阿賀野市の観光客データ 年間175.7万人は県内11位、最多の月と最少の月の差は2.0倍

市町村

阿賀野市は年間 175.7 万人の観光客が訪れる県内 11 位の観光地です。県全体(約 6,336 万人)の 2.77% を占めます。

阿賀野市の観光構造で数値上目立つのは、コロナ前比が 150.9%(県内 3 位) で、コロナ前(2019 年 116.4 万人)を 1.5 倍上回っている点です。県内 30 市町村のうちコロナ前を超えたのは 5 自治体のみで、阿賀野市はその中でも五泉市(200.0%)・田上町(199.6%)に次ぐ 3 位です。さらに 2020 年(コロナ禍初年)にも前年比 +1.6% と増加しており、県内で数少ない「コロナ年に減らなかった自治体」でもあります。

もう 1 つの特徴が 振幅倍率 2.0 倍(8 月 20.2 万人 ÷ 1 月 9.9 万人)で、田上町と並んで県内最小です。ピーク月シェアも 11.5%(県内で 2 番目に低い)で、4 季節が 18.2〜26.4% に収まる通年型の集客カレンダーです。

分類別では 道の駅あがの(59.4 万人・市全体の 33.8%)を中核とする 都市型観光 54.8%(県内 7 位) が最大で、瓢湖水きん公園(28.5 万人・白鳥飛来地)を含む 自然 18.7%(県内 5 位)、五頭温泉郷(村杉温泉・安田温泉)による温泉健康 11.6% が続きます。

この記事では、阿賀野市の観光客数を 13 年間の推移・観光分類の内訳・月別の集客カレンダー・主要観光施設 6 か所の集中度から整理します。月による人出の差が田上町と並んで県内で最も小さい市で、その平坦な集客がどの施設から来ているのかを数値で確認します。訪問時期を選ぶとき・移住や出店を検討するときの判断材料になる部分もあわせて示します。


▼【グラフ:阿賀野市_県内ランキング.png 新潟県内 30 市町村の観光客入込数ランキング(2024 年・阿賀野市を強調表示)】


  1. 阿賀野市の観光を支える 3 つの構造
    1. 1. 通年ベース:道の駅あがの(59.4 万人・市全体の 33.8%)
    2. 2. 冬の集客:瓢湖水きん公園(28.5 万人・自然 18.7%)
    3. 3. 五頭温泉郷:村杉温泉・安田温泉(温泉健康 11.6%)
    4. 振幅倍率 2.0 倍の通年型カレンダー
  2. 13 年推移(2012〜2024 年):R5 181.1 万人ピーク・コロナ年も増加
    1. 2020 年(コロナ禍初年)も増加
    2. コロナ前比 150.9%(県内 3 位)
    3. 3 つの時期区分
    4. 2022〜2023 年の増加と 2024 年の微減
  3. 観光の種類(分類別内訳):都市型 54.8% + 自然 18.7%
    1. 都市型比率の県内順位
  4. 月別カレンダー:振幅 2.0 倍・4 季節が 18.2〜26.4%
    1. 季節集中度:4 季節が 18.2〜26.4% に収まる
    2. 8 月ピーク 11.5% は県内 2 番目に低い
    3. 冬(12〜2 月)18.2% の水準
  5. 主要観光施設:6 施設・施設把握率 81.0%
    1. 施設把握率 81.0% は県内でも高い水準
    2. 集中度の県内順位
    3. 前年比大変動施設
  6. 補助データ:道の駅 6 位・スキー/海水浴は該当なし
  7. 阿賀野市の観光を選ぶときの判断材料
    1. 月による差が田上町と並んで県内で最も小さい
    2. 道の駅と瓢湖で市全体の半分近く
    3. 移住検討者向け:人出が年間を通してほぼ一定
    4. 事業出店検討者向け:季節営業が成立しにくい需要の形
  8. 阿賀野市のデータを見るときの注意点
    1. 1. コロナ前比 150.9% の水準
    2. 2. 振幅倍率 2.0 倍の意味
    3. 3. 施設把握率 81.0% の特性
    4. 4. 推計値・宿泊内訳の非公表
  9. まとめ
    1. 2024 年の阿賀野市(数値一覧)
    2. この数値が示していること
  10. 出典

