十日町市の1人当たり所得は県内19位(266.6万円)|営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位・変化率+13.9%は三条市と2市同率のデータ(R5年度)

市町村

十日町市(新潟県中越地域)の1人当たり課税対象所得(R5年度)は 266.6万円(県内19位・中越圏10位・県平均差-10.5万円) です。

10年で +13.9%(+32.5万円・三条市と2市同率・変化率9位) 変化し、前半5年+3.99%から後半5年+9.51%への2.38倍加速 した後半伸長パターンが観察されます。
産業タイプは 複合型 で、営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位 の水準、1人あたり付加価値額524万円は中越12市町村中最低(県内28位) の構造が観察できます。

この記事は、総務省「市町村税課税状況等の調べ」ほかの公的統計をもとに、十日町市の所得水準・10年変化・産業構造との対応・中越圏12市町村内での位置づけ・移住検討者/事業者/地域理解志向の読者への読み方までを、記事単体で判断材料が読み取れる構造で整理したものです。


この記事でわかること

  • R5年度の1人当たり課税対象所得は 266.6万円(県内19位・中越圏10位・県平均差-10.5万円)・県中央値差-6.7万円
  • H25→R5の10年変化は +13.9%(+32.5万円・三条市と2市同率・変化率9位)・前半 +3.99% → 後半 +9.51%後半加速2.38倍
  • 所得割納税義務者 21,973人(県内10位・県内シェア2.15%)・課税対象所得総額 約585.8億円(県内10位・県内シェア1.91%)
  • 給与所得者比率 80.9%(十日町市単独同率・県内21位)営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位
  • 実効税率 3.1%(聖籠・胎内・弥彦など11市町村同率・県内15位)・10年変化 -0.1ポイント
  • 推計手取り 318.3万円(県内19位・10年+20.5万円)・変化率 +6.9%手取り転換率73.0%
  • 産業タイプは 複合型、主要業種1位製造業 16.0% は中越圏で低水準、1人あたり付加価値額524万円は中越12市町村中最低(県内28位)
  • 農業産出額 65.9億円は県内12位・中越12市町村中では南魚沼・魚沼に次ぐ位置
  • 総就業者数 26,103人・H22→R2で -13.0% は県内最大級の減少幅(津南町と並ぶ)

① 十日町市の1人当たり所得(R5年度サマリー)

十日町市のR5年度における1人当たり所得は266.6万円で県内19位、中越圏12市町村中10位、県平均を10.5万円下回るものの、10年変化率+13.9%は9位で中越の製造業集積トップ三条市(1人当たり所得5位)と2市同率、営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位です。

【結論】 十日町市の1人当たり所得は 266.6万円(県内19位) で、中越圏では 10位・県平均差 -10.5万円 の水準ですが、10年変化率 +13.9% は県内 9位 で中越の製造業集積トップ 三条市(1人当たり所得5位)と2市同率、営業等所得者比率 3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位 の位置にあります。

【根拠】 十日町市のR5年度における1人当たり所得・県内順位・中越圏内順位・産業タイプの主要指標を一覧化した表です。

この表で分かること:十日町市の1人当たり所得・順位・県平均差・変化率を1枚で把握できます。

指標数値県内順位(30市町村中)
1人当たり課税対象所得266.6万円19位
所得割納税義務者数21,973人10位
課税対象所得(総額)約585.8億円10位

※出典:総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年)

266.6万円は県平均を10.5万円下回り県内19位、10年変化率+13.9%は9位で三条市と2市同率、規模指標(納税義務者数・課税対象所得総額)は県内10位です。

【比較・解釈】 十日町市の1人当たり所得 266.6万円 は県平均277.1万円を -10.5万円 下回り、県中央値273.3万円との差は -6.7万円 です。1位新潟市(319.5万円)との差は -52.9万円、30位津南町(256.7万円)との差は +9.9万円 となります。

規模指標(納税義務者数10位課税対象所得総額10位)と1人当たり指標 19位9ランクの順位差 があります。県内シェアは 納税義務者数2.15%課税対象所得1.91% で県内上位グループに位置しますが、1人当たり指標では県内中位帯の後段に入る構成です。

【読者にとっての意味】 十日町市は「規模指標10位・1人当たり指標19位」という構造で、後述の産業構造(複合型主要業種1位製造業16.0%1人あたり付加価値額524万円県内28位)と対応します。詳細な判断材料は章⑥⑦⑧を参照してください。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

