新発田市の産業構造|複合型・下越2位規模・農業産出額県内2位・農家1戸あたり県内1位(R2/R4)

市町村

新発田市(下越地域・新潟平野北部の中心都市の1つ)の産業タイプは複合型で、総就業者数47,539人(県内5位/30市町村中)・製造品出荷額約1,642.1億円(県内9位)・農業産出額約235.5億円(県内2位)の規模を持ちます。第1次産業就業者比率は5.9%(県内19位)、第2次産業比率28.8%(県内24位)、第3次産業比率62.7%(県内7位)で、単一産業に偏らない業種分散型の構成です。

最大の特徴は主要3業種合計比率46.8%(製造業18.9%・卸小売14.6%・医療福祉13.3%)で1業種に偏らない分散型構造を持ち、同時に農業産出額が県内2位・農家1戸あたり産出額1,266万円/戸が県内1位という「農業規模と経営体単位生産性の両立」を併せ持つ点です。19業種のうち16業種が県内4-7位に収まる広範な業種集積を持ちます。下越地域内では新潟市に次ぐ下越2位規模で、村上市(28,555人)を大きく上回ります。

主要3業種46.8%の業種分散型構造、19業種中16業種が県内4-7位に揃う広範な業種集積、農業産出額県内2位×農家1戸あたり県内1位の農業拠点性、下越2位規模の複合型都市機能を軸に、新発田市の産業構造を読み解きます。


  1. この記事でわかること
  2. ① 新発田市の産業タイプ(複合型・主要3業種46.8%の分散型・下越2位規模×農業産出額県内2位)
  3. ② 産業構造サマリー(2020年・19業種中16業種県内4-7位×広範な業種集積)
  4. ③ 10年間の産業構造変化(総就業者△1.8%×医療福祉+1,230人×農業△752人)
  5. ④ 主要3業種46.8%の分散型構造(1位業種18.9%×2位14.6%×3位13.3%の並立)
  6. ⑤ 【新発田市固有】分散型産業構造と広範な業種集積の意味
  7. ⑥ 製造業の規模(事業所・従業者7位×出荷額・付加価値額9位×加重平均を△87万円下回る)
  8. ⑦ 農業の規模と特徴(産出額県内2位×農家1戸あたり県内1位×農地1haあたり県内5位)
  9. ⑧ 下越地域の中の新発田市(下越2位×複合型分散型×農業拠点性の位置)
  10. ⑨ 移住検討者・就職転職・在住地域研究への読み方
    1. 視点1:移住検討者向け(下越2位規模×主要3業種46.8%分散型×医療福祉県内4位の生活基盤)
    2. 視点2:就職・転職検討者向け(分散型労働市場×製造業中規模帯×医療福祉県内4位)
    3. 視点3:新潟在住者・地域研究者向け(分散型複合型×農業拠点性×広範な業種集積の位置確認)
  11. ⑩ データの見方・注意点
  12. まとめ
    1. 新発田市の産業構造の特徴(データから読み取れる範囲)
    2. 10年間の産業構造変化
    3. 派生指標で見える意外な観察
  13. この記事の執筆・データについて
  14. 出典

この記事でわかること

  • 産業タイプは「複合型」で主要3業種合計46.8%の業種分散型構造(製造業18.9%・卸小売14.6%・医療福祉13.3%)。総就業者数47,539人(県内5位)・第3次産業比率62.7%(県内7位)・下越地域内では新潟市に次ぐ下越2位規模
  • 主要業種1位「製造業」の比率18.9%は集積型上位(燕市35.2%・三条市28.8%)より10ポイント以上低く、1位業種の突出度が低い分散型
  • 19業種中16業種が県内4-7位(漁業16位・鉱業15位・複合8位を除く)の広範な業種集積・8業種が県内4位で総就業者順位(5位)を1ランク上回る
  • 農業産出額約235.5億円が県内2位・農家1戸あたり産出額1,266万円/戸が県内1位(2位村上市1,262万円・3位胎内市1,039万円)
  • 製造業指標は事業所161か所(県内7位)・従業者6,724人(県内7位)・出荷額約1,642.1億円(県内9位)・付加価値額約740.4億円(県内9位)の中規模帯
  • 生産性指標は付加価値率45.1%(県内14位)・1人あたり付加価値額1,101万円/人(県内13位)で、県平均加重1,188万円/人を△87万円下回る中位水準
  • 10年間で総就業者△886人(△1.8%)の微減、業種別では医療福祉+1,230人の大幅増と、農業△752人・卸小売△787人・建設△594人の減少が並行

① 新発田市の産業タイプ(複合型・主要3業種46.8%の分散型・下越2位規模×農業産出額県内2位)

新発田市の産業構造の最大の特徴は、下越地域2位の就業規模を持ちながら、主要3業種合計46.8%の業種分散型構成と、農業産出額が県内2位・農家1戸あたり産出額が県内1位という農業拠点性を併せ持つ点です(章① サマリー)。

新発田市の産業タイプは「複合型」です。総就業者数47,539人(県内5位)・第1次比率5.9%(県内19位)・第2次比率28.8%(県内24位)・第3次比率62.7%(県内7位)の構成で、判定式(第2次≧30%の製造業集積型・第1次≧15%の農業型・加重平均×1.5以上の高付加価値製造業型のいずれにも該当しない)により複合型に分類されます。

