小千谷市の観光客数は?推移と観光の特徴をデータで見る(2024年)

市町村

小千谷市への観光客はどのくらい来ているのでしょうか。

この記事では、新潟県観光政策課が毎年公表している「観光客入込数・消費額調査」のデータをもとに、小千谷市の観光客入込数・長期推移・季節パターン・主要施設の入込数を整理します。

県内30市町村の中での位置づけ・コロナ前後の変化・観光の種類の特徴をデータで確認できます。


この記事でわかること

  • 小千谷市の観光客入込数(2024年・約56.7万人)と県内ランキング(23位/30市町村中)
  • 2012〜2024年の推移と変化率(コロナ前比88.2%・前年比+2.4%・コロナ前から長期急減傾向)
  • 観光の種類の内訳(行祭事・イベント70.1%が7割を占める祭り特化型)
  • 月別の観光客の集中パターンとピーク月(8月・8〜9月合計で年間の70%が集中)
  • 主要観光施設別の入込数(3施設・片貝まつり・おぢやまつりの2大祭りが核)

① 小千谷市の観光客数(2024年)

小千谷市の2024年(令和6年)の観光客数を確認します。

観光客数サマリー

指標2024年前年比
観光客入込数56.7万人+2.4%
県内順位(入込数)23位/30市町村中
県全体に占める割合約0.90%
観光客/人口比約17.4倍(県内27位)

※出典:新潟県観光政策課「令和6年観光客入込数・消費額調査」

小千谷市は県内第23位の観光地です。おぢやまつりと片貝まつり(花火大会)の2大祭りが集客の核を担う行祭事特化型の観光地で、行祭事・イベントが観光全体の70.1%を占めます。コロナ前(2019年:64.3万人)比では88.2%と県内13番目の水準で、コロナ前水準への回復が道半ばのグループに属します。ただしコロナ前の2015年(94.1万人)からすでに急激な減少傾向にあり、長期的には観光客が縮小している市町村です。


② 観光客数の推移(2012〜2024年)

年別推移

年(和暦)観光客入込数前年比
2012年(H24)90.5万人
2013年(H25)80.9万人−10.7%
2014年(H26)91.5万人+13.2%
2015年(H27)94.1万人+2.9%
2016年(H28)74.0万人−21.4%
2017年(H29)76.2万人+2.9%
2018年(H30)65.6万人−13.9%
2019年(R1)64.3万人−2.0%
2020年(R2)13.7万人−78.7%
2021年(R3)13.6万人−0.6%
2022年(R4)37.6万人+176.1%
2023年(R5)55.4万人+47.5%
2024年(R6)56.7万人+2.4%

小千谷市の観光客数は祭りの来場者数と連動した大きな変動が特徴です。2015年(94.1万人)をピークに、2016年に−21.4%と急落し、その後も2019年(64.3万人)まで下落が続きました。コロナ前からすでに急激な減少傾向にあったことが、この市の長期トレンドを特徴づけています。

コロナ禍の2020年は、おぢやまつり・片貝まつりがともに中止となったことで−78.7%(13.7万人)と県内でも最大規模の落ち込みを記録しました。祭りへの依存度が高い観光構造が、コロナ禍の影響を最大化したとみられます。2021年も祭り中止が続き13.6万人と低水準が続きましたが、2022年(R4)に祭りが再開されると+176.1%と急回復し、2023年は+47.5%と大幅に増加しました。

コロナ前(2019年:64.3万人)と比べると、2024年は56.7万人でコロナ前比88.2%です。コロナ前水準の回復率は県内13番目で、コロナ前に届いていない市町村のひとつです。

5年ごとの変化(2014→2019→2024年)

比較期間変化率県内順位
2014年→2019年(コロナ前・5年間)−29.7%30位/30市町村
2019年→2024年(コロナ後・5年間)−11.8%13位/30市町村

コロナ前の5年間(2014→2019年)は−29.7%と県内30位(最下位)で、コロナ前から最も大幅に観光客が減少した市町村でした。主力祭りの来場者数が縮小したことが背景にあるとみられます。コロナ後の5年間(2019→2024年)は−11.8%と県内13番目で、まだコロナ前水準に届いていません。長期(H25→R6:2013→2024年)では−29.8%(県内21位)と、長期的にも観光客が減少しているグループです。


▼【グラフ:小千谷市_入込数推移.png 小千谷市の観光客入込数の推移(2012〜2024年)】


④ 新潟県内での位置づけ

観光客入込数 県内ランキング(2024年)

順位市町村観光客入込数(2024年)
1位新潟市1,601.9万人
2位長岡市737.9万人
3位妙高市517.9万人
4位上越市318.3万人
5位湯沢町312.4万人
22位胎内市69.0万人
23位小千谷市56.7万人
28位出雲崎町17.0万人
29位聖籠町14.4万人
30位粟島浦村1.1万人

小千谷市は県全体(約6,302万人)の約0.90%を占めています。2012〜2015年は90万人台と現在の順位よりはるかに上位にありましたが、長期的な減少により現在は23位に位置しています。


▼【グラフ:小千谷市_県内ランキング.png 新潟県内観光客入込数ランキング(2024年)小千谷市を強調表示】


⑤ 観光の種類と季節パターン

観光の種類(2024年)

小千谷市の観光は行祭事・イベント(70.1%)が7割を占める祭り特化型の構成です。

行祭事・イベント(70.1%)はおぢやまつり・片貝まつりへの来場が主体です。歴史・文化(14.1%)都市型(11.2%)がこれに続き、スポーツ・レクリエーション(4.7%)が加わります。自然・温泉健康への来訪は0%で、祭り以外の観光分類はごく限られています。

