【2026年最新】佐渡市の気温・降水量データ完全版|熱帯夜県内4位・年間降水量最少級の離島気候の実態

データ

この記事でわかること:

  • 佐渡市の年間気温・降水量の長期トレンド(1994〜2024年)
  • 年間平均気温14.3℃・県内でも温暖な部類(冷涼順26位)の離島気候の実態
  • 熱帯夜が30年で9.4日→14.5日と急増している温暖化の現状
  • 年間降水量1,695mmは新潟県内で最少級(28位)の理由
  • 大雨(日100mm超)の発生頻度の変化
  • 月別の気温・降水量パターン(直近5年データ)
  • 土砂災害リスクの評価(警戒区域3,299箇所・県内3位)

① クイックデータカード

項目データ備考
年間平均気温(直近10年平均)14.3℃県内26位(冷涼順)/30市町村
猛暑日数(直近10年平均)年間2.2日県内27位(少ない方)
熱帯夜日数(直近10年平均)年間14.5日県内4位(多い方)
冬日数(直近10年平均)年間33.8日県内26位(少ない方から5位)
真冬日数(直近10年平均)年間0.9日県内21位
年間降水量(直近10年平均)1,695mm県内28位(最少級)
日100mm超の大雨日数(直近10年平均)年間0.4日県内10位
土砂災害警戒区域数3,299箇所県内3位(多い方・令和7年3月末現在)

※ 参照観測所:両津(AMeDAS 54166)。
※ 直近10年平均は2014〜2023年(出典:気象庁 過去の気象データ検索)


② 長期気温トレンド(過去30年):佐渡市はどれだけ暑くなったか

年間平均気温の推移(1994〜2024年)

▼【グラフ:sado_avg_temp_30y.png|1994〜2024年の年間平均気温の棒グラフ。1994-2003年平均(13.6℃)と2014-2023年平均(14.3℃)の水平線を重ねる。横軸=年、縦軸=℃】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(両津観測所 54166、1994〜2024年)

  • 直近10年(2014〜2023年)の平均:14.3℃
  • 30年前(1994〜2003年)の平均:13.6℃
  • 上昇幅:+0.7℃

年間平均気温14.3℃は新潟県内30市町村で冷涼順26位に相当します(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。海洋に囲まれた離島である佐渡市は、内陸部に比べて夏の高温・冬の低温が緩和される海洋性気候の特徴を示しています。津南町(11.4℃)や阿賀町(11.8℃)などの山間内陸部と比べると約2〜3℃高く、本土沿岸の新潟市(14.4℃)とはほぼ同水準です。

2023年は15.4℃、2024年は15.2℃と近年は高温傾向が顕著です(気象庁 過去の気象データ検索 より)。特に2023年は30年間の観測で最も高い気温を記録しました。

猛暑日・熱帯夜・冬日の年間日数の推移(1994〜2023年)

▼【グラフ:sado_heat_days_30y.png|1994〜2023年の猛暑日数(35℃以上)・熱帯夜数(最低25℃以上)・冬日数(最低0℃未満)を折れ線で重ねる。縦軸は2軸(冬日0〜70日左 vs 猛暑日・熱帯夜0〜50日右)】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(両津観測所、1994〜2023年)

期間猛暑日数(平均)真夏日数(平均)熱帯夜数(平均)冬日数(平均)真冬日数(平均)
1994〜2003年平均0.3日18.8日9.4日40.8日1.2日
2014〜2023年平均2.2日30.9日14.5日33.8日0.9日
変化幅+1.9日(7.3倍)+12.1日(+64%)+5.1日(+54%)−7.0日(−17%)−0.3日

最も際立つのは熱帯夜(最低気温25℃以上)の急増です。9.4日→14.5日と+5.1日(54%増)増加しており、県内4位という水準に達しています(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。離島気候では海水温の影響を受けて夜間の気温が下がりにくく、日本海の水温上昇が熱帯夜の増加に直接結びついている構図です。

猛暑日(35℃以上)は30年で7.3倍(0.3日→2.2日)と倍率では急増しています。ただし絶対数は少なく(2.2日)、海風の冷却効果で内陸の魚沼市・南魚沼市(11.2日)と比べると大幅に少ない水準にとどまっています。

冬日(最低気温0℃未満)は40.8日→33.8日と7.0日減少しています。離島気候の温暖さが冬側にも現れており、真冬日(最高気温0℃未満)は0.9日とほぼゼロに近い水準です。