下越地域内では新潟市に次ぐ下越2位規模の中心都市で、主要業種が製造業・卸小売・医療福祉に18.9%・14.6%・13.3%と並立する業種分散型の構造を持ちます。

新発田市の産業構造を数値で確認します。

指標数値県内順位(30市町村中)
産業タイプ複合型
総就業者数(2020年)47,539人5位
第1次産業就業者比率5.9%19位
第2次産業就業者比率28.8%24位
第3次産業就業者比率62.7%7位
主要業種1位製造業 8,964人全就業者の18.9%
主要3業種合計比率46.8%(製造業18.9%+卸小売14.6%+医療福祉13.3%)分散型(1位業種の突出なし)
製造品出荷額(2022年)約1,642.1億円9位
付加価値額(2022年)約740.4億円9位
農業産出額(2022年推計)約235.5億円2位
農家1戸あたり産出額1,266万円/戸1位

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)、経済産業省(経済構造実態調査 令和4年)、農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年・農林業センサス 令和2年)

→ 総就業者47,539人(県内5位)・第3次比率62.7%(県内7位)で複合型に分類され、主要3業種合計46.8%の業種分散型構成と、農業産出額県内2位・農家1戸あたり産出額県内1位を併せ持ち、下越地域2位の規模を持ちます。

産業タイプ判定式に対する新発田市の位置を整理します。

判定式新発田市の値判定
製造業集積型(第2次≧30%)第2次28.8%(県内24位)非該当(30%に届かない)
農業型(第1次≧15%)第1次5.9%(県内19位)非該当(15%に届かない)
高付加価値製造業型(1人あたり付加価値額≧加重平均×1.5=1,782万円/人 かつ 第2次≧20%)1,101万円/人(県内13位)非該当(1,782万円/人に届かない)
複合型(上記いずれにも該当しない)該当

→ 3つの単一型判定にいずれも届かない結果として複合型に分類され、単一産業に寄り切らない業種分散構成と読み取れます。

新発田市の産業構造は、「複合型」というラベルの通り、単一産業への依存が小さく、製造業・卸小売・医療福祉が上位業種として並立し、農業産出額でも県内2位を占める産業分散型の構造と読み取れます。下越地域2位規模の就業基盤と、章⑦で確認する農業産出額県内2位×農家1戸あたり県内1位、章②で確認する19業種中16業種県内4-7位、章④⑤で詳しく確認する主要3業種46.8%の分散型構造という4つの特徴が組み合わさる位置にあります。産業タイプ「複合型」の詳細な内訳は章②〜⑧で確認できます。


② 産業構造サマリー(2020年・19業種中16業種県内4-7位×広範な業種集積)

新発田市の産業別就業者比率と県内順位を整理します。

指標数値県内順位(30市町村中)
総就業者数47,539人5位
第1次産業就業者比率5.9%19位
第2次産業就業者比率28.8%24位
第3次産業就業者比率62.7%7位

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

→ 総就業者47,539人(県内5位)で、第3次62.7%(県内7位)が県平均を上回る第3次寄りの構成です。

総就業者数47,539人は県内5位で、下越地域内では新潟市(376,334人)に次ぐ下越2位の規模です。第3次産業比率62.7%は県平均(単純平均59.9%)を+2.80ポイント上回り、第2次産業比率28.8%は県平均(単純平均30.3%)を△1.50ポイント下回り、第1次産業比率5.9%は県平均(単純平均8.6%)を△2.70ポイント下回る構成です。

19業種中16業種が県内4-7位・広範な業種集積の構造

新発田市の業種別絶対値順位を整理すると、19業種中16業種が県内4-7位(漁業16位・鉱業15位・複合8位を除く)に収まる広範囲な業種集積を持ちます。総就業者順位(5位)を上回る位置にある業種を整理します。

業種新発田市の就業者数県内順位
建設業4,689人県内4位
運輸郵便県内4位
不動産県内4位
宿泊・飲食業2,264人県内4位
生活娯楽県内4位
教育2,197人県内4位
医療・福祉6,309人県内4位
公務2,015人県内4位

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

19業種のうち8業種(医療福祉・建設業・教育・公務・運輸郵便・不動産・宿泊飲食・生活娯楽)が県内4位で、総就業者順位(5位)を1ランク上回る位置に集中しています。

19業種中16業種が県内4-7位という業種カバレッジは、下越地域内で新潟市に次ぐ地域拠点機能を持つ市町村に見られるパターンです。特定業種に偏らず大都市機能に準ずる広範な業種集積と読み取れます。県内順位5位以内に位置する業種(8業種の県内4位)は、行政・医療・教育・生活サービスなど下越地域の広域サービス提供機能に関連する業種が中心です。

▼【グラフ:shibata_産業構造.png 新潟県30市町村の産業別就業者比率(2020年・新発田市を強調)】


③ 10年間の産業構造変化(総就業者△1.8%×医療福祉+1,230人×農業△752人)

10年で総就業者△1.8%の微減にとどまり、医療福祉が単独で+1,230人と大幅増、農業△752人・卸小売△787人・建設△594人の減少と対照的なパターンです。

2010年から2020年までの10年間で、新発田市の総就業者数は48,425人→47,539人(△886人・△1.8%)の微減にとどまりました。この減少幅は県内30市町村の中で小さい部類に位置します。業種別では医療・福祉が+1,230人と単独で1,000人超の増加を示し、県内順位4位を維持しています。一方で農業・林業△752人・卸売業・小売業△787人・建設業△594人の減少が並行し、業種構成の入れ替わりが観察できます。

