加茂市の観光客データ 年間34.6万人は県内25位、スポーツレク60.2%は県内3位

市町村

加茂市は年間 34.6 万人の観光客が訪れる県内 25 位の観光地です。県全体(約 6,336 万人)の 0.55% を占めます。

加茂市の観光構造で数値上目立つのは、主要観光地点が 2 か所しかなく、そのうち加茂山公園 1 施設で市全体の 54.0% を占める点です。2 施設を合わせると 72.9%(県内 6 位)になります。

2024 年は前年比 +15.8%(県内 4 位) と県内でも高い伸び率でした。その内訳は、加茂山公園 +25.9%・加茂七谷温泉美人の湯 +12.8% と、計上されている 2 施設がともに増えたことによります。

この記事では、加茂市の観光客数を 13 年間の推移・観光分類の内訳・月別の集客カレンダー・主要観光施設 2 か所の集中度から整理します。人口 24,079 人の市に年間 34.6 万人が訪れるとき、その人出がいつ・どこに向かっているのかを数値で確認します。訪問時期を選ぶとき・移住や出店を検討するときの判断材料になる部分もあわせて示します。


▼【グラフ:加茂市_県内ランキング.png 新潟県内 30 市町村の観光客入込数ランキング(2024 年・加茂市を強調表示)】


加茂市の観光を支える 2 つの施設

加茂市で主要観光地点として計上されているのは 2 か所です。

施設名分類2024 年市全体シェア前年比
加茂山公園スポーツ・レクリエーション186,750 人54.0%+25.9%
加茂七谷温泉美人の湯温泉・健康65,263 人18.9%+12.8%
2 施設 合計─252,013 人72.9%+22.2%

1. 加茂山公園(市全体の 54.0%)

加茂山公園は 186,750 人で、市全体入込の 54.0% にあたります。最大施設の集中度としては県内 7 位で、1 施設が市全体の半分を超える自治体は県内で限られます。

2024 年は前年の 148,306 人から +25.9%(+38,444 人)と、2 施設のうちより大きく伸びました。分類は「スポーツ・レクリエーション」で、加茂市の同分類比率 60.2% の中核にあたります。

2. 加茂七谷温泉美人の湯(市全体の 18.9%)

加茂七谷温泉美人の湯は 65,263 人で、市全体の 18.9% です。観光分類「温泉・健康」の比率(18.9%)とちょうど一致しており、この分類はこの 1 施設で構成されています。2024 年は +12.8%(+7,406 人)でした。

2 施設を合わせた 252,013 人は市全体の 72.9%(県内 6 位)で、残る 27.1%(9.4 万人)は施設別データに表れません。


13 年推移(2012〜2024 年):2017 年 56.0 万人ピークからの減少

年(和暦)観光客入込数前年比
2012 年(H24)52.5 万人─
2013 年(H25)51.4 万人−2.0%
2014 年(H26)54.3 万人+5.5%
2015 年(H27)55.4 万人+2.1%
2016 年(H28)55.3 万人−0.3%
2017 年(H29)56.0 万人(13 年間のピーク)+1.4%
2018 年(H30)51.4 万人−8.3%
2019 年(R1)51.9 万人+1.0%
2020 年(R2)22.2 万人−57.3%
2021 年(R3)26.4 万人+19.0%
2022 年(R4)30.9 万人+16.8%
2023 年(R5)29.9 万人−3.0%
2024 年(R6)34.6 万人+15.8%

コロナ前は 51〜56 万人で安定していた

2012〜2019 年の 8 年間は 51.4〜56.0 万人の幅で推移し、振れ幅は 4.6 万人にとどまります。13 年間のピークは 2017 年の 56.0 万人です。

コロナ後の水準は 3 割落ちたまま

2020 年に 22.2 万人(−57.3%)まで下がったあと、26.4 万人・30.9 万人と戻しましたが、2023 年は 29.9 万人(−3.0%)と一度減少に転じています。2024 年は 34.6 万人(+15.8%・県内 4 位) と再び伸びました。

それでも 2019 年(51.9 万人)との差は 17.3 万人あり、コロナ前比は 66.7%(県内 26 位) です。県内 30 市町村の中では回復が下位のグループにあたります。13 年変化も −32.7%(県内 22 位)です。

2024 年 +15.8% の内訳

2024 年の増加 4.7 万人(29.9 万人 → 34.6 万人)に対して、計上されている 2 施設の増加は +4.6 万人(206,163 人 → 252,013 人・+22.2%)です。市全体の増加分のほとんどが、この 2 施設の伸びで説明できる年にあたります。


