聖籠町の高齢化率は?65歳以上・75歳以上人口と2050年の将来推計

データ

この記事でわかること:

  • 聖籠町の高齢化は県内で「深刻な部類」か、それとも「比較的抑えられている」か(65・75・85歳以上人口と県内ランキング)
  • 現役世代と高齢者の年齢構成バランス
  • 高齢化はこの10年でどれだけ速く進んだか、将来推計と実績の差はなぜか
  • 人口が変化している原因(自然減と社会増減の内訳)
  • 2050年に向けて現役世代の負担はどう変わるか

① 現在の高齢化:3つの数字で見る

聖籠町の高齢化を、2025年のデータ(総務省 住民基本台帳)から確認します。

高齢化率24.6%で、新潟県30市町村中30位です(1位が最も高齢化)。

数字で見ると次のようになります。

  • 総人口:13,986人
  • 65歳以上人口:3,439人(高齢化率24.6%)
    • 前期高齢者(65〜74歳):1,799人(総人口の12.9%)
    • 後期高齢者(75歳以上):1,640人(総人口の11.7%)
  • 85歳以上人口:361人(総人口の2.6%)

▼【グラフ:seiro_65_75_85割合.png|聖籠町と近隣5市の65・75・85歳以上割合を比較した横棒グラフ。聖籠町を強調色にする】

出典:総務省(住民基本台帳、2025年1月1日現在)

一般に「高齢者」「高齢化率」で使われる65歳以上は、前期高齢者(65〜74歳)と後期高齢者(75歳以上)を合わせた数字です。65歳以上75歳未満だけを指すわけではありません。聖籠町では高齢者全体の47.7%が75歳以上を占めており、過半数を下回っています。前期高齢者(65〜74歳)1,799人に対し後期高齢者(75歳以上)1,640人と、前期高齢者が後期高齢者を上回る構成です。新潟県30市町村の中で後期高齢者比率が50%を下回るのは限られた市町村のみで、聖籠町はその一例です。


② 年齢構成:3区分で見る

人口全体の年齢構成を3区分で見ると、聖籠町の現状が見えてきます。

  • 0〜14歳(年少人口):2,009人(14.4%)
  • 15〜64歳(生産年齢人口):8,538人(61.0%)
  • 65歳以上(高齢者人口):3,439人(24.6%)

▼【グラフ:seiro_年齢3区分_2025.png|聖籠町と近隣5市の年齢3区分を積み上げ横棒グラフで比較。聖籠町を強調色にする】

出典:総務省(住民基本台帳、2025年1月1日現在)

高齢化率が低い理由が「高齢者が少ないため」なのか「若い人が多いため」なのか、この3区分で確認できます。

聖籠町の年少人口率14.4%は新潟県30市町村の中で最も高い水準に属します。生産年齢人口(61.0%)も近隣の新潟市(60.6%)・新発田市(58.1%)・阿賀野市(57.3%)・胎内市(56.1%)を上回り、現役世代の比率が際立って高い構成です。聖籠町の高齢化率の低さは、高齢者が少ないことに加えて、年少人口・生産年齢人口がともに高い水準にあることが理由です。


③ 県内での位置づけ:何位か

新潟県30市町村の中での聖籠町の位置づけを確認します。

  • 高齢化率(65歳以上):24.6% → 県内30位(1位が最も高齢化)
  • 75歳以上割合:11.7% → 県内30位
  • 85歳以上割合:2.6% → 県内30位

3軸のランキングがいずれも30位(最若年・最低水準)という構成は、新潟県30市町村の中で聖籠町のみの特徴です。高齢化率・75歳以上割合・85歳以上割合のすべてが一貫してシリーズ最下位に位置しており、ランキング間のズレがありません。これは「高齢化率は低いが後期高齢者比率が高い」「75歳以上ランクが高齢化率ランクより大幅に上位に来る」といった他の市町村とは対照的な構造です。後期高齢者比率47.7%が過半数を下回っている点も、前期高齢者(65〜74歳)が中心の若い高齢者構造を反映しています。

出典:総務省(住民基本台帳、2025年1月1日現在)