2010年から2020年までの主要業種別就業者数の推移を整理します。

業種2010年2020年
医療・福祉5,079人6,309人+1,230人
教育2,017人2,197人+180人
製造業8,903人8,964人+61人
公務2,184人2,015人△169人
宿泊・飲食業2,599人2,264人△335人
建設業5,283人4,689人△594人
農業・林業3,553人2,801人△752人
卸売業・小売業7,739人6,952人△787人
総就業者数48,425人47,539人△886人(△1.8%)

※出典:総務省(国勢調査 令和2年・平成27年・平成22年)

総就業者△886人(△1.8%)の微減の中で、医療福祉+1,230人の大幅増と、農業・卸小売・建設の並行減少が同時に見られる構造です。

医療・福祉の+1,230人は10年間で唯一の1,000人超の増加を示した業種で、県内順位は4位を維持しています。県内の医療・福祉就業者数上位は新潟市(54,566人)・長岡市(16,837人)・上越市(13,823人)・新発田市(6,309人)の順で、下越地域内では新潟市に次ぐ位置です。

一方で農業・林業就業者は3,553人→2,801人と752人減少しましたが、農業産出額は約235.5億円で県内2位を維持しています(詳細は章⑦)。就業者数と農業産出額規模の関係は市町村ごとに異なるため、就業者減少だけで農業規模の変化を判断できません。

製造業は8,903人→8,964人とほぼ横ばい(+61人)で、県内順位6位を維持しました。県内で製造業就業者が10年間で横ばい以上を保つ市町村は限られており、新発田市の製造業就業者数の安定は業種構成上の1つの特徴と読み取れます。

新発田市の10年変化は、総就業者数の減少幅(△1.8%)が県内でも小さい部類で、業種構成の入れ替わり(医療福祉大幅増×農業・卸小売・建設の並行減少)が主な変化パターンです。産業タイプ「複合型」としての位置は10年間で維持され、業種分散型の構造は継続しています。10年変化の背景は人口動態・高齢化・産業構造変化等の複数要因が絡み合うため、単一の因果として断定はできません。

▼【グラフ:shibata_産業変化.png 新発田市の産業構造推移(2010→2015→2020年・積み上げ棒)】


④ 主要3業種46.8%の分散型構造(1位業種18.9%×2位14.6%×3位13.3%の並立)

主要3業種はすべて10-20%レンジに収まり合計46.8%。1位業種「製造業」の比率18.9%は集積型上位(燕市35.2%・三条市28.8%)より10ポイント以上低く、業種分散度が高い部類に入ります。

就業者数の多い上位5業種を確認します。

順位業種名就業者数就業者比率県内絶対値順位
1位製造業8,964人18.9%県内6位
2位卸売業・小売業6,952人14.6%県内6位
3位医療・福祉6,309人13.3%県内4位
4位建設業4,689人9.9%県内4位
5位農業・林業2,801人5.9%県内7位

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

主要3業種はすべて10-20%レンジに収まり合計46.8%で、1業種に偏らない業種分散型の構成と読み取れます。

主要3業種合計46.8%の業種分散型(1位業種の突出なし)

新発田市の主要業種1位「製造業」の就業者比率18.9%は、県内で製造業を主要業種1位とする25市町村の中で下位帯に位置します。県内の集積型上位(燕市35.2%・三条市28.8%・小千谷市28.6%・加茂市26.9%等の製造業依存型市町村)と比較すると、1位業種の突出度は明確に低い水準です。

主要3業種合計46.8%(18.9%+14.6%+13.3%)で、主要業種以外にも建設業4,689人(9.9%)が加わり、上位4業種合計で総就業者の56.7%を占めます。残り15業種が43.3%を占める広範な業種分散型の構成です。

参考:主要業種1位比率の他市町村比較主要業種1位比率
燕市(製造業依存型)35.2%
三条市(製造業依存型)28.8%
小千谷市(製造業依存型)28.6%
加茂市(製造業依存型)26.9%
新発田市(複合型)18.9%

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

→ 新発田市の1位業種比率18.9%は、集積型上位と比較すると10ポイント以上低く、業種分散度が高い部類に入ります。

主要3業種の県内位置

主要3業種の県内絶対値順位を整理すると、製造業6位・卸売業・小売業6位・医療・福祉4位で、3業種いずれも県内10位以内に位置しています。特に医療・福祉6,309人は県内4位で、新潟市・長岡市・上越市に次ぐ位置です。下越地域内では新潟市に次ぐ医療・福祉集積を持ち、章③で確認した10年間の+1,230人増加とあわせて、業種構成上で医療・福祉の位置が強化されている構造と読み取れます。

▼【グラフ:shibata_就業者数.png 新発田市の業種別就業者数(2020年・上位10業種)】


⑤ 【新発田市固有】分散型産業構造と広範な業種集積の意味

主要3業種46.8%の業種分散型構成と、19業種中16業種が県内4-7位に揃う広範な業種集積は、新発田市固有の複合型構造の中核。1業種依存の集積型都市とも、単一の地域拠点市とも異なる「下越地域内の分散型中規模都市」としての位置を示します。

本章は、章④で確認した「主要3業種46.8%の分散型構造」と、章②で確認した「19業種中16業種が県内4-7位の広範な業種集積」を組み合わせ、新発田市固有の産業構造上の位置を整理する独自章です。