阿賀野市の観光を支える 3 つの構造

阿賀野市の観光構造は「道の駅の通年集客 + 瓢湖の冬の白鳥 + 五頭温泉郷」の 3 要素で成立していると観察できます。

1. 通年ベース:道の駅あがの(59.4 万人・市全体の 33.8%)

阿賀野市の最大集客施設は 道の駅あがの(59.4 万人)で、市全体入込 175.7 万人の 33.8%(県内 14 位の集中度)を占めます。県内の道の駅では 15 市町村中 6 位の利用者数です。

施設分類2024 年入込数2023 年入込数前年比市全体シェア
道の駅あがの都市型59.4 万人65.9 万人−9.9%33.8%
ヤスダヨーグルト都市型23.4 万人23.6 万人−1.0%13.3%
五頭山麓うららの森都市型10.6 万人9.3 万人+13.4%6.0%
都市型 3 施設合計─93.3 万人──53.1%

観光分類「都市型観光」は 54.8%(県内 7 位) で、上記 3 施設がそのほぼ全体を構成します。道の駅あがのは磐越自動車道・安田 IC 付近に位置し、ヤスダヨーグルト(乳製品メーカーの直売施設)・五頭山麓うららの森(農産物直売所)と合わせて、通年で来訪がある施設群です。

2. 冬の集客:瓢湖水きん公園(28.5 万人・自然 18.7%)

瓢湖水きん公園(28.5 万人・市全体の 16.2%)は、ラムサール条約登録湿地の瓢湖を中心とした施設です。毎年 10 月から 3 月にかけてオオハクチョウ・コハクチョウが飛来する越冬地として知られ、飛来期に来訪が集まります。

観光分類「自然」は 18.7%(県内 5 位) です。県内の自然比率は粟島浦村 100.0%(1 位)・阿賀町 57.4%(2 位)・弥彦村 21.9%(3 位)・十日町市 20.1%(4 位)・阿賀野市 18.7%(5 位)・佐渡市 16.8%(6 位)の順で、阿賀野市は 5 位に位置します。

阿賀野市の 冬集中度は 18.2%(県内 6 位) で、夏集中度(18.7%)とほぼ同水準です。冬集中度の県内上位は湯沢町 48.3%・南魚沼市 36.2%・津南町 24.2%・妙高市 21.3%・弥彦村 20.1%・阿賀野市 18.2% の順で、阿賀野市は冬季の落ち込みが小さい部類に入ります。

3. 五頭温泉郷:村杉温泉・安田温泉(温泉健康 11.6%)

阿賀野市には五頭連峰の麓に温泉地が分散しており、主要観光地点として 2 施設が計上されています。

温泉施設2024 年入込数前年比
安田温泉保養センター・ホテルやすらぎ10.5 万人+6.8%
村杉温泉9.9 万人+7.7%
温泉 2 施設合計20.4 万人─

温泉 2 施設合計は 20.4 万人で市全体の 11.6% にあたり、観光分類「温泉・健康」11.6%(県内 13 位)のほぼ全体を構成します。両施設とも 2024 年は前年比プラス(+6.8%・+7.7%)でした。

振幅倍率 2.0 倍の通年型カレンダー

阿賀野市の 振幅倍率(8 月 20.2 万人 ÷ 1 月 9.9 万人)は 2.0 倍 で、田上町(2.0 倍)と並んで県内最小です。

市町村振幅倍率ピーク月シェア構造タイプ
阿賀野市2.0 倍11.5%道の駅 + 瓢湖 + 温泉
田上町2.0 倍10.4%通年型
見附市2.6 倍13.2%通年型
新潟市2.8 倍14.9%都市型
妙高市2.9 倍14.4%道の駅通年型
長岡市6.9 倍19.6%花火 + 都市型
柏崎市10.9 倍24.8%えんま市集中
佐渡市36.1 倍23.7%島嶼型

