十日町市では年間64戸の住宅が着工されています(R5年度)。新潟県30市町村の中で着工戸数は19位、1,000人あたり着工戸数は26位です。
H25年度比で-49.2%減少(126戸→64戸で△62戸)と、県内で3割以上減少している21市町村と同様の傾向です。持家比率96.9%は県内で最上位級(津南町・阿賀町・関川村・刈羽村等の100%に次ぐ水準)で、貸家0戸(県内11市町村と同じ状態)となる純持家型の構成です。H25には貸家12戸あったのが10年で消滅しました。
この記事では、国土交通省「建築着工統計調査」をもとに、十日町市の住宅着工件数の推移・持家と貸家の内訳・人口比較・県内での位置づけを整理します。
この記事でわかること
- R5年度(2023年度)の新設住宅着工戸数は64戸(県内19位・1,000人あたり26位)
- H25年度比で-49.2%減少
- 着工住宅のうち持家96.9%(62戸)・貸家0.0%(0戸)・給与住宅1.6%(1戸)・分譲1.6%(1戸)
- 1,000人あたり着工戸数は1.36戸/千人(県平均2.70戸・県内26位)
① 住宅着工サマリー(R5年度)
十日町市の住宅着工の現状を確認します。
| 区分 | 着工戸数 | 比率 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 合計 | 64戸 | — | 19位 |
| 持家 | 62戸 | 96.9% | — |
| 貸家 | 0戸 | 0.0% | — |
| 給与住宅(社宅等) | 1戸 | 1.6% | — |
| 分譲住宅 | 1戸 | 1.6% | — |
※出典:国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度)
住宅着工の96.9%が持家で、戸建て住宅中心の構成です。持家比率96.9%は近隣で最も高く(南魚沼市89.8%・魚沼市69.8%・小千谷市64.4%を大きく上回る)、貸家=0戸(県内11市町村と同じ状態)となっています。分譲1戸・給与住宅1戸と集合住宅供給が極めて少ない純持家型の構成です。
▼【グラフ:tokamachi_県内ランキング.png 新潟県30市町村 新設住宅着工戸数ランキング(R5年度・十日町市を強調)】

② 住宅着工の推移(H25→H30→R5)
過去10年間(2013〜2023年度)の住宅着工件数の変化を確認します。
| 年度 | 合計 | 持家 | 貸家 | 給与 | 分譲 |
|---|---|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 126戸 | 112戸 | 12戸 | 0戸 | 2戸 |
| H30年度(2018年度) | 94戸 | 83戸 | 9戸 | 0戸 | 2戸 |
| R5年度(2023年度) | 64戸 | 62戸 | 0戸 | 1戸 | 1戸 |
| 10年変化(H25→R5) | -49.2%減少 | -44.6% | -100.0% | — | -50.0% |
十日町市の合計着工戸数はH25年度の126戸からR5年度の64戸へ推移しました(△62戸・-49.2%)。減少はH25→H30の5年間で-25.4%、H30→R5の5年間で-31.9%とほぼ均等に進みました。
10年間の推移を用途別に見ると、持家が-44.6%減少(112戸→62戸で△50戸)が全体減少の大部分を占めています。貸家はH25の12戸からR5でゼロに消滅(△12戸)、分譲は2戸→1戸(-50.0%)で絶対数は極小です。持家減少幅(△50戸)と貸家消滅(△12戸)で全体減少(△62戸)の全てが説明されるシンプルな構造で、他用途への構造変化は伴わず、純持家型への収束が進んでいます。
▼【グラフ:tokamachi_着工推移.png 十日町市と近隣市町村の住宅着工推移(H25→H30→R5)】

③ 用途別の内訳と変化
着工住宅の内訳(持家・貸家・分譲)の変化を確認します。
| 用途 | H25年度 | H30年度 | R5年度 | 10年変化 |
|---|---|---|---|---|
| 持家 | 112戸(88.9%) | 83戸(88.3%) | 62戸(96.9%) | -44.6% |
| 貸家 | 12戸(9.5%) | 9戸(9.6%) | 0戸(0.0%) | -100.0% |
| 給与住宅 | 0戸(0.0%) | 0戸(0.0%) | 1戸(1.6%) | — |
| 分譲 | 2戸(1.6%) | 2戸(2.1%) | 1戸(1.6%) | -50.0% |
H25年度時点で持家が88.9%を占めていたのに対し、R5年度は96.9%となっています。貸家は9.5%→0.0%、分譲は1.6%→1.6%と推移しています。
⚠️ 注意: 着工統計は住宅の「供給側」(建設が開始された住宅の数)を記録したデータです。「特定の用途の着工が多い=その用途の需要が高い」と直接断定することはできません。
▼【グラフ:tokamachi_用途別.png 十日町市の用途別 新設住宅着工内訳(R5年度)】

