胎内市(新潟県下越地域)の1人当たり課税対象所得(R5年度)は 273.9万円(県内15位・下越圏5位・県平均差-3.2万円) です。
10年で +11.8%(+29.0万円・胎内市単独同率・変化率14位) 変化し、前半5年+3.33%から後半5年+8.23%への2.47倍加速 した後半伸長パターンが観察されます。
産業タイプは 高付加価値製造業型(県内3市) で、1人あたり付加価値額1,959万円は県内2位 の水準、絶対規模は付加価値額 706.4億円(県内12位)・製造品出荷額 1,313.0億円(県内13位) の中位で、これに 農業産出額107.3億円(県内6位) の並存が観察できる構造です。
この記事は、総務省「市町村税課税状況等の調べ」ほかの公的統計をもとに、胎内市の所得水準・10年変化・産業構造との対応・下越圏13市町村内での位置づけ・移住検討者/事業者/地域理解志向の読者への読み方までを、記事単体で判断材料が読み取れる構造で整理したものです。
- この記事でわかること
- ① 胎内市の1人当たり所得(R5年度サマリー)
- ② 下越圏内での位置づけ|下越5位(新潟・燕・新発田・聖籠に次ぐ)・県内格差幅62.8万円のほぼ全域が下越圏内で発生
- ③ 10年推移と後半加速|+11.8%・県内14位・胎内市単独同率・後半加速2.47倍(前半3.33%→後半8.23%)
- ④ 所得種類別の内訳(給与所得者82.2%・新発田市と2市同率)
- ⑤ 推計手取り325.6万円(県内15位)・手取り転換率71.4%|実効税率3.1%は県内最大の11市町村同率グループ
- ⑥ 胎内市の主力産業|高付加価値製造業型3市の一角・1人あたり付加価値額県内2位×農業産出額県内6位の並存
- ⑦ 下越13市町村比較でみる胎内市|圏内5位(新潟・燕・新発田・聖籠に次ぐ)・変化率+11.8%は胎内市単独同率・農業産出額県内6位は圏内4位
- ⑧ 移住検討者・事業者・地域理解志向の読者への読み方
- ⑨ データの見方・注意点
- まとめ
- この記事の執筆・データについて
- 出典
この記事でわかること
- R5年度の1人当たり課税対象所得は 273.9万円(県内15位・下越圏5位・県平均差-3.2万円)・県中央値差+0.6万円
- H25→R5の10年変化は +11.8%(+29.0万円・胎内市単独同率・変化率14位)・前半 +3.33% → 後半 +8.23% の 後半加速2.47倍
- 所得割納税義務者 12,355人(県内19位・県内シェア1.21%) のうち 82.2%が給与所得者(新発田市と2市同率・県内14位)、農業所得者比率は 1.2%(阿賀野市と2市同率・県内4位)
- 実効税率 3.1%(聖籠町・弥彦村など11市町村同率・県内15位)・10年変化 -0.2ポイント
- 推計手取り 325.6万円(県内15位・10年+17.0万円)・変化率 +5.5%・手取り転換率71.4%
- 産業タイプは 高付加価値製造業型(県内3市)、1人あたり付加価値額1,959万円は県内2位、絶対規模は付加価値額 706.4億円(県内12位)・製造品出荷額 1,313.0億円(県内13位) の中位
- 農業産出額107.3億円は県内6位・下越圏内では新潟市・新発田市・村上市に次ぐ4位
- 主要業種1位製造業 25.5% は高付加価値製造業型3市(上越・妙高・胎内)の中で 3市中最高 の集中度
① 胎内市の1人当たり所得(R5年度サマリー)
胎内市のR5年度における1人当たり所得は273.9万円で県内15位、下越圏13市町村中5位、県平均を3.2万円下回るものの、産業タイプは県内3市のみが該当する高付加価値製造業型で1人あたり付加価値額は県内2位に位置します。
【結論】 胎内市の1人当たり所得は 273.9万円(県内15位) で、下越圏では 5位・県平均差 -3.2万円 の水準ですが、産業タイプは県内3市のみが該当する 高付加価値製造業型 で、1人あたり付加価値額は 県内2位1,959万円 の位置にあります。
【根拠】 胎内市のR5年度における1人当たり所得・県内順位・下越圏内順位・産業タイプの主要指標を一覧化した表です。
| 指標 | 数値 | 県内順位(30市町村中) |
|---|---|---|
| 1人当たり課税対象所得 | 273.9万円 | 15位 |
| 所得割納税義務者数 | 12,355人 | 19位 |
| 課税対象所得(総額) | 約338.4億円 | 19位 |
※出典:総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年)
→ 273.9万円は県平均を3.2万円下回り県内15位、下越13市町村中では新潟市・燕市・新発田市・聖籠町に次ぐ5位で、下越圏の中位グループに位置します。
