弥彦村の1人当たり所得は県内16位(272.7万円)|村単位で製造業27.0%・1人あたり付加価値額県内8位のデータ(R5年度)

市町村

弥彦村(新潟県下越地域)は、総就業者4,154人の村単位で 主要業種1位が製造業27.0%(就業者1,122人)と燕・三条・小千谷に次ぐ 県内4位クラスの集中度 を持ち、1人あたり付加価値額1,341万円は県内8位 の上位グループに位置します。付加価値額規模21位との順位差は 13ランク で、村単位で製造業集中度・生産性が県内上位に揃う 構造です。

この村単位の産業立地環境のもと、R5年度の1人当たり課税対象所得は 272.7万円(県内16位・下越6位・県平均差-4.3万円)、10年変化率は +11.1%(+27.3万円) です。

この記事は、総務省「市町村税課税状況等の調べ」ほかの公的統計をもとに、村単位で製造業集中度・生産性が県内上位に揃う弥彦村の産業立地環境と所得水準・10年変化・下越圏内での位置づけ・移住検討者/事業者/研究者への読み方までを、記事単体で判断材料が読み取れる構造で整理したものです。


この記事でわかること

  • R5年度の1人当たり課税対象所得は 272.7万円(県内16位・下越6位・県平均差-4.3万円)・県中央値差-0.6万円
  • H25→R5の10年変化は +11.1%(+27.3万円・県内21位・弥彦村単独同率)・前半 +4.15% → 後半 +6.71%後半加速1.62倍
  • 所得割納税義務者 3,671人(県内26位・県内シェア0.36%) のうち 82.9%が給与所得者(弥彦村単独同率・県内9位)、農業所得者は0.8%(4市町村同率・県内12位)
  • 実効税率 3.1%(11市町村同率・県内15位)・10年変化 -0.2ポイント
  • 推計手取り 324.5万円(県内16位・10年+15.4万円)・変化率 +5.0%手取り転換率71.3%
  • 産業タイプは 製造業集積型、村単位で 主要業種1位製造業27.0%は燕・三条・小千谷に次ぐ県内4位クラスの集中度1人あたり付加価値額1,341万円は県内8位
  • 下越13市町村中 6位(新潟1・燕2・新発田3・聖籠4・胎内5・弥彦6)

① 弥彦村の1人当たり所得(R5年度サマリー)

弥彦村のR5年度における1人当たり所得は272.7万円で、県内16位・下越圏内6位、県平均差-4.3万円・県中央値差-0.6万円の中位グループに位置します。

【結論】 弥彦村のR5年度における1人当たり所得は 272.7万円(県内16位・下越圏内6位)、県平均差 -4.3万円・県中央値差 -0.6万円 の中位グループに位置します。

【根拠】 弥彦村のR5年度における1人当たり所得・県内順位・下越圏内順位・県平均差の主要指標を一覧化した表です。

指標数値県内順位(30市町村中)
1人当たり課税対象所得272.7万円16位
所得割納税義務者数3,671人26位
課税対象所得(総額)約100.1億円24位

※出典:総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年)

1人当たり272.7万円は県内16位・下越圏内6位・県平均差-4.3万円で、県中位グループの位置づけです。

【比較・解釈】 弥彦村の1人当たり所得 272.7万円 は県平均277.1万円を -4.3万円 下回り、県中央値273.3万円との差は -0.6万円 です。1位新潟市(319.5万円)との差は -46.8万円、30位阿賀町(257.3万円)との差は +16.0万円 となります。

規模指標(納税義務者数26位課税対象所得総額24位)と1人当たり指標 16位8〜10ランクの順位差 があります。県内シェアは 納税義務者0.36%課税対象所得0.33% で下位ですが、1人当たり指標は県中央値近傍に位置する構成です。

【読者にとっての意味】 弥彦村は「村単位・県内16位の水準ながら1人当たり指標が規模指標を上回る」構造で、後述の産業構造(村単位で製造業27.0%は県内4位クラス1人あたり付加価値額県内8位)と対応します。詳細は章⑥⑦⑧を参照してください。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

