新発田市では年間328戸の住宅が着工されています(R5年度)。新潟県30市町村の中で着工戸数は5位、1,000人あたり着工戸数は6位です。
H25年度比で-43.7%減少(583戸→328戸で△255戸)していますが、内訳は用途別に対照的です。持家が10年で-55%減少(423戸→189戸)と大きく落ち込む一方、分譲住宅は+58%増加(52戸→82戸)しました。分譲比率25.0%は県内トップ水準で、新潟市(18.6%)・長岡市(19.0%)といった大都市を上回り、集合住宅供給が突出しています。
この記事では、国土交通省「建築着工統計調査」をもとに、新発田市の住宅着工件数の推移・持家と貸家の内訳・人口比較・県内での位置づけを整理します。
この記事でわかること
- R5年度(2023年度)の新設住宅着工戸数は328戸(県内5位・1,000人あたり6位)
- H25年度比で-43.7%減少
- 着工住宅のうち持家57.6%(189戸)・貸家17.1%(56戸)・給与住宅0.3%(1戸)・分譲25.0%(82戸)
- 1,000人あたり着工戸数は3.58戸/千人(県平均2.70戸・県内6位)
① 住宅着工サマリー(R5年度)
新発田市の住宅着工の現状を確認します。
| 区分 | 着工戸数 | 比率 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 合計 | 328戸 | — | 5位 |
| 持家 | 189戸 | 57.6% | — |
| 貸家 | 56戸 | 17.1% | — |
| 給与住宅(社宅等) | 1戸 | 0.3% | — |
| 分譲住宅 | 82戸 | 25.0% | — |
※出典:国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度)
持家が57.6%、貸家が17.1%、分譲が25.0%の構成です。分譲比率25.0%は県内でトップ水準で、県平均の分譲比率と比べても集合住宅供給が突出しています。給与住宅(社宅等)は1戸のみで軽微です。
▼【グラフ:shibata_県内ランキング.png 新潟県30市町村 新設住宅着工戸数ランキング(R5年度・新発田市を強調)】

② 住宅着工の推移(H25→H30→R5)
過去10年間(2013〜2023年度)の住宅着工件数の変化を確認します。
| 年度 | 合計 | 持家 | 貸家 | 給与 | 分譲 |
|---|---|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 583戸 | 423戸 | 108戸 | 0戸 | 52戸 |
| H30年度(2018年度) | 475戸 | 293戸 | 147戸 | 1戸 | 34戸 |
| R5年度(2023年度) | 328戸 | 189戸 | 56戸 | 1戸 | 82戸 |
| 10年変化(H25→R5) | -43.7%減少 | -55.3% | -48.1% | — | +57.7% |
新発田市の合計着工戸数はH25年度の583戸からR5年度の328戸へ推移しました(△255戸・-43.7%)。減少はH25→H30の5年間で-18.5%、H30→R5の5年間で-30.9%と後半5年でペースが加速しています。
10年間の推移を用途別に見ると、持家が-55.3%減少(423戸→189戸で△234戸)と大きく減少した一方、貸家が-48.1%減少(108戸→56戸で△52戸)、分譲は+57.7%増加(52戸→82戸で+30戸)となっています。持家の減少幅(△234戸)は全体減少(△255戸)の約9割を占めます。
▼【グラフ:shibata_着工推移.png 新発田市と近隣市町村の住宅着工推移(H25→H30→R5)】

③ 用途別の内訳と変化
着工住宅の内訳(持家・貸家・分譲)の変化を確認します。
| 用途 | H25年度 | H30年度 | R5年度 | 10年変化 |
|---|---|---|---|---|
| 持家 | 423戸(72.6%) | 293戸(61.7%) | 189戸(57.6%) | -55.3% |
| 貸家 | 108戸(18.5%) | 147戸(30.9%) | 56戸(17.1%) | -48.1% |
| 給与住宅 | 0戸(0.0%) | 1戸(0.2%) | 1戸(0.3%) | — |
| 分譲 | 52戸(8.9%) | 34戸(7.2%) | 82戸(25.0%) | +57.7% |
H25年度時点で持家が72.6%を占めていたのに対し、R5年度は57.6%となっています。貸家は18.5%→17.1%、分譲は8.9%→25.0%と推移しています。
⚠️ 注意: 着工統計は住宅の「供給側」(建設が開始された住宅の数)を記録したデータです。「特定の用途の着工が多い=その用途の需要が高い」と直接断定することはできません。
▼【グラフ:shibata_用途別.png 新発田市の用途別 新設住宅着工内訳(R5年度)】