【比較・解釈】 胎内市の1人当たり所得 273.9万円 は県平均277.1万円を -3.2万円 下回り、県中央値273.3万円との差は +0.6万円 です。1位新潟市(319.5万円)との差は -45.6万円、30位津南町(256.7万円)との差は +17.2万円 となります。
規模指標(納税義務者数19位・課税対象所得総額19位)と1人当たり指標 15位 で 4ランクの順位差 があります。県内シェアは 納税義務者1.21%・課税対象所得1.11% で県内中位ですが、1人当たり指標では県中央値近傍の位置に入る構成です。
【読者にとっての意味】 胎内市は「規模指標19位・1人当たり指標15位」という構造で、後述の産業構造(高付加価値製造業型3市・1人あたり付加価値額県内2位1,959万円)と対応します。詳細な判断材料は章⑥⑦⑧を参照してください。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
規模指標2つが県内 19位 で1人当たり指標が 15位 という 4ランクの順位差 は、胎内市が「小〜中規模市の枠内で1人当たり水準が県中央値近傍にある」構造にあることを示します。県平均差-3.2万円・県中央値差+0.6万円 の位置は、県内30市町村のちょうど中盤帯に入る水準グループとなります。
▼【グラフ:tainai_県内ランキング.png 新潟県30市町村 1人当たり課税対象所得ランキング(R5年度・胎内市を強調)】

② 下越圏内での位置づけ|下越5位(新潟・燕・新発田・聖籠に次ぐ)・県内格差幅62.8万円のほぼ全域が下越圏内で発生
この表で分かること:R5年度の県内上位10位と胎内市(15位)の位置関係が確認できます。
| 順位 | 市町村 | 1人当たり課税対象所得 | 10年変化率 | 変化率順位 | 地域 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 新潟市 | 319.5万円 | +11.3% | 20位 | 下越 |
| 2 | 上越市 | 305.4万円 | +11.5% | 17位(同率) | 上越 |
| 3 | 長岡市 | 302.5万円 | +11.5% | 17位(同率) | 中越 |
| 4 | 燕市 | 300.8万円 | +15.6% | 4位 | 下越 |
| 5 | 三条市 | 297.9万円 | +13.9% | 9位 | 中越 |
| 6 | 柏崎市 | 292.8万円 | +8.8% | 26位 | 中越 |
| 7 | 刈羽村 | 292.5万円 | +7.2% | 29位 | 中越 |
| 8 | 糸魚川市 | 286.6万円 | +15.0% | 6位 | 上越 |
| 9 | 妙高市 | 284.3万円 | +11.7% | 15位(同率) | 上越 |
| 10 | 新発田市 | 283.9万円 | +11.7% | 15位(同率) | 下越 |
| … | |||||
| 15 | 胎内市 | 273.9万円 | +11.8% | 14位 | 下越 |
→ 胎内市は上位10位圏外ですが、下越圏内では新潟市・燕市・新発田市・聖籠町に次ぐ5位で、圏内の中位グループの上端に位置します。
下越圏13市町村の分布特徴
下越圏は13市町村(新潟市・燕市・新発田市・聖籠町・胎内市・弥彦村・関川村・阿賀野市・田上町・五泉市・村上市・加茂市・阿賀町)で構成される新潟県内最大規模の地域圏です。県内順位範囲は 県内1〜29位 に広く分布し、県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたるパターンとなります。胎内市は圏内 5位(新潟1位・燕2位・新発田3位・聖籠4位・胎内5位)で、上位グループの下端に位置します。
胎内市の変化率順位 14位(+11.8%) は、上位10位内のいずれの市町村とも同率ではなく 胎内市単独同率 の変化率グループを形成しており、上位10位に隣接した位置にありながら独自の変化率パターンを持ちます。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
下越圏13市町村の県内順位範囲が県内1〜29位に広く分布 する構造は、下越圏内の格差幅が県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたる観察を示します。胎内市は圏内5位 で、県内1位の新潟市を筆頭とする上位グループから29位に至る圏内格差の中で、上位グループの下端・県内中位帯に位置する構図として読み取れます。
③ 10年推移と後半加速|+11.8%・県内14位・胎内市単独同率・後半加速2.47倍(前半3.33%→後半8.23%)
胎内市の10年変化率は+11.8%(県内14位・胎内市単独同率)で、前半5年+3.33%から後半5年+8.23%へ2.47倍に加速し、10年で1人当たり所得が29.0万円積み上がっています。