規模指標2つが下位(24〜26位)で1人当たり指標が 16位 という 8〜10ランクの順位差 は、弥彦村が「村単位の小規模自治体ながら県中央値近傍の1人当たり水準を持つ」構造にあることを示します。


▼【グラフ:yahiko_県内ランキング.png 新潟県30市町村 1人当たり課税対象所得ランキング(R5年度・弥彦村を強調)】


② 下越圏内での位置づけ|下越6位・上位5市町(新潟・燕・新発田・聖籠・胎内)に続く位置・圏内格差62.2万円のほぼ全域が下越圏内で発生

新潟県30市町村の1人当たり所得上位10市町村と弥彦村の位置を並べた表です。

圏内順位市町村1人当たり所得県内順位
1位新潟市319.5万円1位
2位燕市300.8万円4位
3位新発田市283.9万円10位
4位聖籠町275.7万円13位
5位胎内市273.9万円15位
6位弥彦村272.7万円16位
7位関川村265.9万円21位
8位阿賀野市265.1万円23位
9位田上町261.7万円24位
10位五泉市261.3万円25位
11位村上市261.1万円26位
12位加茂市260.8万円27位
13位阿賀町257.3万円29位

弥彦村(16位)は上位10位圏外で、下越圏内では新潟・燕・新発田・聖籠・胎内に次ぐ6位です。

下越13市町村の分布特徴

下越13市町村の県内順位は 1位〜29位の全域 に広がり、県内格差幅(62.8万円)の大半が下越圏内で発生する構造です。弥彦村は圏内6位で、上位5市町村(新潟・燕・新発田・聖籠・胎内)に続く位置に位置します。

下越圏内で1人当たり所得が弥彦村を上回るのは新潟市・燕市・新発田市・聖籠町・胎内市の5市町の構成で、下越圏の他12市町村は新潟・燕・新発田・聖籠・胎内・関川・阿賀野・田上・五泉・村上・加茂・阿賀町となります。県内16位という位置は、下越圏内で見ると中位グループ(6位)に相当します。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

下越13市町村は県内順位1〜29位に分布し、弥彦村は圏内6位で 上位5市町(新潟・燕・新発田・聖籠・胎内)に続く位置 にあります。県内16位・下越6位は下越圏内の分布の中位に位置します。


③ 10年推移と後半加速|+11.1%・県内21位・弥彦村単独同率(他に同じ変化率なし)・後半加速1.62倍

10年変化率は+11.1%(県内21位・弥彦村単独同率)で、後半5年(+6.71%)が前半5年(+4.15%)の1.62倍と加速しています。

【結論】 弥彦村の1人当たり所得は10年で +11.1%(県内21位・弥彦村単独同率)・増減 +27.3万円 変化し、後半5年(+6.71%)が前半5年(+4.15%)の 1.62倍 と加速しています。

【根拠】 弥彦村の1人当たり所得のH25→H30→R5の10年推移と前半・後半5年変化率を示した表です。

年度1人当たり課税対象所得所得割納税義務者数課税対象所得(総額)
H25年度(2013年度)245.4万円3,748人約92.0億円
H30年度(2018年度)255.6万円3,715人約94.9億円
R5年度(2023年度)272.7万円3,671人約100.1億円
10年変化(H25→R5)+27.3万円(+11.1%)-77人(-2.05%+8.1億円(+8.9%

変化率+11.1%(県内21位)・増減+27.3万円で、後半5年(+6.71%)が前半5年(+4.15%)の1.62倍と加速しています。

【比較・解釈】 10年変化率 +11.1% は県内 21位 で、弥彦村単独同率(他に同じ変化率の市町村なし)です。前半5年(H25→H30)は +4.15%、後半5年(H30→R5)は +6.71% で、後半加速は1.62倍 となります。

課税対象所得総額の10年変化率は +8.9%、納税義務者数は10年で -77人(-2.05%) 減少しています。1人当たりが+11.1%増える一方で納税義務者数は-2.05%減少しており、総額の伸び(+8.9%)は1人当たり伸び(+11.1%)を下回ります。

近傍の変化率は +11.3%(新潟市20位)・+11.5%(上越・長岡17位同率)・+11.7%(妙高・新発田15位同率)で、弥彦村の+11.1%は21位の位置に単独で並びます。

