阿賀野市では年間141戸の住宅が着工されています(R5年度)。新潟県30市町村の中で着工戸数は8位、1,000人あたり着工戸数は5位です。
H25年度比で+2.2%(138戸→141戸で+3戸)と、10年間ほぼ横ばいの水準を維持しています。21市町村で3割以上減少するなか、阿賀野市は増加基調を維持する数少ない5市町村の一つです。H25年度は持家100%(138戸)だったのが、R5年度は持家82.3%・貸家12.8%・分譲5.0%となり、絶対数を維持しながら貸家・分譲を新たに供給する構造変化が進んでいます。
この記事では、国土交通省「建築着工統計調査」をもとに、阿賀野市の住宅着工件数の推移・持家と貸家の内訳・人口比較・県内での位置づけを整理します。
この記事でわかること
- R5年度(2023年度)の新設住宅着工戸数は141戸(県内8位・1,000人あたり5位)
- H25年度比で+2.2%(ほぼ横ばい)
- 着工住宅のうち持家82.3%(116戸)・貸家12.8%(18戸)・給与住宅0.0%(0戸)・分譲5.0%(7戸)
- 1,000人あたり着工戸数は3.60戸/千人(県平均2.70戸・県内5位)
① 住宅着工サマリー(R5年度)
阿賀野市の住宅着工の現状を確認します。
| 区分 | 着工戸数 | 比率 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 合計 | 141戸 | — | 8位 |
| 持家 | 116戸 | 82.3% | — |
| 貸家 | 18戸 | 12.8% | — |
| 給与住宅(社宅等) | 0戸 | 0.0% | — |
| 分譲住宅 | 7戸 | 5.0% | — |
※出典:国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度)
持家が82.3%を占め、戸建てが中心となっています。持家比率82.3%は近隣で最も高い水準(新発田市57.6%・三条市66.6%等を大きく上回る)で、戸建て中心の構成となっています。給与住宅(社宅等)は0戸です。
▼【グラフ:agano_県内ランキング.png 新潟県30市町村 新設住宅着工戸数ランキング(R5年度・阿賀野市を強調)】

② 住宅着工の推移(H25→H30→R5)
過去10年間(2013〜2023年度)の住宅着工件数の変化を確認します。
| 年度 | 合計 | 持家 | 貸家 | 給与 | 分譲 |
|---|---|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 138戸 | 138戸 | 0戸 | 0戸 | 0戸 |
| H30年度(2018年度) | 142戸 | 121戸 | 4戸 | 0戸 | 17戸 |
| R5年度(2023年度) | 141戸 | 116戸 | 18戸 | 0戸 | 7戸 |
| 10年変化(H25→R5) | +2.2%(ほぼ横ばい) | -15.9% | — | — | — |
阿賀野市の合計着工戸数はH25年度の138戸からR5年度の141戸へ推移しました(+3戸・+2.2%)。21市町村で3割以上減少するなか、阿賀野市は10年間で増加基調を維持する数少ない5市町村の一つで、燕市(+2.9%)と並ぶ水準です。H25→H30の5年間で+2.9%、H30→R5の5年間で-0.7%と、両期間とも横ばいで安定しています。
10年間の推移を用途別に見ると、持家が-15.9%減少(138戸→116戸で△22戸)した一方、H25年度は貸家着工が0戸だったのがR5年度は18戸の新規供給、分譲も0戸から7戸への新規供給が始まりました。持家100%だった構成から、持家82.3%・貸家12.8%・分譲5.0%へ用途が多様化する構造変化が進んでいます。
▼【グラフ:agano_着工推移.png 阿賀野市と近隣市町村の住宅着工推移(H25→H30→R5)】

③ 用途別の内訳と変化
着工住宅の内訳(持家・貸家・分譲)の変化を確認します。
| 用途 | H25年度 | H30年度 | R5年度 | 10年変化 |
|---|---|---|---|---|
| 持家 | 138戸(100.0%) | 121戸(85.2%) | 116戸(82.3%) | -15.9% |
| 貸家 | 0戸(0.0%) | 4戸(2.8%) | 18戸(12.8%) | — |
| 給与住宅 | 0戸(0.0%) | 0戸(0.0%) | 0戸(0.0%) | — |
| 分譲 | 0戸(0.0%) | 17戸(12.0%) | 7戸(5.0%) | — |
H25年度時点で持家が100.0%を占めていたのに対し、R5年度は82.3%となっています。貸家は0.0%→12.8%、分譲は0.0%→5.0%と推移しています。
⚠️ 注意: 着工統計は住宅の「供給側」(建設が開始された住宅の数)を記録したデータです。「特定の用途の着工が多い=その用途の需要が高い」と直接断定することはできません。
▼【グラフ:agano_用途別.png 阿賀野市の用途別 新設住宅着工内訳(R5年度)】

