新潟県で製造業就業者の割合が高い市町村はどこ?|第2次産業就業者比率ランキング(2020年)

ランキング

燕市の第2次産業(製造業・建設業)就業者比率は40.4%で、最も低い粟島浦村(3.4%)の約12倍にのぼります。

新潟県は全国的に製造業が盛んな県として知られていますが、市町村によって製造業への依存度は大きく異なります。
燕市・小千谷市・聖籠町・五泉市・胎内市など10市町村以上が就業者の35%以上を製造業・建設業で占めており、
製造業集積の実態がランキングから読み取れます。

この記事では、国勢調査2020年のデータをもとに、新潟県30市町村の第2次産業就業者比率を比較します。


この記事でわかること

  • 第2次産業就業者比率1位は燕市(40.4%)、30位は粟島浦村(3.4%)で約12倍の格差がある
  • 上位10市町村はすべて「製造業集積型」または「高付加価値製造業型」に分類され、製造業が地域経済の主軸を担っている
  • 10年間(2010〜2020年)で第2次産業比率が上昇した市町村は聖籠町(+1.4pt)・湯沢町(+0.6pt)・胎内市(+0.3pt)・村上市(+0.3pt)・妙高市(+0.3pt)・三条市(+0.1pt)の6市町村のみ
  • 下位(20位以下)には農業型・観光地・大都市型の市町村が並ぶ
  • 第2次産業には製造業と建設業が含まれるが、上位市町村では製造業が比率の大部分を占めている

第2次産業就業者比率ランキング(2020年・全30市町村)

順位市町村名総就業者数第2次産業比率(2020年)第2次産業比率(2010年)10年変化(pt)産業タイプ
1燕市41,335人40.4%41.0%-0.6製造業集積型
2小千谷市17,202人38.1%38.7%-0.6製造業集積型
3聖籠町7,220人36.8%35.4%+1.4製造業集積型
4五泉市24,053人36.2%37.8%-1.6製造業集積型
5胎内市13,953人35.6%35.3%+0.3高付加価値製造業型
6糸魚川市19,998人35.5%37.6%-2.1製造業集積型
7三条市49,378人35.4%35.3%+0.1製造業集積型
8弥彦村4,154人34.9%35.3%-0.4製造業集積型
9刈羽村2,224人34.8%39.0%-4.2製造業集積型
10柏崎市38,970人34.5%35.6%-1.1製造業集積型
10見附市20,045人34.5%35.3%-0.8製造業集積型
12加茂市12,736人34.1%35.6%-1.5製造業集積型
13妙高市14,978人33.0%32.7%+0.3高付加価値製造業型
14阿賀野市20,647人32.9%33.8%-0.9製造業集積型
15出雲崎町1,998人32.3%35.4%-3.1製造業集積型
16田上町5,462人32.2%33.1%-0.9製造業集積型
17魚沼市17,946人32.0%33.3%-1.3製造業集積型
18阿賀町4,469人31.7%32.4%-0.7製造業集積型
19村上市28,555人31.5%31.2%+0.3製造業集積型
20長岡市128,543人30.3%31.4%-1.1製造業集積型
21関川村2,649人29.6%30.5%-0.9農業型
22上越市94,235人29.4%29.9%-0.5高付加価値製造業型
23十日町市26,103人29.0%31.3%-2.3複合型
24新発田市47,539人28.8%29.4%-0.6複合型
25南魚沼市28,656人27.8%29.6%-1.8複合型
26津南町4,914人23.0%23.2%-0.2農業型
27新潟市376,334人20.9%21.3%-0.4複合型
28佐渡市26,029人15.5%18.6%-3.1農業型
29湯沢町3,822人14.4%13.8%+0.6複合型
30粟島浦村263人3.4%農業型

※出典:総務省(国勢調査 令和2年・平成22年)


▼【グラフ:R4_第2次産業比率ランキング.png 新潟県30市町村 第2次産業就業者比率ランキング(2020年)】


上位グループの分析(1〜7位)

上位7市町村はすべて、製造業が就業者の3分の1以上を占める「製造業集積型」または「高付加価値製造業型」の自治体です。

1位の燕市(40.4%)は、金属洋食器・キッチン用品・アウトドア製品などの製造業が集積する産地として知られます。就業者41,335人のうち16,716人が第2次産業(そのほとんどが製造業)に就いており、新潟県を代表する製造業集積地です。2010年(41.0%)から2020年(40.4%)への変化は-0.6ポイントにとどまっており、製造業の就業者構造は安定していると言えます。