【読者にとっての意味】 「前半+4.15% → 後半+6.71%」の後半加速1.62倍は10年変化のパターンが後半に寄る構造の観察で、弥彦村単独同率という位置と合わせて弥彦村固有の変化パターンとなります。詳細な圏内比較は章⑦を参照してください。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

10年変化率 +11.1%(県内21位・弥彦村単独同率) と後半加速 1.62倍 の観察は、弥彦村の変化のパターンが「後半5年に寄る中位グループの中で単独同率の位置」にあることを示します。課税対象所得+8.9%納税義務者数-2.05% が同時進行する構造は、村単位(納税義務者3,671人)の小規模自治体で少数の変動が指標全体に影響しやすいことと対応します。


▼【グラフ:yahiko_所得推移.png 弥彦村の1人当たり課税対象所得の推移(H25→H30→R5)】


④ 所得種類別の内訳(給与所得者82.9%・単独同率)

R5年度の弥彦村における給与・営業等・農業・その他の所得種類ごとの人数と比率を示した表です。

所得区分納税義務者数比率
給与所得者3,045人82.9%
営業等所得者136人3.7%
農業所得者31人0.8%
その他459人12.5%
合計3,671人100%

給与所得者82.9%(3,045人・弥彦村単独同率・県内9位)・農業所得者0.8%(新発田・小千谷・弥彦・十日町4市町村同率・県内12位)の構造です。

給与所得者は 82.9% を占め、県内 9位弥彦村単独同率(他に同じ比率の市町村なし)です。営業等所得者は3.7%、農業所得者は0.8%、その他(年金所得等を含む)は12.5%となります。

農業所得者比率 0.8% は県内 12位 で、新発田市・小千谷市・弥彦村・十日町市の4市町村同率 です。同率4市町村の産業タイプは新発田=複合型・小千谷=製造業集積型・弥彦=製造業集積型・十日町=複合型と2タイプに分かれますが、農業所得者比率で同水準となります。同率4市町村の農業産出額は新発田235.5億円・十日町65.9億円・小千谷31.0億円・弥彦14.3億円で、弥彦村の農業産出額は同率4市町村内で最下位 です。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

給与所得者比率82.9%は弥彦村単独同率(他に同じ比率の市町村なし)で、村単位で給与所得者中心の所得構造となっている観察です。農業所得者比率0.8%は4市町村同率(新発田・小千谷・弥彦・十日町)に含まれ、同率4市町村内で弥彦村の農業産出額 14.3億円(県内25位) は最下位となります。


▼【グラフ:yahiko_所得種類別.png 弥彦村の所得種類別 所得割納税義務者数(R5年度)】


⑤ 推計手取り324.5万円(県内16位)・手取り転換率71.3%|実効税率3.1%は県内最大の11市町村同率グループ

推計手取りは324.5万円(県内16位)、実効税率は3.1%(11市町村同率・県内15位)で、10年で+15.4万円(手取り転換率71.3%)の変化です。

住民税(所得割)の実額と、社会保険料・所得税を含む推計手取りの10年推移を確認します。

住民税(所得割)の推移

年度1人当たり住民税(所得割)実効税率(住民税÷課税対象所得)
H25年度(2013年度)約8.1万円3.3%
H30年度(2018年度)約8.2万円3.2%
R5年度(2023年度)約8.4万円(84,401円)3.1%
10年変化+0.3万円-0.2ポイント

R5の実効税率3.1%は11市町村同率で、この11市町村同率グループは県内で最大の同率グループです。

R5の実効税率 3.1%11市町村同率 で、県内実効税率ランキング 15位 となります。11市町村同率は県内30市町村中の実効税率で最大の同率グループで、県中央値実効税率と一致します。1人当たり住民税は 約8.4万円(県内18位) です。

推計手取りの推移

推定給与収入・社会保険料・所得税・住民税実額から算出した推計手取りの10年推移を示した表です。

項目H25H30R510年変化
課税対象所得(給与所得)245.4万円255.6万円272.7万円+27.3万円
推定給与収入約374.3万円約387.4万円約395.9万円+21.6万円
ー 社会保険料53.3万円56.0万円58.5万円+5.2万円
ー 所得税4.4万円4.9万円5.2万円+0.8万円
ー 住民税(実額)8.1万円8.2万円8.4万円+0.3万円
推計手取り約309.1万円約318.3万円約324.5万円+15.4万円(+5.0%)

