上越市の観光客データ 年間318.3万人は県内4位、4月に20.5%が集まり歴史文化31.0%と行祭事イベント30.5%が二本柱

市町村

上越市は年間 318.3 万人の観光客が訪れる県内 4 位の観光地です。県全体(約 6,336 万人)の 5.02% を占めます。

上越市の観光構造で数値上目立つのは、月別ピークが 4 月(65.4 万人・年間の 20.5%) という点です。2024 年に 4 月が最多月となったのは上越市・五泉市・胎内市の 3 市で、そのうち入込規模が最も大きいのが上越市(318.3 万人)です(五泉市 83.1 万人・胎内市 69.0 万人)。上越市の最多月は 2022 年・2023 年・2024 年の 3 年とも 4 月で、年による入れ替わりがありません(五泉市は 2022・2023 年は 5 月が最多月でした)。

この 4 月ピークを作るのが 高田城址公園観桜会(41.8 万人・市全体の 13.1%)で、4 月の入込 65.4 万人の 63.9% を占めます。観光分類では 歴史・文化 31.0%(県内 4 位) と 行祭事・イベント 30.5%(県内 4 位) がほぼ同率の二本柱を構成し、春日山城跡・上越市立水族博物館「うみがたり」等が集客を分担しています。

一方でコロナ前比は 59.0%(県内 28 位) で、H25→R6 の 12 会計年度で −44.0%(県内 28 位) の減少です。県内 4 位の規模を保ちながら、回復進捗では下位グループに位置しています。

この記事では、上越市の観光客数を 13 年間の推移・観光分類の内訳・月別の集客カレンダー・主要観光施設 13 か所の集中度から整理します。4 月に年間の 20.5% が入る市で、残る 11 か月をどの施設が支えているのか、コロナ前の 539.8 万人から 318.3 万人まで減った分がどこで起きたのかを数値で確認します。訪問時期を選ぶとき・移住や出店を検討するときの判断材料になる部分もあわせて示します。


▼【グラフ:上越市_県内ランキング.png 新潟県内 30 市町村の観光客入込数ランキング(2024 年・上越市を強調表示)】


上越市の観光を支える 3 つの構造

上越市の観光構造は「4 月の桜 + 夏のレジャー + 通年の歴史文化施設」の 3 要素で成立していると観察できます。

1. 4 月ピーク:高田城址公園観桜会

上越市の月別ピークは 4 月(65.4 万人・年間の 20.5%) です。2024 年に 4 月が最多月となったのは県内 3 市で、上越市はその中で最大の入込規模です。

市町村ピーク月ピーク月シェアR6 年計入込順位
五泉市4 月21.5%83.1 万人19 位
上越市4 月20.5%318.3 万人4 位
胎内市4 月19.0%69.0 万人22 位

4 月の集客の中心にあるのが 高田城址公園観桜会(41.8 万人・前年比 +2.0%)で、4 月の入込 65.4 万人の 63.9% を占めます。市全体入込 318.3 万人に対する集中度は 13.1%(県内 28 位)です。

4 月(65.4 万人)は 2 位の 8 月(52.9 万人)を 12.5 万人上回り、春(3〜5 月)の季節集中度は 32.1% と県内でも高い水準です。

2. 夏の集客:海水浴(県内 3 位)+ 観蓮会 + うみがたり

上越市の 7 月(51.9 万人)・8 月(52.9 万人)は 4 月に次ぐ集客期で、夏集中度(7-8 月)は 32.9% です。

a. 海水浴(4 か所・8.2 万人・県内 3 位)

上越市の海水浴場は 4 か所で、2024 年の海水浴客数は 82,304 人(県内 12 市町村中 3 位)です。内訳はなおえつ(32,578 人)・たにはま(29,450 人)・鵜の浜(16,953 人)・中央(3,323 人)で、日本海に面した海岸線に分散しています。

b. 高田城址公園観蓮会(7-8 月・11.3 万人・+32.9%)