阿賀野市のピーク月シェア 11.5% は、田上町(10.4%)に次いで県内で 2 番目に低い値です。特定の月・イベントに集客が偏らない構造が数値に表れています。


13 年推移(2012〜2024 年):R5 181.1 万人ピーク・コロナ年も増加

年(和暦)観光客入込数前年比
2012 年(H24)109.4 万人─
2013 年(H25)110.2 万人+0.7%
2014 年(H26)112.3 万人+1.9%
2015 年(H27)114.1 万人+1.6%
2016 年(H28)108.4 万人−5.1%
2017 年(H29)102.6 万人−5.4%
2018 年(H30)111.1 万人+8.4%
2019 年(R1)116.4 万人+4.8%
2020 年(R2)118.2 万人+1.6%
2021 年(R3)117.7 万人−0.5%
2022 年(R4)150.0 万人+27.5%
2023 年(R5)181.1 万人(13 年間のピーク)+20.7%
2024 年(R6)175.7 万人−2.9%

2020 年(コロナ禍初年)も増加

阿賀野市の 2020 年(R2)は 118.2 万人・前年比 +1.6% で、前年(R1 116.4 万人)から増加しています。県内で 2020 年に前年を上回ったのは阿賀野市(+1.6%)と田上町(+0.8%)の 2 市町村のみで、他 28 市町村は減少しました(参考:上越市 −64.2%・佐渡市 −58.9%・柏崎市 −57.2%・南魚沼市 −44.2%)。

2021 年(R3)も 117.7 万人(−0.5%)と横ばいで、コロナ禍の 2 年間を通じて 117〜118 万人台を維持した推移です。

コロナ前比 150.9%(県内 3 位)

コロナ前(2019 年:116.4 万人)と 2024 年(175.7 万人)を比較すると 150.9%(県内 3 位) で、コロナ前を 1.5 倍上回る水準です。

市町村コロナ前比県内順位
五泉市200.0%1 位
田上町199.6%2 位
阿賀野市150.9%3 位
燕市126.6%4 位
長岡市106.6%5 位

県内 30 市町村でコロナ前比が 100% を超えたのは上記 5 自治体のみで、残り 25 自治体はコロナ前水準に達していません。

3 つの時期区分

期間変化率順位
2014→2019 年(コロナ前 5 年)+3.6%10 位
2019→2024 年(コロナ後 5 年)+50.9%3 位
H25→R6(12 会計年度)+59.4%5 位

コロナ前の 5 年間(H26→R1)は +3.6%(県内 10 位)と微増、コロナ後の 5 年間(R1→R6)で +50.9%(県内 3 位) の増加です。長期(H25→R6)でも +59.4%(県内 5 位) で、県内で増加幅の大きいグループに属します。

2022〜2023 年の増加と 2024 年の微減

2022 年(+27.5%)・2023 年(+20.7%)の 2 年連続で増加した後、2024 年は −2.9%(県内 24 位)の微減です。2024 年の減少は道の駅あがの(−9.9%・65.9 万人 → 59.4 万人)・瓢湖水きん公園(−8.7%・31.2 万人 → 28.5 万人)の 2 施設の減少と時期が重なります。


▼【グラフ:阿賀野市_入込数推移.png 阿賀野市の観光客入込数の推移(2012〜2024 年)】


観光の種類(分類別内訳):都市型 54.8% + 自然 18.7%

観光分類比率県内順位
都市型観光54.8%7 位
自然18.7%5 位
温泉・健康11.6%13 位
スポーツ・レクリエーション8.9%19 位
行祭事・イベント2.9%25 位
歴史・文化1.9%21 位
その他1.3%6 位

都市型 54.8%(道の駅・ヤスダヨーグルト・うららの森)+ 自然 18.7%(瓢湖)で 73.5% を占め、これに温泉健康 11.6% を加えると 85.1% となります。

都市型比率の県内順位

順位市町村都市型比率主要施設
1 位見附市67.3%─
2 位出雲崎町67.2%─
3 位燕市66.6%─
4 位妙高市57.5%道の駅あらい
5 位関川村57.4%─
6 位田上町56.6%─
7 位阿賀野市54.8%道の駅あがの・ヤスダヨーグルト
8 位長岡市54.1%寺泊魚の市場通り・道の駅ながおか花火館

阿賀野市の都市型 54.8% は妙高市(57.5%)・長岡市(54.1%)と近い水準ですが、妙高市が 1 施設(道の駅あらい 55.1%)に集中するのに対し、阿賀野市は道の駅あがの(33.8%)・ヤスダヨーグルト(13.3%)・うららの森(6.0%)の 3 施設に分散する構造です。


