上越市の観光客数は?推移と観光の特徴をデータで見る(2024年)

市町村

上越市への観光客はどのくらい来ているのでしょうか。

この記事では、新潟県観光政策課が毎年公表している「観光客入込数・消費額調査」のデータをもとに、上越市の観光客入込数・長期推移・季節パターン・主要施設の入込数を整理します。

県内30市町村の中での位置づけ・コロナ前後の変化・観光の種類の特徴をデータで確認できます。


この記事でわかること

  • 上越市の観光客入込数(2024年・約318.3万人)と県内ランキング(4位/30市町村中)
  • 2012〜2024年の推移と変化率(コロナ前比59.0%で県内下位の回復率)
  • 観光の種類の内訳(歴史文化31.0%+行祭事イベント30.5%のイベント歴史型)
  • 月別の観光客の集中パターンとピーク月(4月・高田城址公園観桜会が主因)
  • 主要観光施設別の入込数(13施設・高田城址公園観桜会が最大)

① 上越市の観光客数(2024年)

上越市の2024年(令和6年)の観光客数を確認します。

観光客数サマリー

指標2024年前年比
観光客入込数318.3万人−1.2%
県内順位(入込数)4位/30市町村中
県全体に占める割合約5.02%
観光客/人口比約17.6倍(県内26位)

※出典:新潟県観光政策課「令和6年観光客入込数・消費額調査」

上越市は県内第4位の観光地です。1位の新潟市(1,601.9万人)の19.9%、3位の妙高市(517.9万人)の61.5%の規模にあたります。人口(約18万人)に対して年間17.6人の観光客が来ており、人口規模と比較すると県内26位の低水準です。上越市は県内3位の人口規模を持つ都市であるため、観光客/人口比が相対的に低くなっています。


② 観光客数の推移(2012〜2024年)

年別推移

年(和暦)観光客入込数前年比
2012年(H24)547.4万人
2013年(H25)568.7万人+3.9%
2014年(H26)546.9万人−3.8%
2015年(H27)578.2万人+5.7%
2016年(H28)552.0万人−4.5%
2017年(H29)493.9万人−10.5%
2018年(H30)517.7万人+4.8%
2019年(R1)539.8万人+4.3%
2020年(R2)193.2万人−64.2%
2021年(R3)217.5万人+12.6%
2022年(R4)297.0万人+36.6%
2023年(R5)322.2万人+8.5%
2024年(R6)318.3万人−1.2%

※2020年の急減はコロナ禍の影響とみられます。

コロナ前(2019年:539.8万人)と比べると、2024年は318.3万人でコロナ前比59.0%です。コロナ前の水準を大幅に下回っており、県内30市町村中28番目の回復率となっています。2020年の193.2万人(前年比−64.2%)という急落は、大型イベントの中止が集客に直接影響したものとみられます。

5年ごとの変化(2014→2019→2024年)

比較期間変化率
2014年→2019年(コロナ前・5年間)−1.3%
2019年→2024年(コロナ後・5年間)−41.0%

コロナ前の5年間(2014→2019年)は−1.3%とほぼ横ばいで推移していました。コロナ後の5年間(2019→2024年)は−41.0%と大幅な減少となっており、県内28番目の変化率です。長期的(H25→R6)には−44.0%の減少です。


▼【グラフ:上越市_入込数推移.png 上越市の観光客入込数の推移(2012〜2024年)】


④ 新潟県内での位置づけ

観光客入込数 県内ランキング(2024年)

順位市町村観光客入込数(2024年)
1位新潟市1,601.9万人
2位長岡市737.9万人
3位妙高市517.9万人
4位上越市318.3万人
5位湯沢町312.4万人
6位南魚沼市287.0万人
28位出雲崎町17.0万人
29位聖籠町14.4万人
30位粟島浦村1.1万人