観光分類比率
行祭事・イベント70.1%
歴史・文化14.1%
都市型11.2%
スポーツ・レクリエーション4.7%

月別の観光動向(2024年)

観光客数
1月0.6万人
2月2.7万人
3月0.9万人
4月1.5万人
5月1.8万人
6月1.6万人
7月1.4万人
8月20.5万人
9月19.3万人
10月3.5万人
11月2.2万人
12月0.7万人

ピークは8月(20.5万人)で、年間の36.2%が集中しています。9月(19.3万人)も同水準で、8・9月合計(39.8万人)は年間の70.2%を占めます。小千谷市は8〜9月に年間の7割が集中する県内でも際立った祭り集中型観光地です。おぢやまつり(8月)・片貝まつり花火大会(9月9〜10日)の来場者がそれぞれ8月・9月の数値に反映しているとみられます。

8〜9月以外の10か月は0.6〜3.5万人台と非常に少なく、年間の約30%しかありません。特に冬季(12〜2月)は0.6〜2.7万人と最少水準で、冬集中度(12〜2月合計)はわずか7.1%です。祭り開催時期以外は観光需要がほとんど発生しない極端な祭り依存型の季節パターンです。


▼【グラフ:小千谷市_月別推移.png 小千谷市の月別観光客数(2024年)】

▼【グラフ:小千谷市_分類別.png 小千谷市の観光分類別内訳(2024年)】


⑥ 主要観光施設・観光資源

小千谷市で主要観光地点として計上されている施設は3か所です(2024年)。

施設名分類2024年入込数2023年入込数前年比
片貝まつり行祭事・イベント17.0万人16.0万人+6.2%
おぢやまつり行祭事・イベント16.0万人19.8万人−19.2%
総合産業会館サンプラザ都市型6.4万人5.8万人+9.1%

スキー場補完: データなし(スキー場なし)

海水浴場補完: データなし(海水浴場なし)

施設への集中度

小千谷市で最も入込数が多い施設は「片貝まつり」(17.0万人)で、市全体入込数の30.0%を占めます(県内15位の集中度)。上位3施設の合計は全体の69.4%です(県内7位)。

市全体(56.7万人)と3施設入込合計(39.4万人)との差(約17.3万人)は、報告対象外の施設・観光行動に帰属しています。

前年比が大きく変化した施設(2024年)

  • 大きく増加した施設(+20%以上): 該当なし
  • 大きく減少した施設(−20%以下): 該当なし

片貝まつり(+6.2%)・総合産業会館サンプラザ(+9.1%)は前年比プラス、おぢやまつり(−19.2%)は前年比マイナスですが、いずれも±20%の閾値の範囲内です。


⑧ 観光客数データを見るときの注意点

観光客入込数は実測値ではなく推計値です

新潟県の観光客入込数・消費額調査は、各市町村から報告された観光施設の利用者数・入場者数などをもとに集計・推計しています。統計手法や報告施設の範囲が市町村によって異なるため、市町村間の数値を厳密に比較することは適切ではありません。

祭り来場者数の計上方法に注意が必要です

おぢやまつり・片貝まつりは観客動員数の計上方法が主催者側の推計に依存しているとみられます。長期的に観光客数が変動しているのは、祭り運営の規模変化・推計方法の見直しの影響が含まれる可能性があります。

宿泊者・日帰り客の内訳はデータなし

新潟県の市区町村別調査では宿泊者数・日帰り客数の内訳は公表されていません。片貝まつり・おぢやまつりへの来場者は日帰り型が中心とみられますが、データによる確認はできません。


まとめ

2024年の観光客数規模

  • 小千谷市の観光客入込数(2024年)は56.7万人で、新潟県内23位です
  • 観光の中心は行祭事・イベント(70.1%)で、おぢやまつり・片貝まつりの2大祭りが観光全体の7割を担う祭り特化型観光地です
  • 観光客/人口比は約17.4倍(県内27位)で、地域人口規模と比較して観光客が少ない水準です

長期トレンド

コロナ前(2019年:64.3万人)と比べると、2024年は56.7万人でコロナ前比88.2%(県内13位)です。ただしコロナ前の5年間(2014→2019年)ですでに−29.7%(県内30位)と最大規模の減少が進んでおり、コロナ以前から観光客が急減していたグループです。長期(H25→R6)では−29.8%(県内21位)と、長期的な縮小傾向にあります。

直近の動向(2022〜2024年)

2022年(+176.1%)・2023年(+47.5%)・2024年(+2.4%)と3年連続の増加が続いています。コロナ禍の祭り中止(2020〜2021年)から急速に回復しましたが、2024年の増加率は+2.4%と鈍化しています。コロナ前(2019年:64.3万人)超えはまだ達成できていない状況です。

月・施設の集中パターン

  • ピーク月: 8月(年間の36.2%が集中)。おぢやまつりの来場集中が主な要因とみられます。8〜9月合計は70.2%と、年間の7割が2か月に集中する極端な祭り集中型パターン
  • 最大施設: 「片貝まつり」が全体の30.0%を担う(県内15位の集中度)
  • 上位3施設合計: 69.4%(県内7位)

伸びている施設・縮小している施設(2024年)

  • 大きく増加: 該当なし
  • 大きく減少: 該当なし

出典

  • 観光客入込数:新潟県観光政策課(令和6年観光客入込数・消費額調査)
  • 主要観光地点入込数:新潟県観光政策課(同調査 表7)

データ基準日:2024年(令和6年)
次回更新推奨:2025年(令和7年)観光客入込数調査公表後

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