規模指標2つが県内 10位 で1人当たり指標が 19位 という 9ランクの順位差 は、十日町市が「中規模市の枠内で1人当たり水準が県中央値の下側にある」構造にあることを示します。県平均差-10.5万円・県中央値差-6.7万円 の位置は、県内30市町村のちょうど中盤帯の下側に入る水準グループとなります。10年変化率+13.9%は9位で中越トップの三条市と2市同率営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位、という同率グループ位置が固有の観察材料となります。


▼【グラフ:tokamachi_県内ランキング.png 新潟県30市町村 1人当たり課税対象所得ランキング(R5年度・十日町市を強調)】


② 中越圏内での位置づけ(中越10位・県内19位・変化率+13.9%は三条市と2市同率)

この表で分かること:R5年度の県内上位10位と十日町市(19位)の位置関係が確認できます。

順位市町村1人当たり課税対象所得10年変化率変化率順位地域
1新潟市319.5万円+11.3%20位下越
2上越市305.4万円+11.5%17位(同率)上越
3長岡市302.5万円+11.5%17位(同率)中越
4燕市300.8万円+15.6%4位下越
5三条市297.9万円+13.9%9位(十日町市と同率)中越
6柏崎市292.8万円+8.8%26位中越
7刈羽村292.5万円+7.2%29位中越
8糸魚川市286.6万円+15.0%6位上越
9妙高市284.3万円+11.7%15位(同率)上越
10新発田市283.9万円+11.7%15位(同率)下越
19十日町市266.6万円+13.9%9位(三条市と同率)中越

十日町市は上位10位圏外ですが、中越圏12市町村中では10位で、圏内下位グループに位置します。変化率+13.9%は中越の製造業集積トップ三条市(1人当たり所得5位)と2市同率の位置にあります。

中越圏12市町村の分布特徴

中越圏は12市町村(長岡市・三条市・柏崎市・刈羽村・湯沢町・小千谷市・南魚沼市・見附市・出雲崎町・十日町市・魚沼市・津南町)で構成されています。県内順位範囲は 県内3〜30位 に広く分布し、県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたるパターンとなります。十日町市は圏内 10位(長岡3位・三条5位・柏崎6位・刈羽7位・湯沢11位・小千谷12位・魚沼14位・見附17位・出雲崎18位・十日町19位・南魚沼20位・津南30位)で、圏内下位グループの上端に位置します。

十日町市の変化率順位 9位(+13.9%) は、圏内上位グループの 三条市(1人当たり所得5位)と2市同率 の変化率グループを形成しており、1人当たり所得順位で14ランクの差がある市町村と変化率が同率となる構図です。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

中越圏12市町村の県内順位範囲が県内3〜30位に広く分布 する構造は、中越圏内の格差幅が県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたる観察を示します。十日町市は圏内10位 で、県内3位の長岡市を筆頭とする上位グループから30位の津南町に至る圏内格差の中で、下位グループの上端に位置する構図として読み取れます。変化率+13.9%が三条市と2市同率(所得順位14ランク差) の位置は、圏内の所得順位と変化率順位が対応しない中越圏固有の観察材料となります。


③ 10年推移と後半加速(前半3.99%→後半9.51%・2.38倍)

十日町市の10年変化率は+13.9%(県内9位・三条市と2市同率)で、前半5年+3.99%から後半5年+9.51%へ2.38倍に加速し、10年で1人当たり所得が32.5万円積み上がっていますが、納税義務者数は-7.79%(10年-1,856人)で減少しています。

【結論】 十日町市の1人当たり所得は10年で +13.9%(+32.5万円・県内9位・三条市と2市同率) 変化し、前半5年+3.99%から後半5年+9.51%への2.38倍加速 した後半伸長パターンが観察されます。ただし納税義務者数は10年で -7.79%(-1,856人) 減少しています。

【根拠】 十日町市の1人当たり所得のH25→H30→R5の10年推移と前半・後半5年変化率を示した表です。

この表で分かること:H25→H30→R5の10年間で1人当たり所得がどう変化したかを追えます。

年度1人当たり課税対象所得所得割納税義務者数課税対象所得(総額)
H25年度(2013年度)234.1万円23,829人約557.8億円
H30年度(2018年度)243.4万円22,965人約559.1億円
R5年度(2023年度)266.6万円21,973人約585.8億円
10年変化(H25→R5)+32.5万円(+13.9%)-1,856人(-7.79%)+27.9億円(+5.0%)