▼【グラフ:加茂市_入込数推移.png 加茂市の観光客入込数の推移(2012〜2024 年)】


観光の種類(分類別内訳):スポレク 60.2% + 温泉 18.9%

観光分類比率該当施設
スポーツ・レクリエーション60.2%加茂山公園
温泉・健康18.9%加茂七谷温泉美人の湯
行祭事・イベント16.6%─
自然4.3%─
都市型観光0.0%─
歴史・文化0.0%─

スポーツ・レクリエーション 60.2% の中核は加茂山公園(市全体の 54.0%)です。温泉・健康 18.9% は加茂七谷温泉美人の湯 1 施設と一致します。

都市型観光と歴史・文化はいずれも 0.0% です。加茂市には道の駅がなく、大型商業型の集客施設もこの分類には計上されていません。県内 30 市町村で都市型観光が最も多い分類となる市町村が多い中で、加茂市はこの分類が 0.0% です。

スキー場利用客は 46 人(県内 16 位/16 市町村中)、海水浴場はありません。


▼【グラフ:加茂市_分類別.png 加茂市の観光分類別内訳(2024 年)】


月別カレンダー:5 月ピーク 21.3%・振幅 12.4 倍

月観光客数年間シェア
1 月0.8 万人2.3%
2 月0.6 万人1.9%
3 月0.6 万人1.7%
4 月4.9 万人14.3%
5 月(最多)7.4 万人21.3%
6 月3.0 万人8.5%
7 月1.7 万人4.9%
8 月5.2 万人15.2%
9 月2.4 万人6.9%
10 月3.8 万人10.9%
11 月3.6 万人10.3%
12 月(最少)0.6 万人1.7%

4〜5 月と 8 月に山がある

最多は 5 月(7.4 万人・21.3%)で、次いで 8 月(5.2 万人・15.2%)・4 月(4.9 万人・14.3%)です。4 月から 5 月にかけて 4.9〜7.4 万人となり、この 2 か月で年間の 35.6% が入ります。

2024 年に 5 月が最多月となったのは県内で加茂市(21.3%)・魚沼市(15.4%)・燕市(14.0%)の 3 市町村です。このうち加茂市はピーク月シェアが最も高くなっています。

冬の 3 か月は月 0.6〜0.8 万人

最少の 12 月(0.6 万人)と最多の 5 月(7.4 万人)の比は 12.4 倍です。12 月・2 月・3 月はいずれも 0.6 万人台、1 月も 0.8 万人で、冬から早春にかけては月 1 万人を下回ります。冬集中度(12〜2 月)は 5.9% です。


▼【グラフ:加茂市_月別推移.png 加茂市の月別観光客数(2024 年・R4〜R6 の 3 年比較)】


加茂市の観光を選ぶときの判断材料

春と夏に山があり、冬は月 1 万人を下回ります。この振れ幅が暮らしと商いにどう出るかを数値で当たります。

4〜5 月と 8 月、冬は月 1 万人を下回る

時期月別入込年間シェア
5 月7.4 万人21.3%
8 月・4 月4.9〜5.2 万人14.3〜15.2%
10 月・11 月・6 月3.0〜3.8 万人8.5〜10.9%
9 月・7 月1.7〜2.4 万人4.9〜6.9%
1 月・2 月・3 月・12 月0.6〜0.8 万人1.7〜2.3%

4〜5 月と 8 月に山があり、冬の 4 か月(12〜3 月)はいずれも月 0.6〜0.8 万人です。最少の 12 月は 5 月の 12 分の 1 にあたります。

集客の 72.9% が 2 施設に集まる

主要観光地点は加茂山公園と加茂七谷温泉美人の湯の 2 か所のみで、合わせて市全体の 72.9%(県内 6 位)を占めます。うち加茂山公園 1 施設で 54.0% です。

道の駅・海水浴場はなく、スキー場利用客も 46 人(県内 16 位)です。観光分類でも都市型 0.0%・歴史文化 0.0% で、この 2 施設以外に数値として公表されている集客源がありません。

移住検討者向け:観光客の人出が県内で最も生活に出にくい部類

月入込住民 1 人あたり
5 月(最多)7.4 万人3.07 人(県内 28 位)
12 月(最少)0.6 万人0.25 人

人口 24,079 人に対して、最も混む 5 月でも住民 1 人あたり 3.07 人で県内 28 位です。最少の 12 月は 0.25 倍で、住民数の 4 分の 1 にとどまります。年間の観光客/人口比も 14.36 倍(県内 29 位)で、県内で下から 2 番目です。