④ 人口との比較(1,000人あたり着工戸数)
人口規模が異なる市町村を比較するため、人口1,000人あたりの着工戸数を確認します。
| 指標 | 阿賀野市 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 人口(R7年1月1日) | 39,165人 | — |
| 着工戸数(R5年度) | 141戸 | 8位 |
| 1,000人あたり着工戸数 | 3.60戸 | 5位 |
阿賀野市の1,000人あたり着工戸数は3.60戸/千人で、新潟県30市町村の5位です。県平均(2.70戸/千人)の約1.3倍で、上位(新潟市5.32戸・長岡市4.29戸・聖籠町5.08戸・燕市5.54戸)に次ぐ水準です。着工総数(8位)よりも人口比の順位(5位)が高く、人口規模の割に着工数が多い市町村となっています。
⑤ 県内での位置づけ(近隣市町村比較)
阿賀野市と近隣市町村(新潟市・新発田市・五泉市・加茂市・三条市)の住宅着工戸数(R5年度)を比較します。
| 市町村名 | 着工戸数(合計) | 1,000人あたり | 持家比率 |
|---|---|---|---|
| 阿賀野市 | 141戸 | 3.60戸 | 82.3% |
| 新潟市 | 4,049戸 | 5.32戸 | 48.5% |
| 新発田市 | 328戸 | 3.58戸 | 57.6% |
| 五泉市 | 128戸 | 2.80戸 | 71.9% |
| 加茂市 | 84戸 | 3.49戸 | 53.6% |
| 三条市 | 308戸 | 3.38戸 | 66.6% |
阿賀野市の着工戸数141戸は近隣6市町村で4位で、新潟市(4,049戸)・新発田市(328戸)・三条市(308戸)に次ぐ水準です。持家比率82.3%は近隣で最も高く、五泉市(71.9%)・三条市(66.6%)・新発田市(57.6%)・加茂市(53.6%)・新潟市(48.5%)と比べても突出しています。1,000人あたりでは3.60戸で、新発田市(3.58戸)とほぼ同水準、加茂市(3.49戸)・三条市(3.38戸)を上回り、新潟市(5.32戸)に次ぐ近隣2位となっています。
⑥ データの見方・注意点
着工戸数は住宅需要を直接示すものではありません
建築着工統計の着工戸数は、建設が開始された住宅の数を記録したものです。着工を決定するのは建て主(持家の場合)や建築業者・不動産業者(貸家・分譲の場合)であり、着工数の多さが直接的に「住宅需要の強さ」を示すものではありません。この記事でも「〜の着工が多い」「〜の割合が高い」までをデータから述べています。
小規模市町村のデータ変動について
年間の着工件数が少ない市町村では、1〜2件の変動が変化率に大きく影響します。単年度の変化率のみで「増加傾向」「減少傾向」と判断するには注意が必要です。
まとめ
阿賀野市の住宅着工の特徴
- R5年度(2023年度)の住宅着工は141戸で県内8位、1,000人あたり着工は3.60戸で5位(着工総数より人口比の順位が高い)
- H25→R5の10年で+2.2%(ほぼ横ばい)。21市町村で3割以上減少するなか、増加基調を維持する数少ない5市町村の一つ(燕市+2.9%と並ぶ水準)
- 着工住宅の82.3%が持家、12.8%が貸家、5.0%が分譲。持家比率82.3%は近隣で最も高い水準で、戸建て中心の構成
- 用途別の10年変化:持家-15.9%減少(138戸→116戸)/貸家0戸→18戸/分譲0戸→7戸。持家100%だった構成から用途が多様化する構造変化が進行
出典
- 新設住宅着工戸数・用途別内訳:
国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度・平成30年度・平成25年度) - 人口(1,000人あたり計算用):
総務省(住民基本台帳に基づく人口・人口動態及び世帯数 令和7年1月1日現在) - 産業タイプ:
総務省(国勢調査 令和2年)
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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