▼【グラフ:阿賀野市_分類別.png 阿賀野市の観光分類別内訳(2024 年)】


月別カレンダー:振幅 2.0 倍・4 季節が 18.2〜26.4%

月観光客数年間シェア
1 月(最少)9.9 万人5.6%
2 月11.9 万人6.8%
3 月11.8 万人6.7%
4 月16.2 万人9.2%
5 月17.4 万人9.9%
6 月19.1 万人10.9%
7 月12.8 万人7.3%
8 月(ピーク)20.2 万人11.5%
9 月13.3 万人7.6%
10 月16.5 万人9.4%
11 月16.6 万人9.4%
12 月10.1 万人5.7%

季節集中度:4 季節が 18.2〜26.4% に収まる

季節集中度
春(3〜5 月)25.8%
夏(7〜8 月)18.7%
秋(9〜11 月)26.4%
冬(12〜2 月)18.2%

最大の秋(26.4%)と最小の冬(18.2%)の差は 8.2 ポイントで、4 季節がほぼ均等に分布する構造です。月別で見ても最多の 8 月(11.5%)と最少の 1 月(5.6%)の差は 5.9 ポイントにとどまります。

振幅倍率:8 月 20.2 万人 ÷ 1 月 9.9 万人 = 2.0 倍(田上町と並んで県内最小)

8 月ピーク 11.5% は県内 2 番目に低い

8 月ピーク 11.5% は、県内 30 市町村のピーク月シェアで田上町(10.4%)に次いで 2 番目に低い値です。参考として、県内で最もピーク月シェアが高いのは聖籠町(8 月 52.2%)、次いで小千谷市(8 月 36.2%)・津南町(8 月 30.0%)です。

冬(12〜2 月)18.2% の水準

冬集中度 18.2% は県内 6 位です(参考:新潟市 17.3%・妙高市 21.3%・長岡市 14.4%・柏崎市 7.9%・佐渡市 3.0%)。市内にスキー場はなく、冬季(12 月 10.1 万・1 月 9.9 万・2 月 11.9 万)は月間 10〜12 万人台で推移しています。


▼【グラフ:阿賀野市_月別推移.png 阿賀野市の月別観光客数(2024 年・R4〜R6 の 3 年比較)】


主要観光施設:6 施設・施設把握率 81.0%

阿賀野市で主要観光地点として計上されている施設は 6 か所です(2024 年)。施設入込数合計は 142.3 万人で、市全体入込 175.7 万人の 81.0% を把握しています(施設入込数合計は県内 9 位)。

施設名分類2024 年入込数2023 年入込数前年比市全体シェア
道の駅あがの都市型59.4 万人65.9 万人−9.9%33.8%
瓢湖水きん公園自然28.5 万人31.2 万人−8.7%16.2%
ヤスダヨーグルト都市型23.4 万人23.6 万人−1.0%13.3%
五頭山麓うららの森都市型10.6 万人9.3 万人+13.4%6.0%
安田温泉保養センター・ホテルやすらぎ温泉健康10.5 万人9.8 万人+6.8%6.0%
村杉温泉温泉健康9.9 万人9.2 万人+7.7%5.7%

施設把握率 81.0% は県内でも高い水準

主要観光地点 6 施設の合計(142.3 万人)が市全体入込(175.7 万人)の 81.0% を占めます。県内の把握率上位は弥彦村 97.0%・関川村 93.5%・見附市 92.9%・田上町 90.6%・新潟市 87.6% で、阿賀野市 81.0% はこれに続く水準です(参考:長岡市 76.3%・妙高市 72.6%・柏崎市 70.3%・上越市 63.4%・南魚沼市 34.1%・佐渡市 30.8%)。施設数は 6 と少ないものの、市の観光集客の大部分がこれら 6 施設で説明できる構造です。

集中度の県内順位

  • 最大施設集中度(道の駅あがの 33.8%):県内 14 位/30 市町村中
  • 上位 3 施設集中度(63.3%):県内 12 位/30 市町村中

上位 3 施設(道の駅あがの・瓢湖水きん公園・ヤスダヨーグルト)で市全体の 63.3% を占めます。

前年比大変動施設

  • 前年比増加:五頭山麓うららの森(+13.4%・9.3 万人 → 10.6 万人)・村杉温泉(+7.7%)・安田温泉保養センター(+6.8%)
  • 前年比減少:道の駅あがの(−9.9%・65.9 万人 → 59.4 万人)・瓢湖水きん公園(−8.7%・31.2 万人 → 28.5 万人)
  • 前年比減少(−30% 以下):該当なし