真夏日(30℃以上)も+64%増加(18.8日→30.9日)しており、夏全体の高温化が進んでいます。

10年ごとの気温変化の比較

期間年間平均気温
1994〜2003年13.6℃
2004〜2013年13.8℃
2014〜2023年14.3℃

(出典:気象庁 過去の気象データ検索)

3期間を通じて一貫して上昇しています。特に直近10年(2014〜2023年)での上昇幅+0.5℃が大きく、前の10年(+0.2℃)から加速しています。


③ 短期詳細(過去5年):最近の夏・冬はどうだったか

直近5年の月別平均気温(2019〜2023年)

▼【グラフ:sado_monthly_temp_5y.png|2019〜2023年の各年の月別平均気温を折れ線で5年分重ねる。25℃・0℃ラインを横線で表示。2023年を強調色にする】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(両津観測所、2019〜2023年)

直近5年(2019〜2023年)の月別平均気温(5年平均):

5年平均気温最高年最低年
1月3.5℃2020年 5.4℃2022年 2.4℃
2月4.1℃2020年 5.1℃2022年 3.0℃
3月7.9℃2023年 9.0℃2022年 7.1℃
4月11.3℃2023年 12.4℃2020年 10.2℃
5月16.7℃2019年 17.4℃2021年 16.1℃
6月21.2℃2020年 21.8℃2019年 20.2℃
7月25.4℃2022年 26.3℃2020年 23.4℃
8月27.6℃2023年 30.3℃2021年 26.6℃
9月24.2℃2023年 26.1℃2021年 22.6℃
10月17.4℃2019年 18.1℃2022年 16.6℃
11月12.0℃2022年 12.8℃2019年 11.1℃
12月6.0℃2019年 7.0℃2022年 5.1℃

最も暑い月は8月(5年平均27.6℃)、最も寒い月は1月(5年平均3.5℃)です。1月・2月の月平均が3〜4℃台にとどまり、湯沢町(1月−0.1℃)や津南町(1月−3.0℃台)のような冬の厳しさはない離島気候の特徴が出ています。

2023年8月の月平均30.3℃は5年間で最高値です。猛暑日12日・熱帯夜43日を記録した2023年は、8月の月平均気温が初めて30℃を超えた年となりました(気象庁 過去の気象データ検索)。

一方、2020年1〜2月は5.4℃・5.1℃と暖冬で、両津観測所においても冬の積雪が少なかった年に対応しています。

直近5年の猛暑日数・熱帯夜数・冬日数・真冬日数

出典:気象庁 過去の気象データ検索(両津観測所)

猛暑日数熱帯夜数冬日数真冬日数
2019年1日19日16日0日
2020年3日17日19日0日
2021年1日9日42日2日
2022年2日18日38日0日
2023年12日43日33日1日
5年平均3.8日21.2日29.6日0.6日

2023年の猛暑日12日・熱帯夜43日は突出して多いです。猛暑日12日は5年平均(3.8日)の3倍以上、熱帯夜43日は直近10年平均(14.5日)の3倍に相当する記録的な数値です(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。

熱帯夜は2021年に9日と少ない年がある一方、2023年に43日と急増しており、年による変動が大きいのが佐渡市の特徴です。海水温の高い年に長期間の熱帯夜が続く構造が見られます。

冬日数は16〜42日と大きく変動しています。2019年・2020年は冬日が16〜19日と非常に少なく(暖冬年)、2021年は42日と多い(寒冬年)という対照的な年が含まれています。


④ 長期降水量トレンド(過去30年):雨の降り方はどう変わったか

年間降水量の推移(1994〜2024年)

▼【グラフ:sado_precip_30y.png|1994〜2024年の年間降水量(棒グラフ)と5年移動平均(折れ線)の複合グラフ。全国平均1,694mmのラインも表示。横軸=年、縦軸=mm】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(両津観測所、1994〜2024年)。全国平均1,694mmは気象庁「日本の年間降水量平年値」(1991〜2020年基準)より。

  • 直近10年(2014〜2023年)の平均:1,695mm
  • 30年前(1994〜2003年)の平均:1,782mm
  • 変化の特徴:−87mm減少。全国平均(1,694mm)とほぼ同水準

年間降水量1,695mmは新潟県内30市町村で28位と最少級の水準です(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。新潟県のイメージ(豪雪・多雨)とは異なり、佐渡島は越後山脈の影にはいらず、脊梁山脈が低いため日本海からの水蒸気が島を通過してしまいやすく、降水量が全国平均以下になるという特徴があります。