分散型構造と業種集積が同時に成立する市町村としての位置

新発田市の主要3業種合計46.8%は、県内で製造業を主要業種1位とする25市町村の中で下位帯に位置する分散度です。同時に19業種中16業種が県内4-7位(漁業・鉱業・複合を除く全業種)に収まる広範な業種集積を持ちます。「1位業種の突出度が低い分散型」と「業種数の広さ」が同時に成立している市町村は、県内でも下越地域の中心都市に見られるパターンです。

分散型構成と業種集積の重なりを整理します。

特徴該当データ新発田市の位置
主要3業種合計比率46.8%(製造業18.9%+卸小売14.6%+医療福祉13.3%)集積型上位(燕市等)より10ポイント以上分散度が高い
1位業種の突出度製造業18.9%(1位業種比率)燕市35.2%・三条市28.8%等の集積型と大きな差
上位4業種合計56.7%(3業種46.8%+建設業9.9%)残り15業種が43.3%を占める
業種カバレッジ19業種中16業種が県内4-7位下越地域で新潟市に次ぐ広範な業種集積
県内4位業種8業種(建設・運輸郵便・不動産・宿泊飲食・生活娯楽・教育・医療福祉・公務)総就業者順位(5位)を1ランク上回る

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)

1位業種の突出がない分散構成と、19業種中16業種が県内4-7位に揃う広範な業種集積が同時に成立する構造で、新発田市固有の複合型パターンと読み取れます。

集積型市町村・単一拠点市町村との違い

集積型市町村(燕市・三条市・小千谷市等)は1位業種比率が25-35%に達し、単一業種への依存度が高いのが特徴です。新発田市は1位業種比率が18.9%と10ポイント以上低く、依存度が分散しています。一方で単一の地域拠点市(村上市等)は業種数の広さでは新発田市に劣ります。新発田市は「1業種依存型」でも「単一地域拠点型」でもない、業種数と就業規模の双方で下越地域2位を占める分散型中規模都市の位置にあります。

分散型構造がもたらす産業特性(データから読み取れる範囲)

主要3業種が10-20%レンジに並立する分散型構造は、以下のデータで説明できます。

  • 製造業18.9%(県内6位・8,964人):集積型上位ほどの突出はないが、事業所数161・従業者6,724人の中規模製造業拠点として機能(章⑥)
  • 卸売業・小売業14.6%(県内6位・6,952人):下越地域内の広域商業機能を担う位置
  • 医療・福祉13.3%(県内4位・6,309人):新潟市・長岡市・上越市に次ぐ集積・10年間で+1,230人と単独で1,000人超の増加(章③)
  • 建設業9.9%(県内4位・4,689人):主要3業種に加えて上位4業種目として存在感を持つ
  • 農業・林業5.9%(県内7位・2,801人):就業者比率は中位だが、農業産出額は県内2位・農家1戸あたりは県内1位(章⑦)

上位5業種のうち3業種が県内4位・5-6位の絶対値順位を占め、業種ごとの県内位置の高さも新発田市の分散型構造を支える要素と読み取れます。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

主要3業種46.8%の分散型構造19業種中16業種が県内4-7位の広範な業種集積が同時に成立する新発田市の産業構造は、単一業種への集中による効率化とは異なる方向で成り立つ産業基盤です。1業種の景気変動が地域産業全体に与える影響は集積型都市より小さい一方、業種ごとの規模は集積型都市の1位業種ほど大きくない構造と読み取れます。8業種が県内4位で総就業者順位(5位)を1ランク上回る業種集積は、下越地域内で新潟市に次ぐ広域サービス提供機能を持つ位置と対応します。


⑥ 製造業の規模(事業所・従業者7位×出荷額・付加価値額9位×加重平均を△87万円下回る)

事業所数・従業者数が県内7位、出荷額・付加価値額が県内9位で事業所数相応の中規模帯。1人あたり付加価値額1,101万円/人(県内13位)は県平均加重を△87万円下回る中位水準です。

新発田市の製造業は事業所数161か所(県内7位)・従業者数6,724人(県内7位)・製造品出荷額約1,642.1億円(県内9位)・付加価値額約740.4億円(県内9位)・現金給与総額約239.8億円(県内9位)の規模を持ちます。事業所数・従業者数の7位に対して3金額指標が9位で、事業所数相応の中規模帯の位置です。

1人あたり付加価値額1,101万円/人(県内13位)は、県平均加重1,188万円/人を△87万円下回る中位水準です。

2022年の製造業指標を規模と効率の両面で整理します。

指標数値県内順位
製造業事業所数161か所7位
製造業従業者数6,724人7位
製造品出荷額(2022年)約1,642.1億円9位
付加価値額(2022年)約740.4億円9位
現金給与総額(2022年)約239.8億円9位
付加価値率45.1%14位
1人あたり付加価値額1,101万円/人13位
1人あたり付加価値額の加重平均差△87万円