推計手取り324.5万円(県内16位)・10年+15.4万円(手取り転換率71.3%)・実効税率3.1%(11市町村同率)です。

推計手取り 324.5万円 は県内 16位、変化率 +5.0% は県内 20位 で、額と変化率の順位に4ランクの乖離があります。給与収入の10年増加 +21.6万円 のうち +15.4万円 が手取りに転換されており、手取り転換率は71.3% です。残り約29%は社会保険料増(+5.2万円)・所得税増(+0.8万円)・住民税増(+0.3万円)に吸収されています。

推定給与収入は 395.9万円(県内16位) で、額の順位は1人当たり所得順位・推計手取り順位と同一の16位に並びます。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

推計手取り324.5万円(県内16位)・10年+15.4万円手取り転換率71.3%(給与収入+21.6万円→手取り+15.4万円)実効税率3.1%(11市町村同率・県内最大の同率グループ) の3指標が県中位グループに揃う構造です。この期間には令和2年の税制改正で住民税の基礎控除が33万円から43万円に引き上げられた時期を含み、実効税率は10年で -0.2ポイント 変化しています。


⑥ 村単位で県内4位クラスの製造業集中度×1人あたり付加価値額県内8位——弥彦固有の効率上位構造

弥彦村は総就業者4,154人の村単位で製造業27.0%集中度が県内4位クラス(燕・三条・小千谷に次ぐ)・1人あたり付加価値額1,341万円は県内8位で、付加価値額規模21位×効率8位の順位差13ランクという「規模は小さいが労働生産性は上位」の効率上位構造を持ちます。

弥彦村の中心テーマは、村単位の製造業集中度と生産性が同時に県内上位に揃う構造です。以下、集中度・生産性・順位差の3側面から観察します。

中心1:村単位・製造業27.0%は県内4位クラス集中度(燕・三条・小千谷に次ぐ)

上位20位内で主要業種1位・製造業比率の上位グループは以下の通りです:

  • 燕市:35.2%
  • 三条市:28.8%
  • 小千谷市:28.6%
  • 弥彦村:27.0%(村単位で県内4位クラス)
  • 見附市:26.3%
  • 胎内市:25.5%

村単位で製造業27.0%は燕・三条・小千谷に次ぐ県内4位クラス で、総就業者4,154人の村単位で製造業27.0%集中度は県内で稀な構成です。

中心2:1人あたり付加価値額県内8位(1,341万円)の生産性上位グループ

弥彦村の製造業関連指標(工業統計調査 令和4年)を示した表です。

指標数値県内順位
製造業従業者数1,187人
製造品出荷額337.7億円21位
付加価値額159.2億円21位
1人あたり付加価値額1,341万円★8位
農業産出額14.3億円25位

1人あたり付加価値額 1,341万円 は県内 8位 で、新潟市(10位)・柏崎市(11位)・見附市(12位)よりも上位です。上位10位内には妙高市・胎内市・上越市等が含まれます。

中心3:付加価値額規模21位×効率8位の順位差13ランク(弥彦固有の効率上位構造)

規模指標(出荷額21位・付加価値額21位)と効率指標(1人あたり付加価値額8位)で13ランクの順位差 があり、規模が下位である一方、労働生産性は上位グループに属する構造の観察です。

背景:産業タイプと就業構造

弥彦村は産業構造マスター(総務省 国勢調査 令和2年)で 製造業集積型 に分類されています。総就業者数 4,154人(H22→R2で -6.7%)で、主要業種は1位が 製造業(27.0%・1,122人)、2位が 卸売業・小売業(14.9%・619人)、3位が 医療・福祉(10.6%・439人) です。3業種合計で就業者の52.5%を占める集中構造 となります。

村単位で製造業27.0%集中度(県内4位クラス)×1人あたり付加価値額県内8位×付加価値額規模21位との順位差13ランクの3条件が同時に成立する効率上位構造です。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

