長岡市では年間1,094戸の住宅が着工されています(R5年度)。新潟市に次ぐ県内2番手の大都市で、着工戸数は2位、1,000人あたり着工戸数は4位です。
H25年度比で-37.7%減少(1,756戸→1,094戸で△662戸)していますが、内訳は用途別に対照的です。貸家着工が10年で-64%減少(590戸→215戸)と大きく落ち込んだ一方、分譲住宅は+53%増加(136戸→208戸)しました。分譲比率19.0%は県内トップクラス(新潟市18.6%を上回る水準)です。
この記事では、国土交通省「建築着工統計調査」をもとに、長岡市の住宅着工件数の推移・持家と貸家の内訳・人口比較・県内での位置づけを整理します。
この記事でわかること
- R5年度(2023年度)の新設住宅着工戸数は1,094戸(県内2位・1,000人あたり4位)
- H25年度比で-37.7%減少
- 着工住宅のうち持家61.2%(670戸)・貸家19.7%(215戸)・給与住宅0.1%(1戸)・分譲19.0%(208戸)
- 1,000人あたり着工戸数は4.29戸/千人(県平均2.70戸・県内4位)
① 住宅着工サマリー(R5年度)
長岡市の住宅着工の現状を確認します。
| 区分 | 着工戸数 | 比率 | 県内順位 |
|---|---|---|---|
| 合計 | 1,094戸 | — | 2位 |
| 持家 | 670戸 | 61.2% | — |
| 貸家 | 215戸 | 19.7% | — |
| 給与住宅(社宅等) | 1戸 | 0.1% | — |
| 分譲住宅 | 208戸 | 19.0% | — |
※出典:国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度)
長岡市は持家が61.2%と過半数を占める戸建て中心の構成ですが、分譲比率19.0%は県内トップクラス(新潟市18.6%を上回る水準)で、集合住宅の存在感がある構成となっています。給与住宅(社宅等)は1戸のみで軽微です。
▼【グラフ:nagaoka_県内ランキング.png 新潟県30市町村 新設住宅着工戸数ランキング(R5年度・長岡市を強調)】

② 住宅着工の推移(H25→H30→R5)
過去10年間(2013〜2023年度)の住宅着工件数の変化を確認します。
| 年度 | 合計 | 持家 | 貸家 | 給与 | 分譲 |
|---|---|---|---|---|---|
| H25年度(2013年度) | 1,756戸 | 1,026戸 | 590戸 | 4戸 | 136戸 |
| H30年度(2018年度) | 1,655戸 | 892戸 | 548戸 | 13戸 | 202戸 |
| R5年度(2023年度) | 1,094戸 | 670戸 | 215戸 | 1戸 | 208戸 |
| 10年変化(H25→R5) | -37.7%減少 | -34.7% | -63.6% | — | +52.9% |
長岡市の合計着工戸数はH25年度の1,756戸からR5年度の1,094戸へ推移しました(△662戸・-37.7%)。減少はH25→H30の5年間で-5.8%と緩やかでしたが、H30→R5の5年間で-33.9%と急激に進みました。減少ペースが後半5年で加速している点が特徴です。
10年間の推移を用途別に見ると、持家が34.7%減少(1,026戸→670戸で△356戸)、貸家が63.6%減少(590戸→215戸で△375戸)と大きく減少した一方、分譲は+52.9%増加(136戸→208戸で+72戸)となっています。貸家の減少幅(△375戸)は持家の減少幅(△356戸)とほぼ同規模で、両者で全体減少の大部分を占めます。
▼【グラフ:nagaoka_着工推移.png 長岡市と近隣市町村の住宅着工推移(H25→H30→R5)】

③ 用途別の内訳と変化
着工住宅の内訳(持家・貸家・分譲)の変化を確認します。
| 用途 | H25年度 | H30年度 | R5年度 | 10年変化 |
|---|---|---|---|---|
| 持家 | 1,026戸(58.4%) | 892戸(53.9%) | 670戸(61.2%) | -34.7% |
| 貸家 | 590戸(33.6%) | 548戸(33.1%) | 215戸(19.7%) | -63.6% |
| 給与住宅 | 4戸(0.2%) | 13戸(0.8%) | 1戸(0.1%) | — |
| 分譲 | 136戸(7.7%) | 202戸(12.2%) | 208戸(19.0%) | +52.9% |
H25年度時点で持家が58.4%を占めていたのに対し、R5年度は61.2%となっています。貸家は33.6%→19.7%、分譲は7.7%→19.0%と推移しています。
⚠️ 注意: 着工統計は住宅の「供給側」(建設が開始された住宅の数)を記録したデータです。「特定の用途の着工が多い=その用途の需要が高い」と直接断定することはできません。
▼【グラフ:nagaoka_用途別.png 長岡市の用途別 新設住宅着工内訳(R5年度)】