④ 高齢化率の推移:2015年から今どう変わったか

高齢化率は、直近10年でどう変化したのでしょうか。

  • 2015年(国勢調査):24.3%
  • 2020年(社人研推計):26.1%
  • 2025年(住民基本台帳):24.6%

10年間で+0.3ポイント上昇にとどまっています。

▼【グラフ:seiro_高齢化推移.png|2015年・2020年・2025年の実績値と2030〜2050年の推計値を折れ線グラフで示す。実績と推計の境界線を明示する】

出典:実績値は総務省(住民基本台帳・国勢調査)、推計値は国立社会保障・人口問題研究所(社人研、令和5年推計)

社人研が2025年と推計していた高齢化率(27.6%)に対し、実際の2025年実績(住民基本台帳)は24.6%で、3.0ポイント下回っています

この差は、社人研の推計がコーホート要因法(2020年国勢調査を起点に過去の人口移動パターンを追跡する手法)で算出されるため、推計公表後の実際の人口移動は反映されない点によります。聖籠町では2020年推計(26.1%)から2025年実績(24.6%)への▲1.5ポイントの急落が生じており、1930〜1940年代生まれの大規模なコーホートが急速に亡くなったことで、高齢者絶対数の増加が一時的に抑えられたためと見られます。将来推計は現時点の前提が続いた場合の試算として参照するのが適切です。


⑤ 人口減少の原因:なぜ変化しているのか

聖籠町では、人口が変化しています。その原因を自然動態(出生・死亡)と社会動態(転入・転出)の2軸で確認します。

自然動態(2024年)

  • 出生:95人
  • 死亡:176人
  • 自然増減:▲81人(自然減)

社会動態(2024年)

  • 転入:641人
  • 転出:624人
  • 社会増減:+12人(社会増)

出典:総務省(住民基本台帳、2024年)

聖籠町では自然減(▲81人)が続いていますが、社会動態では転入641人・転出624人で転入超過+12人(社会増)となっています。出生数95人に対し死亡数176人と、死亡数は出生数の約1.9倍にとどまっており、この倍率は新潟県30市町村の中で最も小さい水準です。自然減の絶対数も81人と小さく、社会増がこれをほぼ相殺する形になっています。転入超過が続いている点は、総人口13,986人という規模の町としては珍しい構造です。

注: 社会増減は住民基本台帳の公式値(職権記載・職権消除等の行政調整を含む)です。転入届数と転出届数の単純差とは一致しない場合があります。


⑦ 2050年はどうなる?将来推計

国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の令和5年推計をもとに、聖籠町の将来を見てみます。

総人口の推移(推計)

  • 2025年:13,887人
  • 2030年:13,740人
  • 2040年:13,215人
  • 2050年:12,480人

2025年から2050年にかけて、人口は約10%減少する見込みです。

高齢者人口の推移(推計)

  • 2025年 65歳以上:3,834人(高齢化率27.6%)
  • 2040年 65歳以上:4,197人(高齢化率31.8%)
  • 2050年 65歳以上:4,256人(高齢化率34.1%)

▼【グラフ:seiro_将来人口.png|2020〜2050年の総人口・65歳以上人口・15-64歳人口の推移を折れ線グラフで示す。2025年までを実績として区別する】

出典:国立社会保障・人口問題研究所(社人研、令和5年推計)

社人研推計によれば、65歳以上人口は2025年推計の3,834人から2040年推計の4,197人、2050年推計の4,256人へと増え続ける見込みです。新潟県の多くの市町村では2040〜2050年にかけて65歳以上の絶対数が横ばいまたは減少に転じますが、聖籠町は2050年まで増加が続く見込みという点で特異なパターンを示しています。これは、現在の40〜50歳代(生産年齢人口)が相対的に厚く、今後その世代が順次65歳以上に移行していくためと考えられます。一方で総人口の減少幅は約10%とシリーズ最小水準にとどまる見込みで、高齢化率は2050年時点でも34.1%と新潟県の他の多くの市町村を大きく下回る水準が続く見込みです。


⑧ 高齢者1人に対して現役世代は何人?