年変動は大きく、最多年(1998年:2,242mm)と最少年(1994年:1,187mm)の差は1,055mmに達します(気象庁 過去の気象データ検索 より)。

2004〜2013年は1,846mmと3期間で最も多い10年間でした。2010年(2,171mm)・2011年(2,030mm)・2013年(2,047mm)と2,000mm超の年が集中したためです。直近10年(2014〜2023年)は1,695mmに落ち着いています。

大雨(日100mm超・日50mm超)の頻度変化

▼【グラフ:sado_heavy_rain_30y.png|1994〜2023年の「日100mm超日数」と「日50mm超日数」の年間発生回数を棒グラフで並べる。10年ごとの平均値を水平線で表示】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(両津観測所、1994〜2023年)

期間日100mm超(平均)日50mm超(平均)
1994〜2003年0.4日/年3.4日/年
2004〜2013年0.6日/年3.7日/年
2014〜2023年0.4日/年2.5日/年

日100mm超の大雨は2004〜2013年の0.6日/年をピークに、直近10年では0.4日/年に戻っています(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。日50mm超も3.7日/年から2.5日/年へ減少しており、直近10年は豪雨日が落ち着いている傾向にあります。

ただし2011年(日100mm超2日)・2020年7月(月降水量540mm)のように突発的な集中豪雨が発生することもあります(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。島を囲む海からの水蒸気が停滞前線に供給されると短時間に大量の雨が集中するリスクは続いています。


⑤ 短期詳細(過去5年):近年の降水量の実態

直近5年の月別降水量

▼【グラフ:sado_monthly_precip_5y.png|2019〜2023年の各年の月別降水量を折れ線で5年分重ねる。5年月別平均を背景に薄く表示。300mmラインを横線で示す】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(両津観測所、2019〜2023年)

直近5年(2019〜2023年)の月別降水量:

5年平均最多年最少年
1月157mm2021年 182mm2019年 127mm
2月124mm2020年 166mm2019年 80mm
3月99mm2020年 134mm2023年 63mm
4月103mm2021年 131mm2020年 79mm
5月103mm2023年 178mm2019年 36mm
6月131mm2019年 196mm2021年 74mm
7月245mm2020年 540mm2019年 73mm
8月149mm2022年 250mm2023年 12mm
9月121mm2020年 172mm2019年 69mm
10月129mm2019年 223mm2020年 40mm
11月176mm2021年 282mm2019年 98mm
12月247mm2022年 406mm2019年 120mm

降水量が最も多い月は7月(5年平均245mm)です。ただしこれは2020年7月が540mmという突出した値を記録したためで、2020年を除く4年間の7月平均は171mmにとどまります。夏の集中豪雨の年変動が大きいことが佐渡市の特徴です。

次いで多いのは12月(247mm)です。冬型の季節風が日本海を渡り佐渡島に当たることで、12〜1月にかけて降水(降雪)が多くなります。

特筆すべき月:

  • 2020年7月:540mm(5年間で月降水量の最大値。梅雨前線長期停滞の影響)
  • 2022年12月:406mm(冬型の強い降水・大部分が降雪として観測)
  • 2023年8月:12mm(記録的少雨。猛暑で乾燥した夏)
  • 2019年5月:36mm(春先の乾燥が顕著な年)

⑥ 今後の見通し:気温・大雨はどう変化するか

長期トレンドからの評価

気温上昇:両津観測所では年間平均気温が1994〜2003年平均13.6℃から2014〜2023年平均14.3℃へと+0.7℃上昇しています。特に熱帯夜数が9.4日→14.5日と+5.1日(54%増)と大幅に増加しており、海水温上昇との連動が顕著です(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。

冬の変化:冬日数は40.8日→33.8日と7.0日減少しています。2020年には冬日が16日と非常に少ない暖冬が起き、真冬日(最高0℃未満)は0.9日と内陸部と比べて圧倒的に少なく、海洋性気候の緩和効果が維持されています(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。

降水量:年間総量は30年間で約−87mm減少(前30年1,782mm→直近10年1,695mm)しています。日100mm超の大雨頻度は直近10年で0.4日/年と横ばいですが、2020年7月の540mmのような突発的な集中豪雨は依然として発生しています(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。

将来見通し

気象庁「地球温暖化予測情報 第9巻」(2017年)および環境省の気候変動適応情報プラットフォームでは、北陸地域を含む日本全体で21世紀末にかけて平均気温の上昇と短時間強雨の増加が予測されています。具体的な数値は最新の報告書(気象庁公式サイト)でご確認ください。