【結論】 胎内市の1人当たり所得は10年で +11.8%(+29.0万円・県内14位・胎内市単独同率) 変化し、前半5年+3.33%から後半5年+8.23%への2.47倍加速 した後半伸長パターンが観察されます。
【根拠】 胎内市の1人当たり所得のH25→H30→R5の10年推移と前半・後半5年変化率を示した表です。
| 年度 | 1人当たり課税対象所得 | 所得割納税義務者数 | 課税対象所得(総額) |
|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 244.9万円 | 13,042人 | 約319.4億円 |
| H30年度(2018年度) | 253.1万円 | 12,911人 | 約326.7億円 |
| R5年度(2023年度) | 273.9万円 | 12,355人 | 約338.4億円 |
| 10年変化(H25→R5) | +29.0万円(+11.8%) | -687人(-5.27%) | +19.0億円(+5.9%) |
→ 前半5年は+3.33%と横ばいでしたが、後半5年に+8.23%へ加速し10年で+29.0万円増えています。
【比較・解釈】 10年変化率 +11.8% は県内 14位 で、上位10位内のいずれの市町村とも同率ではなく 胎内市単独同率 の変化率グループを形成します。前半5年(H25→H30)は +3.33%、後半5年(H30→R5)は +8.23% で、後半加速は2.47倍 に達します。
課税対象所得総額の10年変化率は +5.9%、納税義務者数は10年で -687人(-5.27%) 減少しており、1人当たりが+11.8%増える一方で総額の伸び(+5.9%)は納税義務者数減少(-5.27%)の影響で1人当たり伸びを下回ります。1人当たり指標の伸び幅(+11.8%)と総額の伸び幅(+5.9%)の差は、納税義務者数の減少下でも1人当たり指標が改善する構造を示します。
【読者にとっての意味】 前半+3.33%→後半+8.23%の2.47倍加速 は、10年変化を単純平均で読むと実勢と乖離する構造の観察です。10年の変化幅の大半が後半5年に集中しており、直近5年の伸びが胎内市の10年変化を主に押し上げる形になっている構図として読み取れます。詳細な圏内比較は章⑦を参照してください。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
10年変化率 +11.8%(県内14位・胎内市単独同率) と後半加速 2.47倍 の観察は、胎内市の変化パターンが「前半5年は緩やかな伸び・後半5年に伸びが加速」する構造にあることを示します。課税対象所得+5.9% と 納税義務者数-5.27% が同時進行し、1人当たり伸び+11.8%が総額伸び+5.9%を上回る構造は、納税義務者数の減少下でも1人当たり指標が改善する構図として観察できます。
▼【グラフ:tainai_所得推移.png 胎内市の1人当たり課税対象所得の推移(H25→H30→R5)】

④ 所得種類別の内訳(給与所得者82.2%・新発田市と2市同率)
この表で分かること:胎内市の納税義務者12,355人が給与・営業等・農業・その他のどこに分布するかを把握できます。
| 所得区分 | 納税義務者数 | 比率 |
|---|---|---|
| 給与所得者 | 10,160人 | 82.2% |
| 営業等所得者 | 357人 | 2.9% |
| 農業所得者 | 146人 | 1.2% |
| その他 | 1,692人 | 13.7% |
| 合計 | 12,355人 | 100% |
→ 給与所得者82.2%(新発田市と2市同率)が中心で、農業所得者比率1.2%(阿賀野市と2市同率)は県平均+0.4ポイントの水準です。
給与所得者は 82.2% を占め、県内 14位 で 新発田市と2市同率(両市が同じ比率で並ぶ)です。営業等所得者は2.9%、農業所得者は1.2%、その他(年金所得等を含む)は13.7%となります。
農業所得者比率 1.2% は県内 4位 で、胎内市・阿賀野市の2市同率 です。県平均0.8%を +0.4ポイント 上回る水準で、後述の農業産出額 107.3億円(県内6位) と対応する構造となります。高付加価値製造業型3市(上越・妙高・胎内)の中で農業所得者比率を比べると、胎内市の1.2%は上越市・妙高市を上回る位置に入ります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
給与所得者比率82.2%は新発田市と2市同率(他に同じ比率の市町村なし)で、給与所得者中心の構造がこの水準に並ぶ構成です。農業所得者比率1.2%は胎内・阿賀野の2市同率 で、県平均0.8%を+0.4ポイント上回る水準は、農業産出額県内6位(107.3億円)という産業構造と対応する観察となります。胎内市は給与所得者中心でありつつ、農業所得者比率が県平均を上回る並存構造として読み取れます。