※出典:経済産業省(経済構造実態調査 令和4年)※従業者4人以上の事業所が対象

→ 事業所数・従業者数は県内7位・3金額指標が県内9位で並び、1人あたり付加価値額は加重平均を△87万円下回る中位帯です。

製造業指標上位10市町村の中での新発田市の位置を整理します。

順位市町村事業所数(か所)従業者数(人)出荷額(億円)付加価値額(億円)1人あたり付加価値額(万円/人)
1新潟市1,06835,97011,850.84,553.31,266
2長岡市85425,0456,571.22,563.51,024
3燕市79815,9454,457.41,614.51,013
4三条市59013,2412,963.51,171.7885
5上越市37316,0085,901.02,878.11,798
6柏崎市2257,5732,015.5892.81,179
7新発田市1616,7241,642.1740.41,101
8村上市1544,571763.2315.5690
9十日町市1493,170391.9166.1524
10南魚沼市1413,662815.4313.0855

※出典:経済産業省(経済構造実態調査 令和4年)

→ 新発田市の事業所数161・従業者数6,724人は県内7位で、出荷額・付加価値額は県内9位に位置し、事業所数相応の中規模帯と読み取れます。

新発田市の1人あたり付加価値額1,101万円/人は県内13位で、県平均加重1,188万円/人を△87万円下回る中位水準です。県内上位(上越市1,798・新潟市1,266・柏崎市1,179)と比較すると生産性は下回りますが、下位群(村上690・十日町524)と比較すると上回る位置にあります。

付加価値率45.1%(県内14位)は上位(関川59.9%・阿賀町56.2%・妙高55.4%)に比べると中位で、下位(見附28.2%・加茂33.9%)よりは高い水準です。

新発田市の製造業は、事業所数7位・従業者数7位・出荷額9位・付加価値額9位が近い順位で並び、「事業所数の多さ相応の規模」に落ち着いている中規模帯の位置です。1人あたり付加価値額1,101万円/人は製造業事業所ベース(従業者4人以上)の労働生産性指標で、個別事業所の給与や賃金水準そのものではない点に注意が必要です。就職・転職検討者にとっては「県内中規模帯の製造業就業機会が事業所数7位で存在し、生産性は県平均をやや下回る中位水準」という判断材料になります。分散型構造の中で、製造業は主要業種1位として位置しつつも、集積型都市(燕市・三条市等)ほどの1業種依存にはなっていない構造と対応します(章④⑤)。

▼【グラフ:shibata_県内ランキング.png 新潟県内 製造業指標ランキング(新発田市を強調)】


⑦ 農業の規模と特徴(産出額県内2位×農家1戸あたり県内1位×農地1haあたり県内5位)

農業産出額約235.5億円で県内2位、農家1戸あたり産出額1,266万円/戸で県内1位という「規模と経営体単位生産性を両立」した構造。就業者ベースでは第1次産業比率5.9%(県内19位)と中位ですが、産出額と1戸あたり生産性で上位圏に位置します。

農業の規模と効率を整理します。

指標数値県内順位
農業・林業就業者数(2020年)2,801人7位
農業経営体数(2020年)1,860戸8位
農業産出額(2022年推計)約235.5億円2位
経営耕地面積(2020年)9,023.87ha4位
農家1戸あたり産出額1,266万円/戸1位
農地1haあたり産出額261万円/ha5位

※出典:農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年・農林業センサス 令和2年)・総務省(国勢調査 令和2年)

→ 農業産出額は県内2位、農家1戸あたり産出額は県内1位、農地1haあたり産出額は県内5位で、規模と単位あたり生産性の両方が上位圏に位置します。

農業産出額県内2位・農家1戸あたり県内1位の構造

新発田市の農業産出額約235.5億円は県内2位で、1位新潟市(534.8億円)に次ぐ位置、3位村上市(208.6億円)を+26.9億円上回ります。県内農業産出額上位10市町村の中で新発田市の位置を整理します。

順位市町村農業産出額(億円)農業経営体数(戸)農家1戸あたり産出額(万円/戸)農地1haあたり産出額(万円/ha)
1新潟市534.87,032761188
2新発田市235.51,8601,266(県内1位)261
3村上市208.61,6531,262331
4長岡市172.13,795453122
5上越市160.33,111515121
6胎内市107.31,0331,039289
7佐渡市93.13,404274131
8阿賀野市85.91,731496132
9南魚沼市75.82,959256132
10三条市71.02,014353134

※出典:農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年・農林業センサス 令和2年)

新発田市の農家1戸あたり産出額1,266万円/戸は県内1位で、2位村上市1,262万円・3位胎内市1,039万円を上回る位置にあります。

「就業者比率19位×産出額2位×1戸あたり1位」の3順位の乖離

新発田市の農業関連指標には3つの順位帯があります。第1次産業就業者比率は5.9%で県内19位(中位)ですが、農業産出額は約235.5億円で県内2位、農家1戸あたり産出額は1,266万円/戸で県内1位という3順位の乖離が見られます。この乖離は、経営耕地面積9,023.87ha(県内4位)×農業経営体数1,860戸(県内8位)の組み合わせによる「経営規模の大きさと経営体1戸あたり生産性の両立」の結果と読み取れます。

農地1haあたり産出額261万円/haは県内5位で、1位聖籠町(360万円)・2位村上市(331万円)・3位胎内市(289万円)に次ぐ位置です。土地生産性でも上位圏に位置し、「量と単価の両立型」の農業構造と読み取れます。

分散型複合型内の農業拠点性

新発田市は産業タイプ「複合型」で第1次比率は県内中位ですが、農業産出額規模と農家1戸あたり生産性は県内トップ帯に位置します。産業タイプ「農業型」(第1次≧15%)には該当しないものの、農業指標の絶対値では県内2位の規模を保有しており、章④⑤で確認した主要3業種46.8%の分散型構造の中に位置する農業拠点と読み取れます。