移住・住宅選択への示唆:

  • 熱帯夜は直近10年平均14.5日(4位)と多く、2023年のように43日に急増する年もある。冷房設備は必須
  • 冬日33.8日(26位)と冬は比較的温暖。灯油・ガスの暖房費は本土山間部より少なく済む傾向がある
  • 年間降水量1,695mmは新潟県内最少級だが、7月の集中豪雨と12月の冬型降雪は強く、月によるムラが大きい

⑦ 土砂災害リスク

出典:新潟県 土砂災害警戒区域等マップ(令和7年3月31日現在)

佐渡市には土砂災害警戒区域が3,299箇所指定されており、新潟県内30市町村で3位の多さです。

佐渡島は面積855km²と日本海最大の島で、大佐渡山地(金北山1,172m)を中心に急峻な地形が広がっています。島の外周部にかけて複数の急斜面・渓谷が多数存在するため、土砂崩壊・土石流・地すべりのリスクが高い箇所が集積しています。年間降水量は少ない(1,695mm)ながらも、台風・梅雨前線の通過時に集中的な降水が急斜面を直撃するリスクがあります。

移住・住宅購入の際は候補地が土砂災害警戒区域内に含まれるかどうかを、新潟県の「土砂災害警戒区域等マップ」または国土交通省「ハザードマップポータルサイト」で必ず確認してください。


⑧ 季節ごとの気象リスクカレンダー

出典:月別データは気象庁 過去の気象データ検索(両津観測所、2019〜2023年5年平均)

主な気象リスク目安データ(5年平均)
1月冬型降雪・路面凍結・海上荒天(フェリー運休)月平均3.5℃/降水量157mm
2月冬型降雪・強風・春を前にした寒の戻り月平均4.1℃/降水量124mm
3月融雪期の増水・春雨・季節性大雨月平均7.9℃
4月春雨・気温急変・桜前後の霜リスク月平均11.3℃
5月晩霜・農業用水需要増・乾燥リスク月降水量5年平均103mm(最少2019年36mm)
6月梅雨前線による大雨・多湿月降水量131mm(最大2019年196mm)
7月梅雨末期〜夏の集中豪雨月降水量5年平均245mm(最大2020年540mm)
8月猛暑日急増・熱帯夜連続・台風月平均27.6℃(最高2023年30.3℃)
9月台風・秋雨前線による大雨月降水量121mm
10月台風・秋の長雨・収穫期大雨月降水量129mm(最大2019年223mm)
11月冬型降雨・初霜・海上シケ月降水量176mm(最大2021年282mm)
12月冬型降雪・路面凍結・海上荒天月降水量247mm(最大2022年406mm)

特に注意が必要な時期は7月(集中豪雨)8月(猛暑・熱帯夜)12〜1月(冬型降雪・海上荒天)です。離島特有のリスクとして、冬季は強風・波浪によるフェリー運休が頻繁に発生し、本土との物流・移動が制限される点も移住時の重要な検討事項です。


⑨ 近隣市町村との気候比較

▼【グラフ:sado_nearby_climate.png|佐渡市と近隣4市町村の年間平均気温・熱帯夜数・冬日数・年間降水量を横棒グラフ4パネルで比較。佐渡市を強調色】

出典:気象庁 過去の気象データ検索(2014〜2023年直近10年平均)

市町村年間平均気温熱帯夜数(10年平均)冬日数(10年平均)猛暑日数(10年平均)年間降水量
佐渡市14.3℃(26位)14.5日(4位)33.8日(26位)2.2日(27位)1,695mm(28位)
粟島浦村14.2℃(24位)14.3日(5位)27.2日(29位)1.8日(29位)1,669mm(29位)
新潟市14.4℃(29位)15.8日(3位)32.9日(27位)4.8日(20位)1,803mm(27位)
村上市13.3℃(8位)3.6日(21位)60.9日(11位)5.4日(17位)2,165mm(17位)
柏崎市13.9℃(12位)2.5日(23位)44.6日(17位)3.1日(23位)2,446mm(8位)