前半5年は+3.99%と横ばいでしたが、後半5年に+9.51%へ加速し10年で+32.5万円増えています。

【比較・解釈】 10年変化率 +13.9% は県内 9位 で、中越の製造業集積トップ 三条市(1人当たり所得5位)と2市同率 の変化率グループを形成します。前半5年(H25→H30)は +3.99%、後半5年(H30→R5)は +9.51% で、後半加速は2.38倍 に達します。

課税対象所得総額の10年変化率は +5.0%(県内19位)、納税義務者数は10年で -1,856人(-7.79%) 減少しており、1人当たりが+13.9%増える一方で総額の伸び(+5.0%)は納税義務者数減少(-7.79%)の影響で1人当たり伸びを下回ります。1人当たり指標の伸び幅(+13.9%)と総額の伸び幅(+5.0%)の差は、納税義務者数の減少下でも1人当たり指標が改善する構造を示します。

1人当たり所得変化率9位と課税対象所得変化率19位で 10ランクの乖離 があり、分子(総額)と分母(納税義務者数)の変化幅の差が順位差に反映される構図となります。

【読者にとっての意味】 前半+3.99%→後半+9.51%の2.38倍加速 は、10年変化を単純平均で読むと実勢と乖離する構造の観察です。10年の変化幅の大半が後半5年に集中しており、直近5年の伸びが十日町市の10年変化を主に押し上げる形になっている構図として読み取れます。詳細な圏内比較は章⑦を参照してください。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

10年変化率 +13.9%(県内9位・三条市と2市同率) と後半加速 2.38倍 の観察は、十日町市の変化パターンが「前半5年は緩やかな伸び・後半5年に伸びが加速」する構造にあることを示します。課税対象所得+5.0%(19位) と 納税義務者数-7.79% が同時進行し、1人当たり伸び+13.9%が総額伸び+5.0%を上回る構造は、納税義務者数の減少下でも1人当たり指標が改善する構図として観察できます。1人当たり変化率9位 vs 課税対象所得変化率19位の10ランク乖離 は、分子・分母の変化幅の違いが順位差に反映される固有の構造です。


▼【グラフ:tokamachi_所得推移.png 十日町市の1人当たり課税対象所得の推移(H25→H30→R5)】


④ 所得種類別の内訳(営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位)

この表で分かること:十日町市の納税義務者21,973人が給与・営業等・農業・その他のどこに分布するかを把握できます。

所得区分納税義務者数比率
給与所得者17,773人80.9%
営業等所得者854人3.9%
農業所得者177人0.8%
その他3,169人14.4%
合計21,973人100%

給与所得者80.9%が中心ですが、営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位の水準で、中越12市町村ではトップの水準です。

給与所得者は 80.9% を占め、県内 21位十日町市単独同率(他に同じ比率の市町村なし)です。県平均81.8%を -0.9ポイント 下回る水準で、その差分が営業等所得者比率(県平均差+1.0ポイント)に対応する構造となります。

営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位 の水準で、県平均2.9%前後を +1.0ポイント 上回ります。中越12市町村の営業等所得者比率を並べると、湯沢町3.3%・三条市3.6%・南魚沼市3.7%・魚沼市3.7%・十日町市3.9%・津南町3.7%・その他3.9%未満で、中越12市町村で十日町市がトップ の水準に位置します。

農業所得者比率は 0.8% で、県内 12位新発田市・小千谷市・弥彦村・十日町市の4市同率 となります。その他所得者(年金所得等を含む)は 14.4% で3,169人です。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

給与所得者比率80.9%は十日町市単独同率(他に同じ比率の市町村なし)で、給与所得者中心の構造がこの水準に単独で並ぶ構成です。営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位、かつ 中越12市町村でトップ の水準は、給与所得者中心の構造の中で自営層の比重が県内上位に位置する並存構造として観察できます。農業所得者比率0.8%が新発田市・小千谷市・弥彦村と4市同率 となる構図は、県内で最大規模の農業所得者比率同率グループのひとつを形成しています。


▼【グラフ:tokamachi_所得種類別.png 十日町市の所得種類別 所得割納税義務者数(R5年度)】


⑤ 推計手取り318.3万円(県内19位・手取り転換率73.0%)と実効税率3.1%(11市町村同率)

十日町市の推計手取りは318.3万円(県内19位・10年で+20.5万円)、実効税率3.1%は聖籠町・胎内市・弥彦村・見附市・魚沼市・阿賀野市・田上町・五泉市・加茂市・佐渡市を含む11市町村と同率グループを構成します。

