光地点数1 か所─
最大施設天領の里(物産館)(35.1%)施設集中度 13 位
海水浴客数 / 海水浴場数1,843 人 / 1 か所11 位
観光客/人口比43.72 倍13 位

この数値が示していること

出雲崎町は、入込の絶対数(28 位)と人口比(13 位)で順位が大きく分かれます。人口 3,886 人は県内で 2 番目に少なく、この規模に対して年間 17.0 万人が訪れるため、観光客/人口比は 43.72 倍(13 位)、ピーク月の人口比は 9.40 人(6 位) と上位に入ります。県内で人口比の順位が入込順位を 15 位以上上回る自治体は限られます。

一方で「変化」の指標はいずれも県内下位です。前年比 −6.9%(28 位)・コロナ前比 72.8%(24 位)・13 年変化 −38.6%(24 位)で、2022 年の 19.3 万人以降は 18.2 万人・17.0 万人と 2 年続けて減少しています。13 年間のピークは初年の 2012 年(28.5 万人)で、2024 年との差は 11.5 万人です。

2024 年の減少は、施設の側では起きていません。天領の里(物産館)は −1.1%(60,309 人 → 59,675 人)とほぼ横ばいで、減ったのは施設に計上されていない部分(−9.3%・−11,366 人)です。町全体の 64.9% がこの部分にあたるため、減少がどこで起きたかは公表データからは追えません。数値として内訳が分かるのは、天領の里(59,675 人)と海水浴 1 か所(1,843 人)に限られます。


出典

  • 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和 6 年観光客入込数・消費額調査)
  • 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表 7)
  • 海水浴場入込客数:新潟県観光政策課(同調査)
  • 人口:新潟県(住民基本台帳人口 令和 7 年 1 月 1 日現在)

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