※ ランクは新潟県内30市町村でのランキング。気温は冷涼順(低い方が1位)、降水量・猛暑日・冬日・熱帯夜は多い方が1位。

「離島気候」の際立った特徴が数値に明確に表れています。

熱帯夜数の高さ(14.5日・4位)が最大の特徴です。本土沿岸の村上市(3.6日)・柏崎市(2.5日)の4〜6倍に達しています。海に囲まれた佐渡市は夜間に海水が放熱して気温が下がりにくく、最低気温25℃以上の熱帯夜が多くなります。同じ離島の粟島浦村(14.3日)ともほぼ同水準で、「離島の熱帯夜問題」は佐渡・粟島に共通しています。

降水量の少なさ(1,695mm・28位)も離島気候の典型です。村上市(2,165mm)・柏崎市(2,446mm)など本土山間部と比べて約500〜750mm少なく、新潟県のイメージを覆す数値です。一方で粟島浦村(1,669mm)と近い水準で、「島は降水が少ない」という傾向が両島で確認できます。

冬日数33.8日(26位・少ない方から5位)は温暖な離島気候を示しています。村上市(60.9日)・柏崎市(44.6日)より大幅に少なく、海洋の緩衝作用で冬の寒さが本土より穏やかです。ただし新潟市(32.9日・27位)とはほぼ同水準で、海岸部の温暖さは本土沿岸部とも共通しています。


⑩ 移住者・住宅購入者へのアドバイス

夏の暮らし方

佐渡市の熱帯夜(最低気温25℃以上)は直近10年平均14.5日と新潟県内で4位です(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。本土山間部(湯沢町1.2日・津南町0.1日)と比較して圧倒的に多く、「島は涼しい」というイメージとは異なる現実があります。

  • 冷房設備は必須です。エアコン未設置の中古物件は導入コストを見込んでください
  • 熱帯夜は年による変動が大きく(2021年9日〜2023年43日)、猛暑年には30日を超えることもあります
  • 猛暑日(35℃以上)は直近10年平均2.2日(27位)と少なく、昼間の極端な暑さは本土内陸より緩和されます。海風の冷却効果が働いています

冬の暮らし方

冬日数(最低気温0℃未満)は33.8日(26位)と県内でも少ない部類で、真冬日(最高気温0℃未満)は0.9日とほぼゼロです(出典:気象庁 過去の気象データ検索)。本土の豪雪地帯と比べると冬は穏やかですが、離島特有の以下のリスクに注意が必要です。

  • 強風・波浪によるフェリー・航空便の欠航が冬季に頻繁に発生します。医療・物流面での本土依存を念頭に置いた備蓄が重要です
  • 冬型の降水(一部は降雪)は12月・1月に多く(各247mm・157mm)、路面凍結対策(スタッドレスタイヤ等)は必要です
  • 暖房費は内陸豪雪地帯より少なく済みますが、離島での灯油調達は本土より割高になる傾向があります

大雨・土砂災害への備え

  • 土砂災害警戒区域が3,299箇所(3位)と非常に多く、住宅購入前のハザードマップ確認は特に重要です
  • 7月の集中豪雨(2020年540mm)に代表される短期集中型の降水リスクがあります
  • 急峻な山地(大佐渡山地)に囲まれた谷部・沢沿いの土地は土砂・水害リスクの確認を怠らないようにしてください

まとめ

  • 佐渡市(両津観測所)の年間平均気温は直近10年平均14.3℃で、新潟県内30市町村で冷涼順26位(温暖な方から5位)
  • 熱帯夜数(最低25℃以上)は年間14.5日で県内4位。海水温の影響を受けて夜間の冷え込みが少なく、特に2023年は43日と急増
  • 年間降水量1,695mmは県内28位と最少級。越後山脈の雨陰に入らない島の地形が降水量の少なさに影響している
  • 猛暑日は2.2日(27位)と少なく、海風の冷却で昼間の高温は緩和される一方、夜間の熱帯夜は多い「島の夏」の特性が顕著
  • 土砂災害警戒区域3,299箇所(3位)は急峻な島の地形を反映しており、移住時のハザードマップ確認が特に重要

データ・情報基準日

  • 年間平均気温・降水量:気象庁AMeDAS(両津観測所 54166)1994〜2024年
  • 気温指標(猛暑日・冬日等)・降水指標:気象庁AMeDAS 1994〜2023年
  • 月別データ:気象庁AMeDAS 2019〜2023年
  • 市町村ランキング・サマリー:直近10年平均(2014〜2023年)
  • 土砂災害警戒区域数:新潟県(令和7年3月31日現在)
  • 全国年間降水量平年値:気象庁(1991〜2020年基準)
  • 次回更新推奨:2027年(2025〜2026年の年次データ追加時)

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