現在(2025年)、聖籠町では65歳以上1人に対して現役世代(15〜64歳)が2.48人います。2050年の推計では、この比率は1.51人になる見込みです。

▼【グラフ:seiro_現役高齢比.png|聖籠町と近隣5市の現役高齢比(2025年実績・2050年推計)を横棒グラフで比較】

出典:実績値は総務省(住民基本台帳)、推計値は国立社会保障・人口問題研究所(社人研、令和5年推計)

この比率が下がるほど、現役世代1人あたりが担う社会的な負担が増える方向に動きます。年金・医療・介護といった社会保障制度の財源は現役世代が納める保険料や税が主な柱であるため、1人の高齢者を支える現役世代の数が減ると、現役1人あたりの負担は増します。つまり比率の低下は、一般的に懸念される方向への変化です。

2025年の2.48人から2050年の1.51人への変化は、25年間で約39%の減少です。この低下幅はシリーズ30市町村の中で最も小さい水準に属します。2050年時点の1.51人という水準は、近隣の新潟市(推計約1.22人)・新発田市(推計約1.07人)・阿賀野市(推計約0.84人)・胎内市(推計約0.94人)・燕市(推計約1.08人)と比べて大幅に高く、相対的に良好な水準を維持する見込みです。

注: この比率は人口構造の変化を示す参考指標であり、「現役世代が高齢者を直接1人ずつ世話をする」という意味ではありません。また、2050年推計は社人研令和5年推計(国勢調査2020ベース)であり、実際の人口移動次第で変化する可能性があります。


⑨ 聖籠町を見るときに確認したい5つの数字

聖籠町の人口構造を判断するうえで、注目したい5つの数字をまとめます。

1. 高齢化率:24.6%(県内30位)
2. 75歳以上人口割合:11.7%(県内30位)
3. 人口減少の構造:自然減▲81人・社会増+12人(2024年)
4. 高齢化率の変化:2015年24.3% → 2025年24.6%(10年で+0.3pt)
5. 2050年の高齢化率推計:34.1%(社人研令和5年推計)

これらを組み合わせて見ることで、現在の人口構造と将来の変化を把握できます。

高齢化率が低いからといって「高齢化の課題がない」とは限りません。また、人口が少なくても地域コミュニティが維持されているケースもあります。数字を読む際は、「なぜそうなっているか」の構造を合わせて確認することが大切です。


まとめ

聖籠町の高齢化・人口構造データから読み取れる3点を整理します。

① 聖籠町の高齢化は「深刻な部類」か:高齢化率24.6%は県内30位で、新潟県内で最も高齢化が抑えられている市町村です。75歳以上の割合・85歳以上の割合もいずれも30位で、3軸すべてが一致した最若年構造を持つのは新潟県30市町村でシリーズ唯一です。年少人口率14.4%は県内で最も高い水準にあります(出典:総務省 住民基本台帳)。

② 高齢化は急速に進んでいるか:2015年の24.3%から10年で+0.3ポイントの上昇にとどまっており、この上昇幅はシリーズ最小です。この間に社人研の2025年推計(27.6%)より3.0ポイント下回っています。2020年推計の26.1%から2025年実績24.6%への▲1.5ポイントの変化は、1930〜1940年代生まれのコーホートが急速に退場したことで高齢者絶対数の増加が一時的に抑えられたためと見られます(出典:総務省 住民基本台帳)。

③ 2050年に現役世代の負担はどう変わるか:社人研の推計では高齢化率は34.1%に達する見込みです。現役高齢比(高齢者1人あたりの現役世代数)は2025年の2.48人から2050年の1.51人へと低下します。この比率の低下は「現役1人あたりの社会保障負担が増える方向への変化」を意味しますが、低下幅(約39%)はシリーズ最小で、2050年時点の1.51人という水準は近隣市町村を大きく上回る見込みです(出典:国立社会保障・人口問題研究所 令和5年推計)。


出典・情報基準日

  • 高齢化率・年齢別人口(2025年):総務省(住民基本台帳、2025年1月1日現在)
  • 高齢化率(2015年):総務省(国勢調査2015)
  • 将来推計人口(2020〜2050年):国立社会保障・人口問題研究所(令和5年推計)
  • 出生・死亡・転入・転出(2024年):総務省(住民基本台帳)

次回更新推奨:毎年3月(前年1月1日現在の住民基本台帳データ確定後)

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