高田城址公園の外堀では 7〜8 月に観蓮会が開催され、11.3 万人(前年比 +32.9%)を集めています。春の観桜会と合わせ、同一施設が春と夏の 2 つの集客期を作る構造です。

c. 上越市立水族博物館「うみがたり」(35.7 万人)

市内 2 位の集客施設(35.7 万人・市全体の 11.2%)で、前年比は −1.7% です。歴史・文化分類に計上され、通年の集客を担っています。

3. 通年の歴史文化:春日山城跡・博物館群

上越市の観光分類「歴史・文化」は 31.0%(県内 4 位) で、行祭事・イベント 30.5%(県内 4 位) とほぼ同率の二本柱です。

施設分類2024 年入込数前年比
上越市立水族博物館「うみがたり」歴史文化35.7 万人−1.7%
春日山城跡歴史文化20.2 万人−11.0%
上越科学館歴史文化9.0 万人+41.5%
上越市立歴史博物館歴史文化8.0 万人+18.1%

春日山城跡は 20.2 万人(市全体の 6.3%)で前年比 −11.0% です。上越科学館は前年比 +41.5%(6.3 万人 → 9.0 万人)と市内 13 施設で最も高い伸び率を記録しました。

3 要素が生む「春 32.1% + 夏 32.9%」の二山構造

これら 3 要素の組み合わせにより、春(3〜5 月・32.1%)と夏(7〜8 月・32.9%)がほぼ同水準となり、この 5 か月で年間の 65.0% が集中する構造です。秋(19.9%)・冬(8.2%)は相対的に低く、振幅倍率は 8.6 倍(4 月 65.4 万人 ÷ 1 月 7.6 万人)です。


13 年推移(2012〜2024 年):H27 578.2 万人ピークからの減少

年(和暦)観光客入込数前年比
2012 年(H24)547.4 万人─
2013 年(H25)568.7 万人+3.9%
2014 年(H26)546.9 万人−3.8%
2015 年(H27)578.2 万人(13 年間のピーク)+5.7%
2016 年(H28)552.0 万人−4.5%
2017 年(H29)493.9 万人−10.5%
2018 年(H30)517.7 万人+4.8%
2019 年(R1)539.8 万人+4.3%
2020 年(R2)193.2 万人−64.2%
2021 年(R3)217.5 万人+12.6%
2022 年(R4)297.0 万人+36.6%
2023 年(R5)322.2 万人+8.5%
2024 年(R6)318.3 万人−1.2%

※2020〜2021 年の急減はコロナ禍下の期間にあたります。

コロナ前比 59.0%(県内 28 位)

コロナ前(2019 年:539.8 万人)と 2024 年(318.3 万人)を比較すると 59.0%(県内 28 位) です。県内 30 市町村のうち 27 位以下は柏崎市(64.2%)・上越市(59.0%)・関川村(50.0%)・粟島浦村(22.7%)の 4 自治体で、上越市は下位グループに位置しています。

3 つの時期区分

期間変化率順位
2014→2019 年(コロナ前 5 年)−1.3%15 位
2019→2024 年(コロナ後 5 年)−41.0%28 位
H25→R6(12 会計年度)−44.0%28 位

コロナ前の 5 年間(H26→R1)は −1.3%(県内 15 位) と横ばい水準でしたが、コロナ後の 5 年間(R1→R6)で −41.0%(県内 28 位) の減少となりました。柏崎市(コロナ前から長期減少)とは異なり、上越市はコロナ前まで水準を保った後にコロナ禍で落ち込み、その後の回復が進んでいない構造として観察できます。

2024 年:前年比 −1.2%

前年比は 2022 年(+36.6%)→ 2023 年(+8.5%)→ 2024 年(−1.2%)と、コロナ後の回復から微減に転じました。−1.2% は県内 21 位です(参考:新潟市 +3.0%・長岡市 +4.9%・妙高市 +2.0%・佐渡市 +14.1%・柏崎市 −12.7%)。