▼【グラフ:tainai_所得種類別.png 胎内市の所得種類別 所得割納税義務者数(R5年度)】

⑤ 推計手取り325.6万円(県内15位)・手取り転換率71.4%|実効税率3.1%は県内最大の11市町村同率グループ
胎内市の推計手取りは325.6万円(県内15位・10年で+17.0万円)、実効税率3.1%は県内で最大の11市町村同率グループ(聖籠・弥彦・見附・十日町・魚沼・阿賀野・田上・五泉・加茂・佐渡と胎内)を構成します。
住民税(所得割)の実額と、社会保険料・所得税を含む推計手取りの10年推移を確認します。
住民税(所得割)の推移
| 年度 | 1人当たり住民税(所得割) | 実効税率(住民税÷課税対象所得) |
|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 約8.1万円 | 3.3% |
| H30年度(2018年度) | 約8.2万円 | 3.2% |
| R5年度(2023年度) | 約8.5万円(85,359円) | 3.1% |
| 10年変化 | +0.6万円 | -0.2ポイント |
→ R5の実効税率3.1%は聖籠・弥彦・見附・十日町・魚沼・阿賀野・田上・五泉・加茂・佐渡の10市町村と胎内市を合わせた11市町村同率で、県内実効税率ランキングは15位です。
R5の実効税率 3.1% は 胎内市を含む11市町村同率(聖籠町・弥彦村・見附市・十日町市・魚沼市・阿賀野市・田上町・五泉市・加茂市・佐渡市)で、県内実効税率ランキング 15位 となります。この11市町村同率グループは県内30市町村中の実効税率で最大の同率グループです。1人当たり住民税は 約8.5万円(85,359円・県内15位) で、10年で+0.6万円の増加、実効税率は10年で -0.2ポイント の低下です。
推計手取りの推移(R5サマリー)
この表で分かること:推定給与収入から社保・所得税・住民税を差し引いた推計手取りの10年推移が確認できます。
| 項目 | R5(2023年度) | 10年変化(H25→R5) |
|---|---|---|
| 課税対象所得(給与所得) | 273.9万円 | +29.0万円 |
| 推定給与収入 | 約397.4万円 | +23.8万円 |
| ー 社会保険料・所得税・住民税実額 合計 | 差引後の残り | 差引で+6.8万円 |
| 推計手取り | 約325.6万円 | +17.0万円(+5.5%) |
→ 推計手取りは325.6万円(県内15位)で、10年で+17.0万円・手取り転換率71.4%(給与収入増加分に対する手取り増加の割合)です。
推計手取り 325.6万円 は県内 15位、変化率 +5.5% は県内 16位 で、額の順位と変化率順位で 1ランクの近接性 があります。給与収入の10年増加 +23.8万円 のうち +17.0万円 が手取りに転換されており、手取り転換率は71.4% です。残り約28.6%(約6.8万円)は社会保険料増・所得税増・住民税増(+0.6万円)に吸収されています。
推定給与収入は 397.4万円(県内15位) で、額の順位は1人当たり所得順位・推計手取り順位と同一の15位に並びます。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
推計手取り325.6万円(県内15位)・10年+17.0万円、手取り転換率71.4%(給与収入+23.8万円→手取り+17.0万円)、実効税率3.1%(県内最大の11市町村同率グループ・県平均差-0.1ポイント) の3指標が県中位グループに揃う構造です。実効税率3.1%の同率11市町村 は県内30市町村のうち3分の1超が該当する県内最大規模の同率グループで、胎内市はこのグループの中央付近に位置する構図として観察できます。この期間には令和2年の税制改正で住民税の基礎控除が33万円から43万円に引き上げられた時期を含み、実効税率は10年で -0.2ポイント 変化しています。
⑥ 胎内市の主力産業|高付加価値製造業型3市の一角・1人あたり付加価値額県内2位×農業産出額県内6位の並存
胎内市は産業タイプが県内3市のみが該当する高付加価値製造業型で、1人あたり付加価値額1,959万円は県内2位、主要業種1位製造業25.5%は3市中最高の集中度、農業産出額107.3億円は県内6位の並存構造です。
胎内市の産業構造と所得水準の対応関係を、複数データで観察します。
産業タイプと就業構造
胎内市は産業構造マスター(総務省 国勢調査 令和2年)で 高付加価値製造業型 に分類されています。総就業者数 13,953人(H22→R2で -8.1%)で、主要業種は1位が 製造業(25.5%・3,561人)、2位が 医療・福祉(13.0%・1,818人)、3位が 卸売業・小売業(12.0%・1,675人) です。3業種合計で就業者の50.5%を占める 集中構造となります。