人出が集まる先も加茂山公園(54.0%)に寄っており、混雑する場所と時期がはっきりしています。観光客/km² は 2,586.5 人(県内 21 位)で、面積 133.72 km² に対しては下位の密度です。

4〜5 月と 8 月は、公園・温泉施設が最も動く時期にあたります。

事業出店検討者向け:需要の山が 5 月・谷が冬

月別需要は 0.6〜7.4 万人で、振幅 12.4 倍です。年間の 35.6% が 4〜5 月に入り、冬の 4 か月(12〜3 月)は合わせて 2.6 万人で、年間の 7.5% にとどまります。

需要の 72.9% が 2 施設に集まるため、この 2 か所から離れた立地では観光客の通行量が大きく下がります。都市型観光 0.0%・道の駅なしという構成から、通過交通型の需要は数値に表れていません。


加茂市のデータを見るときの注意点

1. 主要観光地点が 2 か所のみ

市全体入込 34.6 万人のうち、施設別に内訳が公表されているのは 2 か所・252,013 人(72.9%)です。残る 27.1%(9.4 万人)がどこに向かったかは、公表データからは内訳が示されていません。

2. 分類 0.0% は「集客がない」ことと同じではない

観光分類の都市型観光・歴史・文化はいずれも 0.0% ですが、これは「該当する集客がこの分類に計上されていない」という状態です。市町村ごとに集計対象施設・分類方法が異なるため、他市町村との分類別比較には注意が必要です。

3. 2024 年の +15.8% は 2 施設の伸びによる

2024 年の市全体 +15.8%(+4.7 万人)に対し、計上されている 2 施設の増加は +4.6 万人(+22.2%)です。市全体の伸びは、この 2 施設の数値に大きく左右される構造です。

4. 推計値・宿泊内訳の非公表

観光客入込数は各観光施設の利用者数を市町村が集計・推計した値で、実測値ではありません。市町村ごとに集計対象施設・カウント方法が異なるため、市町村間の比較は「概ねの規模感」として扱う必要があります。宿泊者数・日帰り客数の内訳、消費額の市区町村別データは新潟県の調査で非公表です。


まとめ

2024 年の加茂市(数値一覧)

項目2024 年県内順位
観光客入込数34.6 万人(県全体の 0.55%)25 位
前年比+15.8%4 位
コロナ前(2019 年)比66.7%26 位
長期変化(2013 年→2024 年)−32.7%22 位
最多月5 月 7.4 万人(21.3%)─
最少月12 月 0.6 万人(1.7%)・振幅 12.4 倍─
冬集中度(12〜2 月)5.9%─
ピーク月入込/人口比3.07 人28 位
最大の観光分類スポーツ・レクリエーション 60.2%─
主要観光地点数2 か所─
最大施設加茂山公園(54.0%)施設集中度 7 位
2 施設合計の把握率72.9%6 位
観光客/人口比14.36 倍29 位

この数値が示していること

加茂市で県内上位に入るのは、2024 年の前年比 +15.8%(4 位) と、施設の集中度(最大施設 7 位・上位施設合計 6 位)です。一方で入込の絶対数は 25 位、観光客/人口比は 29 位、ピーク月の人口比は 28 位と、規模と住民生活への比重はいずれも県内下位にあたります。

2024 年の +15.8% は、計上されている 2 施設の伸びで説明できます。市全体の増加 4.7 万人に対し、加茂山公園(+25.9%・+3.8 万人)と加茂七谷温泉美人の湯(+12.8%・+0.7 万人)の合計が +4.6 万人です。施設が 2 か所しかなく、その 2 か所で市全体の 72.9% を占めるため、市全体の数値はこの 2 施設の動きとほぼ連動します。

ただし水準としてはコロナ前に戻っていません。2012〜2019 年は 51.4〜56.0 万人の幅で推移していましたが、2024 年は 34.6 万人で、2019 年(51.9 万人)との差は 17.3 万人です。コロナ前比 66.7%(26 位)・13 年変化 −32.7%(22 位)はいずれも県内下位で、2024 年の伸びは落ちた水準の中での回復にあたります。


出典

  • 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和 6 年観光客入込数・消費額調査)
  • 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表 7)
  • スキー場利用客数:新潟県観光政策課(令和 5-6 シーズン スキー場利用客数)
  • 人口:新潟県(住民基本台帳人口 令和 7 年 1 月 1 日現在)

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