④ 人口との比較(1,000人あたり着工戸数)
人口規模が異なる市町村を比較するため、人口1,000人あたりの着工戸数を確認します。
| 指標 | 長岡市 | 県内順位 |
|---|---|---|
| 人口(R7年1月1日) | 255,261人 | — |
| 着工戸数(R5年度) | 1,094戸 | 2位 |
| 1,000人あたり着工戸数 | 4.29戸 | 4位 |
長岡市の1,000人あたり着工戸数は4.29戸/千人で、新潟県30市町村の4位です。県平均(2.70戸/千人)の約1.6倍で、上位(1位燕市5.54戸・2位新潟市5.32戸・3位聖籠町5.08戸)との差は1戸程度です。着工総数は県内2位ですが、人口規模が大きいため人口比では4位となっています。
⑤ 県内での位置づけ(近隣市町村比較)
長岡市と近隣市町村(新潟市・三条市・見附市・小千谷市・魚沼市)の住宅着工戸数(R5年度)を比較します。
| 市町村名 | 着工戸数(合計) | 1,000人あたり | 持家比率 |
|---|---|---|---|
| 長岡市 | 1,094戸 | 4.29戸 | 61.2% |
| 新潟市 | 4,049戸 | 5.32戸 | 48.5% |
| 三条市 | 308戸 | 3.38戸 | 66.6% |
| 見附市 | 103戸 | 2.71戸 | 90.3% |
| 小千谷市 | 87戸 | 2.67戸 | 64.4% |
| 魚沼市 | 63戸 | 1.94戸 | 69.8% |
長岡市の着工戸数1,094戸は近隣で新潟市(4,049戸)に次ぐ2位で、3位以下(三条市308戸・見附市103戸・小千谷市87戸・魚沼市63戸)を大きく引き離しています。持家比率61.2%は新潟市(48.5%)より高く、三条市(66.6%)や小千谷市(64.4%)に近い水準で、大都市(新潟市)と近隣中規模市町村の中間的な用途構成です。1,000人あたりでは新潟市(5.32戸)に次ぐ4.29戸で、近隣で2番目に高い水準にあります。
⑥ データの見方・注意点
着工戸数は住宅需要を直接示すものではありません
建築着工統計の着工戸数は、建設が開始された住宅の数を記録したものです。着工を決定するのは建て主(持家の場合)や建築業者・不動産業者(貸家・分譲の場合)であり、着工数の多さが直接的に「住宅需要の強さ」を示すものではありません。この記事でも「〜の着工が多い」「〜の割合が高い」までをデータから述べています。
小規模市町村のデータ変動について
年間の着工件数が少ない市町村では、1〜2件の変動が変化率に大きく影響します。単年度の変化率のみで「増加傾向」「減少傾向」と判断するには注意が必要です。
まとめ
長岡市の住宅着工の特徴
- R5年度(2023年度)の住宅着工は1,094戸で県内2位(1位新潟市4,049戸に次ぐ)、1,000人あたり着工は4.29戸で4位
- H25→R5の10年で-37.7%減少(△662戸)。特にH30→R5の5年間で-33.9%と後半5年で減少ペースが加速
- 着工住宅の61.2%が持家、19.7%が貸家、19.0%が分譲。分譲比率19.0%は県内トップクラス(新潟市18.6%を上回る水準)
- 用途別に対照的な10年変化:貸家が-63.6%減少(590戸→215戸で△375戸)/持家が-34.7%減少(1,026戸→670戸で△356戸)/分譲が+52.9%増加(136戸→208戸で+72戸)。貸家減少幅と持家減少幅がほぼ同規模で、両者で全体減少の大部分を占める
出典
- 新設住宅着工戸数・用途別内訳:
国土交通省(建築着工統計調査 令和5年度・平成30年度・平成25年度) - 人口(1,000人あたり計算用):
総務省(住民基本台帳に基づく人口・人口動態及び世帯数 令和7年1月1日現在) - 産業タイプ:
総務省(国勢調査 令和2年)
データ基準日:令和5年度(2023年度)・平成30年度(2018年度)・平成25年度(2013年度)
次回更新推奨:令和10年度(2028年度)データ公表後

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