④ 人口との比較(1,000人あたり着工戸数)
人口規模が異なる市町村を比較するため、人口1,000人あたりの着工戸数を確認します。
| 指標 | 新発田市 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 人口(R7年1月1日) | 91,677人 | — |
| 着工戸数(R5年度) | 328戸 | 5位 |
| 1,000人あたり着工戸数 | 3.58戸 | 6位 |
新発田市の1,000人あたり着工戸数は3.58戸/千人で、新潟県30市町村の6位です。県平均(2.70戸/千人)の約1.3倍で、上位(新潟市5.32戸・長岡市4.29戸・聖籠町5.08戸等)よりは低い水準です。着工総数(5位)と1,000人あたり(6位)がほぼ同順位で、人口規模と着工数のバランスが取れた市町村です。
⑤ 県内での位置づけ(近隣市町村比較)
新発田市と近隣市町村(新潟市・阿賀野市・五泉市・胎内市・聖籠町)の住宅着工戸数(R5年度)を比較します。
| 市町村名 | 着工戸数(合計) | 1,000人あたり | 持家比率 |
|---|---|---|---|
| 新発田市 | 328戸 | 3.58戸 | 57.6% |
| 新潟市 | 4,049戸 | 5.32戸 | 48.5% |
| 阿賀野市 | 141戸 | 3.60戸 | 82.3% |
| 五泉市 | 128戸 | 2.80戸 | 71.9% |
| 胎内市 | 66戸 | 2.46戸 | 48.5% |
| 聖籠町 | 71戸 | 5.08戸 | 80.3% |
新発田市の着工戸数328戸は近隣で新潟市(4,049戸)に次ぐ2位で、3位以下(阿賀野市141戸・胎内市66戸・聖籠町71戸)を大きく引き離しています。持家比率57.6%は近隣中規模市町村(阿賀野市82.3%・五泉市71.9%・聖籠町80.3%)と比べて低く、新潟市(48.5%)に近い水準です。分譲比率25.0%は近隣で最も高く、集合住宅の存在感が突出しています。1,000人あたりでは3.58戸で、聖籠町(5.08戸)・新潟市(5.32戸)に次ぐ近隣3位となっています。
⑥ データの見方・注意点
着工戸数は住宅需要を直接示すものではありません
建築着工統計の着工戸数は、建設が開始された住宅の数を記録したものです。着工を決定するのは建て主(持家の場合)や建築業者・不動産業者(貸家・分譲の場合)であり、着工数の多さが直接的に「住宅需要の強さ」を示すものではありません。この記事でも「〜の着工が多い」「〜の割合が高い」までをデータから述べています。
小規模市町村のデータ変動について
年間の着工件数が少ない市町村では、1〜2件の変動が変化率に大きく影響します。単年度の変化率のみで「増加傾向」「減少傾向」と判断するには注意が必要です。
まとめ
新発田市の住宅着工の特徴
- R5年度(2023年度)の住宅着工は328戸で県内5位、1,000人あたり着工は3.58戸で6位
- H25→R5の10年で-43.7%減少(△255戸)。H30→R5の5年間で-30.9%と後半5年で減少ペースが加速
- 着工住宅の57.6%が持家、17.1%が貸家、25.0%が分譲。分譲比率25.0%は県内トップ水準で新潟市(18.6%)・長岡市(19.0%)を上回る集合住宅供給の突出
- 用途別に対照的な10年変化:持家が-55.3%減少(423戸→189戸で△234戸)と最大の減少幅/貸家が-48.1%減少(108戸→56戸)/分譲が+57.7%増加(52戸→82戸)で持家中心から分譲を含む多様化への変化
出典
- 新設住宅着工戸数・用途別内訳:
国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度・平成30年度・平成25年度) - 人口(1,000人あたり計算用):
総務省(住民基本台帳に基づく人口・人口動態及び世帯数 令和7年1月1日現在) - 産業タイプ:
総務省(国勢調査 令和2年)
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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