上越市は県全体(約6,334万人)の約5.02%を占めています。4位の位置は維持していますが、コロナ前(2019年:539.8万人)と比べると順位が下がった状態にあり、5位の湯沢町(312.4万人)とは5.9万人差と接戦になっています。


▼【グラフ:上越市_県内ランキング.png 新潟県内観光客入込数ランキング(2024年)上越市を強調表示】


⑤ 観光の種類と季節パターン

観光の種類(2024年)

上越市の観光は歴史・文化観光とイベント観光を中心とした構成です。

歴史・文化(31.0%)行祭事・イベント(30.5%)がほぼ同比率で最多を占め、合計61.5%が歴史イベント型の観光となっています。春日山城跡・謙信の城下町などの歴史資源と、高田城址公園での大型イベント(観桜会・観蓮会)が主な集客要素です。スポーツ・レクリエーション(20.4%)も高く、水族博物館・公園・スキー場の利用が加わっています。

観光分類比率
歴史・文化31.0%
行祭事・イベント30.5%
スポーツ・レクリエーション20.4%
都市型観光14.5%
温泉・健康3.0%
自然0.6%
その他0.0%

月別の観光動向(2024年)

観光客数
1月7.6万人
2月10.5万人
3月12.7万人
4月65.4万人
5月24.1万人
6月22.0万人
7月51.9万人
8月52.9万人
9月20.9万人
10月26.4万人
11月16.1万人
12月8.0万人

ピークは4月(65.4万人)で、年間の20.5%が集中しています。高田城址公園観桜会(4月開催・41.8万人)が直接的な集客要因で、行祭事・イベント比率30.5%と対応しています。4月の65.4万人は2位の8月(52.9万人)を大きく上回る突出した月です。

7月(51.9万人)・8月(52.9万人)が次いで多く、夏の行楽需要を受けています。7月・8月の2ヶ月合計の夏集中度は32.9%です。なお、7〜8月に高田城址公園観蓮会(11.3万人)も開催されており、夏の集客を底上げしています。

最も少ないのは1月(7.6万人)で、12月(8.0万人)・2月(10.5万人)も冬季は低水準となっています。スキー場があるものの規模は小さく、冬集中度(12〜2月合計)は8.2%と県内でも低水準です。


▼【グラフ:上越市_月別推移.png 上越市の月別観光客数(2024年)】

▼【グラフ:上越市_分類別.png 上越市の観光分類別内訳(2024年)】


⑥ 主要観光施設・観光資源

上越市で主要観光地点として計上されている施設は13か所です(2024年)。

施設名分類2024年入込数2023年入込数前年比
高田城址公園観桜会(4月)行祭事・イベント41.8万人41.0万人+2.0%
上越市立水族博物館「うみがたり」歴史・文化35.7万人36.4万人−1.7%
うみてらす名立都市型観光29.6万人30.6万人−3.3%
春日山城跡歴史・文化20.2万人22.7万人−11.0%
高田城址公園観蓮会(7-8月)行祭事・イベント11.3万人8.5万人+32.9%
リージョンプラザ(インドアスタジアム)スポーツ・レクリエーション11.0万人10.1万人+8.7%
県立大潟水と森公園スポーツ・レクリエーション10.1万人10.5万人−4.1%
上越科学館歴史・文化9.0万人6.3万人+41.5%
上越市立歴史博物館歴史・文化8.0万人6.7万人+18.1%
雪だるま物産館都市型観光7.0万人7.5万人−7.2%
道の駅よしかわ杜氏の郷都市型観光7.1万人7.3万人−2.7%
オープス中郷スポーツ・レクリエーション5.6万人5.3万人+5.9%
キューピットバレイ(スキー)スポーツ・レクリエーション5.4万人5.7万人−5.8%