「高付加価値製造業型3市」の位置づけ
高付加価値製造業型は県内で 3市のみ(上越市・妙高市・胎内市)に分類される産業タイプです。この3市の1人あたり付加価値額(製造業事業所ベース)を並べると、以下の順序となります:
- 妙高市:2,146万円(県内1位)
- 胎内市:1,959万円(県内2位)
- 上越市:1,798万円(県内3位)
高付加価値製造業型3市の中で胎内市の1人あたり付加価値額1,959万円は県内2位、1位の妙高市(2,146万円)を -187万円 下回り、3位の上越市(1,798万円)を +161万円 上回る位置にあります。
製造業関連指標(工業統計調査 令和4年)
この表で分かること:産業タイプと就業者上位3業種・製造業指標・農業産出額を1枚で確認できます。
| 指標 | 数値 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 製造業従業者数 | 3,605人 | — |
| 製造品出荷額 | 1,313.0億円 | 13位 |
| 付加価値額 | 706.4億円 | 12位 |
| 1人あたり付加価値額 | 1,959万円 | ★2位 |
| 農業産出額 | 107.3億円 | ★6位 |
→ 高付加価値製造業型3市(上越・妙高・胎内)の1つで、1人あたり付加価値額1,959万円は県内2位、農業産出額107.3億円は県内6位の並存構造です。
「1人あたり付加価値額県内2位×農業産出額県内6位の並存」
1人あたり付加価値額 1,959万円(県内2位) に対し、絶対規模の付加価値額は 706.4億円(県内12位)、製造品出荷額は 1,313.0億円(県内13位) に位置します。効率指標(2位)と絶対規模(12位・13位)で 10〜11ランクの順位差 があり、絶対規模は中位である一方、労働生産性は県内で最高水準の位置にあります。
さらに、農業産出額 107.3億円は県内6位 で、下越圏内では新潟市(534.8億円)・新発田市(235.5億円)・村上市(208.6億円)に次ぐ4位となります。高付加価値製造業型3市の農業産出額比較(上越160.3億円・妙高24.1億円・胎内107.3億円)では、胎内市は上越市に次ぐ2位で、妙高市を大きく上回る位置にあります。「1人あたり付加価値額県内2位×農業産出額県内6位の並存」 は、胎内市固有の構造として読み取れます。
主要業種1位製造業25.5%(3市中最高)
高付加価値製造業型3市の主要業種1位製造業比率を比べると、上越市 18.8%・妙高市 21.9%・胎内市25.5% で、胎内市が3市中最高 の集中度となります。県内上位20位内では、燕市35.2%・三条市28.8%・小千谷市28.6%・弥彦村27.0%・見附市26.3%に次ぐ位置で、製造業集中度としても上位グループに入ります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
「高付加価値製造業型3市(上越・妙高・胎内)の中で1人あたり付加価値額県内2位×農業産出額県内6位の並存」 は胎内市固有の構造で、他29市町村では見られない組合せです。効率指標2位と絶対規模12〜13位の順位差10〜11ランク は、絶対規模の中位性と労働生産性の県内上位水準が両立する構造を示します。加えて、主要業種1位製造業比率25.5%は3市中最高 で、高付加価値製造業型の中でも製造業集中度が高い構図として観察できます。
なお1人あたり付加価値額の1,959万円は 製造業事業所ベースの分母 で算出された指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得273.9万円(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です(詳細は⑨を参照)。
⑦ 下越13市町村比較でみる胎内市|圏内5位(新潟・燕・新発田・聖籠に次ぐ)・変化率+11.8%は胎内市単独同率・農業産出額県内6位は圏内4位
胎内市は下越13市町村中5位(273.9万円)で、圏内順位範囲は県内1〜29位に広く分布する下越圏の中位グループの上端に位置し、圏内は県内最大規模の格差を含む地域圏となります。
胎内市を下越圏13市町村の1市として捉え、圏内での位置関係を確認します。
下越圏の分布特徴
この表で分かること:下越13市町村内での胎内市の位置と圏内順位範囲が確認できます。
| 圏内順位 | 市町村 | 1人当たり所得 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 新潟市 | 319.5万円 | 1位 |
| 2位 | 燕市 | 300.8万円 | 4位 |
| 3位 | 新発田市 | 283.9万円 | 10位 |
| 4位 | 聖籠町 | (上位10位圏外) | — |
| 5位 | 胎内市 | 273.9万円 | 15位 |
| … | |||
