佐渡市の観光客数は?推移と観光の特徴をデータで見る(2024年)

市町村

佐渡市への観光客はどのくらい来ているのでしょうか。

この記事では、新潟県観光政策課が毎年公表している「観光客入込数・消費額調査」のデータをもとに、佐渡市の観光客入込数・長期推移・季節パターン・主要施設の入込数を整理します。

県内30市町村の中での位置づけ・コロナ前後の変化・観光の種類の特徴をデータで確認できます。


この記事でわかること

  • 佐渡市の観光客入込数(2024年・約97.9万人)と県内ランキング(18位/30市町村中)
  • 2012〜2024年の推移と変化率(コロナ前比79.4%・前年比+14.1%・長期的な大幅減少傾向)
  • 観光の種類の内訳(歴史・文化51.0%が過半数を占める歴史文化型)
  • 月別の観光客の集中パターンとピーク月(8月・夏季集中型)
  • 主要観光施設別の入込数(2施設・佐渡金山が2024年に大幅増)

① 佐渡市の観光客数(2024年)

佐渡市の2024年(令和6年)の観光客数を確認します。

観光客数サマリー

指標2024年前年比
観光客入込数97.9万人+14.1%
県内順位(入込数)18位/30市町村中
県全体に占める割合約1.55%
観光客/人口比約20.4倍(県内23位)

※出典:新潟県観光政策課「令和6年観光客入込数・消費額調査」

佐渡市は県内第18位の観光地で、佐渡金山・トキの森公園を主要観光資源とする歴史文化型の観光地です。2024年7月に佐渡島の金山がユネスコ世界文化遺産に登録され、佐渡金山の入込数が前年比+20.5%と大幅に増加しています。前年比は+14.1%と回復傾向ですが、コロナ前(2019年:123.3万人)比では79.4%と県内19番目の水準で、回復が遅いグループです。


② 観光客数の推移(2012〜2024年)

年別推移

年(和暦)観光客入込数前年比
2012年(H24)183.3万人
2013年(H25)167.7万人−8.5%
2014年(H26)153.1万人−8.7%
2015年(H27)146.8万人−4.1%
2016年(H28)146.3万人−0.4%
2017年(H29)132.0万人−9.8%
2018年(H30)129.4万人−2.0%
2019年(R1)123.3万人−4.7%
2020年(R2)50.7万人−58.9%
2021年(R3)44.8万人−11.5%
2022年(R4)75.6万人+68.6%
2023年(R5)85.8万人+13.5%
2024年(R6)97.9万人+14.1%

佐渡市の観光客数は2012年(H24)の183.3万人から一貫して減少が続き、コロナ前(2019年)の時点で既に123.3万人(−32.7%)と大幅に落ち込んでいました。島嶼部への交通コスト・移動の煩雑さが来島者数に長期的に影響しているとみられます。

コロナ禍の2020年は−58.9%と県内でも最大規模の落ち込みを記録しました。フェリー運航の大幅縮小など、島嶼部特有の影響が大きかったとみられます。2022〜2024年と回復が続き、2024年は97.9万人と3年連続の増加です。

コロナ前(2019年:123.3万人)と比べると、2024年は97.9万人でコロナ前比79.4%です。コロナ前水準の回復率は県内19番目で、回復が遅いグループです。

5年ごとの変化(2014→2019→2024年)

比較期間変化率県内順位
2014年→2019年(コロナ前・5年間)−19.5%29位/30市町村
2019年→2024年(コロナ後・5年間)−20.6%19位/30市町村

コロナ前の5年間(2014→2019年)は−19.5%と県内29番目のマイナスで、コロナ前から急激に観光客が減少していたグループに属します。コロナ後の5年間(2019→2024年)も−20.6%と県内19番目のマイナスで、コロナ禍の落ち込みからの回復が遅れています。長期的(H25→R6:2013→2024年)には−41.6%(県内27位)と、県内でも最も観光客減少が大きいグループの一つです。


▼【グラフ:佐渡市_入込数推移.png 佐渡市の観光客入込数の推移(2012〜2024年)】


④ 新潟県内での位置づけ

観光客入込数 県内ランキング(2024年)

順位市町村観光客入込数(2024年)
1位新潟市1,601.9万人
2位長岡市737.9万人
3位妙高市517.9万人
4位上越市318.3万人
5位湯沢町312.4万人
17位燕市121.6万人
18位佐渡市97.9万人
28位出雲崎町17.0万人
29位聖籠町14.4万人
30位粟島浦村1.1万人

佐渡市は県全体(約6,334万人)の約1.55%を占めています。2012年(H24)には県内5〜6位圏内の183万人を誇りましたが、長期的な減少により2024年は18位に位置しています。


▼【グラフ:佐渡市_県内ランキング.png 新潟県内観光客入込数ランキング(2024年)佐渡市を強調表示】


⑤ 観光の種類と季節パターン

観光の種類(2024年)

佐渡市の観光は歴史・文化(51.0%)が過半数を占める歴史文化型の構成です。

歴史・文化(51.0%)は佐渡金山・トキの森公園への来訪が主体です。温泉・健康(16.9%)自然(16.8%)がほぼ同水準で続き、行祭事・イベント(13.4%)はおけさなど伝統文化イベントへの来訪が含まれます。

観光分類比率
歴史・文化51.0%
温泉・健康16.9%
自然16.8%
行祭事・イベント13.4%
スポーツ・レクリエーション1.9%

月別の観光動向(2024年)