住民税(所得割)の実額と、社会保険料・所得税を含む推計手取りの10年推移を確認します。

住民税(所得割)の推移

年度1人当たり住民税(所得割)実効税率(住民税÷課税対象所得)
H25年度(2013年度)約7.6万円3.2%
H30年度(2018年度)約7.9万円3.2%
R5年度(2023年度)約8.3万円(83,323円)3.1%
10年変化+0.7万円-0.1ポイント

R5の実効税率3.1%は聖籠・胎内・弥彦・見附・魚沼・阿賀野・田上・五泉・加茂・佐渡の10市町村と十日町市を合わせた11市町村同率で、県内実効税率ランキングは15位です。

R5の実効税率 3.1%十日町市を含む11市町村同率(聖籠町・胎内市・弥彦村・見附市・魚沼市・阿賀野市・田上町・五泉市・加茂市・佐渡市)で、県内実効税率ランキング 15位 となります。1人当たり住民税は 約8.3万円(83,323円・県内19位) で、10年で+0.7万円の増加、実効税率は10年で -0.1ポイント の低下です。

推計手取りの推移(R5サマリー)

この表で分かること:推定給与収入から社保・所得税・住民税を差し引いた推計手取りの10年推移が確認できます。

項目R5(2023年度)10年変化(H25→R5)
課税対象所得(給与所得)266.6万円+32.5万円
推定給与収入約388.2万円+28.1万円
ー 社会保険料・所得税・住民税実額 合計差引後の残り差引で+7.6万円
推計手取り約318.3万円+20.5万円(+6.9%)

推計手取りは318.3万円(県内19位)で、10年で+20.5万円・手取り転換率73.0%(給与収入増加分に対する手取り増加の割合)です。

推計手取り 318.3万円 は県内 19位、変化率 +6.9% は県内 10位 で、額の順位(19位)と変化率順位(10位)で 9ランクの順位差 があります。給与収入の10年増加 +28.1万円 のうち +20.5万円 が手取りに転換されており、手取り転換率は73.0% です。残り約27.0%(約7.6万円)は社会保険料増・所得税増・住民税増(+0.7万円)に吸収されています。

推定給与収入は 388.2万円(県内19位) で、額の順位は1人当たり所得順位・推計手取り順位と同一の19位に並びます。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

推計手取り318.3万円(県内19位)・10年+20.5万円手取り転換率73.0%(給与収入+28.1万円→手取り+20.5万円)実効税率3.1%(11市町村同率・県平均差-0.1ポイント) の3指標が県内中位帯の後段に揃う構造です。実効税率3.1%の同率11市町村 は県内30市町村のうち3分の1超が該当する大きなグループで、十日町市はこのグループの中央付近に位置する構図として観察できます。この期間には令和2年の税制改正で住民税の基礎控除が33万円から43万円に引き上げられた時期を含み、実効税率は10年で -0.1ポイント 変化しています。額の順位19位と変化率順位10位で9ランクの順位差があり、水準は県内中位帯後段でありつつ変化率は上位10位圏に入る構図として読み取れます。


⑥ 十日町市の主力産業(複合型・製造業16.0%・付加価値額中越最低)

十日町市は産業タイプが複合型で、主要業種1位製造業16.0%は中越圏で低水準、1人あたり付加価値額524万円は中越12市町村中最低(県内28位)、農業産出額65.9億円は県内12位・中越圏内では南魚沼・魚沼に次ぐ位置です。

十日町市の産業構造と所得水準の対応関係を、複数データで観察します。

産業タイプと就業構造

十日町市は産業構造マスター(総務省 国勢調査 令和2年)で 複合型 に分類されています。総就業者数 26,103人(H22→R2で -13.0%)で、主要業種は1位が 製造業(16.0%・4,175人)、2位が 卸売業・小売業(13.8%・3,600人)、3位が 医療・福祉(13.0%・3,404人) です。3業種合計で就業者の42.8%を占める 分散的な構造となります。第1〜3次産業比率は 10.9% / 29.0% / 59.0% で、第1次産業比率10.9%は県平均を上回る水準です。

総就業者数の変化:H22→R2で-13.0%

総就業者数のH22→R2変化率 -13.0% は津南町(-13.0%)と並び 県内最大級の減少幅 の位置にあります。納税義務者数変化率 -7.79%(10年-1,856人) と併走する構造で、生産年齢層の減少が就業構造と納税義務者構造の両面に影響する構図として観察できます。

製造業関連指標(工業統計調査 令和4年)

