津南町では年間5戸の住宅が着工されています(R5年度)。新潟県30市町村の中で着工戸数・1,000人あたり着工戸数とも30位(最下位)で、県内で最も着工の少ない市町村です。
H25年度比で-83.9%減少(31戸→5戸で△26戸)と、県内で最大級の減少幅です。貸家がH25の8戸から10年で消滅(貸家=0戸の11市町村と同じ状態)し、持家も-78%減少(23戸→5戸)。住宅着工の100%が持家(貸家0戸・分譲0戸・給与住宅0戸)で、10年で持家比率74.2%→100%へと純持家型に収束する構造変化が進みました。
この記事では、国土交通省「建築着工統計調査」をもとに、津南町の住宅着工件数の推移・持家と貸家の内訳・人口比較・県内での位置づけを整理します。
この記事でわかること
- R5年度(2023年度)の新設住宅着工戸数は5戸(県内30位・1,000人あたり30位)
- H25年度比で-83.9%減少
- 着工住宅のうち持家100.0%(5戸)・貸家0.0%(0戸)・給与住宅0.0%(0戸)・分譲0.0%(0戸)
- 1,000人あたり着工戸数は0.59戸/千人(県平均2.70戸・県内30位)
① 住宅着工サマリー(R5年度)
津南町の住宅着工の現状を確認します。
| 区分 | 着工戸数 | 比率 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 合計 | 5戸 | — | 30位 |
| 持家 | 5戸 | 100.0% | — |
| 貸家 | 0戸 | 0.0% | — |
| 給与住宅(社宅等) | 0戸 | 0.0% | — |
| 分譲住宅 | 0戸 | 0.0% | — |
※出典:国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度)
住宅着工の100.0%が持家で、戸建て住宅中心の構成です。貸家=0戸・分譲=0戸・給与住宅=0戸の完全な純持家型で、H25には貸家8戸あったのがR5でゼロに消滅し、10年で持家比率74.2%→100%と純持家型に収束しました。近隣(湯沢町40.0%・魚沼市69.8%・南魚沼市89.8%・十日町市96.9%)と比較すると、津南町は近隣で最も持家比率が高い水準です。
⚠️ 注意(極小市町村): 年間の着工件数が非常に少ないため、この記事では変化率よりも絶対数の推移を主に提示します。1〜2戸の変動が変化率を大きく揺らすため、傾向の解釈には注意が必要です。
▼【グラフ:tsunan_県内ランキング.png 新潟県30市町村 新設住宅着工戸数ランキング(R5年度・津南町を強調)】

② 住宅着工の推移(H25→H30→R5)
過去10年間(2013〜2023年度)の住宅着工件数の変化を確認します。
| 年度 | 合計 | 持家 | 貸家 | 給与 | 分譲 |
|---|---|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 31戸 | 23戸 | 8戸 | 0戸 | 0戸 |
| H30年度(2018年度) | 14戸 | 13戸 | 1戸 | 0戸 | 0戸 |
| R5年度(2023年度) | 5戸 | 5戸 | 0戸 | 0戸 | 0戸 |
| 10年変化(H25→R5) | -83.9%減少 | -78.3% | -100.0% | — | — |
津南町の合計着工戸数はH25年度の31戸からR5年度の5戸へ推移しました(△26戸・-83.9%)。減少はH25→H30の5年間で-54.8%、H30→R5の5年間で-64.3%と両期間とも急激で、下落幅は県内で最大級です。
10年間の推移を用途別に見ると、持家が-78.3%減少(23戸→5戸で△18戸)、貸家がH25の8戸からR5でゼロに消滅(△8戸)となり、両用途の減少で全体減少(△26戸)が説明されます。分譲・給与住宅は10年間ずっと0戸で変化なく、集合住宅供給が一切ない純持家型への収束が進んでいます。
▼【グラフ:tsunan_着工推移.png 津南町と近隣市町村の住宅着工推移(H25→H30→R5)】