観光客数
1月0.9万人
2月0.6万人
3月1.9万人
4月6.9万人
5月10.0万人
6月11.0万人
7月11.4万人
8月23.2万人
9月10.5万人
10月10.9万人
11月9.1万人
12月1.4万人

ピークは8月(23.2万人)で、年間の23.7%が集中しています。7・8月合計(34.6万人)は年間の35.3%を占め、佐渡市は県内有数の夏季集中型観光地です。離島特有のフェリー利用者が夏の行楽シーズン(お盆休み含む)に集中することが背景にあるとみられます。

6月(11.0万人)・7月(11.4万人)・9月(10.5万人)・10月(10.9万人)も高水準を維持しており、初夏〜秋(6〜11月)が観光シーズンとなっています。

極端に少ないのが冬季で、1月(0.9万人)・2月(0.6万人)と真冬の入込数は1万人以下です。冬集中度(12〜2月合計)はわずか3.0%で、冬季の来島者がほとんどいない完全な夏型観光地のパターンです。フェリーの運航本数が冬季に減少することや、島嶼部の冬の悪天候・移動コストが影響しているとみられます。


▼【グラフ:佐渡市_月別推移.png 佐渡市の月別観光客数(2024年)】

▼【グラフ:佐渡市_分類別.png 佐渡市の観光分類別内訳(2024年)】


⑥ 主要観光施設・観光資源

佐渡市で主要観光地点として計上されている施設は2か所です(2024年)。

施設名分類2024年入込数2023年入込数前年比
佐渡金山歴史・文化17.4万人14.4万人+20.5%
トキの森公園歴史・文化12.8万人11.9万人+8.1%

スキー場補完: スキー場の利用客数は1,102人(県内14位/16市町村)です。

海水浴場補完: 海水浴客数は27,929人で、12市町村中8位です。海水浴場数は7か所です。

施設への集中度

佐渡市で最も入込数が多い施設は「佐渡金山」(17.4万人)で、市全体入込数の17.7%を占めます(県内23位の集中度)。上位施設(佐渡金山・トキの森公園)の合計は全体の30.8%です(県内26位)。

施設集中度は県内下位圏ですが、報告されている主要地点が2施設のみであるため、実際の観光客の多くは記録されていない観光行動(海水浴・自然散策・温泉など)に分散しているとみられます。

前年比が大きく変化した施設(2024年)

  • 大きく増加した施設(+20%以上): 佐渡金山(前年比+20.5%・14.4万人→17.4万人)
  • 大きく減少した施設(−20%以下): 該当なし

佐渡金山は2024年7月にユネスコ世界文化遺産に登録され、入込数が前年の14.4万人から17.4万人へと急増しました。世界遺産登録による注目度・集客力の向上が影響しているとみられます。


⑧ 観光客数データを見るときの注意点

観光客入込数は実測値ではなく推計値です

新潟県の観光客入込数・消費額調査は、各市町村から報告された観光施設の利用者数・入場者数などをもとに集計・推計しています。統計手法や報告施設の範囲が市町村によって異なるため、市町村間の数値を厳密に比較することは適切ではありません。

佐渡市は主要観光地点の報告数が2施設と少ない点に注意が必要です

報告施設が2か所のため、市全体の観光客(97.9万人)のうち主要地点入込合計(30.2万人)との差(約67万人)は、報告対象外の施設・観光行動に帰属しています。

宿泊者・日帰り客の内訳はデータなし

新潟県の市区町村別調査では宿泊者数・日帰り客数の内訳は公表されていません。離島の特性上、宿泊型観光の比率が高いとみられますが、データによる確認はできません。


まとめ

2024年の観光客数規模

  • 佐渡市の観光客入込数(2024年)は97.9万人で、新潟県内18位です
  • 観光の中心は歴史・文化(51.0%)で、佐渡金山・トキの森公園への来訪が主体の歴史文化型観光地です
  • 観光客/人口比は約20.4倍(県内23位)で、地域人口規模と比較して観光客が少ない水準です

長期トレンド

コロナ前(2019年:123.3万人)と比べると、2024年は97.9万人でコロナ前比79.4%です。コロナ前水準の回復率は県内19番目で、回復が遅いグループです。コロナ前から既に長期的な減少傾向(2012年183万人→2019年123万人・−32.7%)が続いており、コロナ禍でさらに落ち込んだ形です。長期(H25→R6)では−41.6%(県内27位)と、県内で最も観光客が減少したグループの一つです。

直近の動向(2022〜2024年)

2022年(+68.6%)・2023年(+13.5%)・2024年(+14.1%)と3年連続の増加が続いています。2024年は世界遺産登録(7月)による佐渡金山の集客増が全体を押し上げたとみられます。

月・施設の集中パターン

  • ピーク月: 8月(年間の23.7%が集中)。夏集中度(7〜8月合計)は35.3%。離島への夏の行楽需要が集中することが主な要因とみられます。冬集中度はわずか3.0%と完全な夏型観光地
  • 最大施設: 「佐渡金山」が全体の17.7%を担う(県内23位の集中度)
  • 上位2施設合計: 30.8%(県内26位)。報告施設が2か所のみのため集中度指標は参考値

伸びている施設・縮小している施設(2024年)

  • 大きく増加: 佐渡金山(+20.5%)
  • 大きく減少: 該当なし

出典

  • 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)
  • 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表7)
  • スキー場利用客数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)
  • 海水浴場入込客数:新潟県観光政策課(令和6年度海水浴客入込状況)

データ基準日:2024年(令和6年)
次回更新推奨:2025年(令和7年)観光客入込数調査公表後

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