この表で分かること:産業タイプと就業者上位3業種・製造業指標・農業産出額を1枚で確認できます。

指標数値県内順位
製造業従業者数3,170人
製造品出荷額391.9億円20位
付加価値額166.1億円20位
1人あたり付加価値額524万円★28位
農業産出額65.9億円★12位

複合型で主要業種1位製造業16.0%は中越圏で低水準、1人あたり付加価値額524万円は中越12市町村中最低(県内28位)です。

「1人あたり付加価値額524万円は中越12市町村中最低」

中越12市町村の1人あたり付加価値額を並べると、以下の順序となります:

  • 見附市:1,128万円
  • 柏崎市:1,179万円
  • 湯沢町:1,044万円
  • 長岡市:1,024万円
  • 小千谷市:901万円
  • 三条市:885万円
  • 南魚沼市:855万円
  • 魚沼市:841万円
  • 出雲崎町:807万円
  • 刈羽村:774万円
  • 津南町:710万円
  • 十日町市:524万円(中越12市町村中最低)

1人あたり付加価値額 524万円(県内28位) は中越12市町村中で最低、次点の津南町710万円を -186万円 下回る位置にあります。1人当たり所得19位に対し1人あたり付加価値額28位で 9ランクの順位差(乖離) があり、労働生産性の順位(28位)が所得順位(19位)より低位にある構造として観察できます。

主要業種1位製造業16.0%は中越圏で低水準

中越圏の製造業集積市町村の主要業種1位製造業比率と比べると、三条市 28.8%・小千谷市 28.6%・見附市 26.3% に対し、十日町市16.0% は中越圏で低水準の位置にあります。県内平均近傍の水準で、中越圏の製造業集積型市町村(三条・小千谷・見附)とは大きく異なる産業構造となります。

農業産出額65.9億円(県内12位・中越圏3位相当)

農業産出額 65.9億円 は県内 12位 で、中越圏12市町村の中では 長岡市172.1億円・南魚沼市75.8億円・三条市71.0億円に次ぐ4位相当 の位置です。農業所得者比率0.8%(4市同率・県内12位)と併存し、複合型の産業構造の一角として観察できます。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

「複合型・主要業種1位製造業16.0%(中越圏で低水準)・1人あたり付加価値額524万円は中越12市町村中最低(県内28位)」 は十日町市の固有の構造で、中越圏の製造業集積市町村(三条・小千谷・見附の製造業比率26〜29%)とは大きく異なる産業構成です。1人当たり所得19位と1人あたり付加価値額28位の9ランク乖離 は、労働生産性順位(28位)が所得順位(19位)より低位にある構造を示します。加えて、営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位(中越12市町村でトップ)農業産出額65.9億円は県内12位(中越圏3位相当) の並存は、複合型の産業構造の中で自営層と農業層の両方が県内上位水準にある観察となります。

なお1人あたり付加価値額の524万円は 製造業事業所ベースの分母 で算出された指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得266.6万円(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です(詳細は⑨を参照)。


⑦ 中越12市町村比較でみる十日町市(圏内10位・1人あたり付加価値額中越12市町村中最低・変化率9位は三条市と2市同率)

十日町市は中越12市町村中10位(266.6万円)で、圏内順位範囲は県内3〜30位に広く分布する中越圏の下位グループの上端に位置し、圏内は県内3位(長岡市)〜30位(津南町)まで所得順位が広く分布する地域圏となります。

十日町市を中越圏12市町村の1市として捉え、圏内での位置関係を確認します。

中越圏の分布特徴

この表で分かること:中越12市町村内での十日町市の位置と圏内順位範囲が確認できます。

圏内順位市町村1人当たり所得県内順位
1位長岡市302.5万円3位
2位三条市297.9万円5位
3位柏崎市292.8万円6位
4位刈羽村292.5万円7位
5位湯沢町282.6万円11位
6位小千谷市281.3万円12位
7位南魚沼市274.7万円14位
8位見附市271.3万円17位
9位出雲崎町267.4万円18位
10位十日町市266.6万円19位
11位魚沼市266.2万円20位
12位津南町256.7万円30位

※圏内順位範囲:県内3〜30位(中越12市町村の県内順位分布)