2位の小千谷市(38.1%)は、塩ビパイプ・樹脂製品・繊維など多様な製造業が集積しています。就業者の38.1%が製造業・建設業に従事しており、製造業依存度は燕市と並んで高い水準です。

3位の聖籠町(36.8%)は、北港臨海工業団地を中心とした工業団地型の製造業集積を持ちます。10年間で+1.4ポイントと県内で最も大きな上昇を記録しており、工業団地への企業立地・雇用拡大が続いているとみられます。就業者総数自体も2010年から2020年にかけて7.4%増加しており、県内で数少ない就業者増加市町村です。

5位の胎内市(35.6%)は製造業比率が+0.3ポイントとわずかに上昇しており、高付加価値製造業の立地が安定していることがうかがえます。


注目市町村

刈羽村(9位・34.8%)は、2010年(39.0%)から2020年(34.8%)にかけて-4.2ポイントと県内で最大の低下幅を記録しました。同村には東京電力柏崎刈羽原子力発電所が立地しており、発電所の稼働状況による雇用変動が第2次産業比率に影響している可能性があります。

出雲崎町(15位・32.3%)も-3.1ポイントと大きく低下しています。また佐渡市も-3.1ポイントの低下を示しており、製造業就業者の高齢化・事業所の縮小・転出が要因とみられます。

妙高市(13位・33.0%)は+0.3ポイントの微増となっており、製造業比率が安定・微増している数少ない市の一つです。精密機械・電子部品メーカーの立地が雇用を維持していると考えられます。

湯沢町(29位・14.4%)は第2次産業比率が+0.6ポイントと微増しています。スキーリゾートが産業の中心ですが、建設・土木系の就業者がわずかながら増加している可能性があります。


下位グループの分析(25〜30位)

下位グループは農業型・観光地・大都市型の市町村です。

30位の粟島浦村(3.4%)は離島で製造業事業所がなく、第2次産業は建設業の9人のみとなっています。

29位の湯沢町(14.4%)は観光・宿泊業が産業の中心で、製造業の集積は限られています。製造品出荷額は約19億円(29位)にとどまります。

28位の佐渡市(15.5%)は農業・観光が主産業の離島で、製造業は限定的な規模です。10年間で-3.1ポイントと大幅に低下しています。

27位の新潟市(20.9%)は県庁所在地・政令指定都市として第3次産業(卸売・医療・公務等)が産業の中心で、製造業比率は低い水準にとどまります。製造品出荷額は県内1位(約1兆1,851億円)ですが、就業者規模が大きいため比率としては低くなっています。


データの見方・注意点

第2次産業には製造業と建設業が含まれます

産業分類上の「第2次産業」は製造業・建設業・鉱業の合計です。上位市町村では製造業が大部分を占めますが、建設業従事者も含まれています。製造業のみのデータは業種別就業者数(各市町村個別記事参照)をご確認ください。

就業者数は2020年国勢調査のデータです

2020年以降に大規模工場の開業・閉鎖があった市町村では実態と異なる可能性があります。


まとめ

  • 第2次産業就業者比率トップは燕市(40.4%)で、金属加工の一大産地として製造業依存度が最も高い
  • 上位7市町村(燕市・小千谷市・聖籠町・五泉市・胎内市・糸魚川市・三条市)はすべて35%以上で、製造業が就業者の3分の1以上を占めている
  • 比率が上昇した市町村は6市町村のみ(聖籠町・湯沢町・胎内市・村上市・妙高市・三条市)で、多くの市町村では比率が低下傾向にある
  • 下位は農業型(粟島浦村・佐渡市・津南町)・観光地(湯沢町)・大都市型(新潟市)の市町村が並ぶ
  • 新潟県は製造業が盛んな県として知られるが、県内でも市町村による差が大きく、就業者の40%が製造業の市と3%台の村では産業構造が大きく異なる

出典

  • 産業別就業者数:総務省(国勢調査 令和2年・平成22年)

データ基準日:2020年(令和2年)国勢調査
次回更新推奨:2025年(令和7年)国勢調査データ公表後(2026年頃)

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