▼【グラフ:上越市_入込数推移.png 上越市の観光客入込数の推移(2012〜2024 年)】


観光の種類(分類別内訳):歴史文化 31.0% + 行祭事 30.5% の二本柱

観光分類比率県内順位
歴史・文化31.0%4 位
行祭事・イベント30.5%4 位
スポーツ・レクリエーション20.4%12 位
都市型観光14.5%19 位
温泉・健康3.0%24 位
自然0.6%23 位
その他0.0%8 位

歴史文化 31.0% と行祭事 30.5% の差は 0.5 ポイントで、県内 30 市町村の中でも上位 2 分類が拮抗する構造です。両分類を合わせると 61.5% で、市全体入込の 6 割を「歴史文化施設 + 祭事イベント」が担っています。

歴史文化型 3 市町村との比較

市町村歴史文化主要施設最大施設集中度
佐渡市51.0%(1 位)佐渡金山17.7%
弥彦村45.6%(2 位)彌彦神社45.6%
聖籠町40.3%(3 位)観光ぶどう園40.3%
上越市31.0%(4 位)うみがたり・春日山城跡13.1%

県内の歴史文化比率上位 4 市町村のうち、上越市は最大施設集中度が 13.1%(県内 28 位) と最も低く、複数の歴史文化施設に集客が分散する構造です。佐渡市(2 施設)・弥彦村(彌彦神社 1 施設で 45.6%)と異なり、上越市は 13 施設に分散しています。


▼【グラフ:上越市_分類別.png 上越市の観光分類別内訳(2024 年)】


月別カレンダー:4 月ピーク + 7-8 月の二山型

月観光客数年間シェア
1 月(最少)7.6 万人2.4%
2 月10.5 万人3.3%
3 月12.7 万人4.0%
4 月(ピーク)65.4 万人20.5%
5 月24.1 万人7.6%
6 月22.0 万人6.9%
7 月51.9 万人16.3%
8 月52.9 万人16.6%
9 月20.9 万人6.6%
10 月26.4 万人8.3%
11 月16.1 万人5.0%
12 月8.0 万人2.5%

季節集中度

季節集中度主な集客源
春(3〜5 月)32.1%高田城址公園観桜会(4 月 65.4 万人)
夏(7〜8 月)32.9%海水浴・観蓮会・うみがたり
秋(9〜11 月)19.9%秋の観光シーズン
冬(12〜2 月)8.2%冬季の低水準期

春(3〜5 月・32.1%)と夏(7〜8 月・32.9%)がほぼ同水準の二山構造で、年間集客の 65.0% がこの 2 季節(5 か月)に集中しています。

4 月 65.4 万人の内訳

4 月の 65.4 万人のうち、高田城址公園観桜会が 41.8 万人(4 月の 63.9%)を占めます。観桜会は 4 月上旬〜中旬の約 2 週間の開催で、この期間に 4 月集客の 6 割以上が集中する構造です。

冬集中度 8.2% の水準

冬集中度 8.2% は県内で低い部類です(参考:新潟市 17.3%・妙高市 21.3%・湯沢町 48.3%・柏崎市 7.9%・佐渡市 3.0%)。市内のスキー場(キューピットバレイ)の利用客は 56,792 人(県内 16 市町村中 5 位)ですが、市全体入込 318.3 万人に対する比率は 1.8% にとどまり、冬季の集客規模は限定的な水準です。


▼【グラフ:上越市_月別推移.png 上越市の月別観光客数(2024 年・R4〜R6 の 3 年比較)】


主要観光施設:13 施設・上位 3 施設で 33.7%

上越市で主要観光地点として計上されている施設は 13 か所です(2024 年)。施設入込数合計は 201.8 万人で、市全体入込 318.3 万人の 63.4% を把握しています(施設入込数合計は県内 5 位)。