十日町市は中越12市町村中10位で、圏内は県内3位(長岡市)〜30位(津南町)まで所得順位が広く分布する下位グループに位置します。

中越圏12市町村の1人当たり所得は、圏内1位の長岡市 302.5万円(県内3位)から圏内12位の津南町 256.7万円(県内30位)まで分布します。中越圏の県内順位範囲は県内3〜30位 で、県内格差幅62.8万円のほぼ全域にわたる広い分布となります。十日町市は圏内 10位(長岡1位・三条2位・柏崎3位・刈羽4位・湯沢5位・小千谷6位・南魚沼7位・見附8位・出雲崎9位に次ぐ)で、下位グループの上端に位置します。次点の魚沼市 266.2万円 との差は +0.4万円 で、圏内11位との差は僅少です。

中越圏内の同率グループ位置

十日町市が該当する同率グループを中越圏内で確認すると、変化率+13.9%(三条市と2市同率・中越圏内では三条と十日町の2市が該当)給与所得者比率80.9%(十日町市単独同率・中越圏内で該当は十日町のみ)農業所得者比率0.8%(4市同率・中越圏内では小千谷と十日町の2市が該当)実効税率3.1%(11市町村同率・中越圏内では見附・十日町・魚沼の複数市町村が該当) の4種類です。

変化率+13.9%は中越の製造業集積トップ三条市(1人当たり所得5位)と2市同率、かつ 給与所得者比率80.9%は十日町市単独同率で中越圏内で該当は十日町市のみ という構図で、十日町市は中越12市町村の中で独自の同率グループ位置を持つ構造となります。

中越圏内の1人あたり付加価値額比較

⑥で示した通り、中越12市町村の1人あたり付加価値額(製造業事業所ベース)を並べると、十日町市 524万円 は中越12市町村中最低の位置にあります。1人当たり所得順位10位に対し1人あたり付加価値額順位12位(中越圏内)で、圏内での労働生産性順位が圏内所得順位より低位にある構造として観察できます。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

中越圏12市町村の県内順位が 3〜30位 に広く分布し、圏内格差幅が県内格差幅62.8万円のほぼ全域に及ぶ構造は、中越圏が県内3位から30位まで幅広い格差を含む地域圏である観察を示します。十日町市は圏内10位・県内19位 で、長岡市・三条市など上位グループから27ランクの差がある津南町まで含む圏内の下位グループの上端に位置します。変化率+13.9%は三条市と2市同率(所得順位14ランク差)1人あたり付加価値額は中越12市町村中最低(524万円) の組合せは、十日町市が中越12市町村内で独自の同率グループ位置と労働生産性水準を持つ観察として読み取れます。


⑧ 移住検討者・事業者・地域理解志向の読者への読み方

本章は「十日町市 移住」「十日町市 平均年収」「十日町市 手取り」「十日町市 自営業」等の検索意図に対する、データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。

視点1:移住検討者(給与所得世帯)

十日町市の家計水準を把握する材料として、所得・手取り・実効税率・給与所得者比率が県内位置と合わせて読み取れます。県平均差-10.5万円・県中央値差-6.7万円の県内中位帯後段、中越圏10位という位置は、給与所得世帯にとっての水準感を確認する直接材料です。

読み取り材料データ根拠
1人当たり所得は中越圏10位・県内19位266.6万円・県平均差-10.5万円・県中央値差-6.7万円
中越圏内は長岡・三条・柏崎など上位9市町村に次ぐ位置圏内順位範囲は県内3〜30位に広く分布
推計手取りは県内19位・10年 +20.5万円推計手取り 318.3万円・R5想定料率による試算値
実効税率 3.1%(11市町村同率)聖籠・胎内・弥彦・見附・魚沼・阿賀野・田上・五泉・加茂・佐渡と同率
給与所得者中心の構造(十日町市単独同率給与所得者17,773人・比率 80.9%(県内21位)
手取り変化率は県内10位+6.9%・手取り転換率73.0%
生活コストとの照合が必要1人当たり所得順位は所得側面のみ・家賃/物価/通勤環境は別データ要参照

視点2:事業者・個人事業主(自営層向け・複合型商圏)

複合型の産業構造で営業等所得者比率3.9%が佐渡市と2市同率で県内2位、中越12市町村ではトップという構造は、個人事業主・小規模事業者・BtoC事業者にとっての地域環境判断の材料となります。

読み取り材料データ根拠
産業タイプ:複合型総就業者26,103人・主要業種1位製造業16.0%
営業等所得者比率3.9%(県内2位・佐渡市と2市同率)中越12市町村でトップ・県平均差+1.0ポイント
主要業種上位3:製造業16.0%・卸売業13.8%・医療福祉13.0%3業種合計で就業者42.8%の分散構造
商圏規模:納税義務者21,973人(県内10位)課税対象所得約585.8億円・県内シェア1.91%
農業産出額65.9億円(県内12位)中越12市町村中では 長岡172.1・南魚沼75.8・三条71.0に次ぐ4位相当
1人あたり付加価値額は中越12市町村中最低524万円(県内28位)
農業所得者比率は4市同率(新発田・小千谷・弥彦・十日町)0.8%・県内12位