2024 年の市全体 −2.9% は、上位 2 施設(道の駅あがの・瓢湖水きん公園)の減少と時期が重なります。一方で温泉 2 施設・うららの森は増加しており、施設ごとに動きが分かれた年として観察できます。


補助データ:道の駅 6 位・スキー/海水浴は該当なし

阿賀野市の観光を性格づける補助的なデータを整理します。

データ種別2024 年実績県内順位
道の駅利用者数(1 施設)593,582 人6 位/15 市町村中
スキー場該当なし─
海水浴該当なし(海水浴場なし)─

阿賀野市は内陸の市で海に面しておらず、スキー場もないため、これらの補助データは該当しません。観光集客は道の駅・直売施設・瓢湖・温泉という通年型の資源で構成されています。


阿賀野市の観光を選ぶときの判断材料

最多の月と最少の月の差が 2.0 倍にとどまります。季節で区切らない人出が何を意味するかを扱います。

月による差が田上町と並んで県内で最も小さい

阿賀野市の月別入込は 9.9〜20.2 万人の幅に収まり、最多の 8 月と最少の 1 月で 2.0 倍です。この振幅は田上町と並んで県内で最も小さい水準です。

時期月別入込年間シェア
8 月・6 月19.1〜20.2 万人10.9〜11.5%
5 月・11 月・10 月・4 月16.2〜17.4 万人9.2〜9.9%
9 月・7 月12.8〜13.3 万人7.3〜7.6%
2 月・3 月11.8〜11.9 万人6.7〜6.8%
12 月・1 月9.9〜10.1 万人5.6〜5.7%

4 季節の集中度も春 25.8%・夏 18.7%・秋 26.4%・冬 18.2% と、いずれも 18〜27% の範囲に収まります。「観光のシーズン」と「そうでない時期」が分かれにくい構成です。

道の駅と瓢湖で市全体の半分近く

主要観光地点は 6 か所で、市全体の 81.0% を把握しています。最大の道の駅あがのが 33.8%(県内 14 位)、上位 3 施設(道の駅あがの・瓢湖水きん公園・ヤスダヨーグルト)で 63.3%(県内 12 位)です。

道の駅あがの(59.4 万人)は県内 6 位(15 市町村中)の規模で、観光分類の都市型 54.8% の中核にあたります。次いで自然 18.7% で、この中心が瓢湖水きん公園(28.5 万人)です。瓢湖は白鳥の飛来地として知られますが、入込は年間値として公表されており、月別の内訳は含まれていません。

スキー場・海水浴場はありません。

移住検討者向け:人出が年間を通してほぼ一定

月入込住民 1 人あたり
8 月(最多)20.2 万人5.15 人(県内 20 位)
1 月(最少)9.9 万人2.53 人

人口 39,165 人に対して、最も混む 8 月で住民 1 人あたり 5.15 人、最少の 1 月でも 2.53 人です。年間を通して観光客が住民数を上回りますが、その差は 2.0 倍と県内で最も小さく、季節によって生活環境が変わる度合いは限られます。

観光客/km² は 9,117.5 人(県内 7 位)で、面積 192.74 km² に対しては人出が多い部類です。市全体の 63.3% が上位 3 施設に集まるため、混雑する場所は年間を通してほぼ一定です。

特定の繁忙期に偏らず、年間を通して施設が動く構造です。

事業出店検討者向け:季節営業が成立しにくい需要の形

月別需要は 9.9〜20.2 万人で、振幅 2.0 倍です。特定の季節に需要が集中しないため、季節営業ではなく通年営業を前提にできる需要の形といえます。

一方で需要の山も小さく、最も多い 8 月でも年間の 11.5% にとどまります。ピーク月シェア 11.5% は県内で低い部類で、繁忙期に合わせた増収を見込みにくい構成です。需要の 63.3% は上位 3 施設に集まり、うち道の駅あがのだけで 33.8% を占めます。