施設名分類2024 年入込数2023 年入込数前年比市全体シェア
高田城址公園観桜会(4 月)行祭事41.8 万人41.0 万人+2.0%13.1%
上越市立水族博物館「うみがたり」歴史文化35.7 万人36.4 万人−1.7%11.2%
うみてらす名立都市型29.6 万人30.6 万人−3.3%9.3%
春日山城跡歴史文化20.2 万人22.7 万人−11.0%6.3%
高田城址公園観蓮会(7-8 月)行祭事11.3 万人8.5 万人+32.9%3.5%
リージョンプラザ(インドアスタジアム)スポレク11.0 万人10.1 万人+8.7%3.4%
県立大潟水と森公園スポレク10.1 万人10.5 万人−4.1%3.2%
上越科学館歴史文化9.0 万人6.3 万人+41.5%2.8%
上越市立歴史博物館歴史文化8.0 万人6.7 万人+18.1%2.5%
道の駅よしかわ杜氏の郷都市型7.1 万人7.3 万人−2.8%2.2%
雪だるま物産館都市型7.0 万人7.5 万人−7.2%2.2%
オープス中郷スポレク5.6 万人5.3 万人+5.9%1.8%
キューピットバレイ(スキー)スポレク5.4 万人5.7 万人−5.8%1.7%

集中度の県内順位

  • 最大施設集中度(高田城址公園観桜会 13.1%):県内 28 位/30 市町村中
  • 上位 3 施設集中度(33.7%):県内 23 位/30 市町村中

最大施設集中度 13.1% は県内 28 位で、集中度としては下位グループです。妙高市(道の駅あらい 55.1%)・弥彦村(彌彦神社 45.6%)のような 1 施設集中型ではなく、13 施設に集客が分散する構造です。

前年比大変動施設

  • 前年比増加(+30% 以上):上越科学館(+41.5%・6.3 万人 → 9.0 万人)・高田城址公園観蓮会(+32.9%・8.5 万人 → 11.3 万人)
  • 前年比増加(+10% 以上):上越市立歴史博物館(+18.1%)
  • 前年比減少(−10% 以上):春日山城跡(−11.0%・22.7 万人 → 20.2 万人)
  • 前年比減少(−30% 以下):該当なし

上越科学館の +41.5% は市内 13 施設で最も高い伸び率です。単年の値のため、次回(R7)調査で継続性を確認する必要があります。


補助データ:海水浴 3 位・スキー 5 位

上越市の観光を性格づける補助的なデータを整理します。

データ種別2024 年実績県内順位
海水浴客数(4 か所)82,304 人3 位/12 市町村中
海水浴場数4 か所─
スキー場利用客数(R5-6 シーズン)56,792 人5 位/16 市町村中
道の駅利用者数(1 施設)71,143 人14 位/15 市町村中

海水浴(8.2 万人・県内 3 位)は夏季集客の一要素として位置づけられます。スキー場(56,792 人・県内 5 位)は湯沢町・南魚沼市・妙高市・魚沼市に次ぐ規模ですが、市全体入込に対する比率は 1.8% です。上越市は海と山の両方の観光資源を持ちながら、集客の中心は 4 月の桜と歴史文化施設にある構造として観察できます。


上越市の観光を選ぶときの判断材料

4 月と 7〜8 月という 2 つの山は、訪問・移住・出店のどれを考えるかで意味が変わります。山の中身を数値で分けます。

4 月と 7〜8 月に 2 つの山がある

上越市の月別入込は 4 月(65.4 万人)が最多で、7 月・8 月(51.9・52.9 万人)が続きます。この 3 か月で年間の 53.4% が入ります。

時期月別入込年間シェア
4 月65.4 万人20.5%
7 月・8 月51.9〜52.9 万人16.3〜16.6%
5 月・6 月・9 月・10 月20.9〜26.4 万人6.6〜8.3%
11 月・3 月・2 月10.5〜16.1 万人3.3〜5.0%
12 月・1 月7.6〜8.0 万人2.4〜2.5%