新発田市の主要農産品(コメ品種・野菜・果樹等)の詳細は本記事の範囲外です。新発田市公式サイト・JAにいがた岩船/JA北越後・農林水産省の関連資料を参照してください。


⑧ 下越地域の中の新発田市(下越2位×複合型分散型×農業拠点性の位置)

下越地域内で総就業者2位・新潟市に次ぐ地域拠点機能を持ちます。主要3業種46.8%の分散型複合型として、農業産出額県内2位・農家1戸あたり県内1位の農業拠点性と、19業種中16業種県内4-7位の広範な業種集積を併せ持つ位置です。

新発田市は下越地域の新潟平野北部に位置する中心都市の1つで、下越地域2位の就業規模を持ちます。本章では、下越地域内での新発田市の位置と、複合型分散型の中での新発田市の位置の2つの視点で新発田市の広域構造を整理します。

下越地域内での新発田市の位置

下越地域内の主要市町村の総就業者数を整理します。

下越内順位市町村総就業者数(県内順位)
1新潟市376,334人(県内1位)
2新発田市47,539人(県内5位)
3村上市28,555人(県内9位)

※出典:総務省(国勢調査 令和2年)
※上表は下越地域内で総就業者数が県内10位以内に入る市町村を掲載

→ 新発田市は下越地域2位規模で、新潟市に次ぐ地域拠点機能を持ち、村上市(下越3位)を大きく上回る位置です。

新発田市の総就業者47,539人は下越地域2位で、新潟市(376,334人)とは規模差が大きい一方、村上市(28,555人)を大きく上回る位置です。章②で確認した19業種中16業種が県内4-7位、章④で確認した医療・福祉県内4位の広範なサービス業層、章⑤で確認した分散型構造は、下越地域内の広域サービス提供機能に関連する構造と読み取れます。

複合型内での新発田市の位置

産業タイプ「複合型」に分類される県内5市町村の中で、新発田市は総就業者数・農業産出額いずれも上位です。複合型は「製造業集積型・農業型・高付加価値製造業型のいずれにも該当しない」判定式の結果として分類されるタイプで、市町村ごとに主要業種構成や規模帯は異なります。

新発田市の複合型としての特徴を数値で整理すると、総就業者数県内5位×主要3業種合計比率46.8%×農業産出額県内2位×農家1戸あたり産出額県内1位という組み合わせが観察できます。この組み合わせは、単に「複合型」というラベルだけでは読み取れない新発田市固有の構造で、下越地域内の農業拠点性と広範な業種集積、業種分散型の産業基盤が並立する位置と読み取れます。

数値の意味(データから読み取れる範囲):

新発田市は下越地域内で総就業者2位(47,539人)に位置し、新潟市に次ぐ地域拠点機能を持ちます。主要3業種46.8%の分散型構造農業産出額県内2位×農家1戸あたり産出額県内1位という農業拠点性、19業種中16業種県内4-7位の広範な業種集積を併せ持つ組み合わせが新発田市固有の構造と読み取れます。新発田市を「下越地域2位規模の分散型複合型」と「農業拠点性」の両面から捉えることが、下越地域内および複合型市町村群の中での構造的な差異を理解するうえで妥当な視点です。


⑨ 移住検討者・就職転職・在住地域研究への読み方

本章は「新発田市 産業構造」「新発田市 農業」「新発田市 主要産業」等の検索意図に対する、産業構造データから読み取れる判断材料の整理です。個別の意思決定を代替するものではありません。

視点1:移住検討者向け(下越2位規模×主要3業種46.8%分散型×医療福祉県内4位の生活基盤)

新発田市は下越地域2位規模の複合型都市で、主要業種が製造業・卸小売・医療福祉に分散し、生活サービス業(医療福祉・卸小売・教育・宿泊飲食)が県内上位に位置します。

読み取り材料データ根拠
下越地域内の位置下越2位規模(47,539人)・新潟市に次ぐ地域拠点機能
生活サービス業の集積医療福祉6,309人(13.3%・県内4位)・卸小売6,952人(14.6%・県内6位)・教育2,197人(県内4位)・宿泊飲食2,264人(県内4位)
業種の広がり19業種中16業種が県内4-7位(漁業16位・鉱業15位・複合8位を除く)
主要産業構成主要3業種合計46.8%(製造業18.9%・卸小売14.6%・医療福祉13.3%)の業種分散型
10年変化総就業者△886人(△1.8%)の微減・医療福祉+1,230人の大幅増

移住検討者にとって、新発田市の生活サービス業(医療福祉・卸小売・教育・宿泊飲食)は県内4-6位帯で並び、下越地域内では新潟市に次ぐ集積を持ちます。医療・福祉就業者は10年間で+1,230人と単独で1,000人超の増加を示しており、業種構成上で医療福祉の位置が強化されている構造と読み取れます。個別の医療機関・小売店・教育施設の質や規模は本記事の範囲外です。

視点2:就職・転職検討者向け(分散型労働市場×製造業中規模帯×医療福祉県内4位)

新発田市は総就業者47,539人(県内5位)・製造業就業者8,964人(18.9%・県内6位)・医療福祉就業者6,309人(13.3%・県内4位)の労働市場を持ちます。