スキー場補完: スキー場利用客数は56,792人(R5-6シーズン)で、県内16市町村中5位です。

海水浴場補完: 上越市内には海水浴場が4か所あり、2024年の海水浴客数は82,304人(12市町村中3位)です。

道の駅補完: 道の駅1施設(よしかわ杜氏の郷)の利用者数は71,143人で、15市町村中14位です。

施設への集中度

上越市で最も入込数が多い施設は「高田城址公園観桜会(4月)」(41.8万人)で、市全体入込数の13.1%を占めます(県内28位の集中度)。上位3施設(高田城址公園観桜会・上越市立水族博物館「うみがたり」・うみてらす名立)の合計は全体の33.7%です(県内23位)。

施設への集中度が低く、13施設に分散した構造です。歴史文化施設・イベント・スポーツ施設・海浜施設など多様なカテゴリにわたって均等に集客している点が特徴です。

前年比が大きく変化した施設(2024年)

  • 大きく増加した施設: 上越科学館(前年比+41.5%・9.0万人)、高田城址公園観蓮会(+32.9%)
  • 大きく減少した施設: 該当なし(全施設で前年比−20%以下の大幅減少はありませんでした)

上越科学館の前年比+41.5%(2023年6.3万人→2024年9.0万人)は突出した増加です。リニューアルや特別展など施設側の取り組みが影響しているとみられます。


⑧ 観光客数データを見るときの注意点

観光客入込数は実測値ではなく推計値です

新潟県の観光客入込数・消費額調査は、各市町村から報告された観光施設の利用者数・入場者数などをもとに集計・推計しています。統計手法や報告施設の範囲が市町村によって異なるため、市町村間の数値を厳密に比較することは適切ではありません。

宿泊者・日帰り客の内訳はデータなし

新潟県の市区町村別調査では宿泊者数・日帰り客数の内訳は公表されていません。市町村の観光の特徴(宿泊型か日帰り型か)は、観光分類別データ(温泉健康・スポーツレクリエーションの比率)や施設種別から間接的に読み取ります。


まとめ

2024年の観光客数規模

  • 上越市の観光客入込数(2024年)は318.3万人で、新潟県内4位です
  • 観光の中心は歴史・文化(31.0%)行祭事・イベント(30.5%)で、合計61.5%がイベント・歴史型の観光構造です
  • 観光客/人口比は約17.6倍(県内26位)で、県内3位の人口規模(約18万人)に対して相対的に観光客数が少ない状況です

長期トレンド

コロナ前(2019年:539.8万人)と比べると、2024年は318.3万人でコロナ前比59.0%です。コロナ前の水準を大きく下回っており、県内28番目の回復率です。2020年の193.2万人(前年比−64.2%)は、大型イベントの中止によって他市町村を上回る打撃を受けたものとみられます。長期的(H25→R6)には−44.0%の減少となっています。

直近の動向(2022〜2024年)

2022年(+36.6%)・2023年(+8.5%)と回復傾向が続いてきましたが、2024年は前年比−1.2%と微減に転じました。コロナ後の回復フェーズが一服し、安定した水準での推移に移行している状況です。

月・施設の集中パターン

  • ピーク月: 4月(年間の20.5%が集中)。高田城址公園観桜会(41.8万人・+2.0%)が主な集客要因です
  • 最大施設: 「高田城址公園観桜会(4月)」が全体の13.1%を担う(県内28位の集中度)
  • 上位3施設合計: 33.7%(県内23位)。13施設に分散した多様型の観光構造です

伸びている施設・縮小している施設(2024年)

  • 大きく増加: 上越科学館(前年比+41.5%)・高田城址公園観蓮会(+32.9%)
  • 大きく減少: 該当なし

出典

  • 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)
  • 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表7)
  • スキー場利用客数:新潟県観光政策課(令和5-6シーズン スキー場利用客数)
  • 海水浴場入込客数:新潟県観光政策課(令和6年度海水浴客入込状況)
  • 道の駅利用者数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)

データ基準日:2024年(令和6年)
次回更新推奨:2025年(令和7年)観光客入込数調査公表後

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