最多の 4 月と最少の 1 月で 8.6 倍の開きがあります。冬集中度 8.2% は県内で低い部類で、12〜2 月の 3 か月はいずれも月 7.6〜10.5 万人にとどまります。上越市の最多月は 2022・2023・2024 年の 3 年とも 4 月で、年による入れ替わりがありません。

4 月の 63.9% が高田城址公園観桜会

4 月 65.4 万人のうち 41.8 万人(63.9%) が高田城址公園観桜会です。この 1 施設が市全体入込の 13.1% を占めます。ただし最大施設の集中度としては県内 28 位で、1 施設に年間を通して人が集まる構造ではありません。上位 3 施設(高田城址公園観桜会・上越市立水族博物館「うみがたり」・うみてらす名立)を合わせても 33.7%(県内 23 位)です。

観光分類では歴史・文化 31.0% と行祭事・イベント 30.5% がほぼ並び、この 2 分野で 61.5% を占めます。観桜会が行祭事、高田城址・春日山城跡などが歴史文化にあたります。

海水浴客の 87.3% が県外から(県内 1 位)

上越市の海水浴場は 4 か所・海水浴客 82,304 人で県内 3 位です。注目すべきは内訳で、県外からの来訪が 71,880 人(87.3%) と、県内 12 市町村の海水浴場で最も高い県外比率です。

市町村海水浴客数県外比率
上越市82,304 人87.3%(1 位)
糸魚川市78,864 人85.2%
柏崎市273,404 人80.0%
新潟市167,221 人32.0%

新潟市の海水浴が県内客中心(県外 32.0%)なのに対し、上越市は長野・北陸方面からの来訪が中心という構成の違いが数字に出ています。

移住検討者向け:ピーク月でも住民の 3.62 倍

月入込住民 1 人あたり
4 月(最多)65.4 万人3.62 人(県内 26 位)
1 月(最少)7.6 万人0.42 人

人口 180,440 人に対して、最も混む 4 月でも住民 1 人あたり 3.62 人で県内 26 位です。入込の絶対数は県内 4 位ですが、人口規模が大きいため人口比では下位に入ります。最少の 1 月は 0.42 倍で、住民数の半分以下です。

面積 973.89 km²(県内 2 位)に対する観光客/km² は 3,268.5 人(県内 19 位)で、人出は広い市域に分かれます。混雑が集中するのは 4 月の観桜会期間の高田城址公園周辺で、この時期以外は市全体で月 7.6〜52.9 万人の範囲です。

観桜会(4 月)と夏の海水浴期(7〜8 月)は、会場周辺の飲食・イベントが最も動く時期にあたります。

事業出店検討者向け:4 月に 2 割が入る需要の形

月別需要は 7.6〜65.4 万人で、振幅 8.6 倍です。年間の 20.5% が 4 月の 1 か月、うち 63.9% が観桜会という構成のため、この期間に合わせた体制を組むかどうかが設計の分岐点になります。

通年型の集客装置は限られます。道の駅は 1 施設・7.1 万人(県内 14 位)、スキー場は 5.7 万人(県内 5 位)で、いずれも市全体入込 318.3 万人に対しては小さい規模です。市全体の 66.3% は上位 3 施設以外に分かれており、特定施設の通行量に乗る形ではありません。


上越市のデータを見るときの注意点

上越市の観光構造を他自治体と比較する際、以下 4 点に留意が必要です。

1. 4 月ピーク 20.5% の集客集中

4 月の 65.4 万人のうち高田城址公園観桜会が 41.8 万人(63.9%)を占めます。観桜会 1 イベントが 4 月入込の 6 割超、市全体入込の 13.1% を占めるため、このイベントの実績が年間値に対して大きな比重を持つ構造です。2024 年の観桜会は前年比 +2.0% でした。