読み取り材料データ根拠
労働市場の規模総就業者47,539人(県内5位・下越地域2位)
製造業の就業機会製造業就業者8,964人(18.9%)・事業所ベース従業者6,724人(県内7位)・事業所161か所(県内7位)
製造業の生産性水準付加価値率45.1%(県内14位・中位)・1人あたり付加価値額1,101万円/人(県内13位)・県平均加重1,188万円/人を△87万円下回る中位帯
医療・福祉の就業機会医療福祉6,309人(13.3%・県内4位)・10年間で+1,230人増加・新潟・長岡・上越に次ぐ位置
その他業種の就業機会卸小売6,952人(14.6%・県内6位)・建設業4,689人(9.9%・県内4位)・教育2,197人(県内4位)・公務2,015人(県内4位)

新発田市の1人あたり付加価値額1,101万円/人は製造業事業所ベース(従業者4人以上)の労働生産性指標で、個別事業所の給与そのものではありません。県平均加重を△87万円下回る中位水準ですが、県内で高付加価値製造業型に分類される上越市(1,798万円/人)・妙高市・胎内市とは異なる中規模帯の位置です。医療・福祉就業者県内4位は業種構成上で新潟・長岡・上越に次ぐ集積で、10年間の増加傾向が続いている業種と読み取れます。分散型構造のため、単一業種への就業機会集中はありませんが、複数業種にわたる就業機会が並立する労働市場と読み取れます。

視点3:新潟在住者・地域研究者向け(分散型複合型×農業拠点性×広範な業種集積の位置確認)

新発田市は下越地域内の複合型市町村として、主要3業種46.8%の分散型構造と、農業産出額県内2位・農家1戸あたり県内1位という農業拠点性、19業種中16業種県内4-7位の広範な業種集積を併せ持つ位置にあります。

読み取り材料データ根拠
産業タイプ複合型(3つの単一型判定にいずれも該当しない結果)
分散型構造主要3業種合計46.8%(1位業種18.9%)・集積型上位(燕市35.2%等)と比較して10ポイント以上分散度が高い
農業拠点性農業産出額約235.5億円(県内2位)・農家1戸あたり産出額1,266万円/戸(県内1位)・農地1haあたり産出額261万円/ha(県内5位)
業種構造の特徴19業種中16業種が県内4-7位・8業種が県内4位(建設・運輸郵便・不動産・宿泊飲食・生活娯楽・教育・医療福祉・公務)
順位乖離パターン第1次比率19位(就業者ベース中位)×農業産出額2位(金額規模上位)×農家1戸あたり1位(経営体単位生産性上位)の3順位乖離

新潟在住者や地域研究者にとって、新発田市は「下越地域2位規模の分散型複合型・農業拠点性を併せ持つ市町村」として位置づけられます。第1次比率19位(中位)と農業産出額2位・農家1戸あたり1位の乖離は、経営耕地面積県内4位×経営体数県内8位という「経営規模と1戸あたり生産性の両立」による構造と読み取れます。個別の成立背景や品目構成は本記事の範囲外です。

⚠️ 上記は「データから読み取れる範囲での判断材料」であり、移住・就業・研究の意思決定を代替するものではありません。


⑩ データの見方・注意点

産業タイプ分類は目安です

本記事の「産業タイプ」(製造業集積型・高付加価値製造業型・農業型・複合型・都市サービス型等)は、産業別就業者比率と製造業指標を組み合わせた分類です。同一タイプでも市町村ごとに主要業種・規模・変化パターンは異なるため、タイプラベルだけで判断せず、本文の各指標を合わせて確認してください。

就業者比率と生産性は別指標です

第1/2/3次産業の就業者比率は「誰がどこで働いているか」を示す指標です。1人あたり付加価値額(製造業事業所ベース)は「製造業の労働生産性の目安」を示す別の指標であり、就業者比率が高いほど生産性が高いとは限りません。

製造業指標は事業所ベースです

⑥で提示する製造品出荷額・付加価値額・1人あたり付加価値額は、経済産業省「工業統計調査」の事業所ベース集計です。市町村内に本社を置く企業ではなく、事業所(工場・作業所等)が市町村内にあることが集計基準となります。県外本社の事業所も含まれる場合があります。

農業産出額は推計値です

⑦で提示する農業産出額は農林水産省「市町村別農業産出額(推計)」による推計値です。市町村単位の農業産出額は農林水産省が農業経営体調査・作物統計等から推計しており、実額とは差が生じる場合があります。

農業産出額と農家収入は別です

農業産出額は市町村内で生産された農産物の推定額(生産額ベース)で、農家の手取り収入とは異なります。生産コスト・流通経費・農業経営体の規模差により、産出額と農家収入の関係は市町村ごとに異なります。

主要業種比率の分母は総就業者数です

②〜⑤で提示する主要業種の比率は、国勢調査「産業(大分類)別就業者数」を分母として計算しています。分母は当該市町村に居住する15歳以上就業者(従業地ではなく居住地ベース)です。市町村外へ通勤する就業者も含まれます。

10年変化は国勢調査5年ごとの比較です

③で提示する2010年→2015年→2020年の10年変化は、国勢調査(5年ごと実施)の3時点比較です。年次データではないため、単年度のショック(特定事業所の開設・閉鎖等)の影響が5年間の中で吸収されている場合があります。

産業タイプは順位ではありません

産業タイプの分類(複合型等)は市町村の産業構造の特徴を示す分類であり、優劣を示すものではありません。「複合型」が「農業型」より優れているという意味ではなく、産業の集中度や分散度の違いを示す指標です。