④ 人口との比較(1,000人あたり着工戸数)
人口規模が異なる市町村を比較するため、人口1,000人あたりの着工戸数を確認します。
| 指標 | 十日町市 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 人口(R7年1月1日) | 47,124人 | — |
| 着工戸数(R5年度) | 64戸 | 19位 |
| 1,000人あたり着工戸数 | 1.36戸 | 26位 |
十日町市の1,000人あたり着工戸数は1.36戸/千人で、新潟県30市町村の26位と低い順位です。県平均(2.70戸/千人)の約半分にとどまり、着工総数(19位)より人口比の順位(26位)が大きく低く、人口47,124人に対して着工64戸となっており、人口規模ほど着工が伴っていない状況です。
⑤ 県内での位置づけ(近隣市町村比較)
十日町市と近隣市町村(魚沼市・南魚沼市・津南町・小千谷市・阿賀町)の住宅着工戸数(R5年度)を比較します。
| 市町村名 | 着工戸数(合計) | 1,000人あたり | 持家比率 |
|---|---|---|---|
| 十日町市 | 64戸 | 1.36戸 | 96.9% |
| 魚沼市 | 63戸 | 1.94戸 | 69.8% |
| 南魚沼市 | 118戸 | 2.25戸 | 89.8% |
| 津南町 | 5戸 | 0.59戸 | 100.0% |
| 小千谷市 | 87戸 | 2.67戸 | 64.4% |
| 阿賀町 | 8戸 | 0.88戸 | 100.0% |
十日町市の着工戸数64戸は近隣6市町村で3位で、南魚沼市(118戸)・小千谷市(87戸)を下回っています。持家比率96.9%は近隣で最も高く(津南町・阿賀町の100%を除く実質最高水準)、南魚沼市(89.8%)・魚沼市(69.8%)・小千谷市(64.4%)と比べて突出しています。1,000人あたりでは1.36戸で、近隣6市町村中4位、津南町(0.59戸)・阿賀町(0.88戸)を上回り、魚沼市(1.94戸)・南魚沼市(2.25戸)を下回る水準です。
⑥ データの見方・注意点
着工戸数は住宅需要を直接示すものではありません
建築着工統計の着工戸数は、建設が開始された住宅の数を記録したものです。着工を決定するのは建て主(持家の場合)や建築業者・不動産業者(貸家・分譲の場合)であり、着工数の多さが直接的に「住宅需要の強さ」を示すものではありません。この記事でも「〜の着工が多い」「〜の割合が高い」までをデータから述べています。
小規模市町村のデータ変動について
年間の着工件数が少ない市町村では、1〜2件の変動が変化率に大きく影響します。単年度の変化率のみで「増加傾向」「減少傾向」と判断するには注意が必要です。
まとめ
十日町市の住宅着工の特徴
- R5年度(2023年度)の住宅着工は64戸で県内19位、1,000人あたり着工は1.36戸で26位(着工総数より人口比の順位が大きく低い)
- H25→R5の10年で-49.2%減少(△62戸)。H25→H30・H30→R5とも約2〜3割減少と持続的
- 着工住宅の96.9%が持家(近隣で最も高い水準)、0.0%が貸家(県内貸家=0戸の11市町村と同じ状態)、1.6%が分譲。純持家型の構成
- 用途別の10年変化:持家-44.6%(112戸→62戸で△50戸)/貸家12戸→0戸に消滅(△12戸)/分譲-50.0%(2戸→1戸)。持家減少と貸家消滅で全体減少の全てが説明されるシンプルな構造
出典
- 新設住宅着工戸数・用途別内訳:
国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度・平成30年度・平成25年度) - 人口(1,000人あたり計算用):
総務省(住民基本台帳に基づく人口・人口動態及び世帯数 令和7年1月1日現在) - 産業タイプ:
総務省(国勢調査 令和2年)
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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