| 13位(下限) | — | — | 県内29位 |
※圏内順位範囲:県内1〜29位(下越13市町村の県内順位分布)
→ 胎内市は下越13市町村中5位で、上位4市(新潟・燕・新発田・聖籠)に次ぐ位置に入り、圏内は県内1位から29位までの広い格差を含みます。
下越圏13市町村の1人当たり所得は、圏内1位の新潟市 319.5万円(県内1位)から圏内13位(県内29位)まで分布します。下越圏の県内順位範囲は県内1〜29位 で、県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたる広い分布となり、県内で最大規模の格差を圏内に含む地域圏です。胎内市は圏内 5位(新潟1位・燕2位・新発田3位・聖籠4位に次ぐ)で、上位グループの下端・県内中位帯の入口に位置します。
農業産出額の下越圏内位置(圏内4位)
胎内市の農業産出額 107.3億円(県内6位) は、下越圏内では新潟市(534.8億円)・新発田市(235.5億円)・村上市(208.6億円)に次ぐ 圏内4位 です。1人当たり所得の圏内順位(5位)と農業産出額の圏内順位(4位)で 順位近接性 があり、圏内上位グループ内で農業産出額でも上位に位置する構図となります。
下越圏内の同率グループ位置
胎内市が該当する同率グループを下越圏内で確認すると、変化率+11.8%(胎内市単独同率・下越圏内で該当は胎内のみ)・給与所得者比率82.2%(新発田市と2市同率・下越圏内では新発田と胎内の2市が該当)・農業所得者比率1.2%(胎内・阿賀野の2市同率・下越圏内では胎内と阿賀野の2市が該当)・実効税率3.1%(11市町村同率・下越圏内では聖籠・阿賀野・田上・五泉・加茂・胎内など複数市町村が該当) の4種類です。
変化率+11.8%は胎内市単独同率で下越圏内で該当は胎内市のみ、農業所得者比率1.2%は胎内・阿賀野の2市同率 という構図で、胎内市は下越圏13市町村の中で独自の同率グループ位置を持つ構造となります。
数値の意味(データから読み取れる範囲):
下越圏13市町村の県内順位が 1〜29位 に広く分布し、圏内格差幅が県内格差幅62.8万円のほぼ全域に及ぶ構造は、下越圏が県内最大規模の格差を含む地域圏である観察を示します。胎内市は圏内5位・県内15位 で、新潟市・燕市・新発田市・聖籠町に続く位置にあります。変化率+11.8%は胎内市単独同率、農業所得者比率1.2%は胎内・阿賀野の2市同率、農業産出額は圏内4位(県内6位) の組合せは、胎内市が下越圏13市町村内で独自の同率グループ位置と農業産出額での圏内上位性を併せ持つ観察として読み取れます。
⑧ 移住検討者・事業者・地域理解志向の読者への読み方
本章は「胎内市 移住」「胎内市 平均年収」「胎内市 手取り」「胎内市 製造業」等の検索意図に対する、データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。
視点1:移住検討者(下越圏・給与所得世帯)
胎内市の家計水準を把握する材料として、所得・手取り・実効税率・給与所得者比率が県内位置と合わせて読み取れます。県平均差-3.2万円・県中央値差+0.6万円の県内中位帯、下越圏内5位という位置は、給与所得世帯にとっての水準感を確認する直接材料です。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 1人当たり所得は下越圏5位・県内15位 | 273.9万円・県平均差-3.2万円・県中央値差+0.6万円 |
| 下越圏内は新潟・燕・新発田・聖籠に次ぐ位置 | 圏内順位範囲は県内1〜29位に広く分布 |
| 推計手取りは県内15位・10年 +17.0万円 | 推計手取り 325.6万円・R5想定料率による試算値 |
| 実効税率 3.1%(県内最大の11市町村同率) | 聖籠・弥彦・見附・十日町・魚沼・阿賀野・田上・五泉・加茂・佐渡と同率 |
| 給与所得者中心の構造(新発田市と2市同率) | 給与所得者10,160人・比率 82.2%(県内14位) |
| 農業所得者比率は胎内・阿賀野の2市同率 | 1.2%・県平均+0.4ポイント |
| 生活コストとの照合が必要 | 1人当たり所得順位は所得側面のみ・家賃/物価/通勤環境は別データ要参照 |
視点2:事業者(製造業BtoB・下越圏商圏・農業関連事業)
高付加価値製造業型3市の一角で1人あたり付加価値額県内2位、農業産出額県内6位の並存という構造は、製造業BtoB事業者・農業関連事業者・立地検討者にとっての判断材料となります。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 産業タイプ:高付加価値製造業型(県内3市) | 総就業者13,953人・主要業種1位25.5% |
| 1人あたり付加価値額 1,959万円(県内2位) | 高付加価値製造業型3市(上越・妙高・胎内)中2位 |