③ 用途別の内訳と変化
着工住宅の内訳(持家・貸家・分譲)の変化を確認します。
| 用途 | H25年度 | H30年度 | R5年度 | 10年変化 |
|---|---|---|---|---|
| 持家 | 23戸(74.2%) | 13戸(92.9%) | 5戸(100.0%) | -78.3% |
| 貸家 | 8戸(25.8%) | 1戸(7.1%) | 0戸(0.0%) | -100.0% |
| 給与住宅 | 0戸(0.0%) | 0戸(0.0%) | 0戸(0.0%) | — |
| 分譲 | 0戸(0.0%) | 0戸(0.0%) | 0戸(0.0%) | — |
H25年度時点で持家が74.2%を占めていたのに対し、R5年度は100.0%となっています。貸家は25.8%→0.0%、分譲は0.0%→0.0%と推移しています。
⚠️ 注意: 着工統計は住宅の「供給側」(建設が開始された住宅の数)を記録したデータです。「特定の用途の着工が多い=その用途の需要が高い」と直接断定することはできません。
▼【グラフ:tsunan_用途別.png 津南町の用途別 新設住宅着工内訳(R5年度)】

④ 人口との比較(1,000人あたり着工戸数)
人口規模が異なる市町村を比較するため、人口1,000人あたりの着工戸数を確認します。
| 指標 | 津南町 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 人口(R7年1月1日) | 8,456人 | — |
| 着工戸数(R5年度) | 5戸 | 30位 |
| 1,000人あたり着工戸数 | 0.59戸 | 30位 |
津南町の1,000人あたり着工戸数は0.59戸/千人で、新潟県30市町村の30位(最下位)です。県平均(2.70戸/千人)の約22%にとどまり、県内で最も低い水準です。近隣(南魚沼市2.25戸・魚沼市1.94戸・湯沢町1.81戸・十日町市1.36戸・阿賀町0.88戸)と比較しても、津南町は近隣で最も低い水準となっています。
⑤ 県内での位置づけ(近隣市町村比較)
津南町と近隣市町村(十日町市・魚沼市・南魚沼市・湯沢町・阿賀町)の住宅着工戸数(R5年度)を比較します。
| 市町村名 | 着工戸数(合計) | 1,000人あたり | 持家比率 |
|---|---|---|---|
| 津南町 | 5戸 | 0.59戸 | 100.0% |
| 十日町市 | 64戸 | 1.36戸 | 96.9% |
| 魚沼市 | 63戸 | 1.94戸 | 69.8% |
| 南魚沼市 | 118戸 | 2.25戸 | 89.8% |
| 湯沢町 | 15戸 | 1.81戸 | 40.0% |
| 阿賀町 | 8戸 | 0.88戸 | 100.0% |
津南町の着工戸数5戸は近隣6市町村で最も少ない水準で、阿賀町(8戸)を下回り、湯沢町(15戸)・魚沼市(63戸)・十日町市(64戸)・南魚沼市(118戸)を大きく下回っています。持家比率100.0%は阿賀町(100%)と並んで近隣で最も高く、湯沢町(40.0%)・魚沼市(69.8%)・南魚沼市(89.8%)・十日町市(96.9%)を上回っています。1,000人あたりでは0.59戸で、近隣で最も低い水準となっています。
⑥ データの見方・注意点
着工戸数は住宅需要を直接示すものではありません
建築着工統計の着工戸数は、建設が開始された住宅の数を記録したものです。着工を決定するのは建て主(持家の場合)や建築業者・不動産業者(貸家・分譲の場合)であり、着工数の多さが直接的に「住宅需要の強さ」を示すものではありません。この記事でも「〜の着工が多い」「〜の割合が高い」までをデータから述べています。
小規模市町村のデータ変動について
年間の着工件数が少ない市町村では、1〜2件の変動が変化率に大きく影響します。単年度の変化率のみで「増加傾向」「減少傾向」と判断するには注意が必要です。
まとめ
津南町の住宅着工の特徴
- R5年度(2023年度)の住宅着工は5戸で県内30位(最下位)、1,000人あたり着工は0.59戸で30位(最下位)
- H25→R5の10年で-83.9%減少(△26戸)。下落幅は県内で最大級で、H25→H30・H30→R5とも急激な減少
- 着工住宅の100.0%が持家(貸家0戸・分譲0戸・給与住宅0戸)。10年で持家比率74.2%→100%へ純持家型に収束
- 用途別の10年変化:持家-78.3%減少(23戸→5戸で△18戸)/貸家がH25の8戸から10年で消滅(△8戸)/分譲・給与住宅はずっと0戸。集合住宅供給が一切なくなり純持家型へ
出典
- 新設住宅着工戸数・用途別内訳:
国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度・平成30年度・平成25年度) - 人口(1,000人あたり計算用):
総務省(住民基本台帳に基づく人口・人口動態及び世帯数 令和7年1月1日現在) - 産業タイプ:
総務省(国勢調査 令和2年)
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

コメント