まとめ

新発田市の産業構造の特徴(データから読み取れる範囲)

  • 産業タイプは複合型で主要3業種合計46.8%の業種分散型構成。総就業者数47,539人は県内5位・下越地域2位、第1次比率5.9%(県内19位)、第2次比率28.8%(県内24位)、第3次比率62.7%(県内7位)の第3次寄りの構成
  • 1位業種「製造業」比率18.9%は集積型上位(燕市35.2%・三条市28.8%)より10ポイント以上低く、業種分散度が高い部類
  • 農業産出額約235.5億円が県内2位(1位新潟市534.8億円・3位村上市208.6億円)・農家1戸あたり産出額1,266万円/戸が県内1位(2位村上市1,262・3位胎内市1,039)・農地1haあたり産出額261万円/haが県内5位
  • 主要業種は製造業8,964人(18.9%・県内6位)・卸小売6,952人(14.6%・県内6位)・医療福祉6,309人(13.3%・県内4位)の分散構造・上位3業種合計46.8%
  • 製造業指標は事業所161か所(県内7位)・従業者6,724人(県内7位)・出荷額約1,642.1億円(県内9位)・付加価値額約740.4億円(県内9位)・現金給与総額約239.8億円(県内9位)の中規模帯
  • 生産性指標は付加価値率45.1%(県内14位)・1人あたり付加価値額1,101万円/人(県内13位)で、県平均加重1,188万円/人を△87万円下回る中位帯
  • 19業種中16業種が県内4-7位(漁業16位・鉱業15位・複合8位を除く):建設・運輸郵便・不動産・宿泊飲食・生活娯楽・教育・医療福祉・公務の8業種が県内4位で総就業者順位(5位)を上回る位置

10年間の産業構造変化

2010年から2020年にかけて総就業者は△886人(△1.8%)の微減にとどまり、この減少幅は県内で小さい部類に位置します。業種別では医療・福祉が+1,230人と単独で1,000人超の増加を示し、県内順位4位を維持しました。

一方で農業・林業△752人・卸売業・小売業△787人・建設業△594人の減少が並行し、業種構成の入れ替わりが観察できます。製造業は+61人とほぼ横ばいで、県内順位6位を維持しました。10年間で分散型構造は継続しています。

派生指標で見える意外な観察

  • 主要3業種合計46.8%×1位業種比率18.9%の分散型構造:集積型上位(燕市35.2%・三条市28.8%)と比較して1位業種の突出度が10ポイント以上低く、業種分散度が高い部類
  • 19業種中16業種が県内4-7位:下越地域内で新潟市に次ぐ地域拠点機能を持つ市町村に見られる業種カバレッジ・8業種が県内4位で総就業者順位(5位)を1ランク上回る
  • 農業産出額県内2位×農家1戸あたり県内1位×農地1haあたり県内5位:規模と単位あたり生産性の両方が県内上位圏に位置する「量と単価の両立型」の農業構造
  • 第1次比率19位×農業産出額2位×農家1戸あたり1位の3順位乖離:就業者ベースでは中位だが、産出額と1戸あたり生産性で上位という「就業者比率≠農業規模」のパターン
  • 10年間で医療福祉+1,230人の単独増加:他業種(農業・卸小売・建設)が並行して減少する中で、医療福祉のみが1,000人超の増加を示し、分散型構造の中で業種構成上の位置が強化されている

この記事の執筆・データについて

執筆: 新潟データ(新潟県在住の個人運営)
データ基準日: 令和2年(2020年)国勢調査/令和4年(2022年)工業統計調査・市町村別農業産出額(推計)/令和2年(2020年)農林業センサス/令和3年(2021年)経済センサス-活動調査
更新日: 2026-08-28
運営者情報: https://niigata-data.com/運営者情報/
データの利用について: https://niigata-data.com/privacy-policy/

本記事は公的統計を整理・解釈したデータ記事です。専門的な投資助言・移住助言・事業判断助言ではありません。移住・就業・起業・出店等の重要な意思決定にあたっては、原典データおよび該当分野の専門家にご確認ください。


出典

  • 産業別就業者数(第1〜3次産業・主要業種):
    総務省(国勢調査 令和2年・平成27年・平成22年)
  • 製造品出荷額・製造業従業者数・付加価値額:
    経済産業省(工業統計調査 令和4年)
  • 農業産出額:
    農林水産省(市町村別農業産出額(推計)令和4年)
  • 農家数・農地面積:
    農林水産省(農林業センサス 令和2年)
  • 事業所数・従業者数:
    総務省・経済産業省(経済センサス-活動調査 令和3年)

派生値の算出方法:

本記事で使用する「県平均・県合計・倍率」等の派生値は、新潟県30市町村の集計値から算出しました。

  • 県平均:30市町村の該当指標の単純平均
  • 県合計:30市町村の該当指標の合計値
  • 県内順位:30市町村を該当指標の降順(または昇順)でソートした順位
  • 1人あたり付加価値額:付加価値額 ÷ 製造業従業者数(工業統計調査の事業所ベース)
  • 主要業種比率:業種別就業者数 ÷ 総就業者数(国勢調査)

データ基準日:令和2年(2020年)国勢調査・令和4年(2022年)工業統計調査・市町村別農業産出額
次回更新推奨:令和7年(2025年)国勢調査データ公表後、令和6年(2024年)工業統計調査データ公表後

コメント