「村単位(総就業者4,154人)・製造業比率27.0%(燕・三条・小千谷に次ぐ県内4位クラス)・1人あたり付加価値額県内8位」 の3条件を同時に満たす市町村は弥彦村のみで、他29市町村では見られない組合せです。規模21位と効率8位の順位差13ランク は、絶対規模の小ささと労働生産性の高さが両立する構造を示します。

なお1人あたり付加価値額の1,341万円は 製造業事業所ベースの分母 で算出された指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得272.7万円(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です(詳細は⑨を参照)。


⑦ 村単位・製造業効率上位の弥彦——下越13市町村内で圏内6位・単独/少数同率グループの位置

村単位・製造業効率上位(1人あたり付加価値額県内8位)の弥彦は、下越13市町村内で圏内6位(新潟・燕・新発田・聖籠・胎内に次ぐ)、県内順位範囲1〜29位に広がる下越圏の中位に位置します。

村単位・製造業効率上位の弥彦を下越圏13市町村の1村として捉え、圏内他12市町村との位置関係を確認します。

下越13市町村の主要指標比較

下越13市町村の1人当たり所得を並べた地域圏内比較表です。

圏内順位市町村1人当たり所得県内順位産業タイプ
1位新潟市319.5万円1位複合型
2位燕市300.8万円4位製造業集積型
3位新発田市283.9万円10位複合型
4位聖籠町275.7万円13位製造業集積型
5位胎内市273.9万円15位高付加価値製造業型
6位弥彦村272.7万円16位製造業集積型
7位関川村265.9万円21位農業型
8位阿賀野市265.1万円23位製造業集積型
9位田上町261.7万円24位製造業集積型
10位五泉市261.3万円25位製造業集積型
11位村上市261.1万円26位製造業集積型
12位加茂市260.8万円27位製造業集積型
13位阿賀町257.3万円29位製造業集積型

弥彦村は下越圏内6位(県内16位)で、圏内は県内順位範囲1〜29位に広がるなか中位の位置です。

下越圏の分布特徴

下越圏13市町村の1人当たり所得幅は、新潟市319.5万円(圏内1位・県内1位)から阿賀町257.3万円(圏内13位・県内29位)まで、差 62.2万円 です。県内格差幅62.8万円のほぼ全域が下越圏内で発生する構成となります。

下越圏内で製造業集積型は9市町村(燕・聖籠・弥彦・阿賀野・田上・五泉・村上・加茂・阿賀町)と圏内多数派で、弥彦村はその1つです。製造業集積型9市町村のうち圏内順位で弥彦村は3番目(燕・聖籠に次ぐ)に位置します。

下越圏内の同率グループ位置

弥彦村が該当する同率グループは、変化率+11.1%(弥彦村単独同率・下越圏内で唯一)給与所得者比率82.9%(弥彦村単独同率・下越圏内で唯一)農業所得者比率0.8%(下越で該当は弥彦のみ、他は新発田・小千谷・十日町)実効税率3.1%(11市町村同率のうち下越5市町村:弥彦・胎内・阿賀野・田上・五泉・加茂) の4種類です。同率グループの分布は圏内で弥彦村が単独/少数グループに位置することが多い構造となります。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

下越13市町村の県内順位分布は 1〜29位 に広がり、圏内格差は県格差のほぼ全域を占めます。弥彦村は圏内6位・県内16位 で、上位5市町(新潟・燕・新発田・聖籠・胎内)に続く位置にあります。変化率・給与所得者比率で単独同率農業所得者比率で下越唯一の該当1人あたり付加価値額で県内8位(下越圏内で該当は弥彦のみ) という位置は、下越圏内で弥彦村が中位ながら独自の同率グループ位置を持つ構造を示します。


⑧ 移住検討者・事業者・研究者への読み方

本章は「弥彦村 移住」「弥彦村 平均年収」「弥彦村 手取り」等の検索意図に対する、データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。

視点1:移住検討者(会社員・給与所得世帯)

弥彦村の家計水準を把握する材料として、所得・手取り・実効税率・給与所得者比率が県内位置と合わせて読み取れます。県平均差-4.3万円・県中央値差-0.6万円の中位グループ、下越圏内6位という位置は、給与所得世帯にとっての水準感を確認する直接材料です。