2. コロナ前比 59.0% の水準

コロナ前比 59.0%(県内 28 位)は下位グループの水準です。H26→R1 の 5 年間は −1.3%(県内 15 位)と横ばいでしたが、R1→R6 は −41.0%(28 位)の減少です。コロナ前 539.8 万人 → R6 318.3 万人で 221.5 万人の差があります。

3. 施設把握率 63.4% の構造

主要観光地点 13 施設の合計(201.8 万人)は市全体入込(318.3 万人)の 63.4% です。残り 36.6%(116.5 万人)は施設別データには表れず、海水浴(8.2 万人)・その他の観光行動に分散しています。最大施設集中度 13.1%(県内 28 位)は、集計対象施設が 13 と多いことによる構造上の特性も含みます。

4. 推計値・宿泊内訳の非公表

観光客入込数は各観光施設の利用者数を市町村が集計・推計した値で、実測値ではありません。市町村ごとに集計対象施設・カウント方法が異なるため、市町村間の比較は「概ねの規模感」として扱う必要があります。宿泊者数・日帰り客数の内訳、消費額の市区町村別データは新潟県の調査で非公表です。


まとめ

2024 年の上越市(数値一覧)

項目2024 年県内順位
観光客入込数318.3 万人(県全体の 5.02%)4 位
前年比−1.2%21 位
コロナ前(2019 年)比59.0%28 位
長期変化(2013 年→2024 年)−44.0%28 位
最多月4 月 65.4 万人(20.5%)─
最少月1 月 7.6 万人(2.4%)・振幅 8.6 倍─
冬集中度(12〜2 月)8.2%─
ピーク月入込/人口比3.62 人26 位
最大の観光分類歴史・文化 31.0% + 行祭事 30.5%─
最大施設高田城址公園観桜会(13.1%)施設集中度 28 位
上位 3 施設集中度33.7%23 位
海水浴客数 / 海水浴場数82,304 人 / 4 か所3 位
海水浴の県外比率87.3%1 位
観光客/人口比17.64 倍26 位

この数値が示していること

上越市は入込の絶対数で県内 4 位に入る一方、「変化」を測る指標はいずれも下位に並びます。コロナ前比 59.0%(28 位)・13 年変化 −44.0%(28 位)で、県内 30 市町村のうち回復も長期推移も下から 3 番目です。人口比(26 位)・施設集中度(28 位)も下位で、規模の大きさと他の指標が対照的な市です。

13 年の推移を見ると、コロナ禍前は安定していました。2012〜2019 年は 493.9〜578.2 万人の幅で動き、2019 年も 539.8 万人です。落ち込みはコロナ禍で起きました。2020 年に 193.2 万人(前年の 35.8%)まで下がり、そこから 217.5 万人・297.0 万人・322.2 万人と戻したあと、2024 年は 318.3 万人と前年比 −1.2% で止まっています。2019 年との差は 221.5 万人で、この回復の停滞がコロナ前比 59.0% という順位に表れています。

集客の形は 4 月に寄っています。高田城址公園観桜会(41.8 万人)が 4 月入込の 63.9%・市全体の 13.1% を占め、年間の 20.5% がこの 1 か月に入ります。一方で最大施設の集中度は県内 28 位で、残る 11 か月は 13 施設と施設外の集客に分かれる構造です。2024 年に伸びた施設は上越科学館(+41.5%)でした。


出典

  • 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和 6 年観光客入込数・消費額調査)
  • 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表 7)
  • スキー場利用客数:新潟県観光政策課(令和 5-6 シーズン スキー場利用客数)
  • 海水浴場入込客数:新潟県観光政策課(令和 6 年度海水浴客入込状況)
  • 道の駅利用者数:新潟県観光政策課(令和 6 年観光客入込数・消費額調査)
  • 人口・面積:総務省(住民基本台帳 R7 年 1 月 1 日)・国土地理院

データ基準日:2024 年(令和 6 年)
次回更新推奨:2025 年(令和 7 年)観光客入込数調査公表後

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