| 製造業BtoB:出荷額 1,313.0億円(県内13位) | 付加価値額 706.4億円(県内12位) |
| 農業産出額 107.3億円(県内6位・下越圏内4位) | 下越圏内で新潟・新発田・村上に次ぐ4位 |
| 主要業種上位3:製造業25.5%・医療福祉13.0%・卸売業12.0% | 3業種合計で就業者50.5%集中 |
| 商圏規模:納税義務者12,355人・給与所得者10,160人 | 課税対象所得約338.4億円・県内シェア1.11% |
| 高付加価値製造業型3市中で製造業比率最高 | 上越18.8%・妙高21.9%・胎内25.5% |
視点3:地域理解志向の読者(新潟県の産業立地理解)
胎内市を通じて新潟県の産業立地を理解したい読者にとって、「高付加価値製造業型3市の中でどう位置づけるか」「後半5年加速の構造」など、他市町村と入替不可の分析材料が読み取れます。
| 読み取り材料 | データ根拠 |
|---|---|
| 高付加価値製造業型3市の比較(製造業比率) | 上越18.8%・妙高21.9%・胎内25.5%(3市中最高) |
| 高付加価値製造業型3市の農業産出額比較 | 上越160.3億円・妙高24.1億円・胎内107.3億円(3市中2位) |
| 1人あたり付加価値額3市比較 | 妙高2,146・胎内1,959・上越1,798(3市中2位) |
| 後半加速構造(前半3.33%→後半8.23%) | 2.47倍加速・10年+11.8% |
| 変化率+11.8%は胎内市単独同率 | 上位10位に隣接した位置で独自の変化率グループ |
| 効率指標2位×絶対規模12〜13位の順位差 10〜11ランク | 労働生産性上位と絶対規模中位の組合せ |
⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、投資助言・移住助言・個別の意思決定を代替するものではありません。
⑨ データの見方・注意点
順位=豊かさではありません
1人当たり課税対象所得の順位は、後述する複数の解釈上の制約を含んだ指標に基づいています。順位が高いことをもって「豊かな地域」「移住すべき地域」等の価値判断を行うことはできません。順位はあくまで所得割の課税ベース上の数値の相対比較です。
課税対象所得は手取り収入ではありません
課税対象所得(合計所得金額)は、給与・事業・農業などの各所得から給与所得控除等の所得種別の控除を差し引いた所得の合計です。ここからさらに基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除等を差し引いた額が住民税・所得税の課税標準となります。課税対象所得と実際の手取り収入は異なります。
推計手取りの計算モデル
⑤の推計手取りは、給与所得控除の計算式で給与収入を逆算し、公式保険料率と概算率を用いた試算値です。想定料率(協会けんぽ新潟県の概算率)と控除モデル(基礎控除・配偶者控除・扶養控除1人)は記事末の「出典」欄に明示しています。実際の手取りは家族構成・扶養控除・iDeCo/生命保険料控除等の個別事情で大きく変動します。
実効税率は税率設定の違いではありません
住民税所得割の税率は市町村民税6%・道府県民税4%で全国一律です。本記事で示す実効税率(住民税実額÷課税対象所得)は、控除の適用状況・所得構成の違いの結果として現れる値であり、市町村ごとに税率が違うわけではありません。
農業地域では過小表示になる場合があります
農業所得は申告による実額ですが、自家消費・現物収入は含まれない場合があります。農業主体の市町村では、1人当たり課税対象所得が実態の生活水準より低く見える可能性があります。胎内市の農業所得者比率1.2%(阿賀野市と2市同率)は県平均を+0.4ポイント上回る水準で、農業産出額107.3億円県内6位の産業構造と対応して観察されます。
所得割納税義務者は全住民ではありません
課税対象所得が控除額を下回る場合(所得が低い・年金受給のみ等)は所得割の納税義務者に含まれません。高齢化が進んだ市町村では分母が小さくなり、1人当たり所得が見かけ上高くなる場合があります。
1人あたり付加価値額と1人当たり所得の混同注意
⑥で提示する1人あたり付加価値額は 製造業事業所ベース の指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です。両者を同一の「1人あたり所得」として扱うことはできません。
まとめ
胎内市の住民所得の特徴(データから読み取れる範囲)
- 1人当たり課税対象所得は 273.9万円 で県内 15位/30市町村中・下越圏 5位。県平均差-3.2万円・県中央値差+0.6万円
- H25→R5の10年で +11.8%(+29.0万円・胎内市単独同率・変化率14位)。前半+3.33% → 後半+8.23% の 後半加速2.47倍