読み取り材料データ根拠
1人当たり所得は下越6位・県内16位272.7万円・県平均差-4.3万円・県中央値差-0.6万円
推計手取りは県内16位・10年 +15.4万円推計手取り 324.5万円・R5想定料率による試算値
実効税率 3.1%(11市町村同率)県中央値実効税率と一致・県平均差-0.1ポイント
給与所得者中心の村(単独同率給与所得者3,045人・比率 82.9%(県内9位)
生活コストとの照合が必要1人当たり所得順位は所得側面のみ・家賃/物価/通勤環境は別データ要参照

視点2:事業者(BtoB製造業・地元事業)

村単位(総就業者4,154人)で製造業27.0%は県内4位クラス集中度、1人あたり付加価値額県内8位は労働生産性上位グループという弥彦村の産業立地環境を把握する材料が揃います。

読み取り材料データ根拠
産業タイプ:製造業集積型総就業者4,154人・主要業種1位27.0%
主要業種1位 製造業27.0%(1,122人)燕・三条・小千谷に次ぐ 県内4位クラス集中度
製造業BtoB:出荷額 337.7億円(県内21位)付加価値額 159.2億円(県内21位)
1人あたり付加価値額 1,341万円(県内8位)労働生産性の上位グループ
商圏規模:納税義務者3,671人・給与所得者3,045人課税対象所得約100.1億円・県内シェア0.33%

視点3:地域理解・研究者(村単位で稀な集中度と同率グループの構造)

村単位で製造業27.0%は県内で稀・農業所得者比率0.8%は4市町村同率グループ・規模21位×効率8位の順位乖離13ランクという、弥彦村固有の構造を理解する材料が揃います。

読み取り材料データ根拠
村単位・製造業27.0%(県内4位クラス)燕・三条・小千谷に次ぐ集中度
農業所得者比率0.8%は4市町村同率新発田・小千谷・弥彦・十日町
同率4市町村内で農業産出額最下位弥彦14.3・小千谷31.0・十日町65.9・新発田235.5億円
規模21位×効率8位の順位差13ランク付加価値額規模と1人あたり付加価値額の乖離
単独同率が2つ(変化率・給与所得者比率)+11.1%・82.9%は他に同じ値なし
手取り転換率71.3%給与収入+21.6万円→手取り+15.4万円

⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、投資助言・移住助言・個別の意思決定を代替するものではありません。


⑨ データの見方・注意点

順位=豊かさではありません

1人当たり課税対象所得の順位は、後述する複数の解釈上の制約を含んだ指標に基づいています。順位が高いことをもって「豊かな地域」「移住すべき地域」等の価値判断を行うことはできません。順位はあくまで所得割の課税ベース上の数値の相対比較です。

課税対象所得は手取り収入ではありません

課税対象所得(合計所得金額)は、給与・事業・農業などの各所得から給与所得控除等の所得種別の控除を差し引いた所得の合計です。ここからさらに基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除等を差し引いた額が住民税・所得税の課税標準となります。課税対象所得と実際の手取り収入は異なります。

推計手取りの計算モデル

⑤の推計手取りは、給与所得控除の計算式で給与収入を逆算し、公式保険料率と概算率を用いた試算値です。想定料率(協会けんぽ新潟県の概算率)と控除モデル(基礎控除・配偶者控除・扶養控除1人)は記事末の「出典」欄に明示しています。実際の手取りは家族構成・扶養控除・iDeCo/生命保険料控除等の個別事情で大きく変動します。

実効税率は税率設定の違いではありません

住民税所得割の税率は市町村民税6%・道府県民税4%で全国一律です。本記事で示す実効税率(住民税実額÷課税対象所得)は、控除の適用状況・所得構成の違いの結果として現れる値であり、市町村ごとに税率が違うわけではありません。

農業地域では過小表示になる場合があります

農業所得は申告による実額ですが、自家消費・現物収入は含まれない場合があります。農業主体の市町村では、1人当たり課税対象所得が実態の生活水準より低く見える可能性があります。

所得割納税義務者は全住民ではありません

課税対象所得が控除額を下回る場合(所得が低い・年金受給のみ等)は所得割の納税義務者に含まれません。高齢化が進んだ市町村では分母が小さくなり、1人当たり所得が見かけ上高くなる場合があります。