視点3:地域理解志向の読者(新潟県の産業立地・変化パターン理解)

十日町市を通じて新潟県の産業立地・変化パターンを理解したい読者にとって、「変化率+13.9%は三条市と2市同率(1人当たり所得14ランク差の市町村と同率)」「後半加速2.38倍」「1人あたり付加価値額中越12市町村中最低」など、他市町村と入替不可の分析材料が読み取れます。

読み取り材料データ根拠
変化率同率グループ:三条市・十日町市の2市+13.9%・中越の製造業集積トップと複合型下位が同率
後半加速構造(前半3.99%→後半9.51%)2.38倍加速・10年+13.9%
1人あたり付加価値額は中越12市町村中最低524万円・次点津南710万円を-186万円下回る
総就業者-13.0%は県内最大級減少津南町と並ぶ・H22→R2
納税義務者-7.79%(10年-1,856人)課税対象所得+5.0%との併走
課税対象所得変化率19位 vs 1人当たり変化率9位10ランクの順位乖離・分子分母の変化幅の違いを反映
給与所得者比率80.9%は十日町市単独同率他に同じ比率の市町村なし

⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、投資助言・移住助言・個別の意思決定を代替するものではありません。


⑨ データの見方・注意点

順位=豊かさではありません

1人当たり課税対象所得の順位は、後述する複数の解釈上の制約を含んだ指標に基づいています。順位が高いことをもって「豊かな地域」「移住すべき地域」等の価値判断を行うことはできません。順位はあくまで所得割の課税ベース上の数値の相対比較です。

課税対象所得は手取り収入ではありません

課税対象所得(合計所得金額)は、給与・事業・農業などの各所得から給与所得控除等の所得種別の控除を差し引いた所得の合計です。ここからさらに基礎控除・社会保険料控除・配偶者控除・扶養控除等を差し引いた額が住民税・所得税の課税標準となります。課税対象所得と実際の手取り収入は異なります。

推計手取りの計算モデル

⑤の推計手取りは、給与所得控除の計算式で給与収入を逆算し、公式保険料率と概算率を用いた試算値です。想定料率(協会けんぽ新潟県の概算率)と控除モデル(基礎控除・配偶者控除・扶養控除1人)は記事末の「出典」欄に明示しています。実際の手取りは家族構成・扶養控除・iDeCo/生命保険料控除等の個別事情で大きく変動します。

実効税率は税率設定の違いではありません

住民税所得割の税率は市町村民税6%・道府県民税4%で全国一律です。本記事で示す実効税率(住民税実額÷課税対象所得)は、控除の適用状況・所得構成の違いの結果として現れる値であり、市町村ごとに税率が違うわけではありません。

農業地域では過小表示になる場合があります

農業所得は申告による実額ですが、自家消費・現物収入は含まれない場合があります。農業主体の市町村では、1人当たり課税対象所得が実態の生活水準より低く見える可能性があります。十日町市の農業所得者比率0.8%(新発田市・小千谷市・弥彦村と4市同率)は県平均近傍の水準ですが、農業産出額65.9億円は県内12位で中越圏3位相当の位置にあり、農業産出額と農業所得者数の分母の違いに留意して読み取る必要があります。

所得割納税義務者は全住民ではありません

課税対象所得が控除額を下回る場合(所得が低い・年金受給のみ等)は所得割の納税義務者に含まれません。高齢化が進んだ市町村では分母が小さくなり、1人当たり所得が見かけ上高くなる場合があります。

1人あたり付加価値額と1人当たり所得の混同注意

⑥で提示する1人あたり付加価値額は 製造業事業所ベース の指標で、住民所得の1人当たり課税対象所得(所得割納税義務者ベース)とは分母が異なる別の指標です。両者を同一の「1人あたり所得」として扱うことはできません。十日町市の1人あたり付加価値額28位と1人当たり所得19位の9ランク乖離は、それぞれ別の分母で算出された順位差として読み取ります。


まとめ

十日町市の住民所得の特徴(データから読み取れる範囲)