- 所得割納税義務者12,355人のうち 82.2%が給与所得者(新発田市と2市同率・県内14位)・農業所得者は 1.2%(胎内・阿賀野の2市同率・県内4位)
- 実効税率 3.1%(聖籠・弥彦など県内最大の11市町村同率・県内15位)・10年変化 -0.2ポイント
- 推計手取りは10年で +17.0万円(+5.5%) 増加。手取り転換率71.4%
- 産業タイプは 高付加価値製造業型(県内3市)、1人あたり付加価値額1,959万円は県内2位、絶対規模は付加価値額 706.4億円(県内12位)・製造品出荷額 1,313.0億円(県内13位) の中位
- 農業産出額107.3億円は県内6位・下越圏内4位(新潟・新発田・村上に次ぐ)
- 主要業種1位製造業 25.5% は高付加価値製造業型3市(上越・妙高・胎内)の中で 3市中最高
移住検討者・事業者・地域理解志向の読者への読み方(判断材料)
- 移住検討者: 下越圏5位・県内15位・給与所得者中心(新発田市と2市同率)・実効税率県内最大の11市町村同率
- 事業者: 高付加価値製造業型3市の一角・1人あたり付加価値額県内2位・農業産出額県内6位(下越圏内4位)・下越圏の商圏12,355人
- 地域理解志向: 高付加価値製造業型3市中で製造業比率最高25.5%・後半加速2.47倍・変化率+11.8%は胎内市単独同率
派生指標で見える意外な観察
- 前半5年+3.33% → 後半5年+8.23% の後半加速2.47倍(後半5年に伸び幅が集中)
- 変化率+11.8%は胎内市単独同率(上位10位のいずれとも同率ではない位置)
- 1人あたり付加価値額1,959万円は県内2位(高付加価値製造業型3市の中で妙高2,146に次ぐ2位)
- 1人あたり付加価値額県内2位×農業産出額県内6位の並存(胎内市固有の構造)
- 主要業種1位製造業25.5%は高付加価値製造業型3市中最高(vs 上越18.8・妙高21.9)
- 農業所得者比率1.2%は胎内・阿賀野の2市同率(県平均+0.4ポイント)
- 給与所得者比率82.2%は新発田市と2市同率(他に同じ比率の市町村なし)
- 実効税率3.1%は県内最大の11市町村同率グループ
- 効率指標2位×絶対規模12〜13位の順位差10〜11ランク は胎内市固有
- 手取り転換率71.4%(給与収入+23.8万円→手取り+17.0万円)
この記事の執筆・データについて
執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和5年度(2023年度)市町村税課税状況等の調べ/国勢調査 令和2年/工業統計調査 令和4年/市町村別農業産出額(推計)令和4年
更新日: 2026-09-05
運営者情報: https://niigata-data.com/運営者情報/
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本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・税務相談ではありません。移住・就職・事業判断等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。
出典
- 1人当たり課税対象所得・所得割納税義務者数・住民税(所得割)実額・所得種類別納税義務者数:
総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年・平成30年・平成25年) - 産業別就業者数・産業タイプ・主要業種1〜3位・総就業者数:
総務省(国勢調査 令和2年) - 製造業従業者数・現金給与総額・製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額:
経済産業省(工業統計調査 令和4年) - 農業産出額:
農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年)
推計値について:
本記事の「推計手取り」は総務省 課税対象所得から社会保険料・所得税・住民税を控除した試算値です。
想定料率:
- H25:厚生年金 8.737%/健保 4.985%/雇保 0.5%
- H30:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.3%
- R5:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.6%
(協会けんぽ新潟県の概算率を使用)
控除モデル:基礎控除(H25・H30: 38万、R5: 48万)・配偶者控除・扶養控除1人・社会保険料控除
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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