1人あたり付加価値額と1人当たり所得の混同注意

⑥で提示する1人あたり付加価値額は 製造業事業所ベース の指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です。両者を同一の「1人あたり所得」として扱うことはできません。

村単位の変動大(弥彦村固有の追加注意)

弥彦村は所得割納税義務者3,671人と少数のため、少数の変動が指標全体に影響する可能性があります。上位10位クラスの数値差の解釈は慎重に行う必要があります。


まとめ

弥彦村の住民所得の特徴(データから読み取れる範囲)

  • 1人当たり課税対象所得は 272.7万円 で県内 16位/30市町村中・下越圏 6位。県平均差-4.3万円・県中央値差-0.6万円
  • H25→R5の10年で +11.1%(+27.3万円・県内21位・弥彦村単独同率)。前半+4.15% → 後半+6.71% の 後半加速1.62倍
  • 所得割納税義務者3,671人のうち 82.9%が給与所得者弥彦村単独同率・県内9位)・農業所得者は0.8%(4市町村同率・県内12位)
  • 実効税率 3.1%(11市町村同率・県内最大の同率グループ)・10年変化 -0.2ポイント
  • 推計手取りは10年で +15.4万円(+5.0%) 増加。手取り転換率71.3%
  • 産業タイプは 製造業集積型村単位で製造業27.0%は燕・三条・小千谷に次ぐ県内4位クラスの集中度1人あたり付加価値額1,341万円は県内8位

移住検討者・事業者・研究者への読み方(判断材料)

  • 移住検討者: 下越圏6位・県内16位・給与所得者中心・実効税率11市町村同率
  • 事業者: 製造業BtoB(出荷額21位・付加価値額21位)・1人あたり付加価値額県内8位・村単位で製造業27.0%集中度
  • 研究者・地域理解: 単独同率が2つ(変化率・給与所得者比率)・農業所得者比率4市町村同率・規模21位×効率8位の順位差13ランク

派生指標で見える意外な観察

  • 変化率+11.1%は弥彦村単独同率(他に同じ変化率の市町村なし)
  • 給与所得者比率82.9%は弥彦村単独同率(県内9位)
  • 農業所得者比率0.8%は4市町村同率(新発田・小千谷・弥彦・十日町)+同率4市町村内で弥彦村の農業産出額14.3億円が最下位
  • 村単位で製造業27.0%は上位20位で4位クラス(燕・三条・小千谷に次ぐ)
  • 1人あたり付加価値額県内8位×付加価値額県内21位の順位差13ランクは弥彦村固有
  • 主要業種3業種(製造業27.0%・卸売業14.9%・医療福祉10.6%)で就業者52.5%集中
  • 手取り転換率71.3%(給与収入+21.6万円→手取り+15.4万円)

この記事の執筆・データについて

執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和5年度(2023年度)市町村税課税状況等の調べ/国勢調査 令和2年/工業統計調査 令和4年/市町村別農業産出額(推計)令和4年
更新日: 2026-09-05
運営者情報: https://niigata-data.com/運営者情報/
データの利用について: https://niigata-data.com/privacy-policy/

本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・税務相談ではありません。移住・就職・事業判断等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。


出典

  • 1人当たり課税対象所得・所得割納税義務者数・住民税(所得割)実額・所得種類別納税義務者数:
    総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年・平成30年・平成25年)
  • 産業別就業者数・産業タイプ・主要業種1〜3位・総就業者数:
    総務省(国勢調査 令和2年)
  • 製造業従業者数・現金給与総額・製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額:
    経済産業省(工業統計調査 令和4年)
  • 農業産出額:
    農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年)

推計値について:
本記事の「推計手取り」は総務省 課税対象所得から社会保険料・所得税・住民税を控除した試算値です。
想定料率:

  • H25:厚生年金 8.737%/健保 4.985%/雇保 0.5%
  • H30:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.3%
  • R5:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.6%
    (協会けんぽ新潟県の概算率を使用)
    控除モデル:基礎控除(H25・H30: 38万、R5: 48万)・配偶者控除・扶養控除1人・社会保険料控除
    データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
    次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

コメント