  • 1人当たり課税対象所得は 266.6万円 で県内 19位/30市町村中・中越圏 10位。県平均差-10.5万円・県中央値差-6.7万円
  • H25→R5の10年で +13.9%(+32.5万円・三条市と2市同率・変化率9位)。前半+3.99% → 後半+9.51% の 後半加速2.38倍
  • 所得割納税義務者21,973人(県内10位・県内シェア2.15%)のうち 80.9%が給与所得者十日町市単独同率・県内21位)・営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位(中越12市町村でトップ)
  • 農業所得者比率 0.8%(新発田市・小千谷市・弥彦村と4市同率・県内12位)
  • 実効税率 3.1%(聖籠・胎内・弥彦など11市町村同率・県内15位)・10年変化 -0.1ポイント
  • 推計手取りは10年で +20.5万円(+6.9%) 増加。手取り転換率73.0%
  • 産業タイプは 複合型、主要業種1位製造業 16.0% は中越圏で低水準、1人あたり付加価値額524万円は中越12市町村中最低(県内28位)
  • 農業産出額65.9億円は県内12位・中越圏内では南魚沼・魚沼に次ぐ位置
  • 総就業者数H22→R2で -13.0% は津南町と並ぶ県内最大級の減少幅

移住検討者・事業者・地域理解志向の読者への読み方(判断材料)

  • 移住検討者: 中越圏10位・県内19位・給与所得者中心(十日町市単独同率)・実効税率11市町村同率
  • 事業者・個人事業主: 複合型・営業等所得者比率3.9%は佐渡と2市同率で県内2位(中越12市町村トップ)・農業産出額県内12位・商圏規模21,973人
  • 地域理解志向: 変化率+13.9%は三条市と2市同率(所得順位14ランク差)・後半加速2.38倍・1人あたり付加価値額中越12市町村中最低

派生指標で見える意外な観察

  • 前半5年+3.99% → 後半5年+9.51% の後半加速2.38倍(後半5年に伸び幅が集中)
  • 変化率+13.9%は中越の製造業集積トップ三条市と2市同率(1人当たり所得順位14ランク差の市町村と変化率同率)
  • 営業等所得者比率3.9%は佐渡市と2市同率で県内2位(中越12市町村ではトップ)
  • 1人あたり付加価値額524万円は中越12市町村中最低(次点津南710万円を-186万円下回る)
  • 1人当たり所得19位 vs 1人あたり付加価値額28位の9ランク乖離(労働生産性順位が所得順位より低位)
  • 給与所得者比率80.9%は十日町市単独同率(他に同じ比率の市町村なし)
  • 農業所得者比率0.8%は新発田市・小千谷市・弥彦村と4市同率(県内12位)
  • 実効税率3.1%は11市町村同率(県内で最大規模の同率グループの一角)
  • 総就業者-13.0%は津南町と並ぶ県内最大級減少(H22→R2)
  • 課税対象所得変化率19位 vs 1人当たり変化率9位の10ランク乖離(分子分母の変化幅の違い)
  • 手取り転換率73.0%(給与収入+28.1万円→手取り+20.5万円)
  • 手取り変化率は県内10位(+6.9%)(額の順位19位と9ランクの順位差)

この記事の執筆・データについて

執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和5年度(2023年度)市町村税課税状況等の調べ/国勢調査 令和2年/工業統計調査 令和4年/市町村別農業産出額(推計)令和4年
更新日: 2026-09-06
運営者情報: https://niigata-data.com/運営者情報/
データの利用について: https://niigata-data.com/privacy-policy/

本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・税務相談ではありません。移住・就職・事業判断等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。


出典

  • 1人当たり課税対象所得・所得割納税義務者数・住民税(所得割)実額・所得種類別納税義務者数:
    総務省(市町村税課税状況等の調べ 令和5年・平成30年・平成25年)
  • 産業別就業者数・産業タイプ・主要業種1〜3位・総就業者数:
    総務省(国勢調査 令和2年)
  • 製造業従業者数・現金給与総額・製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額:
    経済産業省(工業統計調査 令和4年)
  • 農業産出額:
    農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年)

推計値について:
本記事の「推計手取り」は総務省 課税対象所得から社会保険料・所得税・住民税を控除した試算値です。
想定料率:

  • H25:厚生年金 8.737%/健保 4.985%/雇保 0.5%
  • H30:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.3%
  • R5:厚生年金 9.15%/健保 5.0%/雇保 0.6%
    (協会けんぽ新潟県の概算率を使用)
    控除モデル:基礎控除(H25・H30: 38万、R5: 48万)・配偶者控除・扶養控除1人・社会保険料控除
    データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
    次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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