阿賀野市のデータを見るときの注意点

阿賀野市の観光構造を他自治体と比較する際、以下 4 点に留意が必要です。

1. コロナ前比 150.9% の水準

コロナ前比 150.9%(県内 3 位)は、コロナ前(2019 年 116.4 万人)に対して 2024 年(175.7 万人)が 59.3 万人多いことを示します。2020 年(コロナ禍初年)にも +1.6% と増加しており、2022 年(+27.5%)・2023 年(+20.7%)の増加を経て現在の水準に至っています。施設別データが公表されているのは R5・R6 の 2 年分で、それ以前の施設別内訳は公表対象に含まれていません。

2. 振幅倍率 2.0 倍の意味

振幅倍率 2.0 倍(田上町と並んで県内最小)は、最多月(8 月 20.2 万人)と最少月(1 月 9.9 万人)の差が 2 倍にとどまることを示します。特定のイベント・季節資源に集客が依存しない構造ですが、これは「集客規模が大きい」ことを意味するわけではありません。市全体入込 175.7 万人は県内 11 位で、規模では中位に位置します。

3. 施設把握率 81.0% の特性

主要観光地点 6 施設で市全体の 81.0% を把握しており、施設別データから市全体の動きを読み取りやすい構造です。ただし残り 19.0%(33.5 万人)は施設別データには表れません。また瓢湖水きん公園(自然分類・28.5 万人)は年間値として公表されており、月別の内訳は含まれていません。

4. 推計値・宿泊内訳の非公表

観光客入込数は各観光施設の利用者数を市町村が集計・推計した値で、実測値ではありません。市町村ごとに集計対象施設・カウント方法が異なるため、市町村間の比較は「概ねの規模感」として扱う必要があります。宿泊者数・日帰り客数の内訳、消費額の市区町村別データは新潟県の調査で非公表です。


まとめ

2024 年の阿賀野市(数値一覧)

項目2024 年県内順位
観光客入込数175.7 万人(県全体の 2.77%)11 位
前年比−2.9%24 位
コロナ前(2019 年)比150.9%3 位
長期変化(2013 年→2024 年)+59.4%5 位
最多月8 月 20.2 万人(11.5%)─
最少月1 月 9.9 万人(5.6%)・振幅 2.0 倍振幅の小ささ 県内最小級
ピーク月入込/人口比5.15 人20 位
最少月入込/人口比2.53 人─
最大の観光分類都市型 54.8%─
最大施設道の駅あがの(33.8%)施設集中度 14 位
上位 3 施設集中度63.3%12 位
施設把握率81.0%─
道の駅利用者数(1 施設)59.4 万人6 位
観光客/km²9,117.5 人7 位
観光客/人口比44.87 倍11 位

この数値が示していること

阿賀野市で県内上位に入るのは「変化」の指標です。コロナ前比 150.9%(3 位)・13 年変化 +59.4%(5 位)で、コロナ前の水準を 5 割上回っています。県内でコロナ前比が 150% を超えるのは五泉市(200.0%)・田上町(199.6%)と阿賀野市の 3 市町のみです。

13 年の推移を見ると、2012〜2019 年は 102.6〜116.4 万人の幅で動いていました。特徴的なのは 2020 年に前年を上回っていることで、116.4 万人から 118.2 万人(+1.6%)へ増えています。県内で 2020 年に増加したのは阿賀野市と田上町(+0.8%)の 2 市町だけでした。その後 150.0 万人・181.1 万人と伸び、2023 年が 13 年間で最も多い年になります。2024 年は 175.7 万人で前年比 −2.9%(24 位)と、初めて減少に転じました。

季節の形は県内で最も平坦な部類です。振幅 2.0 倍は田上町と並ぶ県内最小級で、4 季節の集中度も 18.2〜26.4% の範囲に収まります。最少の 1 月でも住民 1 人あたり 2.53 人が訪れ、需要が消える時期がありません。その一方でピーク月シェアは 11.5% にとどまり、繁忙期の山も小さい構成です。


出典

  • 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和 6 年観光客入込数・消費額調査)
  • 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表 7)
  • 道の駅利用者数:新潟県観光政策課(令和 6 年観光客入込数・消費額調査)
  • 人口・面積:総務省(住民基本台帳 R7 年 1 月 1 日)・国土地理院

データ基準日:2024 年(令和 6 年)
次回更新推奨:2025 年(令和 7 年)観光客入込数調査公表後

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